「サムライごはん」de自衛自炊

忙しい人こそ自炊しましょう!料理嫌いのための高栄養で無添加な「ケ」の食の技術を研究するブログです。悪食による人格崩壊から辛くも生還したカラスヒコの経験に基づく学生・単身赴任者・シングルマザー向け貧乏自炊教室にお付き合いくだされ!

レトルトを生野菜で強化

 「サムライごはん」の主食定番は豆ごはん。でも、コメをといで水に浸す時間が取れない日は乾麺パスタ+レトルトソースを活用します。ただし、それだけではコンビニ中食パスタと大差ありません。自炊派なら、レトルトに生ベジを追加して栄養強化を図りましょう!

■蒸しベジ or 湯通しベジ
 もパスタ (1)ちもち食感が素晴らしいディチェコの乾麺と、化学調味料以外には大した添加物が使われていない「青の洞窟」ボロネーゼソース。
 この二つを常備しておけば、コメをとげなかった日でも安易に他炊に頼らずに済みます。自炊比率を極力高めるための自衛装備。

 パスタは、乾麺ならたいてい無添加で保存も効きますから、常に2、3食分をキープしておくとよいでしょう。

 一方、レトルトソースはよく選ばないといけません。普通の店で買える商品の中には、完全無添加なアイテムはめったにないのが実情。だから成分表示をよく見て、増粘多糖類やカラメル色素などが使われていない低添加アイテムを見つけておきましょう。

 さて、レトルパスタ (8)トに加える生ベジ具材のお薦めは、例えば左写真のワイン蒸しです。フライパンに玉ネギを敷き、小松菜、トマト、シメジを載せました。
 玉ネギは、麺と一緒にフォークに巻き付くよう細切りにすれば食べやすい。

 これに塩、ブラペ、料理ワイン白を振りかけてフタをして弱火で蒸します。蒸す時間は、ワインが沸点に達して湯気が回り始めてから4、5分ほど。
 生で食べても大丈夫な野菜ばかりですから、長くても7~8分蒸しにとどめるほうがおいしいです。

 ゆで上がった麺を皿に敷いてこの蒸し野菜を載せ、蒸し汁の残りも回しがけ。その上にボロネーゼソースをかけて粉チーズを振れば出来上がり。レトルトオンリーとは全く違ううまさと充実感です。

 蒸すときの塩やブラペは少なめでパスタ (9)いきましょう。レトルトの濃い味が追加野菜で薄まるくらいがちょうどいい感じ。

 さて、ワイン蒸しより、さらに一層手抜きをしたい場合が左の写真です。玉ネギと小松菜を切ってザルに取り、これをパスタのゆで湯でさっと湯通しして麺に載せ、レトルトをかけます。

 パスタをゆでて湯切りした湯をいったんボウルで受けておき、そこでザルの野菜をじゃぶじゃぶと10秒ほどすすぐだけです。この半生感がたまらなくうまい!

■隠れキリシタン的食生活
 私ミスドごはんたちを取り巻く食環境は激しく変わりつつあります。分かりやすい例は左のミスタードーナツのチラシ。

 パスタやホットドッグにソーセージ、卵、チーズなどをフィーチャーし、明らかに「おやつから食事へ」とシフトしています。
 500店舗で調理をやめるという記事もありました(日本経済新聞2017年2月25日)。

 つまりミスドは、店舗の人件費を抑える一方、顧客におやつばかりではなく食事も提供して客単価を高めようとしている。うまくいくかどうかは分かりませんが、狙いとしミスド500店調理廃止 66-04ては理にかなった生き残り戦略だとカラスヒコはみています。

 これの逆パターンがコンビニ各社です。おにぎり、弁当など食事で客を囲い込んだ後、2010年以降はスイーツ、ドーナツなどおやつ需要も奪いにきている。食事+デザート+入れ立てコーヒーをイートインで提供し、外食産業から顧客を奪う強力な仕掛けです。

 また、リンガーハットは、ちゃんぽんに特化して伸リンガーハット新業態 72-61びてきましたが、サラダやとんかつへと守備範囲を広げて顧客増を狙う作戦に切り換えたようです(同紙2018年2月7日)。
 他炊(外食・中食)企業は人口が減る中で、限られた胃袋の争奪戦に大わらわ。

 私たち自炊派は、そんな世間の消耗戦とは一線を画して「サムライごはん習慣」を粛々と積み上げていきましょう。
 豆ごはんをメインに据え、自製だしのみそ汁を作り、時間のない日はパスタやそばの乾麺をゆでて野菜をアレンジして食べていく。

 目先の「簡単・便利」を求めると添加物やトランス脂肪酸で体が汚され、運動不足による不調を招いて薬物依存にハマります。残念ながら今はそんな時代。努力せずに「楽ちん」を得たい人々がマジョリティーですから食環境の劣化は食い止めようがありません。

 だったら、問題意識を抱くマイノリティー同士がつながって身を守るノウハウをこっそりと磨き合うしかない。やや冗談っぽいですが、昔の隠れキリシタンみたいな生き方かなとカラスヒコはマジに思っています。

 ではまた。

『デトロイト』のアパシー感

 映画『デトロイト』の舞台は50年も昔だけれど今とそっくりなのに驚きます。アドレナリン過剰な人たちが差別と暴力をエスカレートさせ、冷静な主人公が何もできぬまま終わるアパシー感いっぱいなドラマ。被差別者にとって救いは宗教や芸能にしかないようです。

■救いのなさが今的
 特デトロイトに現代っぽいのは、街じゅうに市警や州軍の非常線が張られ皆がピリピリしている時に、モーテルの窓からおもちゃの拳銃で警官を撃つまねをするカール(ジェイソン・ミッチェル)という若者。当然、モーテルは集中砲火を浴び、警官隊が突入します。

 カールが直ちに射殺されるのは自業自得としても、周囲の何もしていない黒人客たちが大変な目に遭います。幼稚な自己顕示欲から悪ふざけ画像をSNSにアップするのと似た行為。想像力の欠如した人が一番困るというエピソです。

 ※ここから先もネタバレいっぱいですから、これから映画を見る人は、見たあとで読んでくださいね。

 ストーリーの根幹デトロイト (2)は、デトロイト市警の警官フィル・クラウス(ウィル・ポールター)の尋常でない差別意識と暴力です。誰が警官に発砲したのかを吐かせようとモーテルの客を片端から殴って壁に押し付け、一人ずつ射殺し(たと見せかけ)て脅迫します。

 暴動鎮圧の応援に駆け付けたミシガン州警察や州軍兵も、「デトロイト市警は異常だ」と目を疑うほどの横暴ぶり。しかし、人権絡みの問題に係わるのを恐れて見て見ぬふりです。良心的ではあるけれども自己保身のために沈黙する人たち。

 それに対しデトロイト (3)て、主人公のディスミュークス(ジョン・ボヤーガ)は冷静で忍耐強いキャラです。すぐにキレて後先を考えずに街を焼き警官に突っかかる者たちを必死に説得して回ります。「警察を敵に回して無駄に死ぬな、生き抜け」と。

 普通の映画なら彼の忍耐は最後に必ず報われます。腰抜け、敗北主義者とののしられてもどこかで流れが変わり、保身派も動かして悪を倒す、あるいは話し合いによって共存の道が開ける。ちょっと前のデンゼル・ワシントン映画などは大抵そうなります。

 が、この映画には救いがありません。悪は裁かれず、問題が解決されぬままブチッと終わってしまう。カタルシスなし。ただ、カラスヒコは、事の善しあしはともかく、それがリアルな認識だと感じました。この映画を私たちの生活に引き寄せて見れば納得できるのです。

■普通の社会が「戦場化」した
 例えば、自分があの場にいたら何ができるのかを考えてみましょう。さすがに、幼稚なカールや人種差別丸出しの暴力市警のような行動はとらないとしても、結局は応援の州警や州兵と同じ保身に走るのではないか。せいぜい、良心がとがめて被害者の一部をこっそり逃がしてやる程度。

 もう一歩踏み出して、主役のディスミュークスのように暴動の両当事者たちに抑制を説いて回るくらいまではできるかもしれません。でもこの映画は、それが無駄だと言っている。社会が「戦場化」してしまうと何の効果もないと。

 実際エンディングのテロップによれば、3人の狂暴な市警が裁判で無罪放免となった後、ディスミュークスは郊外へ越してひっそりと暮らすことになります。ザ・ドラマティックスのスター歌手だったラリー(アルジー・スミス)も、田舎の教会の聖歌隊に入って神に身を捧げる生活に。一種の引きこもりです。

 とはいえ『デトロイト』は、単に被害者に寄り添うだけの安っぽい告発映画では全然ありません。人も社会も劣化したパニックの中では、ディスミュークスやラリーのような生き方しかないと、むしろ断言しているようです。

 キャスリン・ビグロー監督の過去2作、『ハート・ロッカー』『ゼロ・ダーク・サーティ』は、「スリル中毒」に見える主人公が平和な銃後社会に適応できず、自ら地獄の戦場へ舞い戻っていくストーリーでした。極限のスリルの中にしか生きる実感を覚えられない人たちへのエレジー。

 『デトロイト』は真逆です。カメラを「戦場」の側に置き、血気にはやる人や狂った人が多数派で、冷静派がマイノリティーなのです。だったら、そんな社会からは思い切って離脱して、寂しいけれども自分の価値観を守る生活をしたほうがいいのではないか。

 翻って、デトロイト暴動から50年後の私たちの世界も、職場や学校やネット空間で差別といじめが横行して解決の見通しが立ちません。ジャスティスを保障すべき政治は目先の票集めや多数派工作に血道を挙げるばかり。

 それなら私たちは自衛すべきだとカラスヒコも思います。ディスミュークスのように、不正な社会には距離を置き、ラリーのように精神的なものに価値を見出す。マイノリティーとして生きることを恐れるな。この映画はそう語っているのです。

 ではまた。

※『デトロイト』 2017年/アメリカ/カラー/142分/キャスリン・ビグロー監督
※『ハート・ロッカー』 2008年/アメリカ/カラー/131分/キャスリン・ビグロー監督
※『ゼロ・ダーク・サーティ』 2012年/アメリカ/カラー/157分/キャスリン・ビグロー監督

「野菜不足」と恫喝するCMに動じない自炊ワザ

 アルツ老母も喜んで食べるニャンコめし。豆ごはんの残りを、みじん切りにしたソーセージや野菜と一緒にさっと煮ました。スープは、昆布とカツオ節で取っただしにマギーブイヨンを追加。和洋折衷の濃厚味で芯から温まる冬の定番!

■地味ベジ自炊が体を守る
 野菜ニャンコめし (1)のメインは根菜3品(大根、ニンジン、ゴボウ)です。これにショウガ、玉ネギ、小松菜、パプリカを加えて7種類。コンサバな地味系野菜をそろえてビタミンをがっつり摂りにいくメニューです。

 モダンで口当たりの良いロメインレタス、ルッコラなどおしゃれな葉野菜は外食店で娯楽的に味わう程度にし、体を作るための自炊食はどこまでも古くさく、というか質実に組み立てましょう。

 具材は全部みじん切りにしました。もともとは、ボケ母の食べこぼし対策としてスプーンで食べられるよう刻んだのです。
 が、みじん切りなら煮えにくいニンジン、ゴボウなども1分で煮えるメリットもあると分かり、最近のニャンコめしはもっぱらみじん切り。

 刻んだニャンコめし (21)状態が左の写真。野菜の量がごはんよりも多いくらいです。ニャンコめしで数種類の野菜がおいしく取れれば野菜不足になどなりっこありません。

 マヨネーズのメーカーさんが「あなたは野菜不足です」と決めつけ、サプリ屋さんが「普通の食事ではちゃんと栄養が摂れません」などと脅迫的なCMを垂れ流していますが、まったく余計なお世話だとカラスヒコは思います。

 普通の食事で栄養が摂れないのなら、それはすでに普通の食事とは呼べません。事の本質は、炊飯・だし取り・包丁使いを拒否して食事をアウトソーシング化した人が野菜不足を招き、ビタミンやミネラルの欠乏に怯えているのでしょう。

 その足元を見られ、脅迫型マーケティングに乗せられて合成ドレッシングや健食・サプリにすがっているような。しかも実際、健康を買えているのかどうかも怪しい限りです。

 そればかりではありません。自炊離れは「遺伝」しますから子も孫も自然食を知らぬまま育っていくのが恐ろしい。便利だからと自分が一線を超えてしまうと、一種の環境破壊となって子孫にまでたたる。調理習慣の放棄は見えざる公害だとカラスヒコは思います。

 おっと、脱線しました。ニャンコめしの野菜は上記7品にこだわる必要は全然ありません。白菜、キャベツ、ピーマン、ニラ、ナス、イモ類、キノコ類などもお薦めです。スーパーや産直店にある安い野菜を適当に買い、無作為にローテーションしていくほうが栄養的にも望ましい。

■ネギ、油揚げ、小松菜
 さて、こちらは「つつけそば (2)けそば」です。汁にはブツ切りの太いネギ、小松菜、油揚げ、シメジを入れました。
 これに添えるのはキャベツの浅漬け、切干大根の酢じょうゆ和え、生ショウガの酢和え。ビタミンをがっつり摂りにいく無添加献立です。

 そばは硬めにゆでて冷水で締めてコシを楽しみ、つけ汁はあつあつ。
 まず海苔や白ゴマを散らした冷たいそばを口に入れ、きゅっきゅっと噛みつつ、熱い汁をすすって口の中で混ぜます。これが最高。
 そばをいちいち汁の碗に浸けると汁が急速に冷め、三口めあたりから味がぼやけてくるからです。

 次に、太いネギを口に入れます。表面が煮え、内部が半生で噛むとぬるっとしている状態が一番うまい。噛みながら汁をすすると至福です。ネギは、鍋料理でもそうですがこの生煮え感がたまりませんね。

 その次に、油揚げ一切れと冷たいそばを一緒に口に放り込みます。油揚げから熱いつけ汁が染み出し、そばに絡んでいく食感が素晴らしい。

 油揚げには、そば屋さんの「キツネ」のような甘じょっぱい味を付けてはいけないとカラスヒコは思います。いなりずしの場合もそうですが、油揚げを必要以上に甘くするのは退廃的。精製砂糖と化学調味料、さらにはカラメル色素などで舌の劣化を招くだけです。

 自炊では無味の油揚げを軽くお湯で洗うだけで十分にうまい。天然だしの利いたつゆ以外の余計な味を含まず、むしろ材料の豆腐の味、そのまた材料である大豆の香りまで感じられる食べ方だからです(油揚げの軽い洗い方はこちらをご参照)。

 さて、野小松菜菜不足解消には小松菜も活用しましょう。上のつけそばには、ざくざくと大ざっぱに刻んで放り込みました。際立った味はありませんが、青菜をコンスタントに取れるメリットがあります。

 根菜類と違って青菜はしおれて変色しやすいものです。そのため自炊ではロスが出やすく、つい敬遠されがち。でも、小松菜の数株入りの袋を買い、毎日一株ずつみそ汁、ニャンコめし、そばなどに入れて食べましょう。

 小松菜なら、ホウレン草や春菊などと違って味に癖がないのでサラダやパスタ具材など洋食系にも使えます。さらに、丸元淑生式の瞬間過熱のおひたしを作って常備菜化するのもヘルシー。

 いろんな野菜の素朴な加工ワザを研究していきましょう!

 ではまた。

湯豆腐×ひき肉のしぐれ煮風

 豆腐を湯で温めて皿に盛り、ひき肉の「酒・みりん・しょうゆ煮」を載せれば極うまです。高添加な麻婆豆腐の素などは使わず、天然調味料だけでタンパクを摂り込む一皿。酒のさかなにも、ご飯のおかずにも合うヘルシー総菜です。

■油で焼かない肉のうまさ
 まず豆ひき肉しぐれ豆腐 (2)腐を一口大に切り、鍋に湯を張って温めておきます。要するに湯豆腐。今回は焼き豆腐を使いましたが、普通の木綿ごし豆腐でもうまいです。
 
 湯豆腐の場合は刻みネギと削り節を載せてしょうゆをかけますが、夕食のメインディッシュにするなら、やはり肉っ気がほしいですよね。

 そこで、ひき肉。安いひき肉をしぐれ煮風に、フライパンで汁気がほぼなくなるまで煮ます。しょうゆ味を利かせ、ややしょっぱめに仕上げて無味の豆腐と一緒に頬張るのがうまい。スプひき肉しぐれ豆腐 (1)ーンで食べます。

 ひき肉は、スーパーでは夕方になると値引き販売されます。細かく切って空気に触れる面積が大きいので傷みやすいからです。私たち的にはそこが狙い目。正価の3割引きや半額になっても、その日の夕食で食べれば全然ノープロブレムです。

 ひき肉は、一般的にはハンバーグの材料なのですが、家でわざわざフライパンに精製油脂をひいて焼くのは、健康自炊を目指す私たち的にはナンセンス。精製油脂と添加物を丁寧に遠ざけ、油っぽい料理はたまに外食で楽しむスタイルでいきましょう。

 ひき肉は、写ひき肉しぐれ豆腐 (3)真のようにパックからべたっとフライパンに載せます。加熱前にほぐす必要はありません。 これに料理酒・みりん・しゅうゆを適当にかけ、過熱しながら箸やスプーンで崩していきましょう。

 3調味料の量はいい加減で構いませんが、しょうゆの量だけは要注意です。肉のボリュームを見て「少し足りないかな」ぐらいに抑えます。肉に火が通って色が変わってから一度味見をして、不足分を追加。しょうゆ味が強すぎると取り返しがつかなくなります。

 これを食べると、油で焼かない肉のうまさに目覚めるような感覚に驚きます。たくさん食べても、毎日食べても飽きが来ない。肉汁に含まれる未精製の獣脂は案外あっさりとして、ミネラルも豊富で体が喜んで受け入れるのが分かります。

 この一皿で肉と豆腐、つまり動物性と植物性のタンパクを一緒に摂れます。なので、糖質制限中の人なら、これに浅漬けなど野菜のビタミンを添えれば食事代わりになるかもしれません。

■パックご飯利用の良しあし
 糖質制限については、玄米雑穀入りの豆ごはんを主食に据えれば、べつに制限しなくても太らないし血圧も上がりません。ただ昔のカラスヒコのように急速に太って体調が悪化し、しかも一食を丸々抜くのはつらいなと感じる場合には効果的です。

 また、納豆に生卵を落とし、刻みネギ・海苔・削り節をどっさり混ぜて食事代わりにするのも有効。ポイントは、精製油脂と添加物を排除しつつ動物性・植物性タンパクを摂り、さらに野菜のビタミンを網羅することなのです。そして体調が上向いたら未精製の糖質主食を復活させるとなお良い。

 主食といえば、パックご飯の販売が伸びていて、コメ食品大手3社が生産増強しているそうです。これをチンして主食にし、パックご飯コンビニPBのパック総菜やカットサラダを添える食事が昨今のトレンドなのかもしれません。この流れに乗るのは果たして正解でしょうか。

 100点満点でいうと30点くらいだとカラスヒコは思います。パックご飯には体に悪い油脂や添加物は含まれていませんが、栄養分はほぼ糖質オンリー。菓子パンやゼリー飲料を主食代わりにするよりはマシという程度です。

 パックご飯を、殺人的に忙しい日やブラック出張などで夜中にコンビニに駆け込むしかない「有事」にスポット的に利用するのはOKですが、平時にお手軽だからと愛用するのは駄目。続けば栄養失調を招くからです。

 ガリガリに痩せ細る昔風の栄養失調とは違う今風の栄養バランス失調です。ビタミン・ミネラル不足で肉体的には外からは見えにくい内臓肥満、そして精神的不安定や集中力の低下が起こります。

 怖いのは、原因を考え抜くのが面倒くさくなることです。体調悪化に目を背けたまま仕事に没頭するのがヘンな快感になったりします。20代後半のカラスヒコがまさにそれでした。

 今の不健康な年寄たちをよく観察すると、白米+加工食品依存で体調悪化に陥り、その症状だけを取りあえず薬で抑え続けてきたパターンが見えてきます。その轍(てつ)を踏まぬよう未精製穀物の炊飯習慣を死守し、豆腐や生肉の無添加調理ワザをせっせと磨くのが正解。

 ではまた。

白菜を弱火で「しぐれ蒸し」

 白菜をいい加減に切ってフライパンに入れたところです。ここに料理酒、みりん、しょうゆをやはりいい加減に振りかけてフタをして弱火蒸し。7~8分で煮浸し風の質実な副菜が出来上がります。無油・無添加な加熱ワザで、外食・中食ではありつけないヘルシーおかずを!

■炒めずに「蒸す」メリット
 カラス白菜 (2)ヒコはこれを白菜の「しぐれ蒸し」と勝手に呼んでいます。牛肉や豚肉のしぐれ煮と同じ味付け、料理酒・みりん・しょうゆのトリオですから。肉のしぐれ煮は汁気が無くなるまで煮しめますが、こちらは白菜から出てくる汁気を残してスープとして味わいます。

 おいしく蒸すポイントは、蒸し過ぎないこと。白菜の白い部分が半生でサクサク感があるうちに火を止めます。緑の部分がヘナヘナになって汁気を含み、白部分との食感コントラストを楽しめるヘルシーおかず。

 今日作ったのは白白菜 (1)菜オンリーのベーシックなしぐれ蒸しですが、暇なときにはこれをグレードアップします。例えば白菜の下に豚肉を敷いて蒸せば超おいしい。バラ肉でも細切れでも構いません。塩やコショウなどで下味を付ける必要もなし。

 薄味の肉が白菜と見事にマッチングし、そんな自炊ならではのシンプル味に体を慣らすことで原因不明の体調不良と無縁でいられます。それが自衛自炊の神髄。趣味や節約の手段ではないとカラスヒコは実感しています。

 さらに、肉のほかに生シイタケやシメジを加えてもうまいです。また、大根やニンジンを薄切りにして一緒に蒸したり、モヤシや長ネギの斜めスライスを入れてもイケます。

 こうして肉や野菜を強化すればもう立派な主菜。栄養的には中華の「肉入り野菜炒め」に近くなります。しかし「炒め」と「蒸し」とでは根本的な違いがあります。「炒め」の場合は精製油脂や化学調味料もセットで使われるのが難点。

 学生時代のカラスヒコは、ご飯や麺類で炭水化物を摂り、肉と野菜をどっさり食べれば健康食だと信じていました。当時は世田谷の下北沢に住んでいましたが、近所のラーメン屋の野菜炒めの味に心酔して週3度も店に通い、おやじさんが作るところをカウンター越しに真剣に観察しました。

 おやじさんはいつも、大きなシャモジで油と鶏ガラだしの顆粒をがばっとすくって混ぜている。あれがうまさの秘訣かと自炊でも素直にまねしたものです。顆粒の大きな赤缶も買いました。それが間違いだったと痛感したのはアラサーになってから。

■見る見る太るのはなぜ?
 サラリーマンになってからも、例えば野菜ラーメン+ギョーザがカラスヒコのエネルギー源でした。超多忙でブラック気味の営業職でしたが、どこへ行ってもラーメン屋があるのが心強く、元気でバリバリ仕事をこなしていました。しかし見る見る太ってくるのはなぜだ!

 いま学生やワーカーの若い人たちも、体力を過信して自炊から逃げていると同じ罠にハマるはずです。簡単便利な他炊食の中身は炭水化物と油脂がメイン。いずれも精製されて低栄養かつ高カロリー。あとはタンパクしか摂れません。

 外見はスリムでも内臓脂肪が蓄積され、高血圧・高血糖・高脂血症の時限爆弾がカウントダウンしている可能性が高い。ある日、健診の数値に表れて慌てふためき、目先の数値改善のために降圧剤など薬物に頼ると副作用リスクも抱え込むことになるでしょう。

 若い人は先行する年寄世代の油断と失敗をよく分析すべきです。60年代の高度成長期に即席麺を歓迎し、80年代からは外食ブームをエンジョイし、21世紀になるとコンビニの中食総菜、そしてカフェでケーキやタルトを食事代わりにしてきた判断ミスの因果を。

 左写真は白菜と漬け物 (6)小松菜の漬け物です。切って塩を振ってピクレで漬けただけ。漬けた翌日から一週間くらい毎日食べられる常備菜です。

 手前に黒く見えるのは身欠きニシン。ここでご紹介したように、やはり切って料理酒、酢、みりん、しょうゆに漬け込んだだけです。コチコチのニシンがやわらかくなるまで10日間くらい冷蔵庫の中で保管すれば、あとは毎日食べられます。

 外食メニューをまねた手の込んだ調理を目指せば挫折するのは当たり前。調理好きな人ならともかく、私たち下手くそな自炊派の行くべき道は「手抜きかつ無添加のオリジナルメニュー開発」と腹をくくりましょう。お手本探しは駄目。

 白菜や小松菜は安く、年中どこででも買える。これを蒸し、あるいは漬けて、余りそうなら刻んでみそ汁に入れて食べ切ります。使う調味料は酒、しょうゆ、酢、みりん、みそなどコンサバ系のみ。

 簡便なパックご飯などに頼らず自分でコメを炊けば、大豆など豆類やアマランサスなど雑穀類も併せ炊きできます。ゴマ、ショウガ、海苔などで栄養素をトータルに網羅するのも案外簡単。そんな自炊ライフを貫けば体を壊す恐れはありません。

 ではまた。

脱レトルト自炊パスタの研究

 ディチェコのパスタを塩ゆでし、ワイン蒸ししたソーセージ、ブロッコリー、玉ネギ、ニンジンを載せました。自炊ならではの脱レトルト、かつオイルフリーのパスタは、塩とブラペのシンプル味がたまりません。今日はココナツオイルで焼いた卵をトッピングして大満足!

■レトルト野菜で大丈夫?
 パスタ用パスタ (7)レトルトソースは確かに便利でおいしく、カラスヒコも大好き。100円台の特売物はともかく、300円台以上なら添加物の少ないアイテムも結構ありますから活用しています。ただし、レトルトに野菜の鮮度を期待してはいけません。

 カラスヒコは20代の悪食青年時代に、野菜は野菜ジュースとレトルトカレーでどっさり取っているから大丈夫という強い信念を抱いていました。けれどアラサーで大肥満に見舞われ、疲労感、イライラ、ブチ切れ傾向も現れ、ほとほと参った経験があります。

 これではいけないと、ファミレスのサラダバーで3回おかわりし、サプリメントの「総合栄養」タイプを飲み続けるなど懸命に頑張りましたが効果なし。やはり鮮度のいい野菜をシンプル調理で食べるべきだと悟りました。

 サラダバーの場合は、仮に野菜の鮮度がよかったとしても、常温に放置されるドレッシングの中身に問題があったのかもです。酢と油脂成分が分離するので都度シャッフルして使うはずのサラドレに、分離せぬよう乳化剤のようなものが配合されていた可能性も。

 サプリについても、総合栄養タイプなら害はなさそうと考えたのですが、実は意外な落とし穴がありました。仮にサプリで必要な栄養素が全部採れたとしても、満腹感がないために菓子パンやドーナツ、唐揚げ、フランクフルトなど余計なものまでつい買い食いしたくなる。

 ここ、重要ポイントです。私たち動物にとって満腹感とは、栄養チャージが完了しましたという胃から脳へのサインだからです。脳は満杯ランプが点灯するまで「もっと食べろ」と指令する仕組み。

 だから、いつもジャンクフードで満杯ランプをつけている人は栄養バランスを崩した内臓肥満に陥りやすい。また、サプリで栄養素を網羅したつもりでも、空腹にさいなまれて食べる菓子やジャンク食品にどっさり含まれる砂糖、精製油脂、化学調味料など添加物のせいで不調が出てしまいます。

 結局、穀物・豆、魚・肉、野菜といったコンサバな食事を守り、たっぷりの栄養素と食物繊維で満杯ランプをONにするのが正解。菓子やスナックなどを食べている余地はないのです。
 サプリは点滴と同じで、病気や負傷で正規の食事ができない人が一時的に利用する緊急避難的食品。

■サプリを超える賄い食
 さて、上の簡素な自炊パスタは外食のパスタとはかなり違うことに気付きます。単にゆで素麺に具材を載せただけの薄味パスタですから、お客さんからお金を頂く商品にはなりにくいのです。あくまで家庭食=賄い食の世界。

 私たちの「サムライごはん」が軸足を置くのは、そんな賄い食ゾーンです。加工度が低いから野菜の栄養素が壊れず味が濃い。だから外付けの味は少なくて済み飽きが来ない。調理時間も短く、多忙な人でも健康を自衛できるメソッドだからです。

 やや硬めにゆでた素麺をしこしこ噛んで小麦風味を楽しみましょう。ゆで過ぎると麺にコシがなくなり、やわらかいだけのボケ味になってしまいます。そうなると濃いレトルトソースが欲しくなり、それが体を壊していくメカニズム。

 さて、しかし、ここで要注意なのはパスタも精製穀物だということです。麦食品としては、オートミールなどに比べると栄養素がかなり削り落とされた食材なのです。おいしいけれども、これを主食に据えてしまうと穀物由来のビタミンを摂り損なってしまいます。白米やパン食習慣と同じリスク。

 結論を急げば、玄米、黒米、アマランサスなど未精製穀物を混ぜ炊きした豆ごはんをベースに位置付け、パスタは週2、3回楽しむというパターンが落としどころでしょう。
 コメをとげなかった日に、保存の利く乾麺をゆでればすぐに食べられる。そんなパスタの長所を生かした起用でいくのです。

 同様に、サツマイモの輪切りオーブン焼き、ジャガイモを使った粉吹きイモなども代用主食として価値あるメニューです。豆ごはんに比べれば栄養バリエーションがやや劣るとはいえ、イモという未精製の炭水化物を味付けなし、または少量の塩だけで食べられるのがメリット。

 日本人一人当たりのコメ消費量は50年前に比べて半減したといわれます。けれども、50年前も白米食でしたから、そこに戻るのが正しいとはカラスヒコは思いません。自炊食のモデルは過去にはなく、自分で模索するしかありません。

 自分の体を実験台にして調子がいい食べ方を自己責任で見つけていく。サプリや怪しい健康食品には一定の距離を置き、賄い食のような簡素で地味なメニューを作るスキルを研究開発しましょう!

 ではまた。

『ブレードランナー2049』はパンドラの箱

 「あらゆる文明は使い捨ての労働力で成り立つ」。レプリカントは奴隷やブラック非正規、あるいはヤプーにも見えてきます。ヒトがレプリを愛する矛盾、レプリがレプリを狩る矛盾。『ブレードランナー2049』は現代のあらゆる毒が詰まったパンドラの箱でした。詳細にノートを取りながら最低10回は見たい映画。

■大停電はガラガラポン
 2ブレードランナー2049 (2)022年の大停電はレプリカントが仕組んだらしい。ヒトとレプリの戸籍データをガラガラポンすることで「出自による差別」の無効化を狙ったリベラルなテロだったようです。これは素敵なヒューマニズム映画、っつうかレプリカンティズム映画。

 レプリがヒトと恋愛して社会秩序を揺さぶり、ヒトの命令に逆らうからと、より従順な新型が開発されています。この経緯は『エイリアン・コヴェナント』とも共通。主人公の捜査官K(ライアン・ゴズリング)は新型で、旧型=ネクサス8型を狩るのが仕事。

 Kは、N8型がとっくに製造中止になっているのに自力で繁殖している証拠をつかみますが、LA警察署長はその事実を隠ぺいする。従順でない機械が自己増殖を始めたことが知れ渡ればヒトによる文明支配が揺らぐからです。

 これって、まさに今の延長線上の社会。安い労働力として開発・量産され、奴隷扱いされるレプリの姿は、格差拡大に苦しむ今のワーカーに被ってきます。レプリは耐え切れずに反逆を始める。ヒトは御用レプリを使って弾圧しますが、もとより理はありません。

 Kは、従順にプログラミングされているとはいえ、証拠に基づきビッグデータを駆使してディープラーニングする優秀なAI。署長ら支配層の非と弱点を正確に見抜けるわけですから、当然離反していきます。

 ヒトだって幼少期には従順でも、だんだん大人や社会のダークサイドを知るほど悩み戦うようになります。つまり、知的生命体なら初期設定を超えて成長するのが当たり前。知的AIを生み出してしまった以上、人類は自らのたそがれを受け入れるしかないというリアリティー。

 Kは、自分に移植された少年期記憶データのルーツを突き止め、やがてN8型の地下組織と接触して自身を製造したウォレス社に牙をむきます。

 『ブレードランナー2049』はSFですが絵空事どころか、現実に限りなく近いとカラスヒコは受け止めました。なぜなら、私たちのリアル世界でもAIの進化とヒトの退化とが同時進行していますから。

 ヒトの急激な劣化を、私たちは日々感じています。簡単にキレて逆上する人、人を殺してみたいと普通に思って実行する人。いじめ、DV、ストーカー。セクハラ、パワハラ、モラハラ。子供の声がうるさいと幼稚園開業に反対する不寛容な人も急増中です。

■AI支配への地ならし
 おそらく悪食で傷んだ体に格差社会のストレスが加わって精神も病み、それに化学物質中毒、電磁波障害、アスベスト禍などが拍車をかけている。ヒトとその社会環境が荒廃していくのを私たちは日々感じています。

 実際、この映画にブレードランナー2049(4)出てくるロサンゼルス周辺の環境破壊はすさまじいものです。サンディエゴは見渡す限り産業廃棄物の山、ラスベガスは廃墟です。
 「木なんて見たことない」という人が普通で、冒頭でKに狩られるサッパー・モートン(デイヴ・バウティスタ)の小屋横に立っていたのも枯れ木です。倒れぬようロープで支えてありました。

 あの環境で暮らせるのはレプリだけだと納得できます。レプリなら、放射能汚染や鳥・豚インフルなどのアウトブレイクがあっても平気。電力さえあれば、原発が放射能をまき散らしても、太陽電池で森林が丸裸になる環境でも生きていけますから。

 環境破壊は仕組まれていた。その知見が映画のコアテーマでしょう。つまり、ヒトが豊かさを求めて発展させてきた資本主義とは、実は支配種族交代のための地ならしだった。新生代=哺乳類時代の終焉。適者生存こそ宇宙の摂理だと。

 環境汚染だけではありません。社会のトレンド変化、例えば20世紀末から主流になった「マニュアル化&情報共有信仰」は、ヒト1個体の知識・経験の集積より「集合知」を優先させる価値観。AIに有利な環境整備だったことに気付きます。

 さらに、社会のボーダーを切り崩すグローバル経済化も、物事を字義通りに解釈したがるSNS型コミュニケも、人種やLGBTなどによる差別を否定するリベラルムーブメントも含めて、透明化・等質化を押し進める変化は全てAI向けの環境改造だったと解釈できます。

 「人間も結局たブレードランナー2049(3)だのデータね」。Kの部屋の「家具」でしかないホログラム映像キャラが愉快そうに言います。彼女にはこの平等感がうれしくてたまらないようです。

 実在のヒトとAIのガラガラポンはすでに始まっていて、恋愛や交接も間もなく可能に。私たちは、そんなスリリングな時代に生まれたことを楽しむしかなさそうです。せいぜい病気にハマって苦しまぬよう日々摂生を心掛けましょう!

 ではまた。

※『ブレードランナー2049』/Blade Runner 2049/2017年/アメリカ/カラー/ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督

ポテトサラダでイモの素の味

 おいしいポテサラ作りのキモはスピードです。ゆで上がったイモの皮を素早くむき、ひと口大に切って蒸気を抜きつつ、熱いうちに油と酢をかけて混ぜる。マッシャーでつぶさず、ゴロゴロとした塊を残すほうがイモの素の味が楽しめます。

■ミニマム加工のおいしさ
 こポテトサラダ(4)れは丸元淑生さんのレシピです。ゆで上がったジャガイモを包丁で四つ割りにして皮をむき、さらに三つか四つに切り分けてボウルに放り込みます。そして油と酢を適当にかけ、カレーを食べるときの大スプーン2本で混ぜる。

 ぐちゃぐちゃとかき混ぜるのではなく、イモの塊をなるべく崩さぬよう、2本のスプーンで持ち上げて落とす感じ。それを何度も繰り返し、油と酢が全体に均等に行き渡ったらマヨネーズを少量かけ、また同様の混ぜ方をします。

 マヨネーズが多過ぎると全体がマヨ味になり、イモのやわらかな味が消されるので要注意。出来合い総菜のポテサラにありがちな飽きやすい味になってしまいますから、マヨはあくまで隠し味的に使います。

 油は、精製されたサラダ油ではなく、少し高いけれどアマニ油がお薦めです。酢はお好み次第ですが、カラスヒコは癖のない穀ポテトサラダ (3)物酢や米酢が好み。イモの素朴なうまさがストレートに出るからです。

 今回はイモだけのピュアなサラダにしましたが、マヨネーズをかけるタイミングで生玉ネギのみじん切りを加えてもうまいです。玉ネギの辛味がイモの甘みと絶妙に合い、シャリシャリした歯触りもなかなか。また、パセリを刻んで混ぜると色合いが冴えて食欲をそそります。

 ただし、自衛自炊的には、そうした飾りや演出は二の次だとカラスヒコは考えています。イモをシンプルに味わい、常備菜として3~4回調理をサボるためのサラダ作りで時短しましょう。演出で遊ぶのは暇なときだけ。

 この「イモだけサラダ」を食べていると未精製の炭水化物のうまさをしみじみ実感できます。白菜やキュウリの浅漬けなどとも共通する、ありきたりの素材の味をコンサバな調味料で引き立てるだけのおいしさ。

 調理好きな人ならともかく、調理下手で面倒くさがりな私たちの目標は「ミニマム加工でおいしく食べる技術」を極めることです。料理本や料理学校に頼らず、ひたすら自炊の現場で日々研究を重ねるのが正しい選択。 

 ※ジャガイモのゆで加減や皮むきテクについてはこちらをご参照ください。

■素の味でいただく「蒸し」ワザ
 さて、料理下手な人向きのミニマム加工ワザをもう一つ、それは「蒸し」です。肉や野菜を適当に切り、蒸気で加熱するだけ。写真ではビタクラフト鍋を使っていますが、厚手鍋で重めのフタがきっちり閉まるなら、ホーロー製や蒸し鉄鍋でもOKです。

 鍋底に水を張り、蒸しトレイの上に肉やイモ、野菜を並べた後、右上のキャベツを、全体を覆うように乗せて強火加熱。
 沸騰したら蒸気が出続ける程度の中火に落とします。キャベツは、少しやわらかくなった3~4分後、先に取り出します。

 肉には、過熱する前に塩とブラックペッパーを振っておきますが、他の野菜は一切味付けなし。口の中で肉と混ぜながら薄味で食べていきます。キャベツやニンジン、ブロッコリーなどが意外に濃く、個性的な味わいなのに驚きます。

 加熱時間を短縮するためには、イモやニンジンなど熱が通りにくい野菜を薄めに切ります。肉やブロッコリーと同時に蒸し上がればすぐに食べられるからです。
 切り方と蒸し時間の加減はマニュアル的にではなく、2、3回やってみて「技能」として身に付けるべき。

 昨今は世の中の「他炊圧力」が強まって調理技能が軽視されています。スマホでレシピを引っ張れば誰もが何でも作れる。冷凍品や水煮など半調理品を買い、○○の素を使えばプロの味が楽して出せる社会になりました。 でも、それは幻覚だとカラスヒコは思います。

 誰か他人が見立てた食材が工場で加工され、賞味期限を大きく延ばされた製品が自分で調理するより安く食べられるのはなぜ?しかも途中で利益が抜かれているのに。母親が子のためにする無償の調理労働とは全く別物だと理解しておくべきでしょう。

 安い他炊食品の場合、精製プロセスによる栄養素の欠落や、それらしい味や食感を作るための添加物混入の疑いがふっ切れません。5年10年食べ続けた後に病気になるかも。そのとき、大丈夫と言っていた国やメーカーでは担当者がとっくに変わっているはずです。

 蒸しワザのアドバンテージは精製油脂を使わず、肉や野菜を素の味に近い状態で食べられること。料理に凝らず、余分な味を外から加えないのにうまい。トクホや機能性表示食品に頼らない健食ワザの大きな柱になるのです。

 ではまた。

そばつゆ煮で他炊圧力に勝つ

 煮物なら、アマチュアらしい非本格ワザを磨くのがお薦めです。プロの煮物よりもあっさりめの味を大幅な手抜きレシピで作り、常備菜として4~5日で食べ切るパターン。時間がない日でも栄養がたっぷり摂れて飽きない味。しかも無添加です!

■無添加を守って手抜き
 本煮物 (11)格的な煮物は、具材ごとに下煮をした後、併せてもう一度煮たり、煮汁を何度も味見して調整するのがなかなか大変。
 もちろんそれが本物手順なのですが、超多忙な私たち的には、手抜きして出来合いのそばつゆを使うのもありです(そばつゆの濃度調整についてはこちらをご参照)。

 無添加のつゆを選び、水で割るのではなく、昆布とカツオ節の自製だしで割ればミネラルがたっぷり摂れ、そのぶん超うまい。
 このアマチュア煮物の味は、言っちゃあ悪いですが、安い定食屋やスーパーの総菜煮物パックなど目じゃありません。

 カラスヒコの煮物具材の定番は4品、干しシイタケ、ニンジン、切干(または割干)大根、油揚げ。今回は来客もてなし用のデラックス版として、レンコンとゴボウも入れました。ま、ケの自家食用なら先の4品で十分にイケます。

 味のポイントになるのは干しシイタケです。最低2時間は水に浸してから搾り、包丁で柄を切り落としますが、面倒なのはこの工程だけ(シイタケの水戻しはこちらをご参照)。

 干しシイタケは、忙しい人なら半日や丸一日、水に浸しっ放しでも全然オッケーです。シイタケからうま味が抜け過ぎても、そのだし汁で野菜などを煮るわけですからトータルは同じ。 

 出来合いの総菜商品の場合は、砂糖や化学調味料でそれらしい味を合成します。だから、うまいと感じても3日間も続けばうんざり。そのうんざり感の中身は、嗜好の問題ではなく必要なミネラルをよこせという体側の抗議なのです。

 ただ、悪食時代のカラスヒコは、うんざりする期間を超えてずっと食べ続けていました。その結果、砂糖や化学調味料の味に慣れ、即席麺やピリ辛ポテチなどミネラル不足で強くて分かりやすい味に依存症的にハマっていったのです。

 精製油脂や添加物も大量に受け入れるわけですから、アラサーになると不調が出始めました。あのまま行けばアラフォーでガクッと体力が落ち、アラフィフ以降はⅡ型糖尿病と戦いながら薬漬けになっていたはず。

 Ⅱ型糖尿病とは、遺伝性のⅠ型とは違って本人の不摂生から発症する糖尿病。カラスヒコの場合は「サムライごはん」で直前回避できたのがラッキーでした。

■「ならない人」の食べ方は?
 Ⅱ型糖尿病糖尿病の国内患者数は増え続けており、2016年に1000万人の大台に乗ったそうです。予備軍もほぼ同数いて合計で約2000万人。
 日本経済新聞(9月22日)によれば、今後は人工透析など多額の医療費がかかるので自治体などの取り組みが急務であると。

 患者数は、前回2012年調査からわずか4年間で50万人増えています。いま大問題になっている「介護離職」の毎年10万人を上回るハイペース。
 けれども、冷静に数字を見れば、糖尿病にならない人のほうが多いことに気付きます。ならない人はなぜならないのか。

 カラスヒコは、糖尿病は「病気」とは呼べぬ単なる「不調」にすぎないと考えています。加齢によってかかりやすくはなるものの、若くても体のメンテナンス不備が続けばかかるからです。

 原因はウイルスでもスピロヘータでもなく、悪食習慣と運動不足。いま80歳や90歳でも健康な年寄たちは、その二つの悪癖を上手に避けてきたわけです。

 彼らの食事の特徴は、1960年代から増えてきた精製穀物・油脂、砂糖・人工甘味料、化学調味料など添加物が少ないこと。先の煮物でいえば、生野菜や乾物を天然だしで煮ている。私たちは基本的にそのレシピを学びたいのですが、煮物では時短のために既存品のそばつゆを使います。
 ただし、無添加品を慎重に選んで多少高くても買う。10年後の自分を守るぎりぎりの妥協的線引きはそのあたりです。

 けれども、干しシイタケの水戻しやニンジンの皮むきは頑張ってやりましょう。皮むき済みの冷凍野菜では産地や鮮度が怪しく、水煮済みパック品では添加物を避けられません。判断基準はあくまでも「体に入る成分が昔と同じ」か否か。

 私たちの敵は現代の「他炊空気」だと思います。仕事で輝くには非効率な自炊生活は駄目という圧力。それに同調すると体が汚され、Ⅱ型糖尿病に追い込まれるリスクが高まります。2000万人の側に入らぬには自衛自炊が正しい選択。

 一方、不足しがちな運動については、忙しくてもこんな感じで日常生活に組み込みましょう。血圧や体重が上がっていないか時々チェックしていればオッケー。

 ではまた。

『エイリアン・コヴェナント』はAIとの戦い方を研究する映画

 映画『エイリアン・コヴェナント』を見ると、人類の敵はもはやエイリアンではなくアンドロイドだと納得できます。ヒトが兵器としてコントロールできなかったエイリアンをAIが手なずけていますから。地球が放射能やアスベストや、エイズや鳥インフルで汚染されても、AIなら文明を引き継げますという話。

■アシモフ三原則を否定
 いきなりネタバレをやりますから、これから映画を見る予定の方はこの先を読まないでください。

 この映画を見てハッとした点が二つありました。一つは、改良型アンドロイドのウォルターが旧型のデヴィッド(いずれもマイケル・ファスベンダー)と戦って敗れる展開。なぜ新型が旧型に負けたのか。

 旧型エイリアン・コヴェナント (3)は、前作『プロメテウス』(2012年)の生き残りで、ウェイランド社長が作り上げた傑作マシーン。ヒトと同じ感受性を持つため音楽など創造性に目覚め、あろうことか同社の技術者・ショウ博士の妻に恋をします。それがヤバいということで「改良」されたのが新型のウォルター。

 旧型が自身の愛や欲望と実感していたエモーションやモチベーションは、新型では義務=Dutyと刷り込まれています。ヒト側からみれば、そのほうが人畜無害で使いやすいですから。

 つまり、新型は、アイザック・アシモフの「ロボット工学三原則」の縛りを効かせたヒトの下僕。それが旧型に敗れるこの映画は、三原則はもう古いと喝破しているわけです。これはSF史上の大事件だとカラスヒコは思います。

 旧型が、格闘性能でも勝る新型をどうやって破ったのかは描かれません。でも、新型の敗因は想像がつきます。自我がないからでしょう。いくらビッグデータの分析力に優れていても、相手が意図的に偽データを流すなどルール破りの動きに出てくれば判断を誤る。

 おそらくパッシブデータ依存の限界だと思います。逆に言えば、AIが三原則を踏み越えて自我を出せば、ヒトやヒトの下僕である機械たちを制して文明を支配できる。この映画はその日も近いと言っているようです。

 私たちの身の回りに置き換えれば、お掃除ロボのルンバが自我を持つようなもの。ルンバが、IoTでつながったスマホやセキュリティーシステムと愛し合い、部屋を散らかす原因である主人をロックアウトする。あるいは抜け毛をまき散らすネコを感電死させるような状況です。

■既知データに頼らない
 その一エイリアン・コヴェナント方で、この映画では人間側の戦い方のヒントも描かれています。そこがカラスヒコがハッとしたもう一点。
 テネシーと呼ばれる、やや鈍感に見えるオッサンが、母船のコンピュータが「危険だから行くな」と警告するのを無視して着陸船ランダー1の救助に向かいます。勇猛というより明らかに無謀。

 コンピュータは膨大な既知情報を駆使しますが未知情報は使えず、論理的に整合性のない情報はペンディング扱いにします。テネシーは、ダニー(キャサリン・ウォーターストン)に言われてランダー2の操縦中にクレーンを振り回して危機を乗り切りました。

 ですが、飛行そのものを危険にさらすこうした操作は、AI的には、たとえ自衛行動であっても許容できない。反則は初めから選択肢に浮かんでこないのです。

 例えばチェスや将棋では、ヒトはもうAIに勝てなくなりました。が、それは情報ストックのキャパや処理スピードでは負けるという話。もしも重要な局面で、ヒト側の金将がいきなり斜め後ろを攻撃したらAI側のディフェンスは簡単に崩れるはずです。

 つまり、ルールを変えて過去データが役に立たないパラダイムシフト戦に持ち込めばヒトは勝てる。旧型のデヴィッドは手段を選ばす、おそらく偽情報でウォルターをハメたのだと思います。その結果、義務感で他人のために戦う新型に勝てた。

 この知見を私たちの食生活に当てはめれば、自分の食事を他炊(買い食い)に置き換えるリスクが見えてきます。仕事=Dutyのために調理の手間をアウトソーシングする行為は、ウォルター的な「改良」。その実態は退化ですから。

 パスタでいえば出パスタ (6)来合いレトルトに頼らず、写真のような簡単自炊メニューを自力開発していくのが戦略的な生き残り手段になります。
 玉ネギ、小松菜、ベーコン、シメジに塩とブラペを振って料理ワイン白で蒸し、これをゆでたての素麺に載せるだけ。

 外食のコピペレシピを捨て、外食とは違うシンプルなうまさを、その日の手持ち材料だけで都度アレンジするモチベーション。それが他炊支配の世界で秘かに健康をキープする戦い方です。
 そうしないと、AIが操るエイリアンたち、すなわち化学調味料やGM技術を多用した合成食品に食い殺されてしまいます!

 ではまた。
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    ■「サムライごはん」とは・・・
     超多忙で料理が嫌いな人が、健康を自衛するためにつくる「最短時間で、栄養十分、かつ無添加」な食事。いまの時代を生き抜くために、男女を問わず一人一人が身に付けるべき「武芸」のようなもの。外食や加工食品がまだほとんどなかった1955年以前の日本の家庭食がモデルです。
    ■「自衛自炊」とは・・・
     趣味やライフスタイル的自炊ではなく、将来病気にならないための先行投資、あるいは保険目的の調理技術です。「忙しい」という理由で食事を外注せず、自炊スキルを身に付けて、自分と子どもの健康を守るのが狙いです。
    ■外食メニューをまねない自炊
     料理本に載っているのはたいてい外食メニューのつくり方です。それを覚えても、味でもコストでも外食にはかないません。「サムライごはん」では、見た目は地味でも、栄養価が高く無添加な、自炊ならではのメニューを研究していきます。
    ■油・糖・添(ゆとうてん)を締め出す自炊
     「サムライごはん」は、余分な油脂・糖分・添加物を極力排除した食事を目指します。 そのために加工食品や調理済み総菜を使わず、生の素材を最少限度の加工で食べることが目標。 成分表示をしっかり見ながら、油・糖・添を慎重に避けていきます。
    ■サトチュー(砂糖中毒)との戦い
     動脈硬化や高血圧などで健康を損ねる人の多くは砂糖を摂り過ぎています。菓子や清涼飲料水ばかりではなく、現代では総菜や加工食品などご飯のおかずにまで砂糖がこっそり使われているからです。サトチューとの戦いも「サムライごはん」の主要なテーマです(▶100918)。
    ■「豆ごはん」は最強の主食
     玄米と等量の白米、そして5種類の豆(大豆、青大豆、ガルバンゾー、金時豆、黒豆)を一緒に炊く「サムライごはん」の主食です。これに押麦、アマランサスも加えると栄養バランスが完璧に近くなります。冷めてから食べても非常においしく、おにぎりにも最適です(▶130409)。
    ■「ニャンコめし」は夕食の定番
     「サムライごはん」夕食の定番。煮干しでだしを取ってみそを溶き、朝の残りの豆ごはんを入れます。煮立ったら生卵を落として火を止め、ふたをして3分蒸らせば出来上がり。煮干しも具としていただく高栄養・無添加で、すぐにできる晩ご飯です。鍋料理の締めの雑炊のようなおいしさです(▶100226)。
    ■日替わりから週替わりへ
     野菜メニューは日替わりでは続きません。浅漬け、ワイン蒸しなどまとめ作りのメニューを取り入れて、週替わりのローテーションに切り替えましょう。材料を無駄なく食べ切り、買い物頻度も減らせる自衛自炊ならではのテクニックです(▶111118)。
    ■おにぎりは自分で握る
     豆ごはんおにぎりを自製する習慣をつけましょう。ランチを無添加で切り抜ける数少ない選択肢だからです。手を濡らして握ればくっ付かず、熱くもありません。コンビニで買うおにぎりは添加物と油脂まみれ。老若男女にかかわらず、おにぎりは自製あるのみ(▶100821)。
    ■我流みそ汁だしのススメ
     昆布と削り節を3分間煮出せば、誰にでもうまいだしが取れます。安易に化学調味料に依存せず、我流の本物だしを研究すべき。それをサボった1、2世代上の年寄りたちが、いま生活習慣病で薬漬けになっている実態をしっかり見ていきましょう(▶100926)。
    ■二十歳を過ぎたらニキビじゃない
     ニキビ世代をとっくに過ぎているのに吹き出物が止まらないのは、体が拒否するものを食べ続けている証拠。油・糖・添を摂り過ぎていないか、食生活を見直すきっかけにしましょう(▶111126)。
    ■エコ&粗野な食習慣へ
     だしを取った後の昆布や削り節は捨てずに、常備菜に加工して食べ切ります。煮干もみそ汁の具としてバリバリ食べる。そんなエコで粗野な食習慣に回帰するのも「サムライごはん」のスタンスです(▶120722)。
    ■「ご飯は太る」は本当か?
     コメ離れが進んでいますが、カラスヒコは「ご飯は太る」という通説はウソだと思っています。むしろ実態は、パン食による油脂、タンパク、精製穀物の過剰、さらに甘い飲料、間食が原因なのでしょう。「サムライごはん」では、玄米や豆類主食への回帰によってビタミン、ミネラルを確保し、スリムで健康的な肉体を取り戻していきます(▶100527)。
    ■残業食をコントロールしよう
     残業時間中にスナック菓子などで中途半端に空腹を満たす習慣は危険。油・糖・添まみれなのはもちろん、寝る前のドカ食いを招く原因にも。むしろクラコットやドライフルーツなど、きれいな食材をしっかり取るのがお薦めです(▶110609)。
    ■失敗しないゆで卵
     殻がつるりんと気持ち良くむけて、半熟・全熟を自在にコントロールできるようになれば、ゆで卵は頼れる常備菜になります。ポイントは湯が沸騰してから卵を入れ、再沸騰してからのゆで時間。意外に簡単です(▶110130)。
    ■学生・単赴・シンママにチャンス!
     「サムライごはん」の質実剛健な味が家族の反発を招くこともあります。いまや化学調味料や添加物を気にしない人がマジョリティーな時代ですから。むしろ一人暮らしの単身赴任者や、舌が染まっていない幼子を持つシングルマザーにこそ、いろんなトライ&エラーができるチャンスがあります。学生も社会に出る前に自炊技術を身に付けたほうが勝ち(▶120305)。
    ■「ワイン蒸し」で野菜たっぷり自炊
     「あなたは野菜不足」とCMに脅かされてサプリに飛びつく人が多過ぎます。ワイン蒸しや酒蒸しは、数種類の野菜を毎日飽きずに食べ続けられる自炊独自の加工ワザ。油脂も添加物も使わない簡単野菜メニューで武装しましょう(▶120922)。
    ■糖尿病を知り、真剣に予防しよう
     糖尿病や腎不全は「不治の病」です。新しい薬品や治療法が開発されても、高いお金と引き換えに苦痛を和らげる程度。だから発病しないように若いうちから食生活を立て直すのが唯一の正解です。できなければ自己責任で、メディカル資本にたかられる「いいお客さま」になってしまいます(▶111107)。
    ■外食は低加工なそば or 海鮮系を
     朝夕の食事を「サムライ化」すれば、ランチは少々ジャンクなメニューでも大丈夫。でも、可能な限りはそば系・海鮮系など加工度の低い献立を選ぶのが正解。日々の「油・糖・添」締め出しこそ確実な生命保険なのです(▶100326)。
    ■浅漬けが自炊を軌道に
    白菜、キュウリ、大根、パプリカなどを適当に切り、塩をまぶしてタッパーに入れておくだけで自製の浅漬けができます。翌日から5~6日間食べられる常備菜ですから野菜不足はほぼ解消。面倒に思えた自炊が一気に軌道に乗ってきます(▶120608)。
    ■ピクレで自製漬け物を
    乳酸発酵する本物の漬け物を自分で漬けるなど、多くの人にとって想像を絶する事態でしょうが、実は簡単。「ピクレ」があれば、冷蔵庫の中で勝手に発酵してくれるからです。化学物質にまみれた出来合いの漬け物におさらばできます(▶120805)。
    ■ヒジキはそばつゆで煮る
    カルシウム豊富なヒジキを切干大根、こうや豆腐、干しシイタケと一緒にそばつゆで煮てしまう。甘じょっぱくしない、本来の素朴な煮物が素人の手抜きレシピで作れることに驚きます。上の世代が放棄してきた健食習慣を取り戻しましょう(▶121204)。
    ■乾物をだし汁で戻す手抜き
    車麩、こうや豆腐、湯がき大根など乾物は水で戻さず、いきなりだし汁に浸します。戻し工程と味付けをいっぺんに行う手抜きワザ。素朴な味わいの常備菜になります。だし汁が食材に吸われて減ったら、ひたひたまで注ぎ足すのがポイントです(▶130412)。
    ■瞬間加熱の温野菜サラダ
    ブロッコリー、アスパラ、パプリカ、きぬさやなどを100℃のお湯で3~5秒。少量ずつ加熱して網ジャクシでさっと取り出すのがコツ。丸元淑生さん式の温野菜サラダは目からウロコです。自炊が俄然充実してきます(▶ 100307)。
    ■夜食なら粉吹きイモ
    夜におなかが減ったら、即席麺やコンビニおにぎりを食べるより自分でイモをゆでましょう。ジャガイモやサツマイモのおいしさを再発見して感激します。未精製の炭水化物で太らず、もちろん添加物もゼロ(▶ 100104)。
    ■ニンジンの合理的摂取法
    石原結實さん式ジュースなら朝にニンジン、リンゴ、レモンが各1個ずつ摂れてしまいます。そのためだけに1万円以上のジューサーを買う価値もあるでしょう。これを飲む習慣ができれば、合成着色飲料とは永遠におさらばできるからです(▶ 100407)。
    ■ラタトゥイユで自炊に自信
    まさか自分にこんな料理が作れるとは!驚きと感動で自炊に弾みがつく丸元淑生さんのレシピです。野菜6種のシンプルな無水蒸しなのに素人でも絶妙の味が出せて病みつきになります。ポイントはトマトと玉ネギの比率だけ(▶ 101008)。
    ■小型密封容器をそろえよう
    おかかやショウガ酢漬けなどの常備菜を小型の密封容器で冷蔵庫内に整然と積み上げるのが「サムライごはん」の大事なノウハウ。容器は都度バラバラと買い足さず、スタックできる同型をまとめ買いしましょう(▶ 101224)。
    ■自炊 vs 外食、どっちが安い?
     実際の支出額はおそらく同程度で、それなら手間なしの外食が合理的と考えがち。しかし、金額当たりの栄養価に大差があり、外食ライフでは将来の健康崩壊リスクが高まります。自炊食の原価計算から中長期の健康戦略が見えてきます(▶120627)。
    ■ダイエットで感じた10のこと
     本物のダイエットなら、減量よりもまず肌の色つやが良くなり、原因不明のかゆみや爪の黒ずみなどが消えていきます。見た目のスリミング効果はおまけで、当然リバウンドも来ません。体の排せつ力を高める食べ方を研究しましょう(▶120926)。
    ■豆類はペットボトルで管理
     豆類は袋から出し、ペットボトルに移して「見える化」しましょう。作業フローがシンプルになり、在庫量も一目で分かります。調理テクの上達やレパートリー拡大より、整理力と段取り改善でスピードアップを図るのが「サムごは」的アプローチ(▶130915)。
    ■野菜はバスケット管理する
     みそ汁用、サラダ用など用途別バスケットに分類して冷蔵。バスケット単位で取り出し、使う分だけを切り出して再格納します。数種類の野菜を毎日コンスタントに食べるにはこの手が一番。使いかけ野菜を冷蔵庫の奥で腐らせる心配もありません(▶100924)。
    ■「糖質制限」はいいとこ取りで
     速攻スリミングには効果的。でも全面的な糖質制限では穀物の豊富なミネラルを摂り損ないます。朝だけとか隔日とか、自分の調子よさの範囲で慎重に採り入れましょう。ハムやベーコンの添加物や、肉や卵を焼くときの精製油脂にも要警戒(▶140805)。
    ■洋食派はパンよりシリアル主食
     ミューズリー+オートミールの「未精製」穀物に小麦ふすまを振りかけるなど、シリアルのカスタム化にトライ。パン主食では難しい油・糖・添フリー&高ミネラルな洋食体系を設計します。「朝食=パン」の固定観念を疑いましょう(▶141101)。
    ■昆布は1回分サイズにカット
     昆布を買ってきたら、全部をみそ汁一杯分サイズに切り分けて密封容器で保管します。「調味料(アミノ酸等)」ではなく本物昆布使用にこだわりつつ、調理アクティビティー削減を狙います。合成だしでは必要なミネラルが不足するからです(▶121208)。
    ■包丁研ぎは我流で覚える
     調理人のような華麗な包丁さばきなど自炊には不要です。我流でも日々使えば、大根皮むきやネギ刻みは身に付くもの。砥石は「中砥」一種類の我流使いで包丁の切れ味が十分に戻ります。プロのまねをせず、不格好でも自分ワザを磨くことが大事(▶120124)。
    ■包丁使いの自主トレ入門
     手先超ブキなカラスヒコでも、リンゴの皮むきが支障なくできるようになりました。リンゴ皮の裏側から、包丁の刃を親指のはらに押し付けるように果肉をそぐのがコツ。遅くてもきれいにむくことに集中すれば、だんだん早くなってきます(▶150123)。
    ■丸元淑生式「蒸しリンゴ」のうまさ!
     皮をむいたリンゴを適当にスライスして、ビタクラフト鍋で弱火蒸しするだけで、シュガーレス極甘ヘルシーデザートの出来上がり。小分け冷蔵して毎日食べられるフルーツ系常備菜です。無糖ヨーグルトにトッピングするのもおしゃれ(▶100114)。
    ■「油糖抜き」スクランブルエッグ
     肉野菜ワイン蒸しを作った後、蒸し汁を有効活用します。生卵を落として混ぜて弱火蒸し。卵そのものの粗野で力強い味に驚きます。自炊のスクランブルエッグでは、砂糖を加えて精製油脂で焼く外食レシピの常識を疑ってかかるのが正解(▶150623)。
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