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急に冬が迫ってきました。気温は最低2度、最高10度前後で、風の強い日にはもうすっかり冬です。まごまごしていると、せっかくの紅葉も見逃すと思い、近場の南山に行ってきました。ここ南山はかつては日本の朝鮮統監府があり、日本軍の基地であり、現在は米軍基地があります。首都ソウルが一望できる軍事上の要所だからです。

 

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まずは朝鮮統監府のあった場所に行きました。巨大な保護樹が2本立っているのですが、そのうちの山側の1本の根元に木のベンチと並んで石のベンチのようなものが見えます。実はソウルの友人に、珍しいものがあると聞いたので、ちょっと確かめに行ったのです。

 

 

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石の上にははっきりと「男爵 林権助君像」と刻まれています。この林権助なる人物、会津藩の武士の出身で官軍と戦ったのですが、その後、東大法学部を出て外交官になり、英国との人脈を背景に1900年に駐韓公使となり、後の韓国強制併合の足掛かりを作った人物なんですね。どうも旧幕府軍はコンプレックスが原因で一層侵略的になったのではないかと邪推してしまいます。

 

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そこから南山遊歩道を少し歩いていくと、今度は「漢陽公園」の碑石が見えます。裏に回って見ると、刻まれた文字が丁寧に全て消されています。これは何かあるなと思うのが人の常。調べてみると、この碑石は日本が南山に公園を作った時に、そのお祝いに高宗が贈ったものだそうです。その文字は高宗の親筆というわけで、表は消さず裏は消して、今も立っているわけです。なんとも複雑な気分ですね。

こんな風に、ソウルは今も昔の歴史の痕跡が随所に見られます。

 

 

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道路ではなくて、南山の中に分け入って探してみれば、まだまだいろいろなものが見つかりそうな気はしますが、下手すれば米軍基地内に紛れ込んだら怖いですから良い子は近づきません。

本格的に寒くなってきました。皆様、どうぞ風邪を引かないように楽しいウィンターライフを満喫してください。