年内での解散を発表した時間堂。その解散公演を前に、自身の演劇観や時間堂という劇団との出会いや思い出、そして最終公演『ローザ』について語った劇団員ロングインタビューです。(聞き手:松本一歩)
第二弾は『ローザ』ではゾフィーを演じる尾崎冴子です。
第二弾は『ローザ』ではゾフィーを演じる尾崎冴子です。
「金塊を掘り起こすネズミ」
ー演劇を始めたきっかけを、教えてください。
記憶が定かではないんですけど、小学校3、4年生の学芸会の時に、金塊を掘り起こすネズミの役をやったんですね。それが同級生のお母さんにすごい褒められて「冴ちゃん何かやらせたらいいわよ!」って言われて。それでヤマハ音楽教室に「ミュージカル」っていう講座があったので、そこに通うように勧められたのがきっかけです。
ー習い事はほかにもされてたんですか?
小学校の中学年以降は私めちゃくちゃ習い事しまくり人間で、ピアノ、習字、学研(塾)とそのミュージカルに通ってたので、だいたい平日は毎日習い事に通ってましたね。ピアノは親がやらせたかったんですよ。でも全然好きじゃなかったから、4年間くらい通ったんですけど一番最初の初級編の本が終わらなくて(笑)。全然練習しないで通ってたので。でも親は続けさせたかったみたいなんですけど、中学進学を機に「もう解放だろ!」って言って、解放してもらいましたね(笑)。
ーミュージカルは長く続けてらしたんですか?
そうですね、ミュージカル自体は中学の二年生になるくらいまで続けてましたね。そろそろ受験の時期にもなるからっていうので一旦習い事も全部やめたんですけど、当時一心寺シアターと大阪ホリプロが主催していた『下妻物語』(2005)っていうミュージカルがあって、そのオーディションに応募したら「受かったー!」ってなって。それで初めて外の舞台に出演しました。アンサンブルの一人だったんですけど、それが中学三年生の時でした。

「やりたいことから逆算していった」
ーそして大阪の東住吉高校へ進まれます。
いつくらいかなあ、中学二年生くらいからもう「お芝居をやろう」と思っていて。「お芝居をやるにはどうしたらいい?」って考え始めて、「将来的には東京だ!」って思っていて。その時期ちょうどアニメが流行っていた時期で、オタクなのでいろいろ観てたんですよ。そうしたらそのアニメの声優さん達って、結構舞台系から出ている人が多くて。そういう人を一人ずつ探していった時に、桐朋学園芸術短期大学とか、演劇集団円の演劇研究所っていうのを見つけて。わたしは声優だけをやりたいと思っていたわけじゃなくて、ミュージカルとかもやっていたから「声優だけじゃなくて舞台もやりたいなあ」って思っていて。それで中学校の時に考えた一番いいルートっていうのが、高校を卒業したら東京の芸術系の大学へ行って、養成所に入って、その劇団に所属するということだったんです。そこから逆算していって「桐朋へ行く前にまず高校だ」って考えたときに、東住吉高校がすごく高校演劇が強かったんですよ。公立高校なんですけど芸能文化科っていう上方芸能の落語をやる学科があったり、めっちゃ設備のいい舞台があったりして。それでそこの普通科に進学して、勉強もしつつ大学のことを考えようと思っていました。だから全部逆算して生きてきたんですね、その頃から(笑)。
ーかなり計画的に進んできているんですね。
まるで練れてもいない、そんなんでよくポンポンいくと思ったな、みたいな計画なんですけど(笑)。
ーそして計画通り桐朋から円の演劇研究所へ進まれます。
円の演劇研究所に入って、二年間の研修のなかで途中ふるい落としがあったんですけど、私は最後の最後の劇団員になるかならないかっていうところの選抜でダメだったんですよ。それで円には入れなかったんですけど、今所属しているM.M.Pという事務所から声をかけて頂いて、所属することになりました。
それまでは一応自分が「こう進むんだ!」と思い込んでいたルートに沿って進んできていたので、円を卒業したときに目標を見失っちゃったんです。事務所には所属したけれど、入ったばかりでそんなにポンポンお仕事が来るわけでもなく。卒業後も舞台に出演したりはしたんですけど、「ずっとこのペースで続けていくのはしんどいぞ」ってなっちゃって。「じゃあ私は何がやりたいんだろう?」って考えたんですね。
「歌って踊れる婦人警官」
その時に「昔の夢を思い出そう」と思ったときに、役者になるっていう前は「歌って踊れる婦人警官になりたい」って思ってた、と(笑)。それで春ぐらいに警視庁のホームページを見たら9月に試験があるということで、勉強したんです。そしたら一次試験に受かったんですよ。結構勉強したんです、ほんとに(笑)。当時は事務所のお仕事もなかなかなくて。警察官の試験は一次が普通の学科で、二次は面接と体力審査だったんです。体力審査は当時体作りもしっかりしてたので結構出来て。面接も周りで就活をしている友達に協力してもらって準備をして。それでもそれまでの経歴が全部演劇なので、「なんで警察官になろうと思ったんですか?」って聞かれるわけですよね。その時に「もう演劇はいいんです。これまでの全部を捨てて、警察官としてやっていきたいんです」って言えたらよかったんですけど、なんか「演劇で培った人とコミュニケーションをとる方法を生かして、婦人警官として交通安全の教室をやりたいんです」っていう、ちょっと煮え切らない受け答えをしたんですね(笑)。終わった後になんで「演劇はもういいんです」って言わなかったんだろうってズーンって落ち込んでたんです。
「演劇の風が吹いている…!」
そこから合格通知が来るまでの二ヶ月間ずっと後悔していて。でも途中で「あれ、これはもしかして私は演劇をやりたいんじゃ?」って思い始めてきて。そう思った矢先に不合格通知が届いたんです。まあでも警察官の試験は30歳になるまで毎年受けられるので、「来年も受けようかな、どうしようかな」と考えていた時に、初めて事務所から声のナレーションの仕事が入って来たんです。「これは演劇の風が吹いている…!」と思って。「やっぱり演劇がやりたいみたいだ」と思ったんですけど、でもどうやったらいいのか分からないな、と思っていた時に時間堂の『衝突と分裂、あるいは融合』(2014)のオーディションに受かって東京公演に出演したのがご縁になって、劇団員になったんですけれども。それで時間堂で去年一年お芝居をやってみて、今も「お芝居を、やろう!」って思っている、という感じです。
時間堂について「異質だな、とんでもないな!」
ー時間堂、黒澤世莉さんと初めて出会ったのはいつですか?またその時の印象を教えてください。
円の演劇研究所の授業で出会いましたね。世莉さんが先生だったんですよ。その助手が直江さんでした。それで円の専攻科(二年目)の公演の時に演出をしてもらいました。世莉さんは円では異質でした(笑)。全然違う雰囲気の演出家が来たぞ!という印象はありましたね。やっぱり円の演出家さんとか、ご高齢の新劇系の演出家さんに教わることが多かったので、タイプも雰囲気も違う方だなぁ、という感じでしたね。
それでマイズナーのエクササイズ、リピテーションとかを教えてくれるんですけど、私は超絶テトニー(※)野郎だったんですよ。周りの人にも迷惑がられるくらいのテトニー野郎でした。他の授業ではそんな風になったことがなかったので「異質だな、とんでもないな!」っていう印象でした。
(※テトニー:手足に起こる痺れ、こわばりのこと。マイズナーのエクササイズ中の受講者に起こることがある。)
ーそんな尾崎さんが時間堂を選ばれた決め手は?
まず円でお世話になった時に、「これは私にいいかも」という直感があったんですよ。すごいテトニーになるし、辛いし、しんどかったけど「これは私がずっと演劇をやっていく上で、なんかいい気がする」と思って。それで時間堂のワークショップを受けるようになって。『衝突』のオーディションを受けたのも、そういう思いがあったからですね。「このカンパニーでお芝居をやってみたい」という。
ー直感、ですか?
そうですね。あの頃は自分のからだのこともよくわかっていなくて。今思えば、うまく表に出せないものとか、自分で我慢しているものがすごいあったんです。エネルギーの浮き沈みとか、気まぐれな野性味みたいなものを封印してなるべく抑えて生きてたんですけど、それに自分でもあまり気が付いていなかったんです。でも、時間堂や世莉さんと一緒にやる中で、そういう普段抑えているものがきちんと出ている状態というのはなんだかパワフルだ、ということはなんとなく分かってたんでしょうね、たぶん。
「劇団員になるなんて、考えたことがなかった」
それでも劇団員になりたい、というのは考えたことがなくって。というのも事務所に所属しているので、どこかに掛け持ちで所属するという考えが全くなかったんですよ。その概念がなかったんですね、したくないわけではなくて。でも『衝突』の公演が終わった時に「冴子劇団員にならない?」って言われて、「え、そんなこと考えたことなかった!」って思って(笑)。それで考えて、劇団員になりました。
ーやはり相性がよかったんでしょうか?
入るときに世莉さんと晴香さんと面談をしたんですよ。その時に、誰が時間堂に入ったらいいかという話をしたときに劇団員のみんなからも冴子の名前が一番に挙がったんだよ、って言われて、「わぁ、なんか嬉しい!」って(笑)。あと時間堂はその時「勇気がある俳優」というのを重要視したんだ、というのも聞きました。
ー入るまでと、入ってからの時間堂に対する印象の変化などがあれば、教えてください。
私は印象の変化というのはあんまりなかったんですよね、たぶん。あんまりなかったって思ってる。劇団を運営することの大変さとか、それについてすごい悩んで会議をいっぱい重ねて話し合ったりするんだというのは外にいたら分からなかったと思うんですけど。すごい印象が変わった、というのはなかったですね。
「演劇を作るために集まっているんだ」
ー時間堂にいて、一番楽しい時を教えてください。
お芝居しているとき!すごいいいなと思っているのは、みんなちゃんと正直でいられる場だなというところです。劇団運営の会議とかでいくらいろんなことが大変だぞ!ってなっても、それで演技の質が低下したりということには全然つながらないんだなと。みんな演劇を作るために集まっているんだ、というのをすごい感じます。何があっても演劇をやるっていうことへの熱量がまったく変わらないというのがすごくよいな、と思っています。
純粋に「この作品をどう作るか」とか「どう遊ぶか」とか、作品にみんなが貢献をしている感じがとてもよくて、それは時間堂に入る前に思った通りでした。むしろ入ってみて余計そうだな、と思いましたね。
ーこれまでの時間堂の活動の中で、一番の思い出はなんですか?
時間堂で公演を打つたびに毎回毎回覆される感じがあるので、たぶんこの『ローザ』が一番印象深くなるだろうな、という風には思っています。思い過ごし、期待のしすぎかも知れないけど。
あと『ゾーヤ・ペーリツのアパート』(2016)が、俳優としてはすごい転機だったなと思っています。というのはめっちゃいろんな人に助けてもらいまくって出来た公演だと思っているので。「すごい、やらせて貰えてよかった!!」って思っています。
ーすごくボリュームのある作品で、たくさん踊ったり歌ったりされていました。
そうですね、十色庵でのミニマムなレパートリーシアターとはまた違う劇場公演ということで、ちょっと特別な公演でした。
ー時間堂の一番のお気に入りの作品を教えてください。
今までで一番気に入っているのは『テヘランでロリータを読む』(2013)です。完全にお客さんで観に来ていたんですけど、あれはすごい好きです。まず台本が好きだし、私の趣味嗜好的に一番好きだったんだと思います。ちょっとイケメンな感じの不思議なお兄さんが出てきたり、可愛い女の子がいっぱい出てきて、布をふぁってやると色とりどりの服を着ているとか。それでもって時間堂のお芝居で、というか。
ー「時間堂はこうでなくっちゃ」というこだわりを、教えてください。
そうですね、一番は…(とじっくり考えて)、やっぱり作品に対して風通しがいいっていうことかな、世莉さんがいっつも言っているけど。作品への姿勢とか、周りの人に開かれている感じ。誰かに力が寄っていない感じ。その中で作品を一番よくしていくにはどうしたらいいかということを考えられる空間であることですね。
「ちがうかな」というときには「ちがう」ってちゃんと言えるんですよね、世莉さんにすらみんな言えるし(笑)。だからといってそれが平等に採択されるわけではないんですけど、まず言える、というのが特徴的かなと思います。
「超ありがたい場所」
ーいま尾崎さんにとっての時間堂を一言で言い表すとすると、なんですか?
(じっくり考えて)時間堂とは…、なんだろうな、上手く言い表せられないのでバラバラ言っていきます。超ありがたい場所なんだよなぁ俳優としてはマジで、もう…。「超成長した!(自分比)」っていう感じなんです、何を成長とするのかってまた考えちゃうんですけど(笑)。なんだろう、俳優として本当にいれてよかったって思うんだよなぁ、なんでかって言うと、お芝居の仕方を学ばせてもらっている感がすごいんだよなぁ…。「道場」…?あ、「学びを得る場所」ですね。
「時間堂の劇団員の印象」
ー黒澤 世莉(堂主 / 演出家)
世莉さんは、向上心のある人、だと思います。
ー菅野 貴夫(俳優)
貴夫さんはねぇ…ちょっとパスで(笑)。(そののち)頼りになる近所の兄ちゃんですね。
ー鈴木 浩司(俳優)
浩司さんは、お父さん(笑)。
ー直江 里美(俳優)
直江さんはねぇ、たまに会うとテンションの上がる親戚のお姉ちゃんっていう感じです(笑)。毎日会ってるわけじゃないんだけど、「あぁ新年会やるんだ、姉ちゃん来るかな?」という感じの。
ーヒザイ ミズキ(俳優)
ヒザイさんは、すごい誇り高い人!っていう感じです。私の中で。
ー阿波屋 鮎美(俳優)
鮎美さんは、あんまり歳離れてる感じがしないんですよね。時間堂にいる時と、個人的にお鍋を食べたりする時が全然違う雰囲気で。職人みたいな人ですね、職人っぽい感じ。
ー國松 卓(俳優)
卓さんはねぇ(笑)。同期だからなあ、なんだかんだ年上だけど。卓さんは「同期!」って感じですね。やっぱりなんでも話しやすかったりはするかな。
ー穂積 凛太朗(俳優 現在福岡県在住)
凛太朗はねぇ…、愛すべき支部の人ですね(笑)。
ー大森 晴香(プロデューサー)
晴香さんは、お母さんだよね(笑)。お母さんだと思う。完全に。
「『ローザ』について」
ー稽古はどうですか?
楽しいですね。まず楽しくて。これまではずっと、時間堂にいる人達から学ぼうという姿勢でやってきていたんですけど、今回は「学ぶぞ」という姿勢はありつつも攻めていこうと思ってやっています。一年半という短い間ではあったんですけど、私がここまで所属してみて、考えたり、時間堂の演劇で得たものをすべて自分で出力してみようと思っています。ちょっと自分の中では攻めています。
ー『ローザ』でお気に入りの台詞(あるいはシーン)を教えてください。
どんな台詞があったかな(と、台本を持ってきて探す)。これ、「そうやって見殺しにしたのね。」っていう台詞です。こんなことあまり言えないから(笑)。これを聞いただけでも『ローザ』が熱量がある作品なんだな、というのが分かってもらえるかなと思います。結構序盤に来るので、「おっ、きな臭いぞ」という様子が伝わるかしらと。
ー『ローザ』という作品を一言で表すと?
「革命」で!たぶん(前にインタビューを受けた)卓さんは「愛」みたいなことを言ってるでしょう?みんなきっとそういう風になると思うから、私は「革命」にします。
「『受身のままではだめだな…』と思った」
ーこの『ローザ』の稽古場で一番大切にしているのはなんですか?
さっきも出たんですけど、攻めの姿勢ですね。学ぶ姿勢というのは結局は受身なので、きっと。「受身のままではだめだな…」と思ったんです。ほんとにみんな尊敬できますからね、ここにいる人達を。そんな場所ってあまりないと思います。
ー自分自身とご自身の役を花にたとえるとしたら、それぞれどんなお花ですか?
ゾフィーは、トルコキキョウです。ふわふわしていてかわいらしい感じがゾフィーらしいかなと。一本の花なのに、バラみたいに茎がしっかりしていなくて、ちょっと柔らかくて、弱い感じなんです。でも花びらはけっこう華やかにしようと、こざかしい感じでしょ(笑)。

トルコキキョウ
私は、ぱーーっと咲いていればいいんじゃないかな、と思うんですけど向日葵ほどでもないし、たんぽぽほどささやかでもないし、って自分で言うっていう(笑)。(調べながら)曼殊沙華はちょっと華やかすぎるんだよなぁ…。ヒナギクにします!薄ピンクの。

ヒナギク
「時間堂、『ローザ』にまつわらない、いろいろな質問」
ーこと演劇について、最も影響を受けているのは誰ですか?
すごい考えてみたんですけど、正直いないんですよね。結構誰にでもすぐ影響を受けやすいんですけど、固執してこの人だ、というのはいないですね。その代わり誰にでも影響されます。いいものはいい、というスタンスでやってきていますね。
ーちなみにかつて憧れた「歌って踊れる婦人警官」というのは誰かモデルがいたんですか?
いや、歌うのも踊るのも好きだし、婦人警官はかっこいいし、っていうことでしたね(笑)。なんだっけ、昔そういうアニメがやってたんですよね(笑)。結構オタクなので、アニメーションとかには昔から影響を受けてますね。
ー稽古場で手放せないものはなんですか?
最近は、ミルクティーばっかり飲んでます。ちょっといい牛乳でミルクティーを飲むというのが『ローザ』の稽古場での今の流行りですね。
ー今まで見た中で「これぞ!」という一本のお芝居を教えてください。
東京芸術劇場で観たロベール・ルパージュの『ブルードラゴン』(2010)です。大学在学中だったのでまだ10代だったんですけど、めっちゃ衝撃的でしたね。なにがいいのかわかんなかったんですよ、その時。「なんかよくわかんないけどめっちゃおもしれえ!」って思った初めての作品だったと思います。
あと、大阪で高校生の時に見た桃園会さんも印象に残っています。
ー稽古場でうまくいかなかったり困難な時、どうやって乗り越えますか?
うまくいかないことしかないから、自分の中では…。極端に言うとうまくいっていない時しかないんですよ。「うまくいったかな?」って思ってしまうと私はすぐに調子に乗るんで(笑)。だから自分が「うまくいってる」と思ってる時ほどよくない、と思っています。稽古では出来ているところよりも出来ていないところを主に見ていくことになるので、むしろうまくいってない状態が常という気持ちになっています。だからあまりへこまないです(笑)。時間堂は「これをやれ!」って言われて、言われたことがやれなくてすごい怒られたりする感じの劇団でもないので。

「ボールの上の円盤でバランスをとる」
「うまくいかねぇ!」ってなるけど、自分が気づいていない部分を他の劇団員の人から指摘してもらったりして「じゃあそうやってみよう」となる感じですね。シーソーというか、ボールの上に円盤がのっていて、その上でバランスをとっているイメージなんですよね。一番良いバランスを探す感覚というか。うまくいってる、いってないっていうのもそもそも誰が決めるんだろう、とかって考えちゃうんですよね。そういうかじ取りはきっと演出家がやってくれるんですけど、でも自分ではよく分からないので、とりあえずやってみています。
ー演劇とは結局なんなんでしょうか?
それがわかったらなぁ…(苦悩)。
ー時間堂解散後の活動のご予定は?
まずは元々の事務所M.M.Pへの所属だけに戻ります。これからも俳優活動は続けます。まだ詳しくはお知らせできないんですが、来年も舞台が決まったりもしています。お仕事募集中、です!
ー最後に一言お願いします。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらずぅ。」って書いておいてください。これでいいのかな、ふざけてるって思われちゃうかな(笑)。ふざけていないんですけど。いろんなことがあってこうなってるいるから。時間堂は終わるけど、私たちはまだ終わらない。っていうと最終回みたいになるけど(笑)。
時間堂にもお客さんにも、感謝しかないです。本当に。
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