2006年03月19日

ヨルダンの政党イスラム行動戦線、幹事長と執行部を選出

ムスリム同胞団の政治組織、イスラム行動戦線党のシューラー評議会は18日、党の新たな幹事長はじめ、主要な執行役員を選出した。ほとんどの顔ぶれが穏健派だった。

ザーキー・サアド・バニールシェイドは、無投票で任期4年の幹事長に選出された。前任のハムザ・マンスール前幹事長は、シューラー評議会の議長に、下院議員のズヘイル・アブーラーギブが副議長に選出された。三者とも、それぞれの職責への唯一の候補者で、無投票で選出された。

一方、シューラー評議会はイスラム行動戦線執行局の役員を選出した。その結果、穏健派が多数派を占めることとなった。新たな執行役員には、ニムル・アサーフ、イルヘイル・ガライベ、ムーサ・ハンタシュ、ナビール・コファーヒ、ムハンマド・ブズール、ズィアド・ハリーファ、ヒクマート・ラワシュデ、アフマド・ザルカンが選出された。

新任の幹事長は、アルラアイ紙とジョルダンタイムズ紙に対して、「これから党は、ヨルダンの政治改革に集中してゆきたい」、と述べ、イスラム行動戦線は、自らを「政治の発展を実現させる方向に向けて、政治活動を展開してゆくことを模索する野党」と位置づけた。幹事長は続けて、イスラム行動戦線はその草の根支援を広げ、党員基盤を拡大してゆくために努力する、と述べた。

バニールシェイド幹事長は、国内の関心事項として、その最優先課題に「イスラム運動」を位置づけ、「我々はヨルダン国民に受けて自らの責務を果たしてゆこうとしているのだ」、と強調した。イスラム行動戦線と政府の関係性については、幹事長は、「我々は改革と変化に関心のある野党だ。我々は誤った政策には反対するが、それも建設的な方法でだ。…我々と政府との関係に、抜本的な変化はないだろう…」。

アナリストは、イスラム行動戦線の指導層の多数派は、イスラム運動の第2世代の出身、つまり党の中道派に所属するいわゆる若年世代だ、と指摘する。一方、幹部職における強硬派のプレゼンスは低下している。新執行役員に選出されたザルカンは、現在指導層に位置する唯一の右翼のリーダーとなってしまった。さらに、強硬派が党最高幹部ポストに独自候補を立てなかったことも、穏健派に進んで幹部職を差し出した形になったことが指摘されている。

匿名を望む党の長老リーダーのひとりは、新しいイスラム行動戦線の幹部について、親組織であるムスリム同胞団の指導層と適合している、なぜならそれぞれの組織の指導層は、「イスラム運動の中で同じ派閥に属している」からだ、と言う。別の著名なイスラム活動家は、ムスリム同胞団の指導層について、実際に新たなイスラム行動戦線の幹部の選出を支援した、と言う。

120名より成るシューラー評議会は、さらにイスラム行動戦線の最高法廷のメンバーと、その主判事にイブラーヒーム・マアニを選出した。さらに中央法廷の主判事には、ハーニー・タフラーウィーが選出された。

3月3日、ムスリム同胞団は、アブドゥルマジード・スネイバートに代わり、サーレム・ファラハートを新最高幹部として選出した。

イスラム行動戦線は、国民議会下院全110議席に、17議席を占めている。

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この記事へのコメント

1. Posted by Jordan Cafe   2006年03月19日 12:41
今年2月19日付には、パレスチナ時地表議会選挙でのハマスの大勝利に絡んで、ヨルダン国内でも強硬派の台頭が見られる、と言う分析記事を紹介しておりましたが、結局、中道穏健派の第2世代が主導権を握ったようです。

第2世代とは…“パレスチナ難民・避難民”でも、ヨルダンで生まれ育った世代、ということでしょうね。このように、パレスチナ問題とヨルダン国内のイスラム運動は不可分の関係にあるのです。

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