大豆などを原料とする植物肉(プラントベースドミート)が人気だそうです。アメリカではバーガーキングやKFC、サブウェイなどファストフード大手で正規メニュー化や試験販売が進み、結構な人気商品になっていると。食べてみたいですね。

■二つの理由
 植物肉市場 86-51植物肉は、最近1~2年の改良によって「見た目も味も動物肉と見分けがつかない」ほどになったと。しかも昨今は菜食志向の若者が増え、植物肉メニューがない店は敬遠される傾向が出てきたそうです(日本経済新聞9月7日)。

 原料が大豆やエンドウ豆など植物由来のタンパク質ですから、悪玉コレステロールなどが少なくヘルシーなのはもちろんですが、記事をよく読むと植物肉の伸びには別の理由が二つあることが分かります。一つには環境保護。

 ウシのげっぷなど動物肉の生産過程で排出される二酸化炭素が気候変動の一因との指摘が支持を広めているようです。また、大豆やトウモロコシの餌で家畜を育てることが穀物の不足や価格高騰を招いて貧困層を苦しめているとの指摘もあります。

 そして、もう一つは動物愛護の視点です。ウシやブタが糞尿まみれの厩舎で密飼いされ、ニワトリが密閉工場でホルモン剤漬けで促成肥育される実態。そうした生産現場は一部だとしても、安い肉を売るための動物虐待を認めない人々が増えているのは事実でしょう。

 つまり植物肉マーケットの成長は、私たちに「食べる理由の変革」を迫っているのだとカラスヒコは思います。おいしいから、ヘルシーだから、安いから食べるという今までの習慣を見直し、もっとサステイナブルな、あるいはソーシャルな食べ方をしましょうよと。

 この記事の後ろにはコラムがあり、日本でも大塚食品が大豆原料のハンバーグを首都圏で発売し、イオンやローソンなどで売上を伸ばしているとあります。日本では「味は動物肉より劣る」との声があるものの、改良が進めば市場拡大が見込めると。

■「非天然食」に抵抗する自炊
 ただ、カラスヒコは植物肉の進化に興味はあるものの、植物肉の味や見掛けを動物肉に近づける開発努力はむなしいと言いますか、必要ないのではないかと考えています。日本には豆腐や納豆など「植物肉的」な伝統食品があるからです豆腐 (2)

 植物肉を動物肉に似せるために化学調味料など添加物が使われるとしたらヘルシー食という意味でも本末転倒。
 肉に見立てた豆腐を精製油脂で焼いてステーキソースを垂らして食べるのは、いかにも代用食的な雰囲気が漂ってなんだか惨めな気もします。

 豆腐は刻みネギと削り節+しょうゆで食べるのが、私たちのサステイナブルな自炊スタイルにふさわしい。栄養バランスが良い上にとてもナチュラルだからです。納豆なら、これに生卵や海苔を混ぜてもいい。

 さて、人工肉ゲノム編集食品表示なしとは違いますが、ゲノム編集食品の一部が表示義務なしで今月からマーケットに出てきます。科学的に従来の品種改良と区別できないので無害という話(日本経済新聞9月27日)。

 しかし、記事写真左側の不自然に肥満したマダイの姿はなかなかブキミです。姿焼きで出てきたら箸を付けるのにビビッてしまいそう。
 見たことがないものには本能的な警戒心が働くからでしょう。でも、カットされて刺し身で皿に盛られたら分からない。

 遺伝子組み換えではなくても、ニワトリなどは異常肥満や促成肥育された肉を私たちはすでに食べさせられています。野菜や果物でもしかり。50年ほど前には存在しなかった「非天然食」を大量に食べ始めたのは私たちの親世代から。

 そのリスクを無制限に受け入れぬよう自炊で抵抗していきたいのがカラスヒコの立場です。考え過ぎと思われるかもしれませんが、コンサバ食を貫けば一生薬物に頼らずに暮らせるという仮説を立証できるのではないかしらん!

 ではまた。