女子第一シードセリーナ・ウィリアムズQFで敗退、ストーサーがエナンに続きセリーナも突破した。

2010全仏女子単QF
ストーサー 62 67 86 S・ウィリアムズ
ヤンコビッチ 75 64 シュウェドワ

試合序盤、セリーナは明らかにモチベーションを低下させており、ショットのスイングがぼやけていてミスを多発させていた。一方でストーサーのスイングは鋭く、そしてショットは切れ味抜群であった。特に回り込みのフォアではライジングでも打ち、かつボールを落としてためてからも打てるのでセリーナは足を何度も止められてしまった。さらにストーサーのスピンサーブとフォアのスピンボールはバウンド後よく跳ねるだけでなく、揺れるような独特の回転かかかっているようで、セリーナはバックハンドでのリターンやストロークでバウンド後のボールをうまくとらえらずに食い込まれるシーンが多々あった。第一セットを圧倒して奪うと、第二セットもブレーク先行、ストーサーはサーブイングフォーザマッチを得る。だがそこで決め切れず、セリーナにブレークバックされてしまう。ここでようやくセリーナも目覚めた。強いサーブ、強いリターン、強いストローク、一気にネットに詰めるオールラウンドプレー、セリーナの強いテニスが牙をむいてストーサーを襲い、TBも圧倒、セリーナが第二セットを取り返した。
だが、ここでストーサーは崩れなかった。セリーナの猛攻を耐えしのぎ、さらにスピンボールの回転を上げ、セリーナを狂わせ、競り合いに負けずに食らいつく。6-6となった。全仏はファイナルでTBはない。二ゲーム差がつくまで競い合う。この日WOWOW中継の解説は杉山愛であったが、彼女が何度も感嘆の声を上げるほどの見事なワイドサーブとアングルショットを見せつけて、ストーサーが第十三ゲームと第十四ゲームを連取してファイナルを8-6で奪取、第一シードを打ち破った。

さて2010全仏女子ベスト4は下記の通りになった。
ストーサー対ヤンコビッチ
スキアボーネ対ディメンティワ
トップ3シードがベスト4にいない。四人ともシード選手であるが、それでも地味ジャー。誰が優勝してもグランドスラムのシングルス初タイトルになる。しかもデメは足を負傷しているから、鉄人スキアボーネにやられる公算も大だ。もしストーサー対スキアボーネなんて決勝戦になったら地味度はさらに上がるぞ。いや別に如空はこのベテラン二人には頑張ってもらいたいと思っているよ、ストーサーなんか回り込みのフォアに、バックハンドでスライスの多用などグラフを思わせる男前のテニスをするからね。見ていてかっこいい。でもね、一般論からいえば地味な組み合わせだよな。

地味でも派手でもとにかくSFだ、今年の女子は面白い。さらなる熱戦を期待しよう。