(こちらは、前のブログ記事の続きです。)
《 2.五行思想とその活用 》
◆ 風水・四神相応
風水・四神相応 図 ── 略 ──
ex. 玄武(玄冬)/青龍(青春)/朱雀〔すざく〕(朱夏)/
白虎(白秋) /中央=黄竜
◆ 五色〔ごしき〕=正色〔せいしょく〕 = 赤・青・黄・白・黒
“色料の 3原色” = 赤・青・黄 + 白・黒 → *すべての色がつくれる
(詳しくは、【第3講】の“五色〔ごしき〕”の思想 と イッテンの“ペンタード”参照のこと)
→ http://blog.livedoor.jp/jugaku_net/archives/51304333.html
「コギト(我想う)」 ── 【孔子と色】 エピソード
1) 「 紫の朱 〔しゅ〕 を奪うを悪 〔にく〕 む。── 」 (『論語』・陽貨第17)
と紫色(服装)を嫌いました。
紫が濃艶〔のうえん〕で俗人から好まれ、
正色である朱色がその地位を奪われてしまったということでしょう。
( cf.紫は赤味が失われているからではないか? 孔子が単に嫌いだったからではないか?)
2) 孔子自ら易を立て、 【 山火賁 〔さんかひ〕 】 卦を得てふさぎ込みました。
雑色の卦であって正色ではないからです。(『孔子家語〔こうしけご〕』)
今では考えられないことですが、孔子の時代 2次色(中間色)は嫌われたのです。
◆ 風水 都づくり (都市計画)
・ 平安京の造営(794)
「この国、山河襟帯〔さんがきんたい〕、自然に城を作〔な〕す。」 (桓武天皇・詔勅)
(東に川、西に道、南に湖、北に山 → 三方が山に囲まれ一方に川が流れる。)
鬼門(艮〔ごん〕=東北)封じ :比叡山延暦寺 / cf.江戸= 上野寛永寺
B 五行思想 と 中医
カット − 略 −
◆ 「宮廷女官・チャングムの誓い」 ・・・ 宮廷女官(料理人)から 医女(=女医へ)
【参考1】 《 易(易道) と 医学 》 cf.“医は仁術なり”
● 「チャングムの誓い (大長今)」 ‘06.6.10 放送 ・ NHK
少年 「人を傷つける相ではなく、人を助ける相がでております。信じてみたいのです。」
「この人が、私を治す人なのです。」
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
チャングム 「なぜ、私なら病気を治せると思われたのですか?」
少年 「恩人が来ることは、わかっていた。 どんな人かまではわからなかったが。
あの場所が縁となって恩人と出合うことはわかっていたのだ。」
少年の父 「この子は、十歳で四書三経をすべて修め、『易経』を読破した。
ものの見方が並外れていてな 注1)、皆、この子の意見を無視できんのだ。」
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
チャングム 「ぼっちゃま、 お世話になりました。」
少年 「ありがとう。 名は何という?」
チャングム 「チャングムです。」
少年 ※「『易経』を学ぶといい。おまえは、多くの人達を助ける相をしているから。 注2)」
チャングム ── 微笑(ほほえ)み ──
注1) 『易経』は、円通自在・窮することがありません。
注2) 『易経』は、帝王学、君子(リーダー)の学です。
【参考2】 《 (中医) 五色診 》
● 「チャングムの誓い (大長今)」 ‘06.5.27 放送 ・ NHK
先生(=チャンドク) 「顔色を病状で分けると大きく分けて、
青・赤・黄・白・黒 の五つに分類される。 これを、五色診というの・・・ 」
先生 「顔色は? 意見を言ってごらん。」
チャングム 「赤み がかって います。 赤みが強いので実熱でしょうか?
熱が体にこもってしまう病かと思います。」
先生 「次をみて! 」
チャングム 「患者の顔と目が黄色み がかって います。
これは、キョ症やシツ症・黄疸〔おうだん〕が考えられます。」
先生 「この患者は黄疸よ。 黄疸とはどういう病気? 」
チャングム 「黄疸とは、肝臓と胆のうが、侵され、
胆汁〔たんじゅう〕が正常に分泌されないために起こる病状で、
あざやかな黄色は “陽黄” といい、
それほどあざやかでない くすんだ黄色みは “陰黄” といいます。」
先生 「次。診断して! 」
チャングム 「患者の顔が青いので、癇性・痛症・汚血・引きつけ が考えられます。
この患者は、鼻と眉の間と唇のまわりが青く、これは気と血液の流れが正常でなく、
風邪〔かぜ〕や脳卒中〔そっちゅう〕の前兆だと思います。」
◎ 五 色 診
五行/臓腑/色の相生・相剋 関係図
─ 図略 ─
◆ “色に出る” → 色=顔色
・・・ 漢方・中医で重視 (『論語』にもよく登場しています)
ex.
・ 木性:肝臓・胆嚢 = 青 : 良くても悪くても「あおみ」
知力・若々しく健康的な青み VS 青白い・青びょうたん
(血の気がひいて顔色が悪いこと/= pale )
cf.【若々しい青年時代 + 季節の春 → 「青春」 】
・ 火性:心臓・小腸 = 赤 : 心臓(循環器系)、血圧。「あかみ」
快い・きれいな赤み・ピンク、紅潮(顔・頬に血がのぼって赤味をおびること)、
ほんのり桜色 VS 不快な赤み、赤ら顔、赤黒い
cf.(「何かこう、顴骨〔かんこつ/=頬骨〕なんかに
不自然にポーッと赤みがでてくると、だいたい心臓病患者が多いね。」)
・ 土性:脾臓・ 胃 = 黄 : 「きみ」・「きいろみ」
あざやかな黄色・“陽黄” VS くすんだ黄色みは “陰黄” 、黄疸〔おうだん〕
・ 金性:肺臓・大腸 = 白 : 健康的な「白さ」 と不健康な「白さ」 cf.「白」=「素」
「色の白いのは七難隠す」、生き生きとした白、肺病の婦人に美人が多い
VS 生気のない白・「白っちゃける」
・ 水性:腎臓・膀胱 = 黒 : 健康的な「黒さ」 と不健康な「黒さ」 cf.「黒」=「玄」
小麦色の肌、赤銅色〔しゃくどういろ〕の肌 VS どす黒い肌色、うっ血・汚血
(この続きは、次のブログ記事に掲載しております。)
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