2006全仏女子シングルスSF
クズネツォワ 57 76 62 バイディソワ
フォアの広角ハードヒットが武器の2人、緊迫した雰囲気の中で第一セットは始まった。クズネツォワの1ブレークで5-4まで進む。クズネツォワは勝負を決めようラリーのペースを上げた。しかし、そこに落とし穴があった。アップテンポの打ち合いはバイディソワの好きなペースだった。肩を入れてコースを隠してから逆クロスとクロスに打ち分ける広角のフォアが火を噴く。そこから4ゲーム連取、7-5の逆転でバイディソワが第一セットを取る。
勢いに乗るバイディソワはクズネツォワのサーブをいきなり破って先行、5-4でサーブインフォーザマッチを得る。そこから悪夢が始まった。際どい球が入らなくなった。フォアの振り抜きが甘くなってボールがラインアウトすることが多くなった。クージーはそこを見逃さない。土壇場でブレークバックすると、TBに持ち込み競り勝つ。第二セットはクズネツォワが取り返した。
第三セット、勢いを失ったバイディソワに対してクズネツォワが再びアップテンポのラリーを挑む。今度はバイディソワが対抗しきれない。あっという間に押し切られ6-2でクズネツォワが決勝への切符を手に入れた。その切符を手に入れかけていたのはバイディソワだったが、手からすり抜けていった。この経験が彼女の成長の糧になることを願う。
エナン 63 62 クライシュテルス
凄まじい打撃戦で宿命の対決は幕を上げた。直前に行われたもう一つのSFクズネツォワ対バイディソワもハイレベルの打撃戦だったが、ベルギーの2人によるラリーはそれとはレベルが違う、次元が違う、ショットの質が違う、打球音が違う。打点に入るフットワークのスピードが速い。それなのに打点に入るとピタッと止まる。そして鋭いスイングから鋭いショットが轟音と共に放たれる。自分のショットが相手コートに入るまでに、すぐにレディ状態に戻り、何事もなかったようにセンターポジションに戻る。少しでもオープンコートが出来るとそこでおしまいだ。タメを作った後、そのオープンスペースにボールを叩き込んでウィナーを取る。豪打の応酬の中でちょっとした狂いからのミスしない限り、このパターンで淡々と試合が進む。とても他の女子選手の試合と同じスポーツだとは思えない異次元の内容である。
キープ合戦で迎えた第8ゲーム、最初にきたチャンスをしっかりと生かしてエナンがブレーク、その後のサービスもキープして6-3で第一セットはエナンが取る。
第二セット1-1で迎えたキムのサービスゲーム。プレッシャーを賭け続けるエナンに押されたかキムはダブルフォールトでブレークを許す。第七ゲームもエナンはブレークに成功、5-4となってサーブインフォーザマッチ、磐石の攻めで6-2、エナンがわずか36分でクライシュテルスを降した。
第一セットのラリーを見ている分には、スコアほどに2人のテニスには差が合ったようには見えないのだが、実際の内容は30分強で締めくくられたエナンの圧勝である。この2人の対戦は、決めにかかるショットがあまりに凄まじく、ウィナーになってもエラーになっても、ラケットに当てられない。だから粘りあいという状態が発生ない。だから激しいラリーの応酬をしている割には、ポイントごとにかける時間は短い。二人とも行動のテンポが速いこともポイントが早い一因だろう。全てのショットが強力かつ安定していたエナンに比べると、今日のクライシュテルスはフォアが大事なところでラインオーバーしていた。なにより決定的に差があったのはリターンだ。セカンドだけでなくファーストでも甘ければエナンは叩いてくる。あのプレッシャーにクライシュテルスが押された。逆にクライシュテルスはリターンでプレシャーをかけられなかった。ラリーを始めて、そこから展開で勝負したいキムなのだが、そこで先にミスしてしまうことが多かった。サービス・リターンで強襲して速攻を決めるエナン。ラリーに入ってからも強打の応酬に崩れないエナン。ブレークポイントを確実にモノにしたエナンに対して、ブレークポイントまで至ることすら殆ど出来なかったクライシュテルスは第二セット途中で気持ちを挫かれかけていた。エナンの見事な横綱相撲だった。
さて決勝はエナン対クズネツォワである。クライシュテルスすら押しつぶすエナンの凄まじい圧力にクズネツォワは対抗できるだろうか。熱戦を期待したいが、エナンが再び圧倒しそうな予感をさせるSFであった。
クズネツォワ 57 76 62 バイディソワ
フォアの広角ハードヒットが武器の2人、緊迫した雰囲気の中で第一セットは始まった。クズネツォワの1ブレークで5-4まで進む。クズネツォワは勝負を決めようラリーのペースを上げた。しかし、そこに落とし穴があった。アップテンポの打ち合いはバイディソワの好きなペースだった。肩を入れてコースを隠してから逆クロスとクロスに打ち分ける広角のフォアが火を噴く。そこから4ゲーム連取、7-5の逆転でバイディソワが第一セットを取る。
勢いに乗るバイディソワはクズネツォワのサーブをいきなり破って先行、5-4でサーブインフォーザマッチを得る。そこから悪夢が始まった。際どい球が入らなくなった。フォアの振り抜きが甘くなってボールがラインアウトすることが多くなった。クージーはそこを見逃さない。土壇場でブレークバックすると、TBに持ち込み競り勝つ。第二セットはクズネツォワが取り返した。
第三セット、勢いを失ったバイディソワに対してクズネツォワが再びアップテンポのラリーを挑む。今度はバイディソワが対抗しきれない。あっという間に押し切られ6-2でクズネツォワが決勝への切符を手に入れた。その切符を手に入れかけていたのはバイディソワだったが、手からすり抜けていった。この経験が彼女の成長の糧になることを願う。
エナン 63 62 クライシュテルス
凄まじい打撃戦で宿命の対決は幕を上げた。直前に行われたもう一つのSFクズネツォワ対バイディソワもハイレベルの打撃戦だったが、ベルギーの2人によるラリーはそれとはレベルが違う、次元が違う、ショットの質が違う、打球音が違う。打点に入るフットワークのスピードが速い。それなのに打点に入るとピタッと止まる。そして鋭いスイングから鋭いショットが轟音と共に放たれる。自分のショットが相手コートに入るまでに、すぐにレディ状態に戻り、何事もなかったようにセンターポジションに戻る。少しでもオープンコートが出来るとそこでおしまいだ。タメを作った後、そのオープンスペースにボールを叩き込んでウィナーを取る。豪打の応酬の中でちょっとした狂いからのミスしない限り、このパターンで淡々と試合が進む。とても他の女子選手の試合と同じスポーツだとは思えない異次元の内容である。
キープ合戦で迎えた第8ゲーム、最初にきたチャンスをしっかりと生かしてエナンがブレーク、その後のサービスもキープして6-3で第一セットはエナンが取る。
第二セット1-1で迎えたキムのサービスゲーム。プレッシャーを賭け続けるエナンに押されたかキムはダブルフォールトでブレークを許す。第七ゲームもエナンはブレークに成功、5-4となってサーブインフォーザマッチ、磐石の攻めで6-2、エナンがわずか36分でクライシュテルスを降した。
第一セットのラリーを見ている分には、スコアほどに2人のテニスには差が合ったようには見えないのだが、実際の内容は30分強で締めくくられたエナンの圧勝である。この2人の対戦は、決めにかかるショットがあまりに凄まじく、ウィナーになってもエラーになっても、ラケットに当てられない。だから粘りあいという状態が発生ない。だから激しいラリーの応酬をしている割には、ポイントごとにかける時間は短い。二人とも行動のテンポが速いこともポイントが早い一因だろう。全てのショットが強力かつ安定していたエナンに比べると、今日のクライシュテルスはフォアが大事なところでラインオーバーしていた。なにより決定的に差があったのはリターンだ。セカンドだけでなくファーストでも甘ければエナンは叩いてくる。あのプレッシャーにクライシュテルスが押された。逆にクライシュテルスはリターンでプレシャーをかけられなかった。ラリーを始めて、そこから展開で勝負したいキムなのだが、そこで先にミスしてしまうことが多かった。サービス・リターンで強襲して速攻を決めるエナン。ラリーに入ってからも強打の応酬に崩れないエナン。ブレークポイントを確実にモノにしたエナンに対して、ブレークポイントまで至ることすら殆ど出来なかったクライシュテルスは第二セット途中で気持ちを挫かれかけていた。エナンの見事な横綱相撲だった。
さて決勝はエナン対クズネツォワである。クライシュテルスすら押しつぶすエナンの凄まじい圧力にクズネツォワは対抗できるだろうか。熱戦を期待したいが、エナンが再び圧倒しそうな予感をさせるSFであった。