「主食より野菜のおかずを先に食べると血糖値が上がらない」は本当か。その根拠は、野菜に含まれる食物繊維が糖質や脂質、コレステロールの消化・吸収を遅らせるからだという。だとすれば、主食を未精製に戻すのが本筋だと思うのです。

■黒っぽい主食を噛む
 白米、白パン、パスタ、うどんなど、精製した炭水化物を主食にするから食後血糖値が急上昇するわけです。その結果、インスリンがじゃんじゃん出て、やがて効かなくなって2型糖尿病へまっしぐら。高血糖状態が続くことで血管が劣化して動脈硬化が進み、毛細血管があちこちで詰まる。
 
 そニュートン 1707して、血液浄化を担う腎臓にも負荷がかかって腎不全となり、人工透析へと堕ちていくパターン。これが生活習慣病の進行メカニズムらしいのです(「ニュートン」2017年7月号、P66~「忍び寄る糖尿病」)。

 だとすれば、野菜のおかずを先に食べようという主張は、姑息かつ的外れだとカラスヒコは思います。効果がゼロではないとしても、そもそも主食が、昔のような玄米や豆類、麦・雑穀などがメインなら食べる順番など気にしなくても大丈夫なはずですから。

 実際に豆ごはんベースの自炊習慣を軌道に乗せてみると、年を取っても血糖値も血圧も上がらず、肥満もしないことが実感できます。それはカラスヒコ個人の主観というより、炭水化物の吸収スピードは精製度が高まるほど速いわけですから、生理的には極めて当然。

 また社会的にも、経済が伸びて豊かになった順に、つまり欧米→日本→台湾・韓国→中国・東南アジアの順番で高血圧や糖尿病患者も増えてきた歴史を見れば明らかです。主食の精製化と生活習慣病には強い因果関係がうかがえます。

 江戸時代に、羽振りのよい商家などに広まった「江戸患い」が、実は白米を好んで食べた結果のビタミンB1不足で、タクアンなど米ぬかをたっぷり使ったおかずを食べ合わせることで治ったという話も、私たちには見逃せない情報です。

 精製主食はおいしいけれども栄養不足。それはハレの「ごちそう」で、砂糖菓子と同じ「娯楽目的の食べ物」と考えるべきでしょう。たまに外食で楽しむ程度に限定し、普段は黒っぽくて硬めの未精製穀物をよく噛んで食べる習慣をキープするのが正解。

 他炊(外食・中食)メインの食習慣は、便利で快適だとしても中長期的にはリスキーな選択です。これもカラスヒコが、20代に完全外食生活をエンジョイした結果、アラサーで自爆しかかって得た苦い教訓。

■バケツリレーは有効か?
 さて、認知認知症サポーター症サポーターの数を1200万人に増やすという記事がありました(日本経済新聞7月6日)。厚労省が掲げる「新オレンジプラン(認知症対策の総合戦略)」が順調で、目標の800万人をすでにクリア。

 さらに増やして地域の見守り体制を一層充実させるという内容ですが、これって正しい対応でしょうか?野菜の先食いと同様にピントが外れているとカラスヒコは思います。

 認知症患者はいま全国で500万人弱。2025年には700万人を超えるといわれます。爆増です。見守り活動や家族の相談を聞く程度のサポーターを増やしても解決になるでしょうか。

 この対応は、この国が昔から得意な焼夷弾の火をバケツリレーで消しましょうとか、米軍が上陸してきたら女子供の竹槍で「えいっ!」とやろうみたいな発想に似ています。しょせんは場当たり的な対症療法ですから、気休めにはなっても効果はほぼゼロで、犠牲者が増えるだけしょう。

 学生さんや働き盛りのビジネスマンが「自分は発症したくない」と本気で思うなら、まず食習慣を変えるのが確実な対処方法です。50年以上昔の、糖尿病や「脳の糖尿病」ともいわれる認知症がほとんどなかった時代の粗食に戻すのが一番安全。

 玄米や雑穀を豆と併せ炊き、昆布とかつお節でだしを取ったみそ汁で野菜と海藻をカバーする。そこに焼き魚や浅漬けを添える自炊食。直近の50年間に激増した精製穀物や油脂、化学調味料など添加物をなるべく体に入れない生活です。もちろん砂糖や人工甘味料の入った菓子・飲料も極力避けていく。

 「サ朝食(1)ムライごはん」はそれを可能にする、おそらく唯一の食体系です。大豆、煮干し、海藻、ゴマ、ショウガ、ニンニクなどが毎日摂れる体制ですから体調が悪くなりようがありません。
 お通じも良く、関節も傷まず、肥満もせずに血行がいいから肌艶も良く、吹き出物もできにくい。

 糖尿病も認知症も、一度なってしまえば病院通いや薬漬けが避けられません。完治はほとんどあり得ず、薬の副作用も加わって悪化するのが普通で、病状が安定していればラッキーなほう。
 その間に1200万人のサポーターの中からも発症者が続出し、新オレンジプランはバケツリレーのように自壊していくはずです。

 国や自治体の取り組みにケチを付ける気はありませんが、私たちが求めるのは真に有効な予防手段です。それは、介護保険制度にも他炊産業にも頼らない自炊習慣。そうした認識と志を同じくする人のネットワークを広げて、スピーディー自然食ノウハウの研究を続けていきます。

 ではまた。