●吹田市立博物館・講演 『 むかしの中国に学ぶ /【全6講】 』

【第4講】 §.「 五行〔ごぎょう〕 (中国医学) 」   (‘11.6.12 )


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《 §. 元〔はじめ〕に 》

 「むかしの中国の思想」の “みなもと” は、(儒学)易学の思想であり、
「陰陽」と「中」の思想
になります。

中国「戦国時代」ころから、しだいに発展・普及してまいりました。

やがて、この「陰陽」に「五行〔ごぎょう〕」の説が結び付き、
「陰陽五行思想」へと結実してまいります。

この思想が、しっかりと東洋思想のベースを作って行きます。

 「五行」といいますのは、すべて万物を【木・火・土・金〔ごん〕・水】という、
五つの要素で捉え類型だてるものです。

「5」 という数は、とりわけ、東洋においてはこの“五行〔ごぎょう〕思想”の「五」、
易の“生数”の「5」で神秘的にして重要な霊数です。

 一方、西洋では、むかしのギリシア思想以来、重要な霊数は「4」です。
西洋の「四元素説」 注) がすべてのベースとなっています。

西洋の「四元素説」 と東洋の「五行説」とは、
遥〔はる〕かむかしからよき対照をなしているのです。

 注) 土・水・空気・火 → 物質の4態 : 固体・液体・気体・プラズマ
     cf.プラズマ = 第4物質形態。宇宙の99.9%以上がプラズマ状態

    ○ 中華民国・(五色=五大民族)   (国旗 略)

    ○ 中華人民共和国・“五星紅旗”
      (五行と黄色、赤は共産主義)   (国旗 略)


《 1.(陰陽)五行思想とは何か? 》

A 陰陽(中)思想の再考・復権 

 “むかしの中国の思想=儒学/易学” の中心・ベースは、
要すれば、「陰・陽」と「中」です。

陰陽相対〔相待〕論については、
本講座 「第3講・陰陽相対(待)」 で詳しくみてまいりました。
  → http://blog.livedoor.jp/jugaku_net/archives/51304268.html


B 陰陽五行・相生相剋の説  ・・・ 相生/相剋/比和

○ 「これ(陰陽思想)はもとより西洋思想、西洋の学問が普及するとともに、
 保守、すなわち非科学的という考え方がだんだん通俗になって、
 五行思想というようなものは最も東洋独特の、
 非科学的通俗思想というふうにいわれてきたのでありますが、
 だんだん近世になり最近 注) になるにつれて、
 改めてこれは考察し直されて、陰陽五行説というものが
 非常にデリケートなものである、深遠なものであるということが、
 
いわゆる思想家とか哲学者とかいう者よりも
 科学者の中から起こってきておる
ということが、
 大変面白い事実であり
進歩です。」 
 (安岡正篤・『易と健康 下/易学と養心養生』 引用 )

注) 昭和38年の安岡先生の講演です。
   明治期に捨てられた陰陽思想が、(他の古き善き文化と共に)
   大東亜戦争後復活しつつあるということです。

1) 「五行」 と 「徳/ 臓・腑 /方/時/  /音/臭/味」 ・・・ 

    ( 一覧   ─ 略 ─ )


2) 相生〔そうしょう〕/相剋〔そうこく〕/比和〔ひわ〕 ・・・

    ( 関係図   ─ 略 ─ )


3) 「臓・腑」 の相生・相剋  ・・・ 

    ( 関係図   ─ 略 ─ )


ex. 肝胆砕く/肝胆相照らす/肝腎(心)要〔かなめ〕/
   腰ぬけ/腰砕け/ 見識 → 胆識



(この続きは、次のブログ記事に掲載しております。)


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