「サムライごはん」de自衛自炊

忙しい人こそ自炊しましょう!料理嫌いのための高栄養で無添加な「ケ」の食の技術を研究するブログです。悪食による人格崩壊から辛くも生還したカラスヒコの経験に基づく学生・単身赴任者・シングルマザー向け貧乏自炊教室にお付き合いくだされ!

2014年12月

マグロ尾肉缶を開ける楽しみ

 木の屋石巻水産の「まぐろの尾肉大和煮」缶はうまい。全170㌘のうち固形量が120㌘。つまり50㌘がちょうどいい甘さのぷるぷるした煮こごり状の煮汁で、尾肉とのアンサンブルが至極です。498円(@Aコープ)とちょい高めですが、これは頼れる備蓄食材。

■ダークな色合いが本物
 原材料名はマグロ、し朝食 (79)ょうゆ、砂糖、酒、寒天。無添加のいい缶詰があれば自炊食が充実します。写真右上のように皿に盛り、玉ネギスライスを添えただけで一級のおかずになります。

 普段はめざしなどを焼いてストイックに食べ、何もない日には取って置きの無添加缶詰を開けるのが楽しみ、みたいな自炊パターンに持っていきましょう。これ、案外理想だと思います。べつに料理上手にならなくても大丈夫ですし。

 豆ごはん、みそ汁、マイ漬け物といったレギュラーコンテンツで自炊のフレームを固めてしまえば、極端な話、一生大丈夫な食習慣に持っていけます。この食べ方こそが私たちの資産であり、自衛のための武力になるとカラスヒコはマジに思っています。

 マグロ尾肉缶外食依存の生活は、そうした自衛力のアウトソーシングですから本人のディフェンス能力が培われません。いえいえ、カラスヒコが日本の軍拡や安倍政権が掲げる「積極的平和主義」なるものを支持しているとかそういう話ではなく、日々武芸の稽古に励まないサムライは駄目になりますよという一般論。

 若いワーママさんや単身のハードワーカーにいま必要な洞察は、自炊食はおいしくてそこそこ体に良ければよし、という割り切りでしょう。色合いは黒っぽくて汚らしく見えても構わない。

 主食でいえば、玄米や黒米そば茶などパワフルな未精製穀物を豆類と炊き合わせれば、上写真左下のように黒茶色になり、見栄え的には冴えないものです。でも、このダークなカラーが本物と食べて納得することです。

 それを体感するチャンスを逃したままぼけっと暮らしていると、真っ白い精製ご飯に赤色102号で着色した真っ赤な梅漬けのビビッドなコントラストや、白パンに緑のレタスや亜硝酸Naで怪しくピンクに発色した厚切りハムを挟んだカラフルな外食に幻惑されてしまいます。

 私たち大人は大丈夫だとしても、見た目に弱い子どもたちが外食擦れするのが結構怖いのです。キャラ弁でないと喜ばないとか、地味な弁当だといじめられるから隠れて食べるとか、食べずに捨てて菓子パンを買うとか、非常に嫌らしいニュースをよく聞きますから。

 たぶん、そういう子は若いうちに体を壊すでしょうし、そうなる原因を作ったのは親です。親が質実な食事の価値を教え込むことに失敗して、親子ともどもカラフルな外食またはそれをモデルにしたチン食生活をエンジョイした応報。親からそうやって育てられたと思い当たる子は、自力で今すぐ軌道修正をかけるべきです。

■ココナツオイルで目玉焼き
 外食産業ではいま二ロイヤルホスト極分化が進行中です。ロイヤルホストの社長がメニュー価格を上げて「ちょい高」を貫くと宣言しました(日本経済新聞12月9日)。これはシビアで正しい判断でしょう。
 業界はオーバーストアで淘汰の波が荒れ狂っていますから、生き残れるのは「ちょい高」な店 or ひたすら安い店。

 だとすれば、私たち的な生き残り戦略は、ひたすら安い店に囲い込まれぬよう「めざし or 缶詰」的なケ食パターンで精製穀物・油脂、添加物をせっせと排除しつつお金を節約し、ハレ的に「ちょい高ロイホ」を楽しむような食生活。

 生き残りという意味では、生命保険などにお金をつぎ込んで将来の安心を買ったつもりになる人も多いのですが、これはやや問題ありでしょう。病気になったときに治療費や入院費が返ってくる仕組みは確かにありがたいけれども、利ザヤがごそっと抜かれていて、それであっちの業界が成り立っているわけですからトータル的にはかなりの損。

 だいいち、積み上げたお金はハイパーインフレやそれを避けるためのデフォルトによって一夜にして紙切れになる可能性も。今の経済情勢なら原発テロ並みの想定内ファクターでしょう。生命保険が無駄とは言いませんが、病気にならないための継続投資も併せて行うべきです。それこそ保険の意味で。

 さて、一番ココナツオイル上の食事の写真に話を戻せば、左上は目玉焼き。カラスヒコは目玉焼きは好きなのですが、わざわざ精製油脂を敷いて焼くことに心理的な抵抗感がずっとありました。ところが最近、未精製のココナツオイルを使うとなかなかおいしいことが分かりました。これはお薦め。

 ココナツオイルは夏は透明な液体なのですが、摂氏24度以下ではご覧のように白く凝固して、ラードよりずっと硬いコチコチ状態。これをカレーを食べるときの大スプーンでがりがりと削って厚手フライパンに取り、加熱しながらスプーンの腹で全体に延ばします。

 ここに生卵を割り落とし、塩とブラックペッパーを振りかけ、フタをして弱火で4、5分。白身部分が透明から白く固まったところで火を止めます。すぐに取り出せば黄身はトロトロの未熟。余熱で2、3分置けば半熟、5分くらい放置すれば全熟になりますからお好み次第です。

 ココナツオイルは、普通に肉や無添加ソーセージを玉ネギ、ピーマンなどと一緒に炒めてもうまいです。オリーブ油ではイタめしっぽい香りになり、ゴマ油では中華っぽくなりますが、ココナツオイルなら無国籍な、シンプルでほんのり甘い香りの炒まり具合。なかなかイケます。

 今年も、「サムライごはん」は食材の見立て力と手抜き調理のスキルアップという切り口から、即食化・加工食化へ暴走する経済社会へのレジスタンスを続けていきます。21世紀型の質実ケ食を極めるのがカラスヒコの目標です。

 本年もどうかよろしく!

母を圧迫しないクリスマス

 母カラスの昨日の朝ご飯、カツオとネギの酒蒸し(右上)です。生きのいいカツオだからカラスヒコは当然刺し身でいただきますが、母は頭が翔んで以来、ナマの魚は一切食べなくなりました。でも酒蒸しなら喜んでもりもり食べるのは不思議な感じ。

■味覚誘導に時間を
 アルツハイマー朝食 (78)の頭の中で何が起こっているのかは知りませんが、母の味覚が発病前に比べてかなり狭まってきたのは事実です。昔は好きだった刺し身、梅干し、のり、塩辛、酢の物などをはっきり「嫌い」と拒否し、出しても箸を付けなくなりました。

 味的には、辛さやコクのある苦み、酸味などが苦手なのでしょう。この写真でいえば、ご飯に載せた梅干しは予想通り残しました。逆に、カツオ節をみりんとしょうゆで煮しめたおかかは、甘じょっぱい味がお気に入りとみえて毎度むしゃむしゃ食べてくれます。

 酒蒸しのネギや玉ネギは、半ナマで辛みが強いと残し、よく火が通って甘さが強まったぺたぺた状態になれば食べる。まあ、分かりやすいリアクションなのですが、半ナマのサクサク感が大好きな息子とは嗜好のギャップが大きく、作る立場としては結構大変。

 半ナマでネギの半分を取り出し、残りを母用に加熱続行みたいなことを毎日やっています。まったくわがままで世話の焼けるばあさんですが、偏食で栄養素の欠落が起きないようにいろいろ食べさせ方を研究しています。
 例えばのりが嫌いになるのは全然オッケー。みそ汁の昆布だしや具材のワカメで海藻成分はたっぷり摂れますから。

 しかし、梅干しや酢の物が嫌いとなると酢成分から遠ざかってしまうのが問題。そこで割干大根の酢漬けを浅漬けなどに混ぜ込み、白菜やキュウリのみずみずしい食感でカモフラージュして食べさせています。面倒だけれどもこうすれば食べるので酢漬けの比率をじわじわと上げているところです。

 この種のだ甘栗+干しイモましと言いますか、味覚の誘導戦術は時間をかけて繰り返せば結構効くことが分かりました。激甘の菓子パン・チョコフェチだった母カラスの悪舌も、最近では甘栗や干し芋(左写真)、せんべい、ドライプルーンなどのナチュラル系マイルドスイーツにすっかりなじんできた様子。1年近くかかりましたが。

 こうした長期作戦は子どものサトチュー矯正にも有効なはずです。ただ、幼い子どものサトチュー症状は母親が自分の好きなスイーツを与え続けた結果でしょうから、まず母親自身が激甘嗜好と決別するのが先。
 子どもの笑顔見たさに砂糖を注入するのは究極の虐待行為で、緩慢な親子心中のようなものだとカラスヒコは思います。

 母カラスの脱クリスマスケーキサトチューは軌道に乗りつつあるので、最近は写真のクリスマスケーキのように、特別な日に安心してスイーツを与えて喜ばせてやれるようになりました。

 直径15㌢のミニサイズですが、ろうそくを立てて吹き消させたら喜んで半分以上をぺろりと平らげました。82歳の割にはすごい食欲、怪獣並みだな。いやはや。

■強制せず、仕向ける
 さて、アルツハイマーは叱ると悪化するといわれますが、カラスヒコもこの1年でそれを具体的に実感しています。風呂好きだった母が要介護3になった頃から一転して風呂嫌いになり、「不潔だから入りなさい」と強制するほど、かえって頑なに拒絶するのです。

 一度などは、しぶしぶ入るふりをして、バスルームで5分くらいじっと待ってから出てきたらしく、タオルも風呂の床も全く濡れていないのです。思わずぶちギレそうになるのを抑えるのが大変でした。明らかに息子をだまくらかそうとした?

 いや、冷静に考えれば、これは信頼を裏切ったとか悪意があるとか、そういう人間関係の話ではなく、たぶん病気の症状なのです。加えられた圧迫を反射的に回避する、つまり熱い湯に間違って突っ込んだ手を思わず引っ込めるのと同じで、脳の思考や判断が関与しない神経的な防御反応。だます意図があれば床ぐらいは濡らすでしょうから。

 そこで、最近数カ月間は作戦を変えてカラスヒコが先に入浴した後、「今ちょうどいい湯加減だけど入るかい」と、われながらわざとらしく尋ねると、母は「うん、入る」と応えて実際にちゃんと入るのです。入らない日もありますが8割くらいの確率で素直に入る。何これ、というほど簡単。

 母は着替えも嫌がるようになり、放っておくと何日も同じ肌着のまま平気になったようなのですが、これも「着替えなさい」と強制すると駄目。「さあ、今日は洗濯するよ、下着もついでに洗うかい」と聞けば、「あっそう」と、あっけないほど無抵抗に着替えに応じるようになりました。

 もっとも、着替え中に目を離すとシャツを履こうとしたり、ズボンを後ろ前に履いてニコニコしていたりするので手伝ってやらないと駄目なのですが、いずれにせよ言葉で圧迫せず、上手に仕向けるほうが結局はおとなしく言うことを聞いてくれるので早い。情緒的にも安定したままですし。

 安定といえば、母は3カ月ほど前まで「今晩食べる物がない」という不安にかられ、一日に何度も「買い物に行かなくちゃ」とせっついてきました。放っておくと一人で出掛けて徘徊するので、息子はいやいや付き合いながらも、こんな風に母の運動量確保に利用してきました。

 ところが、最近この買い物せっつきが急減してきたのです。母の頭の中から食べ物の不安が消えたらしく、店には寄らない純粋な散歩が多くなりました。これは果たして栄養改善や運動を続けたプラスの成果なのか、逆に記憶をつかさどる脳細胞がコンスタントに死に続けているマイナスの表れなのでしょうか。

 アルツハイマーには素人のカラスヒコには見当もつきませんが、表面的にはイライラが消えて安定度が増したように見えます。血圧も120~130mmHg台(収縮期)に収まってきたので、今しばらくは薬を使わず施設にも入れずに様子を見ていこうと思います。

 クリスマスに焼チキンいた鶏モモです。面倒なので焼いてあるものを買うつもりでしたが、調アミや増粘剤やカラメル色素だらけ。スモークのシュリンクパック物には、さらに発色剤・亜硝酸Na添加のものばかりだったので、仕方なくナマを買ってきて大正解でした。

 塩とブラックペッパーを振ってグリルで焼きました。乾燥しすぎないように最初はアルミホイルで包み焼き、後半に開いて直焼きし、一度ひっくり返しただけ。フォークとスプーンでほぐしてやるとジューシーで香ばしく、母カラスも大喜びでした。
 でもこれって、クリスマスというより焼き鳥屋の味に近かったですが、まあいいか。

 ではまた。

『まほろ駅前狂騒曲』は虐待の連鎖を断ち切る映画

 映画『まほろ駅前狂騒曲』はなかなかシビアな傑作。前作はやや総花的でしたが2作目は親による子への虐待にほぼテーマを絞ってきた感じ。虐待を受け入れる子、逃げる子、反逆する子。そこにやくざやカルト教団が絡むリアル。ほのぼの見ている場合じゃない。

■親の都合で子を支配
 便利屋の多田(瑛太まほろ駅前協奏曲)は自己主張を前面に出さず、むしろあらゆる人や出来事を黙って受け入れるタイプで、まほろ社会のハブ的な人ですから、ひとまず置くとすれば、他の主要人物はたいがい親による虐待の被害者。そういう面に意図的にフォーカスしたのがこの2作目だと思います。

 行天(松田龍平)の反逆、つまり親殺しの意図は前作『まほろ駅前多田便利軒』のラスト近くで明らかになっていましたが、今作では彼が精子提供した娘、はるちゃん(岩崎未来)が母、三峰凪子(本上まなみ)の都合で長期間便利屋に預けられます。今風にいえば「母が輝く」ために。まあ、虐待とまでは言えなくても多分に親の自己都合なネグレクト風。

 一方で、HHFAというカルト教団を率いる小林(永瀬正敏)は、子どもの頃は行天と同じく親の信仰によって「神の子」であることを強要される虐待を受けていたようです。行天は親元から逃走し、復讐を期して舞い戻ってきましたが、小林は新たな神の子の「再生産」に手を染めています。

 教団が生き残るためにカネになる「無農薬野菜」をハウス栽培して、やくざ組織と手を組んで学校給食に売り込むビジネスを営み、それと同列に「神の子」というアイドル商品をプロデュースしている。その一人が由良くん(横山幸汰)です。

 由良くんは、前作では親に無視されてひねくれて、チンピラにだまされてシュガースティック袋に詰まった白い粉の運び屋をやらされたりしていましたが、今作ではその親がHHFAだったと判明。由良くんは「僕をさらって」と便利屋に駈け込んで脱出を図ります。つまり、便利屋が虐待やネグレクトの被害者を救うの図なのです。

 行政にも企業にも、学校にも地域社会にもできない虐待問題の解決を、「客の依頼は可能な限り引き受ける」が信条の一介の個人事業主が請け負う。そして、危ない教団と渡り合い、やくざと取り引きし、刑事に嫌みを言われながらも社会的弱者に寄り添うわけですから、これは立派な巻き込まれ型サスペンス。やさぐれな『刑事コロンボ』などにかなり近い立ち位置です。

 カラスヒコがこの映画がとても気に入っている点の一つは、主人公の多田が日々一人で黙々と戦う姿勢です。行天は相棒とはいえ、仕事に関しては頼りにならないどころか足を引っ張ることのほうが多く、多田が一方的にお世話をしている状態。もちろん、中学時代に不注意で行天にけがをさせてしまった負い目はあるにせよ。

 その多田は今回、先の二人の子ども、はるちゃんと由良くんに対して限りなく「父親」になっていきます。単に二人を預かるというビジネスドメインを超えて深みにハマる。子どもに自分をさらけ出して親身になるほど病死した自身の子への思いがつのってやりきれないのに、多田は逃げずに愚直に向き合います。

■学童保育 vs 多田便利軒
 さて学童保育ここで、映画のまほろ市世界と私たちの現実社会が突然つながってくるとカラスヒコ思うのです。いわゆる学童保育(放課後児童クラブ)も「便利屋」なのでしょうかという話。

 政府が「19年度末までに30万人分を確保」と数値目標を掲げたものだから、各自治体はいま急ピッチで施設整備やサービス請負業者の選定に追われているようです(日本経済新聞12月10日)。

 結論を先に言ってしまえば、まほろの便利屋は理想に近いモデルですが、現実の学童保育は今後どうなるのか分からない。
 つまり、子どもにとっては多田という「働く大人」との生活は外の社会に出ていくリアルな、ときにはつらい体験ですが、制度の枠内で職員や業者が公平すなわち画一的なサービスを提供する学童保育では、子どもたちは柵の中に押し込められた状態だからです。

 もちろん、街をうろついて犯罪に巻き込まれるリスクはなく、講師が勉強を教え遊んでくれるなら自閉症的にゲーム+スナック菓子の底なし沼に溺れる心配もないので確かに安全。
 けれども、勉強や遊び以外の社会教育を誰もしないというリスクに大人たちが目をつぶっていることになります。保育の外注化。子どもたちのお客さま化。それは最大のネグレクト行為かもしれません。

 まあ、そういう次世代いじめの生臭い問題はここではさて置き、この映画の良さのもう一つは、行天というキャラの奥行の深さです。毎度、自ら血を流すことで隣人を救う行天の姿にはキリストに近い救世主イメージがかぶさっているようです。

 今回、銃で腹部を撃たれ、子ども二人に両側から支えられてバスから降りてくる血まみれの行天のシーンは、前作の劇中に出てきたアニメ『フランダースの犬』のラスト、天使たちに抱えられて天に昇っていく少年ネロの姿ともダブっているのが分かります。

 行天は前作で親殺しを期してまほろの街に帰ってきたのに、親は一足先に「老後は温かいところで」と引っ越してもぬけの殻。虐待の恨みを晴らせぬまま行天の負のポテンシャルは、この映画では虐待行為を世襲している小林に向かい、結果的にとはいえHHFAを壊滅させて子どもたちを救うことになります。

 まほろの街は皆幼なじみばかりで、ちょっと息苦しいヤンキー社会みたいな雰囲気がありますが、この映画の狙いはヤンキーつながりの礼賛にあるのではなく、ヤンキーたち個々が親の支配に屈服するのか逃げるのか、あるいはどう戦うのかを描くことにあるとカラスヒコはみました。

 実際、行天の親は逃げ得世代の典型のようですし、バスジャックを実行した年寄4人組も空回りするばかりで何も変えられません。主導権はすでに現役世代にあるのだとこの映画ははっきり主張しています。何を食べるべきかも含めて、各自がきちんと「親殺し」すべしとあらためて納得した映画でした。

 ではまた。

※『まほろ駅前狂騒曲』 2014年/日本/カラー/124分/大森立嗣監督
※『まほろ駅前多田便利軒』 2011年/日本/カラー/123分/大森立嗣監督

肉ジャガ NHKバージョン

 豚肉、ジャガイモ、ニンジン、玉ネギでカレーを作ろうとしていた先日、たまたまNHKテレビで「簡単で失敗しない肉ジャガ」の作り方を見て急きょそっちへ変更、なかなかおいしくできました。肉ジャガとカレーは同じ材料を使い回せるんだと、変なところにもいたく感動。

■一度も混ぜずに15分
 この肉ジャガの作り方の特徴は、材料を全部一度に鍋に入れて15分間加熱し、その間に一度も混ぜたりひっくり返したりしなくても味がちゃんと染みて、しかもジャガイモが全然煮崩れないという点。これなら私たちの手抜き自炊にも使えそうです。

 写真肉ジャガ (2)のように、直径10㌢くらいのジャガイモを四つ割りにしたら程よいホクホク感に煮えました。小さいイモなら二つ割りあたりがよさそう。沸騰して火を弱めてから15分間落としブタで蒸し煮にする熱量が、これくらいのイモのボリュームにちょうどいいというイメージがつかめます。
 だとすると、カレーのときにはイモだけは少し遅めに入れたほうがいいのかもしれません。

 ニンジンは煮崩れる心配がなく、むしろ火が十分通らないことが怖いのでイモよりはずっと小さめに切るとちょうどよく煮えました。

 玉ネギはざっくりと八つ割り。これは煮るとペタペタになって甘みが出て、煮汁をたっぷり絡めて肉やイモと一緒に噛みしめるのが至極です。ただし、量が多過ぎると煮汁全体が玉ネギでどろどろになりますから、ジャガイモの半量程度に抑えるのがたぶん正解。メーンはあくまで肉とジャガ。

 肉は、今回は当初がカレーの予定だったので豚肉の赤身ブロックを7㍉くらいの薄切りにして使いました。でも、最初から肉ジャガを作る場合には脂身が適度に混じった薄切りのバラ肉か切り落とし肉がベストだろうと思います。

 赤身ブロックでも煮汁がよく染みて肉自体のうまみは確かに申し分なし。けれども、肉ジャガという献立トータルの魅力とは、脂身が一部溶け出してややメッシュ状にぼろぼろになりかけた肉が煮汁をたっぷりと含み、それでジャガイモを包み込むようにして頬ばるあのエクスタシーにあるわけですから。

 煮汁のメーンは水、料理酒、しょうゆ。3:1:1くらいがいい感じです。材料を全部鍋に平たく並べ、水を計量カップで量りながら、何度かに分けて材料の半量が水没するくらいまで入れます。水の合計が300㍉㍑なら酒としょうゆは100㍉㍑ずつ。これで材料の8割方が水没状態。

 そしてみりんを適量かけます。もちろん酒やしょうゆよりは少ないのですが、これは全くのお好みです。量を増やせばどんどん甘くなりますから、まず少なめにかけて、煮ながらときどきスプーンで味見をして追加。あまり嫌みな甘さにならないところで止めましょう。

 ところで、みりんにはピンからキリまでと言いますか、本物と偽物が売場で平然と同居していますから、よく選んで買い求めましょう。本物は高いけれども間違いなく味わいが深くて体にもいい。興味のある方はこちらをご参照ください。

■即興的煮物の日々へ
 このN肉ジャガHKバージョンの肉ジャガレシピでユニークなのは、落としブタの代わりにキッチンペーパーを使う点でした。写真のように一枚ぺろっとかけるのですが、その際、中央部分を数センチだけ引き裂いてスリットを作っておきます。ここから蒸気が適度に抜けるのです。

 この写真では見えにくいのですが、実際に煮ていると、蒸気がたまるたびにペーパーの中央部分が持ち上がり、自然にスリットが開いてプーっと抜けてまた閉じる。まるで生き物が呼吸しているみたいです。

 しかも、このペーパーの裏側に肉から出てくるアクが全部くっ付きます。15分たって火を止めてから、ペーパーを箸でつまんでアクごと捨てればきれいなもの。さすがNHK!と感心しました。会長さんには代わってもらいたいけれど。おっと、これはまた別の話か。

 さて、しかし、完成した肉ジャガはすぐには食べません。キッチンペーパーを捨てた後、フタをしたまま自然に約半日冷ます過程で煮汁の味が素材にじわっと染みます。これで本当の完成。
 つまり、朝に作って夕食時に再加熱していただく、あるいは夜に作って翌朝食べます。再加熱は器に盛り付けてからラップ&チンしてもいいですし、鍋ごと中火で温め直してもいい。

 肉ジャガはよく火を通すメニューですから、ラタトゥイユと同じように2食分まとめて作れば調理を1回サボれるメリットもあります。私たち横着者の自炊生活には案外向いているなと思いました。栄養バランスもよく、材料が余ったときにはカレーで消化できるのも合理的。横着派向きの家カレーはこちらから。

 もう一つ、この肉ジャガレシピなら精製油脂で炒めずにおいしい肉料理ができる点も、カラスヒコ的にはプッシュしたいところですです。イモを切って10分間水にさらすといった下処理もなし。

 もちろん、プロ的観点ではしっかりと手間を掛けて繊細でおいしい味を目指すべきなのでしょうが、私たちアマ的には味が一定レベルさえ超えていれば、あとは無添加で工程がシンプルなほど自炊が続けやすく、そっちのほうが非常に大事。物差しが違うのです。

 上記の煮汁に大根、シイタケ、コンニャクなどを適当に放り込んでも素朴でおいしく食べられます。こうなるとすでに肉ジャガとは呼べませんが、うまくて飽きの来ない煮物です。また、いつもみそ汁に使っているだし汁にしょうゆとみりんを加えて煮てもいい味。これは豚汁のみそ抜きみたいな飾りっ気なしのアットホームな風味です。

 そうやって名前のない煮物を「即興する」ことに慣れましょう。レシピを固めて同じ味をいつでも誰でも出せるようにする必要など全然ないのが自炊生活。手持ちの材料とコンサバ調味料を組み合わせて自分だけの、その日だけの調理で淡々と食べていく日々。発想の転換先はそっちです。

 上達しようとか、他人から「うまい」「すげえ」と褒められたいとかゆめゆめ思うなかれです。今回の肉ジャガレシピはそんな邪念を振り切るのになかなかいい勉強になる教材だと思いました。さすがはNHK!

 ではまた。
 

正しい健康インセンティブ

 焼きサケ+玉ネギスライス、これに豆ごはん、みそ汁、漬け物があれば「内食」は上等です。外・中食はよほど時間のないときやハレ的に利用する程度、週約20食のうち、せいぜい4、5食まで。計画的にそっちの食パターンに持っていく。

■大根おろし vs 玉ネギスライス
 みそ汁にゴボウや朝食 (76)らニンジンやら、野菜数種類を細切りで放り込んで1分で煮る。あるいは自製漬け物として白菜、キャベツ、キュウリあたりを常備する体制をつくれば野菜不足は解消。サプリや栄養補助食品とも縁を切れます。

 ポイントは自炊調理の工程を減らすことでしょう。左写真でいえば、実質的な調理作業はサケの切り身を焼きながら、みそ汁に入れる野菜とサケに添える玉ネギを刻むだけです。ご飯はタイマーで勝手に炊き上がりますし、漬け物は冷蔵庫から出して皿に盛るだけ。

 自炊を、料理本やレシピサイトで真面目に「学ぶ」のは間違いとは言いませんが、多忙で料理が苦手な私たちにはもともと無理があります。なぜなら、それらは料理のプロやアマでも料理大好きな人たちが情熱を込めて書いていますから。スタート地点も目標のレベルも違うのです。

 それよりも、例えば魚を焼いた後、グリルの網にティシュを1枚被せて水をかけておけば洗うときに楽だとか、包丁をいつも快適な切れ味にしておくための砥石の我流っぽい使い方とか、みそ汁用の野菜の大半を乾物に置き換えれば早いかなとか、そんな手抜きのゲリラ戦法を自らの経験で編み出すほうが断然有効なのです。

 映画風にいえば、アサルトライフルの撃ち方をマニュアルでこつこつ覚えるより、とにかく走りながら撃ちまくれ、30発マガジンは上下さえ間違わなければなんとか入るぜ、みたいな。乱暴でも、そうやって自分を実戦に追い込んで肉体的に刷り込まないと今の悪食エマージェンシーを生き残れないと思うからです。

 伝統的な献立もどんどん無視して構わないでしょう。例えば焼き魚に添えるのは本来は大根おろしで、玉ネギスライスは邪道だろうとカラスヒコも確かに思います。けれども、一人や二人の食事なら大根おろしは手間が大変。おろした量の1、2割はおろし金に残って歩留りもよろしくない。おろし金を洗うときもスポンジが引っ掛かって結構面倒。そこまでして大根かという話です。

 ならばいっそ、大根はみそ汁の具にコンバートして細切りにし、そのついでに玉ネギも刻めばいい。玉ネギスライスの絶妙な辛み&甘みはたいていの焼き魚や魚缶と相性が抜群です。生玉ネギの使い掛けはラッピングをぴちっとやれば冷蔵庫で10日間は持ちますし。

 上の写真では見えませんが、豆ごはんの中層には煮干粉小麦ふすまを埋め込んであります。表面にはゴマを振りかけてありますから、この小さな茶碗一杯には炊き合わせた穀物4種(コメ、麦、そば、アマランサス)、豆5種と併せて計12種類の天然食材を仕掛けてあるわけです。

■弱者保護 vs 自然淘汰
 私たちは調理の門外漢だからこそ、「何を食べるべきか」から入ればいいのです。穀物・豆・野菜・乾物など素材を厳選して「マイ・ケ食」のフレームを固め、毎日同じような地味なアイテムを食べ続けるところに突破口を見付けましょう。そうすれば、外でときどき悪食に付き合っても体が受けるダメージは微々たるものだからです。

 洋食の場合で朝食 (77)も、パン・ベーコンエッグ・生野菜サラダ・即席スープといった「高油脂・高添加スタンダード」をありがたがっていただくよりも、左写真のようなカスタマイズド・シリアル肉野菜のワイン蒸しを自炊の定番にするのがカラスヒコ的にはお薦めです。見た目は多少アバンギャルドでも体に不純物をためずに済むのはこっちのほう。

 さて、ところで、「医療改革 目立つ先送り」という記事を見ると頭が痛くなってきます。高齢者の医療費が急増し、それを税金で支える若い世代の人数が少ないので誰がどう考えても破綻するのは確実なのに変えられないという、まあ、よくある話ですが(日本経済新聞12月10日)。

 医療費に限らず、年金制度や社会保障改革も頓挫したまま。国が凋落していくときはこんなものなのかと妙に医療改革 目立つ先送り納得してしまいます。

 もちろん、「弱者保護」は崇高で民主的で間違いなく正しい政策なのですが、やり過ぎると「自然淘汰」を妨害して社会全体の劣化を招きます。
 だから本当なら、誤解を恐れずに言えば、遺伝性疾患など本人に責任のない病気に限って社会が救済することにして、生活習慣病や各種依存症の治療費は本人や保護者の負担に帰してもいいのではないか。

 そうしないと、老後に健康であることへの正常なインセンティブが働かず、悪習が次世代に受け継がれてしまうからです。現にそうなってきたと思いませんか。
 今回の衆院選でも明らかになったように、人数が多くて先のことを何も考えない世代が「官軍」ですから、社会はリーズナブルな方向へはなかなか舵を切れません。たぶん今後とも。

 だとしたら、われら「賊軍」は、つまり現役・将来世代で矛盾に気付いている人は自己防衛に全力を挙げるべきでしょう。地下に潜ったレジスタンス組織さながら、自分の子どもや周囲で話の分かる少人数で小さく強固なネットワークを築き、病気に冒されないスキルに磨きをかける。

 今の社会には、残念ながら病人を増えるに任せて、検査料や治療薬代や施設入居費を搾り上げ、そういう消費を新たな成長の糧として吸い上げるメディカル資本の意図が見え見えです。健康インセンティブを軽視する人がとっ捕まって一生むさぼられてしまうカラクリ。玉ネギスライスあたりの小さな一歩から今すぐ反撃を開始しましょう。

 ではまた。

『フューリー』は父性の逆襲

 映画『フューリー』はブラック環境で生き残る方法を教える「父性」賛歌とみるべきでしょう。傷だらけのM4戦車という箱(=家庭)の中で、ゴロツキや青二才どもを率いて敢然と体を張るブラピ。そんな父の背中が、今どきの母性的スキンシップより重要だと主張する傑作。

■秩序を教え、弱者を守る父
 久々の戦車フューリーバトルムービーですから、そっち系のファンたちで大層盛り上がっていますが、これはただの戦争アクションではなさそう。戦車メカやドン・コリアー軍曹(ブラッド・ピッド)の不屈の精神のカッコよさの向こうに、今の社会が失った「父性」の逆襲が描かれます。

 社会全体は好景気。この映画でいえば米軍が押しに押し、ドイツ軍を次々に撃破して大勝利目前なのですが、最前線のリアルな現場では兵たちがバタバタと使い捨てられています。ほとんど誰も生き残れない状況での国家の勝利。今のアメリカや日本の経済社会によく似ています。

 わが軍は勝っている、と言われても野戦病院は泥まみれ、死体の山がブルドーザーで積み上げられているのが実情。タイピスト志望だった新兵のノーマン(ローガン・ラーマン)が着任早々パニックになって人格崩壊を起こすのも当然かもしれません。

 ドンは、ナチとりわけSS(親衛隊)への憎しみが異様に強く、SSの制服と見るや投降した無抵抗な捕虜だろうが、たまたま通りかかった単騎の将校だろうが見境なく殺しまくります。その意味で彼は「狂犬」で、平和な社会なら間違いなく異常者でしょう。

 その一方で彼は、米軍が制圧した町で女性二人が隠れているアパートメントを見つけると、紳士的とは言えないまでも民間人に十分配慮した丁重な態度で押し入り、女主人に生卵6個とラッキーストライク2箱を与えます。

 たばこは、その前の進撃シーンで、「たばこ2箱で(ドイツ女と)やれるぜ」という部下たちのセリフが伏線になっているように、若いほうの女をノーマンに与えてくれというサインなのですが、卵は「調理してくれ、一緒に食おう」というメッセージでした。

 ドンは自分の髪と体を洗い、ひげをそらせてもらった礼として女主人を饗応するささやかな宴を張ったのです。そこへ部下のゴロツキ3人が乱入して下品な言葉や態度で宴席はぶち壊しになってしまいましたが、彼は爆発をぎりぎりまでこらえて「楽しい食事だった」と断定し、そのセレモニーの意義を教えようとしています。

 これは腕力と権力を持つ者が、それを振るわずに礼節と秩序を教え、弱者を庇護する意思の表明です。現代アメリカ社会でもすでに失われた厳格な父性のあるべき姿。この気まずい雰囲気の食事シーンこそ、戦車バトルフェチの観客は長くてイライラしたかもしれませんが、この映画の重要なキモの一つでしょう。

 そしてもう一つのキモは、予告編で有名になったセリフ、「ここが俺の家だ」です。地雷でキャタピラーを壊されて立ち往生した鉄の箱に立てこもり、俺は一人でも戦うぞという宣言。このセリフをイノシシ好戦主義とか、カミカゼ的な任務に殉ずる美意識のように捉えるのは激しく見当外れだとカラスヒコは思うのです。

■ブラック社会という家
 ところで父という病、『父という病』(岡田尊司著/ポプラ社/2014年)という本には、写真のように「父親なんていらない」という腰巻コピーが付いていましたが、これは読んでみると真逆の意味でした。
 つまり、父親が単身赴任や長時間勤務の会社に囚われて家庭には母と子しかいなくなったから、子どもに共同体の掟を教え込めなくなったと。

 母親が悪いという話ではなく、母親の濃密な愛情によって育つ子の自尊心・万能感が過大になりすぎぬよう子を外の世界に連れ出し、適度な雨風にさらして鍛えるのが父の役目。
 昨今の利益追求社会のファザレス家庭では母もプレッシャー過剰で歪んでいく被害者だという視点が示されます。

 この本は、同著者の『母という病』(ポプラ新書/2014年)とセットになっていて、各種依存症や摂食障害が多発する原因の一つが母性の過剰=父性の欠落にあるとし、現代社会には父性(父権ではなく)の復活が必要と結論づけています。

 ついでにいえば、『フューリー』とは全然別ジャンルの映画でしたが、『もらとりあむタマ子』も、背中を見せて子を無言で指導する父性賛歌の作品とカラスヒコはみています。あの家庭は離婚によって母が別居していましたが、ひきこもりのタマ子(前田敦子)が母への依存を克服して外の世界へ踏み出していく話。

 『フューリー』に話を戻せば、戦場という究極のブラック環境でどう生き残るのか。ノーマンのように頭でっかちでヒューマンな心情を引きずる子は自閉症やうつに追い込まれるばかり。自滅です。彼の立場は今の私たちが置かれたシチュエーションに近いのが分かります。

 かといって、他の部下たちのように酒やレイプで日々の恐怖感やストレスを紛らわせる生き方では、自身が限りなく下衆に落ちていくばかりか弱者を食い物にする巨悪への加担になってしまいます。今どきならゲームや過食やドラッグへの逃避と同じ依存症。

 強力な装甲を誇るタイガーⅠ型との死闘で味方戦車3輌を失った後、生き残ったフューリー号1輌が300人規模のSS大隊と遭遇したとき、ドンの「出来損ないの子どもたち」は森に隠れて敵をやり過ごそうと提案しますが、彼は戦車が俺の家だと言い張って聞かない。

 このクレージーなおやじに、真っ先に「僕も(戦車に)残ります」と手を挙げたのは一番頼りなかったノーマンでした。戦って生き残りに賭けるしかないことを「父」の背中から学んだ結果です。敵を殺すのはつらい行為だとしても、取りあえず生き残ってなんぼというのが戦場のリアリティーだと。

 この映画を今の私たちが置かれたブラックな食環境&職環境にダブらせて見れば、悪い食品の流通や劣悪な雇用形態を法律で規制していただくという考え方は、確かにもっともらしいけれども、恐ろしく遠回りで実現性に乏しい理想に思えてきます。

 それよりも私たち一人一人が悪食を断ち、ブラック環境を生き抜くコンバットスキルを身に付けることでしょう。残念ながらこのポンコツ社会が私たちの家なのですから。ドンは言います、「戦争は間もなく終わるが犠牲者はまだまだ増える」。良しあしはともかく、そういう苦難を子に正しく教えるのが父性の役割だからです。

 ではまた。

※『フューリー』 Fury/アメリカ/2014年/カラー/135分/デヴィッド・エアー監督
※『もらとりあむタマ子』 日本/2013年/カラー/1:1.85/78分/山下敦弘監督
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    ■「サムライごはん」とは・・・
     超多忙で料理が嫌いな人が、健康を自衛するためにつくる「最短時間で、栄養十分、かつ無添加」な食事。いまの時代を生き抜くために、男女を問わず一人一人が身に付けるべき「武芸」のようなもの。外食や加工食品がまだほとんどなかった1955年以前の日本の家庭食がモデルです。
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     豆ごはんおにぎりを自製する習慣をつけましょう。ランチを無添加で切り抜ける数少ない選択肢だからです。手を濡らして握ればくっ付かず、熱くもありません。コンビニで買うおにぎりは添加物と油脂まみれ。老若男女にかかわらず、おにぎりは自製あるのみ(▶100821)。
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     昆布と削り節を3分間煮出せば、誰にでもうまいだしが取れます。安易に化学調味料に依存せず、我流の本物だしを研究すべき。それをサボった1、2世代上の年寄りたちが、いま生活習慣病で薬漬けになっている実態をしっかり見ていきましょう(▶100926)。
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     ニキビ世代をとっくに過ぎているのに吹き出物が止まらないのは、体が拒否するものを食べ続けている証拠。油・糖・添を摂り過ぎていないか、食生活を見直すきっかけにしましょう(▶111126)。
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    ■失敗しないゆで卵
     殻がつるりんと気持ち良くむけて、半熟・全熟を自在にコントロールできるようになれば、ゆで卵は頼れる常備菜になります。ポイントは湯が沸騰してから卵を入れ、再沸騰してからのゆで時間。意外に簡単です(▶110130)。
    ■学生・単赴・シンママにチャンス!
     「サムライごはん」の質実剛健な味が家族の反発を招くこともあります。いまや化学調味料や添加物を気にしない人がマジョリティーな時代ですから。むしろ一人暮らしの単身赴任者や、舌が染まっていない幼子を持つシングルマザーにこそ、いろんなトライ&エラーができるチャンスがあります。学生も社会に出る前に自炊技術を身に付けたほうが勝ち(▶120305)。
    ■「ワイン蒸し」で野菜たっぷり自炊
     「あなたは野菜不足」とCMに脅かされてサプリに飛びつく人が多過ぎます。ワイン蒸しや酒蒸しは、数種類の野菜を毎日飽きずに食べ続けられる自炊独自の加工ワザ。油脂も添加物も使わない簡単野菜メニューで武装しましょう(▶120922)。
    ■糖尿病を知り、真剣に予防しよう
     糖尿病や腎不全は「不治の病」です。新しい薬品や治療法が開発されても、高いお金と引き換えに苦痛を和らげる程度。だから発病しないように若いうちから食生活を立て直すのが唯一の正解です。できなければ自己責任で、メディカル資本にたかられる「いいお客さま」になってしまいます(▶111107)。
    ■外食は低加工なそば or 海鮮系を
     朝夕の食事を「サムライ化」すれば、ランチは少々ジャンクなメニューでも大丈夫。でも、可能な限りはそば系・海鮮系など加工度の低い献立を選ぶのが正解。日々の「油・糖・添」締め出しこそ確実な生命保険なのです(▶100326)。
    ■浅漬けが自炊を軌道に
    白菜、キュウリ、大根、パプリカなどを適当に切り、塩をまぶしてタッパーに入れておくだけで自製の浅漬けができます。翌日から5~6日間食べられる常備菜ですから野菜不足はほぼ解消。面倒に思えた自炊が一気に軌道に乗ってきます(▶120608)。
    ■ピクレで自製漬け物を
    乳酸発酵する本物の漬け物を自分で漬けるなど、多くの人にとって想像を絶する事態でしょうが、実は簡単。「ピクレ」があれば、冷蔵庫の中で勝手に発酵してくれるからです。化学物質にまみれた出来合いの漬け物におさらばできます(▶120805)。
    ■ヒジキはそばつゆで煮る
    カルシウム豊富なヒジキを切干大根、こうや豆腐、干しシイタケと一緒にそばつゆで煮てしまう。甘じょっぱくしない、本来の素朴な煮物が素人の手抜きレシピで作れることに驚きます。上の世代が放棄してきた健食習慣を取り戻しましょう(▶121204)。
    ■乾物をだし汁で戻す手抜き
    車麩、こうや豆腐、湯がき大根など乾物は水で戻さず、いきなりだし汁に浸します。戻し工程と味付けをいっぺんに行う手抜きワザ。素朴な味わいの常備菜になります。だし汁が食材に吸われて減ったら、ひたひたまで注ぎ足すのがポイントです(▶130412)。
    ■瞬間加熱の温野菜サラダ
    ブロッコリー、アスパラ、パプリカ、きぬさやなどを100℃のお湯で3~5秒。少量ずつ加熱して網ジャクシでさっと取り出すのがコツ。丸元淑生さん式の温野菜サラダは目からウロコです。自炊が俄然充実してきます(▶ 100307)。
    ■夜食なら粉吹きイモ
    夜におなかが減ったら、即席麺やコンビニおにぎりを食べるより自分でイモをゆでましょう。ジャガイモやサツマイモのおいしさを再発見して感激します。未精製の炭水化物で太らず、もちろん添加物もゼロ(▶ 100104)。
    ■ニンジンの合理的摂取法
    石原結實さん式ジュースなら朝にニンジン、リンゴ、レモンが各1個ずつ摂れてしまいます。そのためだけに1万円以上のジューサーを買う価値もあるでしょう。これを飲む習慣ができれば、合成着色飲料とは永遠におさらばできるからです(▶ 100407)。
    ■ラタトゥイユで自炊に自信
    まさか自分にこんな料理が作れるとは!驚きと感動で自炊に弾みがつく丸元淑生さんのレシピです。野菜6種のシンプルな無水蒸しなのに素人でも絶妙の味が出せて病みつきになります。ポイントはトマトと玉ネギの比率だけ(▶ 101008)。
    ■小型密封容器をそろえよう
    おかかやショウガ酢漬けなどの常備菜を小型の密封容器で冷蔵庫内に整然と積み上げるのが「サムライごはん」の大事なノウハウ。容器は都度バラバラと買い足さず、スタックできる同型をまとめ買いしましょう(▶ 101224)。
    ■自炊 vs 外食、どっちが安い?
     実際の支出額はおそらく同程度で、それなら手間なしの外食が合理的と考えがち。しかし、金額当たりの栄養価に大差があり、外食ライフでは将来の健康崩壊リスクが高まります。自炊食の原価計算から中長期の健康戦略が見えてきます(▶120627)。
    ■ダイエットで感じた10のこと
     本物のダイエットなら、減量よりもまず肌の色つやが良くなり、原因不明のかゆみや爪の黒ずみなどが消えていきます。見た目のスリミング効果はおまけで、当然リバウンドも来ません。体の排せつ力を高める食べ方を研究しましょう(▶120926)。
    ■豆類はペットボトルで管理
     豆類は袋から出し、ペットボトルに移して「見える化」しましょう。作業フローがシンプルになり、在庫量も一目で分かります。調理テクの上達やレパートリー拡大より、整理力と段取り改善でスピードアップを図るのが「サムごは」的アプローチ(▶130915)。
    ■野菜はバスケット管理する
     みそ汁用、サラダ用など用途別バスケットに分類して冷蔵。バスケット単位で取り出し、使う分だけを切り出して再格納します。数種類の野菜を毎日コンスタントに食べるにはこの手が一番。使いかけ野菜を冷蔵庫の奥で腐らせる心配もありません(▶100924)。
    ■「糖質制限」はいいとこ取りで
     速攻スリミングには効果的。でも全面的な糖質制限では穀物の豊富なミネラルを摂り損ないます。朝だけとか隔日とか、自分の調子よさの範囲で慎重に採り入れましょう。ハムやベーコンの添加物や、肉や卵を焼くときの精製油脂にも要警戒(▶140805)。
    ■洋食派はパンよりシリアル主食
     ミューズリー+オートミールの「未精製」穀物に小麦ふすまを振りかけるなど、シリアルのカスタム化にトライ。パン主食では難しい油・糖・添フリー&高ミネラルな洋食体系を設計します。「朝食=パン」の固定観念を疑いましょう(▶141101)。
    ■昆布は1回分サイズにカット
     昆布を買ってきたら、全部をみそ汁一杯分サイズに切り分けて密封容器で保管します。「調味料(アミノ酸等)」ではなく本物昆布使用にこだわりつつ、調理アクティビティー削減を狙います。合成だしでは必要なミネラルが不足するからです(▶121208)。
    ■包丁研ぎは我流で覚える
     調理人のような華麗な包丁さばきなど自炊には不要です。我流でも日々使えば、大根皮むきやネギ刻みは身に付くもの。砥石は「中砥」一種類の我流使いで包丁の切れ味が十分に戻ります。プロのまねをせず、不格好でも自分ワザを磨くことが大事(▶120124)。
    ■包丁使いの自主トレ入門
     手先超ブキなカラスヒコでも、リンゴの皮むきが支障なくできるようになりました。リンゴ皮の裏側から、包丁の刃を親指のはらに押し付けるように果肉をそぐのがコツ。遅くてもきれいにむくことに集中すれば、だんだん早くなってきます(▶150123)。
    ■丸元淑生式「蒸しリンゴ」のうまさ!
     皮をむいたリンゴを適当にスライスして、ビタクラフト鍋で弱火蒸しするだけで、シュガーレス極甘ヘルシーデザートの出来上がり。小分け冷蔵して毎日食べられるフルーツ系常備菜です。無糖ヨーグルトにトッピングするのもおしゃれ(▶100114)。
    ■「油糖抜き」スクランブルエッグ
     肉野菜ワイン蒸しを作った後、蒸し汁を有効活用します。生卵を落として混ぜて弱火蒸し。卵そのものの粗野で力強い味に驚きます。自炊のスクランブルエッグでは、砂糖を加えて精製油脂で焼く外食レシピの常識を疑ってかかるのが正解(▶150623)。
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