茨城県内の脱原発運動の先駆者のおひとりであったTさんから1988年8月にいただいた手紙の書き起こしです。


 「いま全国から 原発とめよう 一万人行動」集会が東京において4月23日、24日開催されました。
 この集会はチェルノブイリ原発事故から2年、「次の原発事故は日本か」の危機感からか、2万人もの仲間の参加があったのに驚きです。2年前、4月26日に誰もが信じていた?原発事故がソ連チェルノブイリで、放射能はまたたくまに国境をこえて全世界を駆けめぐり、この地球の生存環境全てを危機に陥れました。私達は今なお汚染中の世界に生きているのであり、チェルノブイリは今後、何百万、何千万の人々の命と健康、そして生活に深刻な影響を与え続けるでしょう。この事実の前には、原発容認者のいかなる言い訳も吹き飛んで、今や世界中の原発の見直し論議が沸騰し、脱原発の強い動きが出てきたのは当然のことでもあります。国境を超えて全世界が手を結んだ反原発運動で全ての原発を廃絶へ・・・。

 その願いをこめて特に母親、子供の参加が目立っていました。

 また、今まではこの種の運動には全く参加をしなかった若者達。

 何でもいい、明るく、楽しく、その為には原発はいらない。

 電力は余っています。原発が動かなくても充分やっていけます。それなのになぜ原発か?

 今こそ広範な市民運動で原発をとめようではありませんか。

 東京大行動をはさんで「神奈川−東海−福島大行進」も行われました。

 東京大行動のうねりを地域に、東海村豊岡海岸において4月29日「セーブ・マザーアース(母なる地球を救え)コンサート」が開かれ、あいにくの雨模様の天気にもかかわらず200名ばかりが集まり、「安全な地球を子孫に残すため、今こそ今すぐ原発を止めよう」を訴え、行進団を出迎えました。行進は水戸から東海まで50人前後で「原発お断り」「原発止めよう」と道行く人達に訴えることができました。今までにない反原発の運動をと思っていた私達にも東京行動を中心に「自由で、楽しく、明るく」反原発運動を見、勇気づけられ、今後何らかの形で地元で、今、黙っていても東京からのうねりが押し寄せてきます。地元がしっかりしないと・・・。

 そう思いながら、5月11日、第8回控訴審の為東京へ。東京高裁へ着くと東京の仲間が「今日は傍聴できないかも」と、どういう事かと聞けば、国側が大動員をして券を取ったとか。我々の運動の高揚に国側も必死。東京の仲間が入れないような盛況ぶりには驚くばかりであった。

 裁判で欠陥だらけの東海2号炉、浜岡原発での事故解析、全世界でおきている脱原発行動等訴え、次回は8月3日、平日の午後なので多くの方の傍聴を、といっても誰も大変だが、この裁判にかけている国側、我々も裁判所からなめられない為に、我々側で傍聴席を一杯にしたいもんだ、そう思いながら、どうしても東京のうねりを地域に、地域でも口に出せない人の為にも我々が何かしてらなければと思う今日この頃であります。明るく、楽しく、反原発を!!皆様と一緒に模索をしたいもんだ。