アジアシリーズ好調、この大会QF・SFでフルセットマッチの連戦を勝ち抜いてきたロシアのダビデンコ。対するは戦線離脱からの復帰後初の決勝進出、この大会QF・SFで相手のリタイヤで体力を温存しながら勝ちあがってきたスペインのナダル。ここまでの歩みが対照的な両者が去年までのマスターズカップの会場であった上海でぶつかった。
2009ATPマスターズ1000第八戦上海大会決勝
ダビデンコ 76 63 ナダル
第一セット第三ゲーム、ダビデンコがナダルのサービスゲームをブレークした。GAORA解説の辻野隆三氏は今日のナダルはクロスボールが短くなりやすく、そこをダビデンコがライジングでストレートに叩いていることがダビデンコ優位の原因であると指摘している。またナダルはダビデンコの早いテンポを嫌ってスライスや中ロブを混ぜ、緩急によりラリーのペースを落とうとするが、ダビデンコは揺るがなかった。相手を崩せないなら、自ら攻めるしかない。ナダルがコートの中に入って打ち始めた。受けて立つダビデンコ、壮絶な打ち合いが始まり、ナダルがポイントを先行する。乱打戦の応酬の末、ナダルがついにブレークに成功した。4-4となり、お互いにギアが上がる。5-4とした第十ゲーム、ナダルはセットポイントとなるブレークポイントを握るが、ダビンデンコはそこをしのぐ。高いレベルでのキープ合戦が続き、6-6、TBに突入した。ダビデンコはセット終盤からネットに出る回数が増えてきた。ダビデンコは男子選手にしては珍しいバックハンドボレーも両手打ちの選手である。TBの最初のポイントも見事なバックハンドハイボレーを決めて、ミニブレークスタートを切る。ナダルがミニブレークを一つ返してタイにする。2-2でダビデンコのバックハンドダウンザラインが決まる。ダビデンコ再びミニブレークでリード、ここでダビデンコはいい展開でポイントを重ねて5-2とする。ダビデンコはミニブレークを更に重ね、6-3とし、最後はバックハンダウンザラインを決めてTB7-3、ダビンデンコが第一セットを先取した。
第二セット2-2で第五ゲーム、ナダルはブレークポイントを握るがダビデンコが長いラリーを制して切り抜ける。その次の第六ゲーム、際どいボールが続けてダビデンコに味方し、0-40、トリプルブレークポイントを握る、一度目は逃れたが、二度目は打ち負け、ナダルのバックがラインを割り、ダビデンコがブレークに成功した。レベルの高いストローク戦が展開される中、試合は進行し、5-3第九ゲーム、ダビデンコのサーブイングフォーザチャンピオンシップスを迎える。マッチポイントでナダルのボールがラインを割った。ナダルはチャレンジシステムを利用する。しゃがみ込んで祈るように画面を見つめるダビデンコ。判定はアウト、第二セットは6-3でダビデンコ連取、ストレートで優勝を決め、このマスターズ1000上海大会の初代チャンピオンとなった。
QFでステパネック、SFでジョコビッチ、決勝でナダルを連破して見事なダビデンコの優勝であった。持ち前の高速ストレートはいつも以上に凄みを増して、ナダルにもジョコビッチにも打ち勝った。この勝利は大きな財産となるだろう。ナダルは完全に復調しているわけではないが、その手ごたえは感じていることだろう。まだ今年の年間No1は確定していない。残るMSパリ大会、そしてロンドンのツアー最終戦マスターズカップには元通りにナダルのテニスを取り戻してくるだろう。ナダルの今後にも期待である。
実力がありながら、フェデラーやナダルに頭を抑えられて、マスターズシリーズの優勝までなかなかたどり着けずにいるダビデンコが久しぶりにマスターズシリーズに優勝した。上海大会の初代覇者である。彼もまた残る今季の終盤戦で更に暴れてくれることだろう。ダビデンコの更なる飛躍に期待しよう。
2009ATPマスターズ1000第八戦上海大会決勝
ダビデンコ 76 63 ナダル
第一セット第三ゲーム、ダビデンコがナダルのサービスゲームをブレークした。GAORA解説の辻野隆三氏は今日のナダルはクロスボールが短くなりやすく、そこをダビデンコがライジングでストレートに叩いていることがダビデンコ優位の原因であると指摘している。またナダルはダビデンコの早いテンポを嫌ってスライスや中ロブを混ぜ、緩急によりラリーのペースを落とうとするが、ダビデンコは揺るがなかった。相手を崩せないなら、自ら攻めるしかない。ナダルがコートの中に入って打ち始めた。受けて立つダビデンコ、壮絶な打ち合いが始まり、ナダルがポイントを先行する。乱打戦の応酬の末、ナダルがついにブレークに成功した。4-4となり、お互いにギアが上がる。5-4とした第十ゲーム、ナダルはセットポイントとなるブレークポイントを握るが、ダビンデンコはそこをしのぐ。高いレベルでのキープ合戦が続き、6-6、TBに突入した。ダビデンコはセット終盤からネットに出る回数が増えてきた。ダビデンコは男子選手にしては珍しいバックハンドボレーも両手打ちの選手である。TBの最初のポイントも見事なバックハンドハイボレーを決めて、ミニブレークスタートを切る。ナダルがミニブレークを一つ返してタイにする。2-2でダビデンコのバックハンドダウンザラインが決まる。ダビデンコ再びミニブレークでリード、ここでダビデンコはいい展開でポイントを重ねて5-2とする。ダビデンコはミニブレークを更に重ね、6-3とし、最後はバックハンダウンザラインを決めてTB7-3、ダビンデンコが第一セットを先取した。
第二セット2-2で第五ゲーム、ナダルはブレークポイントを握るがダビデンコが長いラリーを制して切り抜ける。その次の第六ゲーム、際どいボールが続けてダビデンコに味方し、0-40、トリプルブレークポイントを握る、一度目は逃れたが、二度目は打ち負け、ナダルのバックがラインを割り、ダビデンコがブレークに成功した。レベルの高いストローク戦が展開される中、試合は進行し、5-3第九ゲーム、ダビデンコのサーブイングフォーザチャンピオンシップスを迎える。マッチポイントでナダルのボールがラインを割った。ナダルはチャレンジシステムを利用する。しゃがみ込んで祈るように画面を見つめるダビデンコ。判定はアウト、第二セットは6-3でダビデンコ連取、ストレートで優勝を決め、このマスターズ1000上海大会の初代チャンピオンとなった。
QFでステパネック、SFでジョコビッチ、決勝でナダルを連破して見事なダビデンコの優勝であった。持ち前の高速ストレートはいつも以上に凄みを増して、ナダルにもジョコビッチにも打ち勝った。この勝利は大きな財産となるだろう。ナダルは完全に復調しているわけではないが、その手ごたえは感じていることだろう。まだ今年の年間No1は確定していない。残るMSパリ大会、そしてロンドンのツアー最終戦マスターズカップには元通りにナダルのテニスを取り戻してくるだろう。ナダルの今後にも期待である。
実力がありながら、フェデラーやナダルに頭を抑えられて、マスターズシリーズの優勝までなかなかたどり着けずにいるダビデンコが久しぶりにマスターズシリーズに優勝した。上海大会の初代覇者である。彼もまた残る今季の終盤戦で更に暴れてくれることだろう。ダビデンコの更なる飛躍に期待しよう。