2015年紅葉シーズンのアーカイブです。

2015年11月6日(金)

 延岡市の行縢(むかばき)山は大崩山地の南東端に位置する花崗岩の岩山で、雄岳(標高829m)と雌岳(標高809m)の間には「日本の滝百選」に選定された行縢の滝を擁しており、南面から見上げると登高欲をかき立てられます。
  南麓の行縢神社そばには 宮崎県むかばき青少年自然の家 があるため、雄岳へのメイン登山道は小学生の登山コースとしてよく整備されており、(見た目の険しさの割に)比較的安全に山頂に立つことができます。雄岳山頂からの眺めは素晴らしく、延岡市街地から日向灘までが一望のもと。何度登っても飽きない楽しさがあります。

 一方、行縢の滝を挟んで雄岳と対峙する雌岳ですが、こちらは雄岳と比較して遜色のない標高を持ち、南面には立派な断崖を有しているにもかかわらず、訪れる人は少なめです。私も登ったことがなかったので、紅葉シーズンに合わせて登ってみることにしました。雌岳への登山口は2か所あるので、往路は行縢の滝の上の雌岳分岐から登り、復路は県民の森に下ることにします。

BlogPaint
 延岡市の国道218号から「行縢山」「青少年自然の家」の案内板に従って北に分岐。6.3kmで行縢神社に到着します。
画像中央が登山口・宮崎交通路線バスのバス停で、左手に行縢神社の参道があります。画像右はトイレです。駐車場は車道を少し進んだ左手にあります(10台程度)。この日は平日ですので、車道を400mほど進んだ地点から左の林道に入り、さらに350mほど進んだ上の駐車場まで入ります。


上の駐車場は5台分ほどの広さなのでシーズン中はとめられないこともあります。また、ここまでの林道がたいへん狭いため、運転にはご注意ください。上の駐車場の位置はこちら。

地理院地図

10:53  上の駐車場を出発。

10:57  木橋を渡って行縢神社からのメイン登山道に合流します。

10:59  もう一つの沢を木橋で渡り、本格的な登り坂に入ります。

11:03  滝見橋と名付けられた立派な吊橋を左岸へ渡り、雌岳の岩峰下を登っていきます。

11:13  ジグザグの急坂の途中、左手に行縢の滝への道が分岐します。

11:21  さらに登っていくと、右手に雌岳分岐の標識が現われるので、これを右折します。

11:30  雌岳への道は岩のゴロゴロした斜面を南へトラバース気味に登っていきます。途中で炭焼窯跡があります。

11:39  赤テープを頼りに立ち木につかまりながら急坂を登ると、雌岳から西に延びる尾根の末端に着きます。このあたりが661m標高点のようです。

2015_1106_114403-IMG_0001
11:44 眼下に行縢の滝を見下ろせるポイントがあります。なかなか新鮮なアングルです。

2015_1106_114452-IMG_0003
11:44 このあたりから紅葉が美しくなりました。松が多いため、くじゅうや祖母傾とはひと味違った眺めです。

2015_1106_114500-IMG_0004
11:45 紅葉を楽しみながら花崗岩の露出した尾根道を登っていきます。

2015_1106_115447-IMG_0007
11:54 馬の背状の岩場を下ります。トラロープが張られていますが、体重を預けるにはいささか心もとなく、しっかりとした立木で安全を確保して慎重に下りました。

BlogPaint
12:06 県民の森からのコースに合流しました。
2015_1106_123002-IMG_0016
12:07  ここからは尾根も広くなり、平凡な人工林の道です。

2015_1106_122425-IMG_0011
12:13-26 雑木林をひと登りで雌岳の山頂です。山頂広場からの眺めはありません。

2015_1106_121418-IMG_0010
12:14 雌岳山頂から東に進むと可愛岳方面の展望が開けました。こちら側は人工林化が進んでいます。

2015_1106_122639-IMG_0013
12:26 雌岳山頂を出発。山頂周辺は紅葉の森が残っていました。

2015_1106_122710-IMG_0014 - コピー
12:27 山頂近くに ミヤマママコナが 咲いていました。

12:31  行縢の滝と県民の森の分岐まで戻ってきました。ここは往路を戻らず、県民の森方向に進みます。

2015_1106_123754-IMG_0019
12:37 行縢の滝上からくるコースと比べ、県民の森に向かうコースは人工林が多くて地味ですが、踏み跡はしっかりしています。紅葉もところどころで見られます。

2015_1106_123819-IMG_0020
12:38 崩壊地を下ります。

BlogPaint
12:46 雌岳と726mピークとの鞍部に下ってきました。東に下れば桑平、西に下れば県民の森です。

2015_1106_125132-IMG_0023
12:51 鞍部から谷状の地形を下っていきます。やがて谷に沢が水が流れ始め、よどみには魚影が見えます。こんな山奥、しかも下流に大きな滝がある場所にどのような経緯で魚が棲みついたのか不思議でなりません。

BlogPaint
12:57 県民の森の一角に下りてきました(雌岳・桑平分岐)。本流沿いに北へ向かえば1分で県民の森の東屋、木橋を渡って本流沿いに南へ向かえば10分で山の神峠です。

2015_1106_130259-IMG_0027
13:02 ちょっと寄り道して県民の森の東屋へ。行縢山(雄岳)へのメインルートから外れているためいつ来ても静かです。

2015_1106_130209-IMG_0026
13:02 東屋の先の渓流。直進すれば北岳を経て行縢山(雄岳)です。今日はここで引き返します。

BlogPaint
13:06 先ほどの雌岳・桑平分岐まで戻ってきました。帰路は画像の木橋を渡って下流へ進みます。

13:12  山の神峠。行縢山(雄岳)からのメインルートに合流します。

13:17  雌岳分岐に戻ってきました。あとは往路を下るだけです。

13:43  上の駐車場に帰着しました。

 行縢山の雌岳は初めて登りましたが、行縢の滝上から661mピークを経て雌岳に至る道がスリリングで気に入りました。あまり期待していなかった紅葉も結構楽しめた感じです。雌岳~県民の森のコースは人工林が多くて平凡でしたが、県民の森周辺の渓流の雰囲気が良いため往路とはまた違った楽しさがありました。
 この日は出発が遅かったので雌岳に登っただけですが、あと2時間プラスすれば雄岳も回れるので、できれば両方楽しみたいところです。