電脳網庭球寺 僧房

テニスの修行僧如空の修行の日々とテニス観戦記を綴る

スポーツ一般

4スタンス理論とTVと

野球の面白い理論書に「4スタンス理論」という本がある。このブログでも一度紹介した。廣戸 聡一という著者の理論で、野球選手の動きを足の重心を置く位置で4つのタイプに分けて、それぞれのタイプにあったフォームを打投走守の各分野にわたって述べられている。大変興味深い内容で、これはテニスにも応用できると、如空はその後何度か読み直した名著である。

ところで、このブログ「電脳網庭球寺 僧房」のWebサイトである「テニスのお寺 電脳網庭球寺」にテニス関連の書籍の書評を載せている「経蔵」というコーナーがあるのだが、そこでこの「4スタンス理論」を紹介しているページが7月27日にいきなり705アクセスもカウントした。その前日まで一日に1アクセスか2アクセスしかなかったページなのにである。いったい何がおこっているのだ・・・と気になって調べてみた。どうやらTVの「ナンだ!?」というスポーツ番組で著者の廣戸聡一氏自身が出演されて、この4スタンス理論が紹介されたらしい。ネットのいたるところで話題になっていた。その余波がこの「電脳網庭球寺」にも押し寄せていたらしい。

衰えた衰えたといわれて久しいが、それでも相変わらずTVの力ってすごいね。まだ「あるある大辞典」が好調をキープしていた頃、店頭やアファリエイトなどで健康食品を売っている人たちは、この番組で紹介される素材を予告などで調べて、あらかじめ仕入れておいて、放送の翌日に「あるある大辞典で紹介された○○です!」と販促をかけるという手法が良く取られたらしい。実際納豆がいたるところで売り切れた現象は未だに記憶に新しい。「あるある」が捏造放送をして一気に信用度は下がったに見えるが、未だTVの影響力は凄まじい。

せっかくの機会なので、TV放送記念というわけではないが、この「4スタンス理論」の記事をWebサイト「テニスのお寺 電脳網庭球寺」の「講堂」にアップしました。あと、テニスとは関係ない雑文が載っている「雑記」にも5つほど記事をアップさせました。興味のある方はごらんください。

失敬

松岡修造がTVドラマ「エースをねらえ」の技術監修を引き受けたとき、岡ひろみのテニスのイメージを当時の女子No1エナンHに求めた。だから岡ひろみは女子ジュニア選手でありながらバックハンドは片手打ちになった。ちなみお蝶夫人はその前のNo1セレナ・ウィリアムズのテニスをイメージしたらしい。イメージ元が何かを想像すると緑川はビーナス・ウィリアムズ、藤堂はフェデラー、尾崎はロディックのような気もする。

しかし、今日放送されたTVドラマスペシャル「エースをねらえ 奇跡への挑戦」では「失敬」の挨拶でおなじみの藤堂先輩がいきなり岡のバックハンドを片手から両手に改造してしまった。おいおい、一ヵ月後の大会に勝たせるためにその大手術かい。そりゃ無理だって。

原作では桂コーチは岡が立ち直るまで禁酒するのだが、今回は酒飲みまくっていたな。しかも桂は岡のテニスのコーチはせず、お蝶夫人のテニスシーンもなかった。ちょっと残念。

ミズノにダンロップ、ウィルソン、アディダスと各メーカーの商品を反映しつつの撮影は大変だ。上戸彩はあまり好きではないが、アディダスのワンピースはよく似合っていた。しかし、ラケット・バック・ウェア・シューズのメーカーが違うとやはり違和感がある。統一した方がよかったと思うな。まあ、スポンサーだから仕方ないのだろうけど。

ゴール守るただ一人なる任にして青年は目を見開きて立つ

いきなり発生した台風がいきなり西日本を縦断し、大阪の夜は連日雨。テニスが出来ない・・・。

世間ではテニスのことよりオリンピック、そしてサッカーアジアカップである。
個人的にサッカーはあまり見ない。なかなか点が入らないからつまらない。特に日本代表の試合はストレスがたまる。でもこのアジア杯のQF、SFはニュースで見たが凄い試合だ。

QFでのPK戦で二つも先行されから逆転など、こんな漫画みたいな展開が実際に起こるなんて信じられない。PKなんか一回止めればいい方なのに川口も相手のキーパーも凄い。君達にはW杯フランス大会の時の皇后陛下の歌を送ろう。

「ゴール守(まも)るただ一人なる任(にん)にして青年は目を見開きて立つ」

SFも漫画みたいな展開だ。リードされては追いつき、最後に延長戦で逆転。お好み焼き屋でビールの見ながら店内のTVを見ていたが、アナウンサーが絶叫しまくっていた。
サッカーのコアなファンによると「バーレイン相手にレベルの低い試合をした」「審判のミスジャッジ・アンフェアが酷い」「中国観衆の日本代表へのブーイングは失礼だ」とネット上で色々問題になっている。

テニスは個人競技だが、大会の主催国によっては地元贔屓もあるようで、時に観衆を敵に回して戦うこともある。ローランギャロスでは観客のブーイングによって調子を崩した選手は数知れない。しかし、総じて見るとテニスの観客はお行儀がよいほうだ。
国別対抗戦男子デビスカップ、女子フェドカップなど、対戦国の片方の自国で試合は行われるので、ホーム側の応援はテニスにしてはすさまじい。それでもブーイングまでは行かない。審判も国際審判で非常にレベルが高くフェアだ。

今年の春、大阪靭テニスセンターで行われたデ杯の日本対インド戦を如空は靭の競技場で観戦したが、会場は日本一色というわけでなく、駆けつけた在日インド人の応援団が少数ながらも日本に負けじと応援していた。日本は当然、数の上では圧倒的多数なのだが、コートチェンジごとの応援において、日本の応援を仕切っている男性が、インド応援団が声を上げる時間を作るために、応援を切り上げインド側に「今度はそちらの番だよ」とゼスチャーで促す場面が多々見られた。数で優るホスト側の余裕かもしれない。しかし、試合そのものはインド優位と見られていたし、決着は最終日の最終戦までもつれた。最後は本村がインドのエース・パエスを下して74年ぶりにインドに勝利するのだが、そんな競った状況でも、相手国に対する配慮をもてた大阪の観客達は素晴しいと思う。特にパエスの神懸り的なプレー(特にボレー)には皆惜しみない拍手を送っていた。
中国の北京はそんな大阪を下してオリンピック開催国となった。観客のマナーについても少し考えてくれればと思う。

プロスポーツを支えるもの

昨日、テニスの後、中華料理屋で晩御飯を食べていると「近鉄とオリックスの合併反対の署名お願いします。」と店員が客に声をかけていた。
この庭球寺の僧房があるブログ・サーバーはその渦中のライブドア。近鉄の買収に名乗りを上げたライブドアは近鉄さんに門前払いを食らったらしい。 巨人の渡辺恒雄オーナーは「オレも知らないような人が入るわけにはいかんだろう。球団にはそれぞれ伝統があって、金さえあればいいってもんじゃない」といった。さらに近鉄の社長はこんなことまでも言う。

実は如空は今でこそプロ野球そのものに興味をなくして応援しなくなったが、子供の頃は近鉄ファンだった。しかし、今回の合併劇はひどい、選手に罪はないが、近鉄、しいてはプロ野球にこれほど失望したことはない。

近鉄がその球団名を売りに出したとき「待った」をかけ、また今回ライブドアの買収にも「待った」をかける。しかし、合併はすんなりOKというのは始めから「1リーグ構想」実現をしたいという一部オーナーサイドの思惑があるからこそ。もし、本当に10球団1リーグが低迷している日本球界を再生させるプランならば、そうすればいい(ファンと選手は悲しむが)。しかし、実際は不採算部門の企業側の切捨てに他ならない。問題はその切捨て部門を買うというものに対して「ノー」を突きつけることだ。選手・ファンの意向を自ら無視しておいて、ライブドアに対しては「筋が悪い」「俺が知らない会社は入れない」「野球はマネーゲームではない」とは良く言ったものだ。球界オーナー達がライブドアへ放つ批判は、そっくりそのまま自分達への批判と同じであることに彼らは気づいていない。

この背景には、世代間の溝と抗争、そして旧産業と新興産業の軋轢という問題がある。昔から存在している産業の中で地位を築いてきた老人達にとって自分達が若かった頃に存在していいなかった産業で若くして自分と同じだけの力を身につけた存在がいることを認めることは我慢がならないのだろう。だから認めない。認めたくないのだ。
ライブドアが買収に成功しても上手く経営できる保障はない、社長の言動にやや問題があることも指摘されている。しかし、それは今回の買収拒否の本質とは思えない。
「経験主義と形式主義は無能者の絶好の隠れ蓑である」という。伝統と約定を盾に自分の権益を守ろうとする球界オーナー達は自分達が他者からどのような目で見られているのか自覚がないらしい。

テニスの世界では大会スポンサーがどんどん代わって行っている。常にその時代、利益を上げ、活躍している企業が大会のオーナーとなってプロテニス界を支えている。トヨタプリンセスカップのようにオーナーが撤退し、次のスポンサーが見つからずになくなっていく大会もある。同時に、中国の上海で新しいマスターズシリーズ構想が持ち上がるなど、新興産業・新興地域には新たな大会が生まれる。
絶えず、その時代の強者がその余力を持ってスポーツ文化を守るのがプロスポーツ界のあり方だろう。日本のプロ野球界には野球を守れるだけの力がオーナーにはないのだ。ならば力のある他者にその役割を引き渡すのが筋ではないか
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