2006全米女子単決勝

シャラポワ 64 64 エナン

第一セット立ち上がりから緊迫した展開で始まる。第一ゲームでブレークポイントをしのいだエナンは第二ゲームでシャラポワのサービスゲームをブレーク、だがシャラポワは続く第三ゲームでブレークバックする。シャラポワはやや固い。ミスが大事なところで出るが、何とか持ちこたえる。エナンも好調というわけではないが、タメを作った後の角度をつけたショットの切れがいい、ウィナーを量産しているのはエナンの方である。その後ゲームは落ち着き、サービスキープが続き4−4、ここでエナンが少し崩れた、見逃さないのがシャラポワ、再びブレーク成功、シャラポワの5-4となる。シャラポワのサーブインフォーザセット、気合でシャラポワがキープし、6-4でシャラポワが先取に成功した。

第一セットを落としたもののテニスの内容で押していたのはエナンの方であった。落としても落ち着いていた。だが第二セット、サービスゲームのキープ合戦で徐々に安定し始めるたのはシャラポワの方であった。エナンもサーブ・リターン共に調子を上げて、ストローク戦でも負けてはいないのだが、シャラポワが崩れることなく打ち合い、先にエナンの方が崩れる。3-3で迎えた第七ゲームでシャラポワが長いラリーから粘り勝ち、ついにブレークをもぎ取る。シャラポワの4-3、そしてお互いキープしあって5-4、シャラポワにサーブインフォーザチャンピオンシップが来る。0-15から4ポイント連取、最後にエナンのフォアがネットにかかったとき、気の強いお姫様がコートに泣き崩れた。

エナンの方にも言い訳が多々あるだろう。背中の痛みが完治していない、シャラポワの跳ねないサーブにタイミングが合い辛かった。大事なところでいつも入るボールが入らなかった。だが、完調でなかったのはシャラポワも同じである。ストローク戦ではエナンに押されまくっていた。昨日のモーレスモ戦ほどのすごい圧力は今日のシャラポワからは感じられなかった。しかし、要所要所で苦しいながらも大事なポイントを取り、強い気持ちで取りきった見事な全米初優勝であった。

シャラポワはNo1モーレスモとNo2エナンと苦手にしていたこの二強を連破したことになる。現状に満足せず、一つ一つ、テニスのレベルを地道に上げてきたシャラポワは、今No1No2を連破し、二度目のグランドスラムを手に入れ、大きな自信を手に入れた。ここからさらに彼女は強くなる。第二勢力筆頭という位置づけで来ていた彼女がついに第一勢力の中に足を踏み入れた。WTAの華、まだ10代のプリンセスは着実に女王候補となっていく。エナンなりモーレスモなりが覇権を確立するかと思われた全米オープンは、その結果において再びWTAを混沌とさせた。何より今年グランドスラムに4回連続決勝に進みながらも、棄権もあったとはいえ、たった一度全仏しか取れなったエナンのこれからに注目が集まる。ここがピークなのか、これよりさらに高みに上れるのか。

これからのWTAがまた面白くなってきた。そんな感じのするシャラポワの全米初優勝であった。