「サムライごはん」de自衛自炊

忙しい人こそ自炊しましょう!料理嫌いのための高栄養で無添加な「ケ」の食の技術を研究するブログです。悪食による人格崩壊から辛くも生還したカラスヒコの経験に基づく学生・単身赴任者・シングルマザー向け貧乏自炊教室にお付き合いくだされ!

生ジュース+切り盛り軽食

 忙しい朝は面倒な調理は省略。搾りたて生ジュースと切って盛るだけのキリモリ軽食でいきます。栄養はきっちり摂りかつ無添加。売っている「即食」キットとは一線を画した、やや糖質制限寄りのクリーンな朝ご飯。

■「理論派」も危ない
 左朝食 (103)上は石原結實式ジュース。ニンジン・リンゴ・レモン各一個の搾りたてをいただきます。ダイエットに取り組む人なら、この一杯だけで朝食を終わらせてもいいと思います。
 ジューサーのない人は無添加トマトジュース or 野菜ジュースで代用するのもOK。

 手前はプレーンヨーグルト+ブルーベリー、そしてバナナ、チーズ、ドライプルーンです。冷蔵庫から出して切って盛るだけですから3分で出来上がり。ヨーグルトやチーズに無添加品を選んでおけば毎朝、手抜きでもクリーンな食事が取れます。

 ブルーベリーは「目に効く」とよく言われますが、そういう「効能」を期待して薬を飲む感覚で食べるのはよろしくないとカラスヒコは思います。
 鮮度が良くて砂糖や添加物フリーの果物を、イチゴでも干しブドウでもローテーションで食べ続けるのがいいわけです。常備デザートの「蒸しリンゴ」も、ヨーグルトのトッピングには超お薦めアイテム。

 さて、バナナやプルーンは糖質食品とはいえ、白米や白パンとは違って精製していない糖ですから食後に血糖値が急上昇する心配はありません。だから、仕事がキツくて、バナナなどではエネルギー不足と感じる人は未精製穀物を追加しましょう。オートミールやミューズリーに牛乳をかけるとか。

 一人暮らしの学生やシングルワーカーが「健康不安」に襲われるのは当然だと思います。中高年世代には病人があふれていますし、メディアは健康食品のCMだらけ。これを食べないと病気になるぞと日々脅迫されているようなものですから。

 そのリアクションには二つのトレンドがあるようです。一つは、健康不安に目をつぶる生き方。「自分は健康だから大丈夫」と自己暗示をかけ、好きなもの、簡単で楽なものをどんどん食べる享楽的なスタンス。
 もう一つは「食事で健康を守るのは無理」と考え、トクホ、サプリなど健康食品を勉強してがんがん取り入れる理論派。でも、どっちも問題ありだと思います。

 享楽派は昔のカラスヒコと同じで、30歳を過ぎたあたりで一気にガタが来る恐れがあります。肥満して血圧が上がり、メンタル面でも喜怒哀楽のブレが大きくキレやすいキャラになる。冷静な判断力が擦り切れてくるのです。

 一方、最近増えている理論派は、良いパーツを集めれば良い製品ができるはずみたいな、製造業の品質管理的思考で食べていきます。しかし、栄養成分バランスを数値計算でコントロールするのは極めて困難。
 また添加物が、一成分ごとには安全性が証明されているとしても、複合的に長期間摂取したときのダメージは全く不明という事情もありますから。

 安全策はやはり、添加物など合成物質が食品に混じっていなかった頃、今から50~60年前の食事に戻して様子を見ることです。高度成長が始まる前後。あの頃の高齢者は、普通に呆けてはいても狂暴なうつや認知症はほぼ皆無、糖尿病患者も富裕層の一部だけでしたから。

■ジューサー&グレフル搾り器
 さて、ジューサー生ジュースに戻ります。ペットボトルや紙パックで多彩なジュースが安く買える今、わざわざ高いジューサーを買って自分で搾る必要がなぜあるのかという話です。

 カラスヒコが使っているのはパナソニックのジューサー。写真の機種の古い型です。ミキサー付でないジューサー単体モデルで今は1万円少々。通販や大手家電量販店なら1万円を切る価格もあるようです。

 1万円の出費は重すぎると感じる人もいると思いますが、例えば5年使えば1カ月当たりの使用料は167円。結構いいコスパフォです。
 ただし材料のニンジン、リンゴ、レモンが安くない。品種や季節により変動しますが、だいたい1個ずつ買うと300~400円。毎朝飲むなら材料費のほうがズシッとこたえそう。

 でも例えば、レモンは1個を使いますが、ニンジンとリンゴは半分ずつ搾る手もあります。切り口をラッピングして冷蔵すれば傷みはほぼなし。あるいは一日置きに飲むのもありです。何年も続けて飲むわけですから隔日でも効果は確実、なんちゃって。

 朝の生ジュース習慣を確立すれば、下手な健康食品や生命保険商品にカネをつぎ込むよりはずっと安上がりだとカラスヒコは考えています。

 健康食品の場合はピンからキリまであって効果がいまいち不明。逆に健康被害が出ることもあります。保険も掛け捨て部分が非常に多い。それに対して朝のジューサー習慣は自分の中に健康という財産をリアルに積み上げていく行為です。

 年齢を重ねて同い年の人たちが動脈硬化や高血圧を抱えて薬漬けになっていく中で自分だけが変わらずにいられる。少なくとも衰え方が緩くて済むわけです。その差、いわゆる健康格差は年を取るにしたがってどんどん広がっていくきます。

 さて、生ジグレープフルーツュース習慣はジューサーを買わなくても、例えばグレープフルーツ搾り器でもいけます。写真はレーベン販売(横浜市)の「ののじグレフル種取物語 竹姫」で、1728円もしますが、これは優れもの。真ん中の穴に苦い味のする芯部分と種がすっぽり入ってジュースだけが下に落ちる構造です。

 本体はグラスファイバー入りのポリプロピレン樹脂製で丈夫で清潔。底面にはシリコンゴムが付いているので調理台やテーブルの上で滑らず、両手に体重をかけて楽にしっかり搾れます。

 ドームの一部が切り取られて数本の突起が生えていますが、これはグレープフルーツの内袋を破いて搾りやすくする仕掛け。まさに使いやすさを追求した製品ですから値段が高くても大いに納得してしまいます。

 グレープフルーツを愛飲する場合の注意点は、皮表面に塗られているポストハーヴェスト防カビ剤。OPP、TBZ、イマザリルなどが超有名です。搾った後は指や手のひらに付いてしまうので必ず石鹸でよく洗い流しましょう。

 ではまた。

とらや vs 100円羊羹

 羊羹(ようかん)には高級ブランド「とらや」からコンビニの100円羊羹までピンキリ。高級品がお遣い物として喜ばれるのは単に値が張るからだけなのか。安いアイテムは体に悪いのか。考えつつ食べていると「羊羹リテラシー」みたいなものが見えてきます。

■羊羹はご褒美アイコン
 と羊かんらや「夜の梅」(660㌘)は1本の値段が3000円以上します。3000円で計算すれば100㌘当たり455円。
 これに対してスーパーやコンビニで年寄向けによく売っている1回食べ切りサイズの安い羊羹は、例えば某社製150㌘で100円程度ですから、100㌘当たりでは67円。約6.8倍もの開きがあります。この違いって何?

 答は、実はストレートには出てきません。イメージ的には「安い羊羹は添加物だらけ」と考えがちですが、それははっきり違うからです。

 「原材料名」を見ると、とらやは砂糖、小豆、寒天のみ。一方の100円羊羹では砂糖、生飴、水飴、小豆、寒天、還元水飴、食塩、甘味料(ソルビトール)となっています。この中で、水飴も還元水飴も立派な「食品」ですし、食塩は砂糖の甘みを引き立てる目的で使われており、特に問題はありません。

 唯一引っ掛かるのは添加物のソルビトール(ソルビットとも呼ばれます)だけ。ただ、ソルビトールは毒性がほとんどない添加物で、体に害を及ぼすほど摂るのは日常生活では不可能といわれる物質です。ではいったい6.8倍の開きは何なのか?

 結論を急げば、たぶん主原料である砂糖・小豆・寒天の品質の違いのほかに、ブランド演出のためのパッケージコストや広告宣伝費、品質管理や百貨店売場演出などに携わるスタッフの人件費・諸経費であるはず。私たち消費者はそこにグラム当たり6.8倍ものお金を払っているわけです。

 さて、それは無駄なのでしょうかという問題。味は確かに「とらや」のほうがずっといい。舌が肥えていなくても分かる歴然たる違いです。
 では、100円系がまずいのか。そうとも言えません。食べつけていれば100円系でも十分にうまい羊羹でカラスヒコも結構好き。6.8倍の説明にはならないのです。

 問題のキモは羊羹の「希少性」にあるとカラスヒコは思います。疲れたとき極甘の羊羹で心と体が癒やされる。頑張った人に「おめでとう」や「ありがとう」の言葉を添えて羊羹を贈る。羊羹は慰労や感謝を表すアイコンなのです。

 だから、安過ぎてはいけない。安いからと毎日自分を癒やしたり、人を慰労しまくっていては頑張る暇がなくなり、日々心地よくだらーんとした人生になってしまいます。これ、アル中と基本的におんなじ、つまりサトチューな人々。

■羊羹リテラシーのキモ
 羊羹に限らず、砂糖を使った甘い菓子は昔は貴重品でした。殿様や大金持ちしか食べられない。庶民は祝いの席で饅頭(まんじゅう)の「施し」をありがたく頂くみたいな。それがやがて奴隷労働で砂糖が安くなり、最近では技術の進歩も加わって誰もが毎日食べられるようになっただけです。

 羊羹には体に悪い成分はほとんど使われていないのですが、安いからと頻繁に食べてしまうのがいけません。精製砂糖を摂り過ぎると太り、高血圧や糖尿病に陥るリスクが高まるだけ。それは、とらやの羊羹でも同じはずですが、高いのでめったに食べられないからいいわけです。ここ、最重要ポイント。

 安いスイーツが出回るのは技術開発や流通改革、そしてグローバル経済のおかげです。私たちは仕事で生産や流通のコストダウンに奮闘努力し、それは消費者ニーズにも沿った正しい行為ではありますが、同時に砂糖の大量消費をあおるなど社会に病気の原因をばらまいてもいるわけです。

 そうはいっても普通の会社では、わが社のユーザーの健康のために甘さを抑えましょうとか、値上げをしましょうという社内からの提案は通りませんし、社外取締役もそんなことは絶対に言いません。

 企業は、もしも何らかの原因で社会に病気の人が増えているのなら製薬会社や治療施設へも出資して、そちらからも利益を得ようとします。これは全く合法かつ健全な経済活動。病人マーケットこそ戦略的成長分野、と口に出しては言わないだけです。

 ならば、私たち消費者はセルフガードを効かせるしかありません。仕事では一生懸命に売るけれども自分だけはあまり食べない。それってユーザーへの裏切り? 冷徹なようですが、それが「スイーツ・リテラシー」だと思います。

 甘羊かん (3)いものが好きでも、安くて簡単に買えてもあまり買わずに我慢して、例えば「羊羹はとらやしか食べません」と決める。いえ、カラスヒコはべつに、とらやの宣伝工作員ではありません。かなりのファンではありますが。

 これはカラスヒコの地元むかわ町の「むかわ羊羹」。成分は砂糖、小豆、水飴、寒天。100㌘単価は264円。
 下の写真は井村屋「スポーツようかん」。ICI石井スポーツなどアウトドア系の大きなお店で売っている塩分などミネラルも強化したアイテムで100㌘180円。これらミ羊かん (2)ドルクラスの羊羹もなかなか健全かつお買い得な製品なのが分かります。

 とはいえ、スイーツ習慣をセルフコントロールできないとマジヤバです。30歳すぎまで毎日スイーツ・エクスタシーに浸り、今より23㌔も重かったカラスヒコが言うのですから間違いありません。甘味は高めのものをたまに少量、けじめのご褒美としていただくのが一番!

 ではまた。

『シン・ゴジラ』 vs 日本型組織

 『シン・ゴジラ』はすごかった。役者に芝居をさせていない。物語に必要な情報を早口の棒読みで「圧縮送信」させている感じ。これはセリフというよりデータ流。役者たちは良い意味でアイコン化しているように見えます。全く新しい映画表現。素晴らしい!

■本物の能力主義社会だ
シン・ゴジラ (4) リアリティーなど関係ない。この映画はそう言いたいのだと思います。役者たちが個性的で味わい深い演技を見せるドラマっぽい体裁などに構っちゃいられない。今まさに滅びゆく国と、そこで懸命に働く人々の思いを凝縮したら自然にこうなりましたと。興奮します。

 東京湾に突如現れた謎の巨大生物。政府や都庁は情報不足で敵の正体も分からぬまま、避難誘導など矢継ぎ早の対応を迫られ右往左往。市街地で自衛隊に攻撃させていいかの判断もできぬまま被害が拡大していきます。

 カラスヒコが注目したのは、内閣官房副長官の矢口(長谷川博己)をトップとする「巨災対(巨大生物災害対策本部)」が案外すんなりと立ち上がる展開です。

 彼は、アクアラインの海底トンネル崩壊などわずかの情報から未知の巨大生物の存在を確信して意見具申しますが、最初はたたかれます。場の空気を読めみたいな雰囲気で。

 けれども、事態が矢口の読み通りに進み始めると、「おまえに任せる」「好きにやれ」と肩をたたかれ対策本部のトップに祭り上げられます。与党の政調副会長(松尾諭)も「首を斜めに振らん連中を集めて渡すよ」と総力バックアップを約束。

 この素早い立ち上がりは日本らしからぬドラマ展開、と言いますか、むしろ国の意思決定とは本来こうあるべきでしょうとこの映画が主張しているのだと思います。実際には偉い人たちが皆及び腰で、責任逃れのために若い生意気なやつにヤバい仕事を押っ付けているだけだとしてもです。

 しかも、この映画では総理大臣(大杉漣)自身が空気を読まないフリーな発言を推奨しています。
 「上陸はあり得ない、自重でつぶれる」、そんな楽観論が支配する会議の中で、「お言葉ですが、すでに足で自重を支えているように見えます」とぴしゃりと言い切り、上陸を予測する環境省の若手官僚・尾頭(市川実日子)の青白くマニアックな無表情がいい。

 彼女はあとで、「この生物のエネルギー源は核分裂」と見抜きます。それを笑った別のメンバーはのちに、「尾頭さんが正しかった。ごめん」と素直にわびます。対等でストレートなブレーンストーミング。巨災対は各省庁や民間研究機関の異端児、はみ出し者、嫌われ者をかき集めたチームだからそれができたようです。

 そう。この映画は「本来の能力主義社会」を描いて見せている。実際、国が総力を挙げるというのはこういうこと。つまり年齢性別や社会的地位や、協調性やコミュニケ能力などには関係なく、真の実力を持つ者を見抜いて集め、「好きにやらせる」ことだと主張している。

 裏を返せば『シン・ゴジラ』は、私たちを取り巻くリアルな国や自治体や企業、学校などあらゆる組織体が硬直して脆弱だと言っている。事実に基づいた判断ができない、できても遅い。
 この巨災対のように素早く大胆な権限委譲を行わなければ未知の脅威への対処などできるわけがないでしょうと。

 怪獣は迫りくる高齢化社会の脅威であり、労働環境のブラック化や各種依存症の急増で崩壊しつつあるこの国の病理も含めたダークな近未来そのもの。
 今のヤワな日本型組織では太刀打ちできないでしょうみたいな絶望感がひしひし。もう娯楽映画を超えて「マジ・ホラー」です。ああ、やはり激しくエヴァ的な。

■マイ「巨災対」を作れ
 さて、もう一つカラスヒコが注目したい点は、今回のゴジラが持つ遺伝子情報は人間の8倍もあり、一個体だけで進化する生命体だという筋書。これはゴジラをAIに見立てているのだと思います。
 「無生殖の増殖」という言葉が出てくるように、生物よりずっと早く、必要に応じて進化・変態できるAIはそれに当てはまりそう。

 AIなら、人類がうまく使えないエネルギーすなわち放射性廃棄物を食べ、地球が放射能や電磁波にまみれても情報=文明を継承・発展させていける。
 人類は資本主義経済をうまく運営できずに格差を広げ、そうした人間同士の内紛を克服できぬまま、外からは機械系生命体による掃討を受けているの図、だと思います。

 戦争や格差拡大による搾取や虐待は人類の共食い状態です。歴史上に何度もあったことから分かるように、人類は結局そこを乗り越えて次の高みへは昇れない種族。
 ならば、そろそろこの惑星の支配者の地位を降りるべき潮時、みたいな認識がこの映画の背後にはありそうです。

 ラスト近くに、「人類はもはやゴジラと共存していくしかない」というセリフが出てきますが、これはやや甘い認識かもしれません。実際には、『ターミネーター』の1作目の冒頭シーンのように、機械系から逃げ回ってこそこそと生き延びるのがやっとという状態になるのでは。

 映画のラストでは矢口たち巨災対チームが頑張ってゴジラを倒しますが、それはいっときの勝利にすぎないとカラスヒコには見えました。私たちの社会には、これからいろんなゴジラが次々に現れて人を踏みつぶし社会を汚染・破壊していくはずです。失業、貧困、不健康、天変地異、戦争、パンデミック・・・・。

 それを迎え撃つのは、前述のように楽観的で硬直した判断の遅い組織体ですから、あまり頼りにしないほうが賢明でしょう。そうなると、私たちに残された選択肢はたぶん一つ、個々にセルフの「巨災対」を作ること。

 すなわち同じ危機感を共有する少人数の、上下関係がなく自分の頭で考えたことを自由に言い合えるリアルな、あるいはバーチャルな関係を結んでゴジラの群れから賢く逃げ回ることです。踏まれないためのノウハウを磨き合いつつ。

 それにしても、この映画は全くすご過ぎる。ゴジラ・シリーズ最高傑作であるのはもちろん、現代政治社会学テキストとしても第一級だと思います。あと10回くらいは見なければ!

 ではまた。

※『シン・ゴジラ』 2016年/日本/カラー/119分/庵野秀明総監督
※『ターミネーター』 The Terminator/1984年/米英合作/カラー/108分/ジェイムズ・キャメロン監督

「即蒸し大豆」はレトロ食感

 大豆を水で戻さず、いきなり蒸せばスゴうまです。まるで昔の食べ物のように素朴かつ濃厚な味。そして確かな噛み応えがあるのです。気に入った。これが健全なスナックだと思う。小腹埋めにもなり、忙しい朝の代用主食にも向いていそう。

■凝縮された豆くささ
 カラスヒコの大豆の食べ方が「進化」してきました。最初はオーソドックスな「煮大豆」でした。大豆を一晩水に浸してうるけたら煮る。やわらかくなったら火を止めてザルで煮汁を切り、冷まして小分けして冷蔵保管。これでも十分にうまいのです。

 もっとおいしいのが「蒸し大豆」。煮大豆と同様に一晩水に浸してからザルに取り、下から湯気で1時間ほど蒸しました。詳しくはここの後半をご参照。煮るより蒸す方が、過熱時間はかかるけれども味は確実によくなるのが分かって感動しました。

 そして大豆今回の「即蒸し」です。水に浸さない。買ってきた大豆をざっと水洗いした後、硬いままザルにセットしていきなり蒸します。蒸し時間はやはり1時間ほど。
 ご覧のように、蒸した後も大豆が膨らみません。買ってきたときとほぼ同じサイズで、よく見ると皮に若干のシワが寄った程度。

 これ、ほんとに食えるの?みたいな見掛けなのですが、食べて驚き。確かに硬い。でも、生のコチコチ豆と違ってじわっと噛める硬さです。しかも味が深い。
 20~30回噛んですりつぶしていく間に、なんとも豆くさい味が口の中に広がります。あ、これ、昔の食べ物だと直感します。

 昔の人が実際にこれを食べていたかどうかカラスヒコは知りませんが、こうした硬めでややクセのある素朴な味に懐かしさを覚えます。このベーシックなうまさは、大豆の成分が丸ごと残っているからなのでしょう。

 私たちは大豆を体に「豆ごはん」で安定供給しつつ、「即蒸し」を常備スナック的なおやつ、あるいはビールのつまみや代用主食として、煮干しと一緒にむしゃむしゃ食べるようなレトロ&チープなスタイルでいくのがベストじゃないかと思いました。 

 この即蒸し大豆のアイデアを教えてくれた「掟さん」に感謝です。4回前の記事(栄養バランスで「退化」を防げ)にコメントしてくれました。掟さんの20代の娘さんは水戻しせずに蒸してくれとリクエストするのだと。歯や顎が衰えて「口溶け嗜好」派が主流の若い人の中でなかなか頼もしい!

■大豆で脱・呆けモンGO
 さて、左写真は最近朝食 (102)作った朝食の一例です。ご飯を炊けなかった日に、炭水化物をバナナと作り置きの蒸しカボチャで摂る即食モデル。
 ゆで卵も作り置きですから、調理としては玉ネギを刻み「みそマヨーグルト」を作ってかけるだけで一食の出来上がりです。

 中央は黒豆甘煮の缶詰ですが、これを自製の「即蒸し大豆」に差し替えると俄然、充実した食事になる気がします。タンパクもしっかり摂れ、生玉ネギ、蒸しリンゴも含めてほぼ無添加なラインアップだからです。

 正統派の料理マニアからは、こんなもの遠足のおやつかい、みたいに言われそうですが、それは「健食」のイメージの違い。
 私たちは手間をかけておいしく見栄えのいいものを作り込むより、手間を省きつつ合成物質を避けたい。ディフェンスに徹する食べ方を模索していきましょう。

 個人の趣味や味覚嗜好の違いで片付けていい問題ではないはずです。例えば今、ポケモンGOをやりながら道で転んだり、駅のホームから落ちたり、人にぶつかっていちゃもんを付けられたりするユーザーの話題がニュースで多数流れていますが、あれは相当にヤバい退化現象だと思います。

 身に迫る危険を察知できないのは生存本能の衰弱そのもの。一度痛い目に遭っても懲りずに同じ行動を繰り返す子は、経験から学ぶ力も失っているわけですから、かわいそうだけれど、もう救えないでしょう。頭が退化しているという意味でうちのアルツ母と同様に回復の見込みなしです。

 ポケモンGOにハマる若い人に限らず、退化は全世代で同時加速しているように見えます。3・11のときには、認知症ではないのに、「警報は聞いたけど津波が来るとは思わなかった」と言う人がたくさんいました。
 私たちは、ラジオや防災無線や、パソコンやスマホで情報を素早く大量に集められるようになりましたが、集めた情報を分析して自分の生存確率を高める判断力が衰えているようなのです。

 まさに『依存症ビジネス』という本が指摘している通り、スマホは麻薬と変わらないのでしょう。食事もそう。健食情報がこれだけ世にあふれていても、悪食を続けるとヤバいかもという想像力が働かない人が増えている。
 やはり大豆の食べ方などを日夜研究して「呆けモンGO」から逃げおおせる判断力を磨くのが一番!

 ではまた。

『インデペンデンス・デイ リサージェンス』のブチ切れ宇宙人

 『インデペンデンス・デイ リサージェンス』には、コレステロールみたいに善玉と悪玉のエイリアンが出てきます。悪玉を打ち負かした地球人類は善玉種族に認められ、銀河善玉連合会のリーダー格に抜擢されるというお話。なんか軽いなあ。

■むかつきエイリアンの逆襲
 侵インデペンデンス・デイ略戦争をやる理由は、それに伴うリスクやコストを補って余りある利益があるからです。だから、エイリアンが地球に植民するために、あるいは水や植物や鉱物など地球の資源を奪うために先住民が邪魔だから抹殺するという話なら、まっとうな動機として理解できます。

 最近の映画では『フィフス・ウェイブ』がそうでした。地球の環境破壊を最小限度に抑えて人類だけを消し去るために、侵略者(The Others)はⅠからⅤまでの各フェイズを計画的に実行してきた。
 あれは少年少女向きの映画だけれども侵略の動機や手順が理にかなっており、とても教育フィフス・ウェイブ (2)的ないい映画でした。侵略戦争の本質を学べるからです。

 『スカイライン征服』はもっと分かりやすい例。あのエイリアンはたぶん人類を食料にするのが目的でした。「集魚灯」で寄せ集めたヒトを一網打尽。
 人類が魚にやっている行為をスライドさせる表現でリアルな食物連鎖を見せてくれた、かなり粗雑とはいえ結構ためになる映画でした。

 そスカイライン征服れらに比べると、この映画のエイリアンは発想が非常にシンプルと言いますか、低いのです。20年前にコンピュータ・ウイルスでやられたことを根に持ち、今回は地球そのものをぶっ壊したるぞと、まるでうつ系のブチ切れ老人のようなノリで襲ってきます。

 直径1.6㌔㍍のプラズマドリルで地殻を掘り抜き、地球のコアを破壊するのが狙い。地球が欲しいわけではなく粉々の宇宙ゴミに変え、人類を皆殺しにして溜飲を下げるのが目的らしい。むかついたからスカッとしたくてやりました、みたいな身勝手で病的な動機。

 ちょっと映画を離れてリアルな世界を考えてみると、こんな無益な侵略行動はあり得ないのが分かります。ブッシュJr.政権のアフガンやイラクへの侵攻は一見、9・11テロへの感情的なリベンジ戦のように見えました。
 でもその裏には、多国籍企業による武器輸出や中東での農薬・種子支配などの利権が絡み、善しあしはともかく経済的な利益を見込んだ戦争ビズでした。

 80年前の日本やドイツの侵略行動も、失政で国内経済を疲弊させた新興工業国が軍拡という公共投資で他国の資源を奪うためでした。「八紘一宇」「ゲルマン純血」などの聖戦イデオロギーは効率的な動員に向けた宣伝コピーだったのが分かります。

 結局、民族対立や宗教の違いだけでは国家間の戦争は起こり得ないと言いますか、それほど人類はアホではありません。異星人でも文明種族なら同じでしょう。権力者や宗教指導者がトチ狂って感情的な戦争を始めても、犠牲にされる人々が遅かれ早かれトップを引きずり降ろすからです。

■バーチャル種族の落とし穴
 さて、話を映画に戻せば、カラスヒコが一番興味を覚えたのは白い球形のロボット(?)の姿で登場する善玉の宇宙種族です。彼らは悪玉種族に故郷の惑星を破壊され、どこか秘密の星に仲間を集めて反撃の準備をしているようです。「スター・ウォーズ」シリーズの共和国軍に似た立場。

 彼らのすごさは、「自らバーチャル化した種族」であること。つまり、知や情報を全てあの球体に収めて肉体を捨てたのです。

 ここチャッピーで思い出すのは『チャッピー』のラストシーン。ロボットのチャッピーはもちろん、人間の技師であるディオンや、やくざの情婦ヨーランディの知や意識をデータ化してロボットのボディーに転送していました。

 つまり、ITの進歩によってヒトの意思や人格を機械にコピペできるようになった社会です。機械にガタが来たら、より新型に乗り換えることでヒトがデジタル空間で永遠の生命を得られる可能性が描かれていた。一種の不老不死。この球体もそうなのでしょう。

 ただ、ここに重大な落とし穴があると思います。チャッピーなどコンピュータがディープラーニングでヒトの知能を超えてしまえば、もうヒトの意思や人格などいらなくなるからです。

 機械系生命体は、地球が温暖化しようと電磁波や放射能にまみれようと、原子力や太陽光などのエネルギーさえあれば生きられます。次世代もちゃんと「生産」し続けられるのです。ヒトは進化の競争に敗れ、無知な動物たちと同じような脇役に転落していくはずです。

 実際、私たちのリアルな生活シーンでもすでに機械系生命との競合が激化しています。仕事の効率化やマニュアル化トレンドは、プロや職人や正規社員を廃してバイトやハケンに置き換える人件費削減では終わらず無人化レベルまでいくでしょう、特に製造業では。

 企業がいくら利益を挙げても製品やサービスを買う顧客が貧しくなる一方なので、コストを限りなくゼロに近づける必要があるからです。
 最近のトランプ&サンダース現象も英国のEU離脱も、そうした効率追求による格差拡大、弱者切り捨て社会への「No!」が高まってきた結果に違いありません。日本の政府やマスコミはそういう関連付けを避けていますが。

 ならば、いま私たちにとって一番大事なことは、機械やアプリに置き換えられない技能を深めることだと思います。仕事面では対人折衝力、生活面ではやはり自炊力です。いずれも知識・情報より実体験の厚みがものをいう、機械が苦手な分野。

 この映画でいえば、中央アフリカの謎の武装集団がそれをやっていました。外部から孤立したままエイリアンと10年間も肉弾戦を続けた族長は、敵の弱点は背中側の触手と知り、背後から一突きで倒すワザを身に付けていた。
 やや野蛮な例とはいえ、経験の積み上げでハイテクな敵と互角に渡り合う、ああいうツワモノに私たちもなれるはずです。

 左は昨日のお昼、カシリアル (7)スタマイズド・シリアルです。オートミールとミューズリーを2:1で盛り、蒸し大豆と小麦ふすまを散らして熱い牛乳をかけました。なるべく多種の未精製穀物で栄養を幅広く摂っていけば、体力も判断力も大丈夫。

 おかずはワイン蒸し。ソーセージと玉ネギ、トマトをスライスし、ココナツオイルと塩・コショウ味でいただきました。善玉コレステロールを増やして悪玉エイリアンと戦う食事。

ではまた。

※『インデペンデンス・デイ リサージェンス』 Independence Day Resurgence/2016年/アメリカ/カラー/120分/ローランド・エメリッヒ監督
※『フィフス・ウェイブ』 The 5th Wave/2016年/アメリカ/カラー/112分/J・ブレイクソン監督
※『スカイライン征服』 Skyline/2010年/アメリカ/カラー/94分/グレッグ&コリン・ストラウス監督
※『チャッピー』 Chappie/2015年/アメリカ/カラー/120分/ニール・ブロムカンプ監督

エゴ動機で刺し身&煮物フェチ

 今夜は刺し身&煮物定食。刺し身こそ私たちが目指す最少調理の手抜きおかず、かつ最高にヘルシーなごちそうです。1パックの量が多過ぎると思っても迷わず買い、食べ残しは翌日、塩焼き or ワイン蒸しで完食するパターンに慣れましょう。

■ボケ退化 ≒ 魚離れ現象
 魚肉を夕食 (47)、鮮度の高いうちは刺し身で食べ、翌日には油を使わず弱火で過熱し、怪しいタレはかけずにシンプルな塩やコショウ味でいただく。このパターンを確立すれば体は大丈夫で、しかも飽きない味ですからずっと続けられます。

 ひと口大に切ってある刺し身を翌日に焼くとき、グリルの網の間から下に落ちそうならアルミホイルを敷いて焼きます。ホイル焼きのオープン版みたいなノリで。
 1㌢厚くらいの切り身なら、途中で裏返さない片面焼きでも火は十分に通るのが分かります。ワイン蒸しの場合はこちらのレシピをご参照ください。

 世の「魚離れ」トレンドについて、マスコミでは「経済的な必然」みたいな論調がメジャーです。いわく、肉のほうが安いから、あるいは乱獲で国産漁獲量が減り、輸入サーモンなどは増えたものの、ハム・ソーセージなど加工品に押されているからと。 それらの解説はもちろん正しいのでしょう。

 けれども、魚離れの原因のコアは、私たちの「食べスキルの劣化」だとカラスヒコは思います。鮮度を見極められない、包丁が使えない、焼き加減が分からない、骨があるから面倒くさいなど。結局、親が食べないからその子も食べなくなる。つまり、私たちの親世代が伝統技能の継承を放棄した結果なのです。

 もちろん、社会の伝統を守るために頑張って魚を食べる必要などありません。もっとエゴイスティックな動機で構わないのです。健食スキルを身に付けたい人が勝手に魚食フェチになればいいし、そんなマイノリティー同士がつながっておしゃべりや情報交換ができればいいやというのがカラスヒコの基本的立場。

 うちの老母はボケてから刺し身を食べなくなりました。アルツハイマーのせいで嗜好が変わったのかと思っていたのですが、そうではないことが最近分かりました。おそらく、適量のしょうゆを都度付けながら食べる「複雑な工程」がこなせなくなった。

 その証拠に、事前にしょうゆに浸した「づけ」や、アマニ油・酢・ショウガで和えてカルパッチョ風にしてやると喜んで食べるのです。技能を失って幼児状態にまで「退行」し、食べやすいものにしか手を出さなくなったのが実態のよう。

 つまり、アルツ型のボケ退化と、健常者のスキル劣化による魚離れなど「食の簡便化トレンド」は深い部分でつながっているのかもとカラスヒコは疑っています。ならば、調理技能を高めることで血管や脳細胞や腎機能を守り切れば、たぶん将来、私たちはボケを回避できるに違いないと。

■戻し不要のスピードどんこ
 さて、上写真の奥中央は煮物です。どんこ・油揚げ・ニンジン・切干大根のそばつゆ煮。それに蒸し大豆も散らしました。例の桃屋の「無添加つゆ特級」にどんこの天然だしが加わり、その濃厚な煮汁が煮物 (9)油揚げや切干大根を噛むとじわっと染み出てきてこたえられません。

 ものぐさで調理が大嫌いのカラスヒコでも、左写真のように約5日分をまとめて作れば翌日からはもっぱら食べるだけ。しかも出来合い総菜よりはるかにうまくて大満足です。どんこや油揚げは各一袋、ニンジンは一本を丸ごと使いますからロスも出ません。

 まとめ作りした煮物は、下写真のように密封容器を逆さにして冷蔵しておけば、その日に食べる部分に煮汁がよく染みてうまいです。
 容器はわざわざ買いそろえなくても、広口の空き瓶が利用できます。フタがきっちり閉まる瓶を捨てず、いろんなサイズを集めておけば便利で煮物 (10)す。

 そばつゆ煮のレシピはここの後半にまとめておきました。大して面倒ではないのですが、どんこを水戻しする前工程が厄介と言えば厄介。そこで今回はどんこを戻さず、いきなり煮込む実験をしました。
 一袋15個入りのどんこのうち14個はちゃんと水で2時間戻し、1個だけを乾いたコチコチのまま一緒に煮てみたのです。

 結果は上々。水戻ししたどんこと全く同じにやわらかく煮えました。ただ、柄(茎)の根っこ、つまり原木に接触していた部分が硬くて食べられません。柄は十分にやわらかいものの、根との境い目を歯で噛み切れず、やむなく茎をそっくり食べ残してしまいました。実にもったいない。激しく悔しい。

 結局、どんこの水戻し工程は、柄をふやかして根を切り落としやすくする目的で、残念ながら今後とも必要と納得しました。

 しかし仮に、もう一歩踏み込んで考えれば、どんこの生産者の方が乾燥させる前に根を切り落として出荷すれば、「戻さず煮込めるスピードどんこ」みたいな差別化ブランドとして訴求できるはず。
 若い世代を煮物離れから引き戻し、中高年の出来合い甘辛煮物嗜好に「鉄槌を下す」ためのマーケティング戦略としてなかなか良さそうに思うのですけれど。

 その一方で、私たち消費者も、自炊現場のリアルな「食べトライ」を同時多発的に発信・拡散してアグレッシブな生産者とのコンタクトに努めるべきです。各自が個々にネットワークを広げなければSNSは宝の持ち腐れといいますか、大手資本のマーケット操作ツールにされるばかりですから。

 乾物については、『もどさずできる乾物料理』(庄司いずみ著・家の光協会2010年)という素晴らしい本もありました。単に知識の吸収で終わらせず自分の手を汚して取り組んで身に付け、料理嫌いな私たちならではのヘルシー食パターンを確立しましょう。

 ではまた。

自製ざるそばで「油・糖・添」シャットアウト

 自炊でそばをおいしく作るコツは二つ。乾麺を硬めにゆでることと、既成つゆを水で割らずに自製だし汁で割ることです。昔は立ち食いそばや半ゆでキットにハマっていた自分が嘘のよう。本物の歯応えと天然ミネラルのそば食でしみじみ幸せ!
 
■半ゆでで栄養が摂れるか?
 そばは、小川製麺所(山形)の「細そば (14)切り味のそば」(150㌘×3本入り¥333@生協)を使いました。これは良いコシがあってうまいそば。
 150㌘とは一般的には2人前。カラスヒコのようなそば好きの大食いなら1人で食べて満腹になる量です(写真)。

 つゆは桃屋の「つゆ特級」(400㍉㍑¥430@生協)。化学調味料無添加の新製品です。従来品より100円ほど高いですが、こっちへ乗り換える価値あり。最近は「ちょい高・無添加」の製品を出すメーカーが増えてきました。

 「安けりゃいい」という消費者が相変わらず多い反面、良いものなら買い支えたい客層もじわじわ増え、そちらに舵を切れば単価が多少高くても売れる。
 「人手不足が成長の足かせ」と盛んにいわれますが、生産者も消費者も減っていくマーケットなら高品質・少量生産のほうがメーカーも客もハッピーになれるとカラスヒコは思います。昔のように増産・拡販だけが「成長」ではないでしょう。

 さて、調理の手間は慣れない人には大変面倒なものです。そばをゆそば (15)でる間にネギと海苔を刻み、ワサビを練り、付けつゆの濃さも調整しないといけません(つゆの割り方詳細はこちらから)。
 タイムリミットのある中でパラレルな作業を強いられるわけですから、最初はパニックになるのも無理はありません。

 だからといって、半ゆでそばを買ってきて、さっとゆでて添付のつゆで食べたほうが早くて、つゆの濃さも失敗しなくていいじゃん、薬味も付いているからネギを洗って刻む手間もいらず――で解決しますか?
 そっちの「合理思考」にかつてのカラスヒコもハマっていたのですが、それは大いなる勘違いでした。

 半ゆで麺によく使われる酸味料や乳化剤、つゆや薬味に含まれる砂糖や化学調味料の実害は大したことはないとしても、怖いのは調理のマニュアル依存のほう。水加減も過熱時間も手順書通り、つゆや薬味も1食分があてがわれていますから、私たちは指示通りに作業をこなすだけです。

 何も考えなくていい、と言いますか考えたり工夫する余地がなく、素材の見立てから加工方法まで他人に一任した状態です。これはペットや家畜と同じ。昨今では配食サービスに依存する年寄たちもこのグループです。
 
 いえいえ、古くさい精神論ではありません。半ゆでそばでちゃんと栄養が摂れるのですかという話。混じり気なしの乾麺を自分でゆでて、つゆを自製だしで割れば昆布やカツオのミネラルがそっくり摂れます。
 刻みたて生ネギのビタミン、ブ果液糖(ブトウ糖果糖液糖)が塗られていない天然焼き海苔を確実に体に組み込める。そういう純粋にフィジカルなメリットを追求するのが自衛自炊なので。

■わざと「火事場の馬鹿力」
 自炊の装備と習慣があればジャンクな工業食品をパスできます。工業食品が全て悪いという意味ではなく、コストダウンのために、見掛けは例えばそばだけれども、そばの栄養が乏しくて添加物で粉飾されたフェイク食品から逃げられる安全保障としてです。

 私たち料理嫌いピープルの本音は、仕事に打ち込むために料理にかける時間をなるべく削りたい。けれども今は、下手な削り方をすると健康を損ね、自分が生活習慣病に苦しみつつ病弱な子供を抱えるというダブル因果の穴に陥るリスクが高い。結局、多少のプレッシャーがかかってもそこを乗り越える決意がいるのです。

 仕事だって、自分に大胆にプレッシャーをかけたほうが良い結果が出ます。例えば、客先にプレゼンをして受注を取ろうとするとき、時間をかけて資料を練り上げてからアポを入れるのが理想かもしれませんが、そんなぜいたくが通るのはよほどユルい競争環境にあるときだけ。

 むしろ先に、提案したいから日程を決めてくれと申し入れ、先方担当者が同席する上司のスケジュール調整をする2~3日間に集中して作り込むほうが迫力ある資料が出来上がります。自分をわざと火事場に追い込んで馬鹿力を出させるような。

 もちろん、いつもうまくいくとは限りません。ネギ刻みに没頭する間にそばが吹きこぼれてしまったり、プレゼンでチョンボして客を逃がして上司から「アホ、ボケ、カス」とののしられる場合あるでしょう。でも、それがトラウマになって腰が引けてしまうようでは The End です。

 逆に、一度痛い目に遭えば次回から自分の必死度が上がります。つまり、目配り力や段取り能力が高まるので以後は大抵うまくいく。打たれ強くなれるのが分かります、仕事でも自炊でも。

 最初の写大根ガルバンゾー真の右上は、大根葉の浅漬けと蒸しガルバンゾーです。これらは常備菜なので容器を並べて好きなだけつまみます。
 それでも満腹にならなければ、冷蔵庫から煮干しを出してかじり、蒸しリンゴも食べればいい。自炊装備があれば、そばだけでは不足する野菜のビタミンや植物タンパク、カルシウムなども簡単に補強できるのです。

 自炊のメリットは食事ばかりではありません。小腹がすいたときにはチーズ、ナッツ、ドライフルーツの在庫をつまめばいい。ミューズリーを手のひらに取ってパコッと口に放り込んでむしゃむしゃ噛むのもカラスヒコは大好き。

 マイキッチンを油・糖・添フリーの食材で固めてしまえば、結構ルーズな食べ方をしても太らず、日々ハイコンディションを保てることが実感として分かってきます。もちろん飲料もコーラやスポドリや甘い紅茶系ではなく、水かトマトジュース or ストレートティーで!

 ではまた。

栄養バランスで「退化」を防げ

 アルツ老母のダイエット用モーニング。蒸しガルバンゾー、大根・ニンジンのだし汁煮、カマンベール&ドライプルーン。卵を焼く10分間に常備菜を並べます。この「ほぼ糖質制限」食を一カ月続けて体重が1㌔減。無理のないペースなので当面続行して様子見!

■「不治」でも「ケア」は可能
 典型的な朝食 (101)内臓肥満でありながら、食べることしか楽しみがない婆さんですから苦労します。最終的には朝食をカットしてジュースだけの「石原結實式」に持っていきたいのですが、ボリュームを急に減らせば即、餌探しのドメスティック徘徊を始めるので困ります。密林の野獣か、あの人は。

 ココナツオイルで弱火焼きした目玉焼きは最高にうまいです。焼く前に塩をさらっと、ブラックペッパーを強めに振り、白身が白く固まったら超弱火に落とします。
 その後は黄身が生→半熟→全熟へと刻々変化していくので、好きなタイミングで火を止めればいい。フタがガラス製なら黄身の硬化プロセスがしっかり見えて便利です。

 カラスヒグリルパンコは直径16㌢の鉄製グリルパンをミニ・フライパンとして使っています。卵2個を焼いたり、一人分のワイン蒸しを作るときに重宝するサイズで洗うのも楽。

 弱火で作る目玉焼きは、卵そのものが十分においしいのでケチャップは本来なら不要。でも母が「あらまあ!きれい」とか言って喜ぶので、ビジュアル演出としてかけてやります。「うれしさ、楽しさなどポジティブな感情を引き出すのは良いことですから」とケアマネさんも言っていましたし。

 写真右上の大根・ニンジンのだし汁煮は常備菜です。そのときによってナスやキュウリの浅漬けだったり、蒸しカボチャ、生トマトスライスだったり、数日ごとにローテーションさせます。そうやって調理の手間を省きつつ、添加物や飽和脂肪、トランス脂肪酸などをブロックしてやれば、たぶんアルツは進まない。

 いえ、アルツの「治療食」という意味ではありません。治療とは、外からばい菌が入ってきたり、内からがん細胞を発してむしばまれる「病気」に対して、ばい菌やがん細胞をやっつける行為。けれども、アルツは病気とは根本的に違うと思うからです。

 おそらく、長年にわたる酷使とメンテナンス不足で配管が詰まり、メモリーの接触不良やデータ喪失が起こる現象。要するに、雑な使い方のせいで「製品」の寿命が早く訪れただけです。 車やIT機器なら捨てて買い替えればいいのですが、親の場合はそうもいきません。

 車ならワイパーが動かなくても晴れの日なら乗れますし、ライトが点灯しなくても昼間は走れます。もっとも、車検に通りませんから公道には出せませんが、アルツの親は、そうやってポンコツのまま廃車になるまで面倒を見るしかありません。本人が喜ぶなら、たまにワックスで磨いてピカピカにしてやる程度。治療ではなくケアとして。

■発症ファクター不明のまま
 さて、母カラスのようにすでに発症してしまった年寄は、せいぜい周囲がケアを頑張って心置きなく旅立っていただくとして、問題は私たち健常な現役世代の近未来です。
 アルツ認知症 (3)ハイマーなど認知症の患者は、厚労省によれば9年後の2025年には高齢者(65歳以上)の5人に1人にまで広がるそうです(日本経済新聞5月20日より)。

 とりわけ、いま若い学生さんにとっては他人事ではありません。奨学金の負債を抱えて非正規で働かされつつ、子育てと介護の「ダブルケア」にハマる危険性がかなり高いからです。これって、戦争や原発事故にも劣らぬ差し迫った脅威ではありませんか。

 ちょっと考えましょう。このグラフの厚労省試算によれば2012年の患者数が460万人。これが25年に700万人になると。つまり13年間で5割増に。明らかに人口の高齢化率より高いのです。つまり、加齢以外の強い発症ファクターがあるはず。

 なのに今の社会は、その原因究明を放置したまま応急対策ばかりを、例えば治療薬の開発や収容施設の拡充のみを論じているように見えます。いずれもメディカル資本や不動産投資に絡めた成長促進エンジンという視点から。

 実はこのトレンドは認知症に限ったことではありません。喫煙率がかなり減っているのにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)がなぜ増え続けるのか。あるいは子供たちの自閉症や食物アレルギーが、科学も進み衛生環境も良い先進国でなぜ激増しているのか。専門家もマスコミも原因解明には触れぬまま対策投資ばかりをあおっています。

 それは、患者をとりあえず救済する意味では結構なことでしょう。けれども、発症者をどう減らすのかという一番大事な視点が抜け落ちています。ならば、「5割増組」に入りたくない私たちとしては、自分や子供の発症を避けるために個人レベルで策を練るしかありません。

 カラスヒコは医者でも科学者でもないので、素人の直感でしか物を言えませんが、いろんな「病気のような現象」が栄養不良による「退化」とつながっているように感じています。
 例えば自転車で通行人が多い歩道をぶっ飛ばす人や車を酒酔い運転する人たちは、事故の可能性を低いと判断したのではなく、何も考えずにただ気持ちよく走っているだけ。

 つまり判断力・想像力の欠如ですから、これは病気というより退行現象。乳児が蝶々に興味を引かれて追いかけてベランダから落ちるのと同じレベルにまで退行した大人の姿です。薬で治療できるものではなく、子供の頃から栄養をバランスよく取りつつ経験を重ねて身に付ける個々の生存スキルなのです。

 成人後にこれを失った人は、もう取り返しがつかないのかもしれません。うちのアルツ母も判断力がぼろぼろで、放っておけば菓子パンばかり食べて肥満して高血圧になり、きっと天寿を待たずにコロッと逝っていたはず。自然淘汰が働き、そういう人は生き残る確率が低くなるという話だと思います。

 学生さんも、親の発症確率は5発に1発のロシアン・ルーレットだと思ってシビアに受け入れるしかありません。当たらなければ神に感謝。あとは将来の自分の血管や脳細胞の健常さをどう守り切れるかです。成長神話に流される国の施策など当てにせず、賢く食べコンスタントに運動するのが得策です。

 ではまた。

他炊空気と戦うステルス自炊

 レトルトカレーで済ませる手抜きディナーの日も、豆ごはんに小麦ふすまを振り、生玉ネギのみじん切りを散らし(写真)、この上にカレーをかけます。自炊ノウハウを生かした独自のチューンアップで栄養価を高めて食べましょう。右に添えたのは生ショウガの酢漬け。

■一人めしを改造する
 「ゆ玉ネギ (2)うべ何食べた?」「レトルトカレー」「俺もだよ」。仲間うちの会話はこれで=同調OK=だとしても、中身は雲泥の差。パックの白ご飯をチンしてレトルトをかけただけでは空腹感が埋まるだけ。
 たとえレトルトでもオリジナルな改造を加え、仲間たちより圧倒的に栄養が摂れる食べ方をすべきです。

 友達と同じものを食べるのは、必要以上に目立たない「協調外交」的には確かに有益。でも、10~20年先の自分の健康、つまり生存戦略的にはヤバいとカラスヒコは思います。レトルトや調理済み総菜などは、グローバル化でどんどん低価格化=低栄養価が進みそうだからです。

 この写真は「自パスタ (5)炊特化型」のナポリタンです。乾麺をゆで、その上にワイン蒸しにした肉・トマト・玉ねぎ・パプリカをケチャップで和えて載せました。肉野菜をオリーブ油で「炒める」工程をパスしてワインでじわっと蒸し、オリーブ油は香り付けに少量垂らすだけ(詳細はこちらの後半を)。

 麺にオイルを絡めないので麺同士がくっ付きやすく、フォークで格好よく巻き取りにくい難はありますが、気にせず食べます。
 「潤滑油」目的のオイルやケチャップを減らしたぶん、味は外食ナポリタンよりずっとライト&シンプル。肉の素の味や麺の小麦風味がストレートに出るのが分かります。

 レトルトや缶詰のナポリタンソースは結構うまいので時々楽しむのはいいとしても、それはあくまで外食モデルの自炊ごっこ。一人めしや家族だけの食事、つまり「外交的配慮」がいらないシーンではなるべく質素な=「無添加・低加工」な調理に徹するのが大事です。

 そう。自衛自炊の本質は、世間の「他炊空気」へのレジスタンスなのです。今は女性の多くが外で働くから、あるいは学生がバイトに追いまくられるからチープな外食店や調理済み総菜が伸びています。産業がそうしたニーズをフォローするのは当然で、友達も皆そっちへ流れるのが今のリアル。

 でも「高添加・低栄養」な食事に危機感を持つ人なら、自分までそっちに付き合う必要はありません。では、隣人との外交関係を良好に保ったまま10年先の自分に健康投資を続ける方法は? 水面下で秘かに「サムライごはん」をやればいい。友達には悪いけれども。

■粉モノはご飯に埋める
 さて、左写煮干粉チアシード真は煮干粉、チアシード、小麦ふすま、金煎りゴマ。この4品はご飯にかけるだけで栄養価を一挙に跳ね上げるスーパーフードです。例えば小麦ふすまは、食物繊維はもちろん、鉄、マグネシウム、亜鉛など他炊生活では絶望的に不足するミネラルをどっさり含んでいます。

 チアシードにはオメガ3系と6系の油脂、カリウム、リンが豊富。ゴマには、いわゆるゴマ油(オメガ6系)とナトリウムがたっぷり。そして煮干粉は、小学生でも知っている天然カルシウムの宝庫です。

 これらを毎日食べていれば合成栄養素が多いサプリメント類は不要。まあ、ビタミンC系は気分転換も兼ねて顆粒や錠剤を楽しんでなめるのはいいですが、その他はほぼいらないのが分かります。天然食材から摂れるビタミン、ミネラルだけで体はちゃんと動き、加齢による劣化も少ないことが実感できるからです。

 けれども、これらを毎日食べるのは案外難しい。なぜか。パン食・麺食ベースの人が多いからです。パンと煮干しやゴマの味は相性が悪く、たとえ「薬だと思って」二度三度我慢して食べ合わせても続きません。

 だから、健康のことを気にしている友達ですら、結局は味のないサプリへ、あるいは激甘な栄養強化菓子へと流れてビタミン・ミネラルのバランスを崩すのが落ち。
 一方、気にしないおおらかな友達は、かつてのカラスヒコ青年のように手近な外食・中食を食べまくって20代のうちから生活習慣病予備軍に志願入隊していきます。

 そんな「他炊空気」から逃げおおせるには英断がいります。半端に「健康に役立ちそうな」食品を検索しても無意味。自分の食べ方を根底から、抜本的に切り替えないと。具体的には主食をいったん昔のコメに戻し、さらに「未精製穀物+豆」主体にチューンアップすることです、本気で将来の健康に投資する気なら。

 豆ごはんなら、もともと高栄養なうえ上記4品との相性も抜群。小麦ふすまと煮干粉は粉モノですから、ご飯の上にかけるとハホハホするので、中層に埋め込んで湯気でしっとりさせて食べるのがコツです。
 チアシードは無味で、ジャリジャリと「砂を噛むような」食感ですが、玄米と一緒に噛むうちに独特のぬめりが出てきて違和感が消えます。この食べ方なら毎食でもいける。

 ブルワーカー踏み台昇降も「サムライごはん」と同じだと思います。筋トレや心肺運動をやっているのが知れると「いじられる」ようなグループに属していて、当面逃げ出すのが難しい状況なら、一人のときにこっそり続ける。他人には見えないステルスな自炊&運動習慣を大事にしましょう。

 ではまた。

「脱・調アミ」のクリーン人生

 「調アミ」依存症から抜け出すのはなかなか大変。今はあらゆる加工食品や飲料にまで浸透していますから。でも、ちょっとした工夫と慣れで「アミ中」からの更生は可能です。調アミ漬けの体を除染し、「カツオ節フェチ」なクリーン人生にテイク・オフしましょう。

■カツオ節に覚醒する
 20~30代にかけて「調味料(アミノ酸等)フェチ」だったカラスヒコは、たまに本物だしのみそ汁を飲んでもピンと来ないと言いますか、全然うまいと感じない人でした。
 日中の外回り営業+夜の大残業で他炊(外食・中食)漬け。たまの自炊も冷凍ギョーザや即席みそ汁ばかりの日々でしたから、いま思えば舌がイカレていたのです。

 そんなある日、温泉宿で朝食みそ汁のうまさに感動したことがありました。たまたま胃が重くて前夜は酒も食事も珍しく控えめ。夜と朝にいい湯に浸かって汗を流したせいもあってか体調がベストに近づいていたらしく、カツオ節の芳醇な味にビビッときたのです。

 こんなみそ汁が毎朝飲めたら至福だなとマジに感動し、本物だしの取り方を料理本を読みあさって研究しました。フットワークだけは良いカラスヒコですから、合羽橋商店街へ出掛けて1万円近くもするカツオ節削り器を買い、デパ地下で1本1500円の上級カツオ節を買ってせっせと削りました。

 うまい!確かにうまい。でも続かない。本式過ぎるのです。テニス好きのアマが錦織圭選手と同じトレーニングで同じ時間をかけたら体も生活も破綻するのと同じです。
 プロの料理人を目指さない私たちアマは、アマなりのスタイルを見つけないと駄目。「本格カツオ節 (3)ムード」に酔ってはいけません。

 結論を急げば、左写真のような、どこのスーパーにも売っている窒素充填ビニール袋入りの「厚削り」カツオ節に昆布の切れ端1片を加えて2~3分間煮出す。江上料理学院が公開しているノウハウです。

 水から入れて沸騰したら火を弱めて2~3分煮ます。昆布を箸でつまみ出し、カツオ節は網でこし、料理酒としょうゆを中さじ1杯ずつ入れ、30秒間加沸点を維持して料理酒のアルコール分が飛べばアマだしの出来上がり。

 このだしは、プロの出す繊細で感動的な味とはやや違い、「雑味」も一緒に出てカツオ節 (4)います。粗野ですが、しかし濃厚。かつ毎日みそ汁で飲んでも飽きが来ないのが実感できます。
 プロだしが「ハレ味」とすれば、このアマだしは「ケ味」です。洗練度こそ低くてもビタミン、ミネラルがどっさり出ているから体が喜び、だから飽きない。

 このだしのみそ汁を飲んでいれば無理なく「調アミ」離れができます。カラスヒコのように十数年間もジャンク漬けだった体でもちゃんと更生できました。
 外食時にも「調アミ臭」のするメニューを自然に避け、焼き魚定食や海鮮丼などを選ぶ、というか体が求めるようになってきます。本物だしに「覚醒」した証拠。

■だし殻まで食べ尽くす
 私たちの体には毎日、カツオ節や昆布から溶け出す天然のビタミン、ミネラルが必要なのです。なのに、体が吸収・利用できない合成物質主体の調アミで、舌だけを満足させて流し込んでしまうから、日々おいしいと感じつつも体はビタミン、ミネラルを欠乏させていく。

 調アミそのものに毒性はなくても、「同じ味なら、安くて早いほうがいい」と短絡的にガッテンして、自ら栄養失調を招いているわけです。大事なのは味だけではないはず。
 私たちの切実なニーズは、「天然ミネラルを手早く摂るにはどうするか」であり、そのベストアンサーが上記の「江上式」。これをマスターするのが「アミ中」脱出へのおそらく唯一の突破口です。

 さて、だカツオ節 (2)しを取った後のカツオ節は、写真のようにフタ付き容器にためて冷蔵しておき、いっぱいになったら「おかかふりかけ」を作りましょう。フライパンにだし殻を入れ、料理酒、みりん、しょうゆをかけて中弱火で煮しめます(詳細はこちら)。

 こうして、だし殻をご飯のおかずにリサイクルして、カツオ節に残った栄養素までそっくり体に取り込んでしまう。ターボチャージャーのようにヘルシー自炊を加速させる仕組みです。
 この「二度おいしい」が楽しめるのが「厚削り」を使うメリット。薄削りの「花カツオ」や粉砕タイプでは、みそ汁のだしを取った後は完全に出がらしになってしまうからです。

 もっとも、花カツオは湯豆腐や冷や奴には欠かせませんし、粉砕タイプは青菜おひたしにかけたり、納豆に混ぜるときに便利。結局カツオ節は3タイプを常備するのがベストだと思います。 

 話をおかかふりかけに戻しますが、これを豆ごはんに載せてゴマを散らし、パリパリの焼き海苔でご飯ごとくるんで噛みしめるときの幸福感。それは決して好き好きの問題ではありません。
 つまり、未精製穀物・豆・魚・ゴマ・海藻というナチュラル食材グループを天然調味料だけのアレンジでゲットした体がフィジカルに喜んでいる状態です。一種の野性の雄叫び。

 そうやって、だし殻まで食べ尽くす「カツオ節フェチ」な自炊体制に持っていきましょう。学生さんがアパートを探すときに「コンビニが近くにあれば食いモンに困らない」とか、子連れのワーママさんが「即食総菜を賢く使えば料理しなくていい」みたいな「食のアウトソーシング発想」では、自分や子供が調アミ漬けになるだけです。

 ではまた。
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    ■「サムライごはん」とは・・・
     超多忙で料理が嫌いな人が、健康を自衛するためにつくる「最短時間で、栄養十分、かつ無添加」な食事。いまの時代を生き抜くために、男女を問わず一人一人が身に付けるべき「武芸」のようなもの。外食や加工食品がまだほとんどなかった1955年以前の日本の家庭食がモデルです。
    ■「自衛自炊」とは・・・
     趣味やライフスタイル的自炊ではなく、将来病気にならないための先行投資、あるいは保険目的の調理技術です。「忙しい」という理由で食事を外注せず、自炊スキルを身に付けて、自分と子どもの健康を守るのが狙いです。
    ■外食メニューをまねない自炊
     料理本に載っているのはたいてい外食メニューのつくり方です。それを覚えても、味でもコストでも外食にはかないません。「サムライごはん」では、見た目は地味でも、栄養価が高く無添加な、自炊ならではのメニューを研究していきます。
    ■油・糖・添(ゆとうてん)を締め出す自炊
     「サムライごはん」は、余分な油脂・糖分・添加物を極力排除した食事を目指します。 そのために加工食品や調理済み総菜を使わず、生の素材を最少限度の加工で食べることが目標。 成分表示をしっかり見ながら、油・糖・添を慎重に避けていきます。
    ■サトチュー(砂糖中毒)との戦い
     動脈硬化や高血圧などで健康を損ねる人の多くは砂糖を摂り過ぎています。菓子や清涼飲料水ばかりではなく、現代では総菜や加工食品などご飯のおかずにまで砂糖がこっそり使われているからです。サトチューとの戦いも「サムライごはん」の主要なテーマです(▶100918)。
    ■「豆ごはん」は最強の主食
     玄米と等量の白米、そして5種類の豆(大豆、青大豆、ガルバンゾー、金時豆、黒豆)を一緒に炊く「サムライごはん」の主食です。これに押麦、アマランサスも加えると栄養バランスが完璧に近くなります。冷めてから食べても非常においしく、おにぎりにも最適です(▶130409)。
    ■「ニャンコめし」は夕食の定番
     「サムライごはん」夕食の定番。煮干しでだしを取ってみそを溶き、朝の残りの豆ごはんを入れます。煮立ったら生卵を落として火を止め、ふたをして3分蒸らせば出来上がり。煮干しも具としていただく高栄養・無添加で、すぐにできる晩ご飯です。鍋料理の締めの雑炊のようなおいしさです(▶100226)。
    ■日替わりから週替わりへ
     野菜メニューは日替わりでは続きません。浅漬け、ワイン蒸しなどまとめ作りのメニューを取り入れて、週替わりのローテーションに切り替えましょう。材料を無駄なく食べ切り、買い物頻度も減らせる自衛自炊ならではのテクニックです(▶111118)。
    ■おにぎりは自分で握る
     豆ごはんおにぎりを自製する習慣をつけましょう。ランチを無添加で切り抜ける数少ない選択肢だからです。手を濡らして握ればくっ付かず、熱くもありません。コンビニで買うおにぎりは添加物と油脂まみれ。老若男女にかかわらず、おにぎりは自製あるのみ(▶100821)。
    ■我流みそ汁だしのススメ
     昆布と削り節を3分間煮出せば、誰にでもうまいだしが取れます。安易に化学調味料に依存せず、我流の本物だしを研究すべき。それをサボった1、2世代上の年寄りたちが、いま生活習慣病で薬漬けになっている実態をしっかり見ていきましょう(▶100926)。
    ■二十歳を過ぎたらニキビじゃない
     ニキビ世代をとっくに過ぎているのに吹き出物が止まらないのは、体が拒否するものを食べ続けている証拠。油・糖・添を摂り過ぎていないか、食生活を見直すきっかけにしましょう(▶111126)。
    ■エコ&粗野な食習慣へ
     だしを取った後の昆布や削り節は捨てずに、常備菜に加工して食べ切ります。煮干もみそ汁の具としてバリバリ食べる。そんなエコで粗野な食習慣に回帰するのも「サムライごはん」のスタンスです(▶120722)。
    ■「ご飯は太る」は本当か?
     コメ離れが進んでいますが、カラスヒコは「ご飯は太る」という通説はウソだと思っています。むしろ実態は、パン食による油脂、タンパク、精製穀物の過剰、さらに甘い飲料、間食が原因なのでしょう。「サムライごはん」では、玄米や豆類主食への回帰によってビタミン、ミネラルを確保し、スリムで健康的な肉体を取り戻していきます(▶100527)。
    ■残業食をコントロールしよう
     残業時間中にスナック菓子などで中途半端に空腹を満たす習慣は危険。油・糖・添まみれなのはもちろん、寝る前のドカ食いを招く原因にも。むしろクラコットやドライフルーツなど、きれいな食材をしっかり取るのがお薦めです(▶110609)。
    ■失敗しないゆで卵
     殻がつるりんと気持ち良くむけて、半熟・全熟を自在にコントロールできるようになれば、ゆで卵は頼れる常備菜になります。ポイントは湯が沸騰してから卵を入れ、再沸騰してからのゆで時間。意外に簡単です(▶110130)。
    ■学生・単赴・シンママにチャンス!
     「サムライごはん」の質実剛健な味が家族の反発を招くこともあります。いまや化学調味料や添加物を気にしない人がマジョリティーな時代ですから。むしろ一人暮らしの単身赴任者や、舌が染まっていない幼子を持つシングルマザーにこそ、いろんなトライ&エラーができるチャンスがあります。学生も社会に出る前に自炊技術を身に付けたほうが勝ち(▶120305)。
    ■「ワイン蒸し」で野菜たっぷり自炊
     「あなたは野菜不足」とCMに脅かされてサプリに飛びつく人が多過ぎます。ワイン蒸しや酒蒸しは、数種類の野菜を毎日飽きずに食べ続けられる自炊独自の加工ワザ。油脂も添加物も使わない簡単野菜メニューで武装しましょう(▶120922)。
    ■糖尿病を知り、真剣に予防しよう
     糖尿病や腎不全は「不治の病」です。新しい薬品や治療法が開発されても、高いお金と引き換えに苦痛を和らげる程度。だから発病しないように若いうちから食生活を立て直すのが唯一の正解です。できなければ自己責任で、メディカル資本にたかられる「いいお客さま」になってしまいます(▶111107)。
    ■外食は低加工なそば or 海鮮系を
     朝夕の食事を「サムライ化」すれば、ランチは少々ジャンクなメニューでも大丈夫。でも、可能な限りはそば系・海鮮系など加工度の低い献立を選ぶのが正解。日々の「油・糖・添」締め出しこそ確実な生命保険なのです(▶100326)。
    ■浅漬けが自炊を軌道に
    白菜、キュウリ、大根、パプリカなどを適当に切り、塩をまぶしてタッパーに入れておくだけで自製の浅漬けができます。翌日から5~6日間食べられる常備菜ですから野菜不足はほぼ解消。面倒に思えた自炊が一気に軌道に乗ってきます(▶120608)。
    ■ピクレで自製漬け物を
    乳酸発酵する本物の漬け物を自分で漬けるなど、多くの人にとって想像を絶する事態でしょうが、実は簡単。「ピクレ」があれば、冷蔵庫の中で勝手に発酵してくれるからです。化学物質にまみれた出来合いの漬け物におさらばできます(▶120805)。
    ■ヒジキはそばつゆで煮る
    カルシウム豊富なヒジキを切干大根、こうや豆腐、干しシイタケと一緒にそばつゆで煮てしまう。甘じょっぱくしない、本来の素朴な煮物が素人の手抜きレシピで作れることに驚きます。上の世代が放棄してきた健食習慣を取り戻しましょう(▶121204)。
    ■乾物をだし汁で戻す手抜き
    車麩、こうや豆腐、湯がき大根など乾物は水で戻さず、いきなりだし汁に浸します。戻し工程と味付けをいっぺんに行う手抜きワザ。素朴な味わいの常備菜になります。だし汁が食材に吸われて減ったら、ひたひたまで注ぎ足すのがポイントです(▶130412)。
    ■瞬間加熱の温野菜サラダ
    ブロッコリー、アスパラ、パプリカ、きぬさやなどを100℃のお湯で3~5秒。少量ずつ加熱して網ジャクシでさっと取り出すのがコツ。丸元淑生さん式の温野菜サラダは目からウロコです。自炊が俄然充実してきます(▶ 100307)。
    ■夜食なら粉吹きイモ
    夜におなかが減ったら、即席麺やコンビニおにぎりを食べるより自分でイモをゆでましょう。ジャガイモやサツマイモのおいしさを再発見して感激します。未精製の炭水化物で太らず、もちろん添加物もゼロ(▶ 100104)。
    ■ニンジンの合理的摂取法
    石原結實さん式ジュースなら朝にニンジン、リンゴ、レモンが各1個ずつ摂れてしまいます。そのためだけに1万円以上のジューサーを買う価値もあるでしょう。これを飲む習慣ができれば、合成着色飲料とは永遠におさらばできるからです(▶ 100407)。
    ■ラタトゥイユで自炊に自信
    まさか自分にこんな料理が作れるとは!驚きと感動で自炊に弾みがつく丸元淑生さんのレシピです。野菜6種のシンプルな無水蒸しなのに素人でも絶妙の味が出せて病みつきになります。ポイントはトマトと玉ネギの比率だけ(▶ 101008)。
    ■小型密封容器をそろえよう
    おかかやショウガ酢漬けなどの常備菜を小型の密封容器で冷蔵庫内に整然と積み上げるのが「サムライごはん」の大事なノウハウ。容器は都度バラバラと買い足さず、スタックできる同型をまとめ買いしましょう(▶ 101224)。
    ■自炊 vs 外食、どっちが安い?
     実際の支出額はおそらく同程度で、それなら手間なしの外食が合理的と考えがち。しかし、金額当たりの栄養価に大差があり、外食ライフでは将来の健康崩壊リスクが高まります。自炊食の原価計算から中長期の健康戦略が見えてきます(▶120627)。
    ■ダイエットで感じた10のこと
     本物のダイエットなら、減量よりもまず肌の色つやが良くなり、原因不明のかゆみや爪の黒ずみなどが消えていきます。見た目のスリミング効果はおまけで、当然リバウンドも来ません。体の排せつ力を高める食べ方を研究しましょう(▶120926)。
    ■豆類はペットボトルで管理
     豆類は袋から出し、ペットボトルに移して「見える化」しましょう。作業フローがシンプルになり、在庫量も一目で分かります。調理テクの上達やレパートリー拡大より、整理力と段取り改善でスピードアップを図るのが「サムごは」的アプローチ(▶130915)。
    ■野菜はバスケット管理する
     みそ汁用、サラダ用など用途別バスケットに分類して冷蔵。バスケット単位で取り出し、使う分だけを切り出して再格納します。数種類の野菜を毎日コンスタントに食べるにはこの手が一番。使いかけ野菜を冷蔵庫の奥で腐らせる心配もありません(▶100924)。
    ■「糖質制限」はいいとこ取りで
     速攻スリミングには効果的。でも全面的な糖質制限では穀物の豊富なミネラルを摂り損ないます。朝だけとか隔日とか、自分の調子よさの範囲で慎重に採り入れましょう。ハムやベーコンの添加物や、肉や卵を焼くときの精製油脂にも要警戒(▶140805)。
    ■洋食派はパンよりシリアル主食
     ミューズリー+オートミールの「未精製」穀物に小麦ふすまを振りかけるなど、シリアルのカスタム化にトライ。パン主食では難しい油・糖・添フリー&高ミネラルな洋食体系を設計します。「朝食=パン」の固定観念を疑いましょう(▶141101)。
    ■昆布は1回分サイズにカット
     昆布を買ってきたら、全部をみそ汁一杯分サイズに切り分けて密封容器で保管します。「調味料(アミノ酸等)」ではなく本物昆布使用にこだわりつつ、調理アクティビティー削減を狙います。合成だしでは必要なミネラルが不足するからです(▶121208)。
    ■包丁研ぎは我流で覚える
     調理人のような華麗な包丁さばきなど自炊には不要です。我流でも日々使えば、大根皮むきやネギ刻みは身に付くもの。砥石は「中砥」一種類の我流使いで包丁の切れ味が十分に戻ります。プロのまねをせず、不格好でも自分ワザを磨くことが大事(▶120124)。
    ■包丁使いの自主トレ入門
     手先超ブキなカラスヒコでも、リンゴの皮むきが支障なくできるようになりました。リンゴ皮の裏側から、包丁の刃を親指のはらに押し付けるように果肉をそぐのがコツ。遅くてもきれいにむくことに集中すれば、だんだん早くなってきます(▶150123)。
    ■丸元淑生式「蒸しリンゴ」のうまさ!
     皮をむいたリンゴを適当にスライスして、ビタクラフト鍋で弱火蒸しするだけで、シュガーレス極甘ヘルシーデザートの出来上がり。小分け冷蔵して毎日食べられるフルーツ系常備菜です。無糖ヨーグルトにトッピングするのもおしゃれ(▶100114)。
    ■「油糖抜き」スクランブルエッグ
     肉野菜ワイン蒸しを作った後、蒸し汁を有効活用します。生卵を落として混ぜて弱火蒸し。卵そのものの粗野で力強い味に驚きます。自炊のスクランブルエッグでは、砂糖を加えて精製油脂で焼く外食レシピの常識を疑ってかかるのが正解(▶150623)。
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