2004年10月01日

マネーラインの控除率

基本中の基本として、今のうちにマネーラインの控除率の求め方を記しておく。Week 2ではunderdog +325 対 favorite -450 (PSで10点差程度)のマネーラインが見られたのでこれを例題とする。控除率の計算は以下の流れとなる。
1.オッズを、我々が慣れ親しんでいる「競馬方式」のオッズに変換する。
 Underdog +325は、暗算で4.25倍
 Favorite -450は、(100+450)/450=1.22倍
となる。

2.それぞれについて、「元金込み(種込みとも言う)で$1の配当となるためには何ドル賭けることが必要か」を計算する。これは1.のオッズの逆数になるので
 Undedogは1/4.25=0.235$
Favoriteは 1/1.2222=0.818$

3.従ってどちらが的中しても$1のリターンとなるために必要な賭け金総額は
0.235$+0.818$=1.053$

4.投資が1.053$であるのに対してリターンが$1となるのでpay out率は
1/1.053=94.92%、従って控除率は1-0.9492=0.00508, 即ち5.08%

である。他にもいろいろな導き方が出来るが、この流れで考えるのが分かりやすいと思う。なお、ここで出て来た控除率は、損失補填プロモーションで述べたような、マネーラインを逆張りする形の賭けをする場合の損益計算に必要となることが多い。エクセル等を利用すれば、一度作っておくだけでよいので便利である。

 さて、控除率が0であれば、Favoriteの−xxxとundedogの+yyyの数値は一致する。上の例の場合に、「もし控除率が0であったらどういうラインとなったか?」を計算してみよう。

5. 控除率を0%、即ちpay out率を100%とするためにはそれぞれの競馬方式のオッズを1/94.92%=1.053倍すれば良い。従って控除率が0であれば
 Underdogの競馬方式オッズ:4.25*1.053=4.477
Favoriteの競馬方式オッズ:1.222*1.053=1.288

6. 1.の計算の逆算を行えば
 Underdogのマネーライン +348
Favoriteのマネーライン -348
となる。(両者の数値は必ず一致するので、実際は一方のみ計算すれば良い)
 ここで注意すべきは、控除率のない場合のマネーラインは、単純に450と325の真ん中(450+325)/2=387.5よりはかなり小さめの値になるということである。ラスベガスのオッズを利用して、友人同士でいわゆる「お握り」をする場合、387.5をお握りラインとする雑な方式ではなく、上記の計算に従って公正なラインを出すべきであろう。逆に言えばいい加減なお握りラインを出しているようなコミュニティがあれば、underdogに賭け続けることが吉となる。こういう話も防衛知識として一応知っておこう。

防衛的知識と言えば、ポーカートーナメントにおける理論的に「公平な」ディールの方法というのがある。直感的には賞金総額を、持ちチップ量に比例した形で分配することが公平のように思えるが、実はこの方式はショートスタックに不利である。「ある」仮説の下で、ディール金額を計算すると、ショートスタックに対しては持ちチップに比例した量より多目に、ラージスタックに対しては少なめに分配することが公平となる。”Gambling theory and other topics” (by Mason Malmuth)で紹介された考え方であるが、”Tournament Poker for Advanced Players” (by David Sklansky)にも、この結果と関連付けてトーナメントの戦術論が語られているので、トーナメントプレーヤーには一読を勧めたい。

Posted by junior_seau at 02:13