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  • 2018年12月17日19:55

嗚呼、名勝負(10) NBA 1995東地区決勝 マジック×ペイサーズ第4戦

名勝負コラム、記念すべき第10回。

区切りの回なので、ここはわしの王道、
NBAの名勝負でいきましょう。

もう20年以上前のゲームですが、
ラストの興奮はいまでもよく覚えています。


1995年の
イースタンカンファレンス・ファイナル、

このシーズン、若きシャックとペニーのコンビで
旋風を巻き起こしたオーランド・マジックと
レジー・ミラーを軸に悲願のファイナルを目論む
インディアナ・ペイサーズが激突、

彼らは第4戦でとんでもないゲームを
繰り広げてくれました。


ここで、一瞬脱線。


Bリーグ開幕戦のゲスト解説を務めた田臥勇太は、
残り数分のところで、こう言いました。

「ここからがバスケットボールの一番面白い時間」

確かに終盤の点の取り合い、戦略のアレコレ、
手に汗握る時間帯は、バスケの醍醐味です。


ところがところが、このマジック×ペイサーズは、
残り数分どころか、残り数秒でドラマが起きます。
しかも、何度も何度も。

まさにバスケットボールのラスト数秒の面白さが
凝縮されたようなゲームだったといえるでしょう。


1995年のプレイオフといえば、

マイケル・ジョーダンが一度目の引退から
復帰したものの、ブルズは絶対王者といえるほどの
力は取り戻していないときであり、

そのうえ前年王者のロケッツがリーグ6位と
乗り切れておらず、どこが勝つか分からない
群雄割拠の状態になっていたとき。
 

そんな中、イースタン・カンファレンスで
大きな注目を集めていたのが、今回の主役の片方、
オーランド・マジックでした。


デカすぎる体と、そのくせに速すぎる動き、
しまいには強烈ダンクでゴールを破壊して見せ、
怪物としか言いようのないプレイを見せる
「シャック」こと、シャキール・オニール、

歴史的スーパースター、マジック・ジョンソンに
「まるで自分を鏡で見ているようだ」と言わせ、
ネクスト・ジョーダンの筆頭候補に躍り出た
「ペニー」こと、アンファニー・ハーダウェイ、

二人の若き才能が暴れまくります。


脇役も素晴らしい陣容。

第一期ブルズ王朝の立役者の一人である、
正統派PFのホーレス・グラント、

シャック入団前のマジックの得点源で、
共に好シューターである、
ニック・アンダーソンとデニス・スコット。


シャックの豪快ダンクあり、
ペニーの華麗な個人技あり、
その二人の見事なコンビプレイあり、
中あり、外あり、技術あり、スピードあり、

しかも選手たちが若いときたら、こりゃもう
次世代を担うチームになると、誰もが思いますよね。

そして事実、彼らはレギュラーシーズンを
東全体1位の勝率で駆け抜け、プレイオフも順調に
勝ち上がり、復帰直後のジョーダンたちをも破り、

ついには東地区ファイナルまで辿り着きます。
もはやこのまま優勝しそうな勢い。


が、
そうは問屋がおろしません。


立ちはだかるは、
インディアナ・ペイサーズ。

ニューヨーク・ニックスとともに
ブルズ王朝時に二番手以下に甘んじていた強豪。

エースのレジー・ミラーが
宿敵ニックスを、「ミラー・タイム」で破り
(この試合も、とんでもない試合だった!)、
ここまでやってきました。


2人の若きスターを擁するマジックと、
ミラー率いる無冠の強豪ペイサーズ、

この対決は第7戦までもつれる激闘となります
(最終的にマジックが勝ちます)が、
なんといってもハイライトは第4戦です。


舞台はペイサーズのホーム、
マーケット・スクエア・アリーナ(当時)。

これはこれは凄い試合でした。


当時、元選手や解説者がみなこう言ったんです。

「こんな試合は観たことがない」



互いに持ち味を発揮し、
一進一退の攻防となったこのゲーム、

ドラマは、
なんと残り13秒(!!)から始まります。


まずは残り28.4秒、

ORL 87
IND 89

ペイサーズ2点リードの場面。

※因みにシャックは既にファウルアウト


マジックのボールから始まったこの攻撃、
ペニーのパスから、ブライアン・ショウが
スリーポイントを沈め、
マジックが逆転に成功します。


残り13.3秒

ORL 90
IND 89

ペイサーズはもちろんタイムアウト。


普通の試合ならば、これが勝負を決する
値千金の一発となるのですが、
この試合は、普通じゃありません。

これが終わりではなく、始まりなのです。


タイムアウトが明け、
残り13.3秒から試合再開。

ペイサーズは当然のように、
この男にウイニングショットを託します。

稀代のクラッチシューター、
レジー・ミラーが、スクリーンを巧みに使い、
密集地帯から飛び出して、ボールを受け、

必殺のスリーポイント。
 
YES!!


残り5.2秒

ORL 90
IND 92


結構なタフショットでしたが、
ミラーには関係ない。
彼はこういう時に決める男なのです。


再びペイサーズがリード。

今度はマジックがタイムアウトです。


残り時間はわずかに5秒。
しかもマジックにはシャックが居ない。

今度こそ「普通なら終わり」の展開。


だが、このゲームは普通じゃない。


シャックが居なくても俺が居る。
もう一人の男、ペニーが魅せます。

ハーフライン付近でスローインを受け取ると、
自ら持ち込み、スリーポイント。


YES!!

残り1.3秒

ORL 93
IND 92


マジック、ペニーによる劇的な一発。
これまたタフショットながら決めた。

ペイサーズ、タイムアウト。


なんなんだ、この試合は、と
全米がざわめくスペシャルナイト。


何度も言いますが、普通じゃない試合です。

そう、ドラマはもう一発待っていました。


ペイサーズ最後の攻撃。

名将ラリー・ブラウンが作戦ボードを持ち出し、
選手たちに動き方を指示します。


残り1.3秒、
ハーフラインからのスローイン。

運命のボールは、
エースのレジー・ミラーへ、


ではなく、


フリースローラインあたりに陣取った、
センターのリック・スミッツへ。


当時の情報をわしは覚えています。
スミッツはこう語っていました。

「ベンチで、フェイクを入れる時間はある、
とアドバイスをもらったんだ」


スミッツは、ターンと共に
一発シュートフェイクを入れ、
相手センターを飛ばします。

そのブロックの下をくぐるような動きから、
得意のワンハンドジャンパー。


YES!!!


残り0秒

ORL 93
IND 94


これぞ、ブザービーター!!

これぞ、奇跡の大逆転!!!


1.3秒で、よくぞフェイクを入れた。
そして、よくぞそのシュートを決めた。


しかし、なんという試合なんでしょう。

なんとなんと、13秒の間に
3度もリードが入れ替わったのです。


両軍とも得点が入るたびに
タイムアウトを取るので、
最後の13秒が、まあ長い長い(笑)。


こうして、ドラマチックナイトを制した
ペイサーズですが、

残念ながらシリーズまでは
制することができませんでした。

前述のとおり、この東地区ファイナルは
4勝3敗でマジックが勝利します。


が、
そのマジックも、ファイナルでは、
全盛期のアキーム・オラジュワン率いる
ヒューストン・ロケッツに敗れてしまい
(しかも0勝4敗のスイープ!)ゲームセット。


こうして1995年のNBAは
幕を閉じるのであります。


ペイサーズ大好きなわしは、
「あーー、この時マジックに勝ってればなあ」
と、悔やんだものです。

ホント、
東準決勝のミラータイムといい、
このスミッツの一発といい、
劇的なゲーム続きで来ていたので。

この勢いでファイナルに行っていれば、と。


ミラーは5年後にファイナルに進出しますが
その話は、多分、また今度(あるのか??)。



いつぞやのマグレディのように、一人のスターが
爆発して点を獲りまくるラストシーンもいいけど、
互いに主役が移り変わるこの攻防も神がかってます
※自動的に途中から再生されます




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嗚呼、名勝負(10) NBA 1995東地区決勝 マジック×ペイサーズ第4戦 へのコメント一覧

  1. 1.
    • 弥生
    • 2018年12月17日 20:27
    • 5
    これはガチで伝説の試合
    当時のテレビ番組NBAマニアでもかなり大きく扱われていましたね!
  2. 2.
    • バスケ狂
    • 2018年12月17日 20:28
    ありましたねー、奇跡の13秒。シャックとペニーが解散しなかったらNBAの歴史も違っていたと思いますねー
  3. 3.
    • ひろき
    • 2018年12月17日 20:59
    懐かしい!

    それまでピッペンが履いていたバッシュを選んでいた自分が、このプレイオフからペニーモデルを買うようになりました。エア・フライトワン。
  4. 4.
    • 清水
    • 2018年12月17日 21:04
    記事のあとに動画見たらクソおもしれー
  5. 5.
    • レジナルド
    • 2018年12月17日 22:31
    インタビュアーはアマド・ラシャド
  6. 6.
    • シグマ
    • 2018年12月18日 09:20
    マジックがブルズを倒したゲームはグラントが熱かった。古巣にスラムダンクをかまして、カメラにガッツポーズ!
  7. 7.
    • ジョンサリー
    • 2018年12月18日 09:22
    この試合でペニーがワンハンドダンクを決めたときどう見ても同時に前蹴りを入れているのは小さなトリビアww
  8. 8.
    • ヤン
    • 2018年12月18日 19:41
    バスケを見ていないけどドリームチームやシャック&ペニーやミラーの名は知ってるから懐かしい気がする。
  9. 9.
    • パデュー
    • 2018年12月19日 16:53
    トゥリー・ロリンズwww
    シャックの控えとして三番手くらいでたまに出てたなあ〜、懐かしいっすw
  10. 10.
    • 東はペイサーズ西はレイカーズファン
    • 2018年12月19日 20:53
    この年か1998年ブルズに第7戦で負けた全員坊主年が優勝に最も近付いた時だったと思っています。
    2000年のファイナルに到達した時は・・・
    ピークを過ぎてしまっていたのとレイカーズが強すぎた・・・
  11. 11.
    • ヒゲの弥太郎
    • 2018年12月20日 00:37
    • 5
    これ、絶叫したゲーム。
    このシーズン、シャックとペニーの存在が凄すぎて、それまでバークレーのいるサンズが好きだったんだけど、一気にマジックファンに。
    とにかくペニーが好きすぎて。。。
    シャックがマジックにいてくれて、ペニーの故障がなければどんな歴史を作っていたのかと。。。
  12. 12.
    • ああああ
    • 2018年12月21日 00:34
    自分はバスケはライトなファンで、NBAで一番記憶にあるのはジョーダンのいるブルズがファイナルでジョンパクソンのスリーポイントでサンズに勝った試合でしたが…

    なるほど、この試合の方がすげー

    こんなにリードしてるチームがコロコロ変わるスポーツはバスケくらいのもんですかね?

    スラムダンクの続きからこのブログに来たくちですが、最近はこの平日の記事の方が面白いと思うまであるかも。




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