2016年10月30日

間違いを出題してはいけません(定期試験問題から)

国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

憲法第41条の条文です。「なぜ国会は最高機関なのか、その理由を答えなさい」そうした問題が試験に出題されることが多い部分です。これ、「(国会は)国民の直接選挙によって選ばれる国会議員で構成されているから」というのが模範解答になります。さて、先日目にした某中学校の定期試験での設問(設問要旨)はこうしたものでした。

国会は国権の最高機関と定められ、内閣・裁判所よりも優位にあるが、その理由を答えよ。

それ、設問自体が大間違いです。「国権の最高機関」とは、「国権の最高【権力】機関」の意味ではありません。「国民から直接選挙される」という意味で、「主権者たる国民の意思に最も近い位置にいる」という意味で、単に政治的美称。これを【政治的美称説】と呼びます。そしてそれが、今の憲法学の【定説】になっています。

三権分立というものを習います。「三権相互の牽制によって国民の権利を擁護する」ためのものであって、そのことを踏まえて教えていながら、こうした出題を作問してしまうとは理解に苦しみます。原因は、単に勘違い(勉強不足・思い込み)というやつなのでしょうけれど(苦笑)。(設問は【統括機関説】を前提にしていますが、最高裁がそれを否定しています。理由詳細は面倒なので省きますね。笑)

先輩(上司)からそう教えられ、何の疑問も持たずに、長年同じような出題を続けているのでしょうけれど、感心できませんね。そう出題するということは、授業でもまたそう教えているということですから。つまりは生徒たち、かわいそうに、毎年毎年、間違ったことを教えられている…。ダメだよそれ、絶対に。教科書不使用と常軌を逸脱したかの進度遅滞が改められ、以前よりも格段に出題内容が良くなったので、余計にもったいない…。

というわけで提言です。定期試験問題は、事後で構わないので検証することが必要でしょう。ならばそうした集まりをぜひ作っていただきたいものです。以前、こうした問題が定期試験に出題されたことがあります。

南京虐殺事件で殺害された中国人は、およそどれくらいか。

四肢択一問題でしたが、当時、教科書(教育出版)欄外に記載されていた小さな注釈から、満点防止のためでしょうかね、重箱の隅を突く意味合いで出題したのかも知れませんけれど、今同じことをやったならば「ちょっとたいへんなこと」になってしまうでしょうね。実際、ある出版会社のテキストのそうした記載・出題に対して、ネトウヨなんかが集団で批判を繰り返したこともあるのですから。

定期試験の内容を確認し、同時に難易度もまた確認する。

ぜひ、そのようにしていただきたいものです。「あそこの学校がやっているのだから、ウチもまた真似しよう」それじゃ、困るんですよ。ダメなものはダメなんだからさ。ってか、ダメだよ、ウソを教えたらね。さて、「保護者さん」だっけ、「理科好きさん」だっけ、再び身内擁護のコメントが入ることをお待ちしております(笑)。武士の情け、これ以上の言及は避ける「つもり」ですけれどね。



jounetsu_kuukan at 13:26│Comments(2)TrackBack(0) 教育問題 | 雑感

トラックバックURL

この記事へのコメント

2. Posted by ZAPPER   2016年10月30日 22:57
後志のおじさん
次の記事と抱き合わせで綴りましたので、玉が震えるほどビビっている方が今、背後にお一方いるはずです。代理戦争上等!ですから、ぜひコメントを入れていただきたいものです。
まさしくお見込みの通りであります。^^;
1. Posted by 後志のおじさん   2016年10月30日 20:59
保護者と理科好きを名乗る方へ、

本文はあくまでも「言及に関して「は」避けるつもりである」、と私は解しました。

「国際紛争を解決する手段として「は」これを永久に放棄する。」

と同様な解釈が可能であること念頭において、成年に達した者としていかなる行動をとるべきかをお考えになることをお薦めします。






コメントする

名前
URL
 
  絵文字