March 01, 2007

「ピンポン、のような」ものがたり

とある山奥深く、300年の歴史を誇る由緒正しきひなびた温泉旅館には、 幽霊が出るともっぱらの噂である。祖父の代からの常連客の流行女流作家が、 投宿してから二ヶ月がたつが、彼女の筆はまったく進んでいなかった。

彼女が物思いにふけるなか、それを邪魔をするように、 あいたくない人物が次々とやってくる。恋人、恋人の恋人、図々しい愛読者、 編集者、仲居などなど、にぎやかに、かつバカバカしく。 彼女はなぜかみんなと卓球をする羽目になり、そのうちに次々と嘘が露呈していく。

なぜ彼女は2ヶ月も山ごもりをするのか。何が彼女をいらだたせているのか。 幽霊は本当にいるのか。ピンポン球はみんなの間を行き来する。 そして彼女は、また作品を書けるようになるのだろうか。

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