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久保
「昨日に引き続き、SP指数の研究をしましょう。」
赤木
「今日は朝早いなぁ。二日続けてたのんます。」
久保
「今日も、スローペースによって低く算出された指数(走破タイム)を補正する方法について考えて行きます。」
赤木
「ほな、始めてちょうだい。」
久保
「前回は、レースを前半部分<ペース>と後半部分<上がり>に分割しました。」
赤木
「そ、やったな。」
久保
「ここでもまず<基準タイム>と同様に500万条件の平均タイムを考え、<基準ペース>および<基準タイム>を作って行きます。」
赤木
「どんな感じなるんや??」
久保
「例として、阪神・芝2000mの基準を作ってみます。阪神・芝2000mの<基準タイム>は前回までに計算しており、2分1秒8でした。ラスト3ハロンを調べると平均は35秒7なので、<基準上がり>は35秒7となります。」
赤木
「フムフム。」
久保
「そうすると、<基準ペース>は2分1秒8−35秒7=1分26秒1となります。このようにして、各距離ごとに<基準ペース>と<基準上がり>を計算すると下のようになります。」
阪神・芝レースにおける<基準ペース>と<基準上がり>
距離 基準タイム 基準ペース 基準上がり
1200m 1分9秒7 34秒7 (600m) 35秒0
1400m 1分22秒1 46秒5 (800m) 35秒6
1600m 1分35秒2 59秒7(1000m) 35秒5
2000m 2分1秒8 1分26秒1(1200m) 35秒7
赤木
「なっなんか、上の数字を見たら毛虫か百足みたいに見えて寒イボが出てきたがナ。ちょっと敵前逃亡しとうなるわ。とにもかくも軽目でよろしゅう頼んます。」
久保
「同様にして、ダート戦も計算してみましょう。」
阪神・ダートレースにおける<基準ペース>と<基準上がり>
距離 基準時計 基準ペース 基準上がり
1200m 1分12秒8 35秒7 (600m) 37秒1
1400m 1分25秒3 47秒7 (800m) 37秒6
1800m 1分53秒8 1分15秒9(1200m) 37秒9
久保
「この表を利用して芝とダートの時計を少し比較しておきましょう。
1200mで見ると芝では1分9秒7、ダートでは1分12秒8とその差は実に1分12秒8−1分9秒7=3秒1もあります。1400mでも芝1分22秒1に対して、ダート1分25秒3と3秒2の開きがあります。」
赤木
「そら、そうやわな。」
久保
「はい。こうして、比べると改めてダートの方が芝よりも時計が掛かっているのがわかります。」
赤木
「ま、当然ちゃー当然やわナ。ただ、ソレは芝もダートも良馬場が前程での話でっしゃろナ。」
久保
「そうですね。まぁ、良馬場で考えて行きましょう。そして、次に上がりタイムに注目してみましょう。芝では1200mが35秒0と1番早くなっていますが、1400m〜2000mでは距離が伸びているにもかかわらず、35秒5〜35秒7とほぼ同じ値となっています。」
赤木
「これは、例のあれでっか?」
久保
「そうです、あれです。“スローペース症候群”が原因です。」
赤木
「そのスローペース症候群ちゅう訳の分からん悪玉やな。」
久保
「そうですよ、こいつが1番やっかいな奴です。そして、一方のダート戦では、1200m→1400m→1800mと距離が伸びるにつれて37秒1→37秒6→37秒9と上がりの時計も掛かっています。」
赤木
「なるほどナ、これはハッキリしとるからナンボあほなわしでもわかるわ。」
久保
「ダート戦はレースの性質上スローペースになりにくく、このようなごく自然の「距離が伸びる=上がりが掛かる」という結果になっています。こうして見るとダート戦では“スローペース症候群”の影響をほとんど受けていないこともよくわかります。」
赤木
「芝とダートは時計からも全然性質の違うものだということがよくわかったわ。」
久保
「話が逸れましたが、レースを<基準ペース>と<基準上がり>に分けることでスローペースの度合いを判断する材料にしていこうということでした。次回はこの数字を使って実際にペース補正していきます。では、また次回お会いしましょう。」