南京事件「証拠写真」を検証する


 伊藤純子です。当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。今回「南京事件」のトピックを掲げたところ、すご〜いアクセス数をカウントいたしました。この場をお借りして、心から感謝と御礼申し上げます。

 「南京事件」の記事掲載をめぐり、賛同の声、あるいは反対の声がそれぞれたくさん寄せられております。またありがたいことには、両サイドの方々から資料添付、あるいは推薦本などの情報提供いただきました。ここに謹んで御礼申し上げます。

 拙いながらも当ブログでこの「南京事件」をめぐり、「あった派」「なかった派」の討論ができたことは、ブロガー冥利に尽きます。

 さっそくですが、私、伊藤純子は、南京大虐殺なんぞ「なかった」と、改めて申し上げたいと思います。そもそも私が「なかった」に一票投じたのにはそれなりの理由があります。おそらく「あった派」は目を通さないと思われますが、『南京事件「証拠写真を検証する」』(草思社 1575円)を読んで欲しいと思います。

 そもそも「南京事件」とは何か−。旧日本軍が南京で殺戮、強姦、放火、略奪など悪虐非道の限りを尽くし30万人の中国人を虐殺した、というもの。実際、教科書にも掲載されていたので、私たちはこれを「真実」として受け止めていました。成年に達した後も、ジャーナリストの本多勝一『中国の旅』(朝日新聞社1972年)や、笠原十九司『南京事件』(岩波新書、1997年)、アイリス・チャン『ザ・レイプ・オブ・南京』(ペンギン・ブックス、1997年)などが「南京大虐殺」は「史実」であるとして、日本は全世界から極悪非道な民族である、とされていました。ここまではみなさんも周知のとおりと思われます。

 一方で、この「大虐殺説」に疑問を抱く人たちも存在しています。例えば、阿羅健一『「南京事件」日本人48人の証言』(小学館文庫、2001年)は、その疑念を晴らすために、当時南京にいた日本軍人、外交官、ジャーナリストから直接証言をまとめて書かれた本です。この本を入手していないので、詳細は語れませんが、ジャーナリストの櫻井よしこ女史の曰く、「関係者の体験談を集めた第一級の資料」と評しています。

 そこで、今回ご紹介する本『南京事件「証拠写真を検証する」』は、『中国の旅』『ザ・レイプ・オブ・南京』などが証拠としている写真がはたして「第一級の資料」であったかどうかを検証しています。著者の東中野修道亜細亜大学教授は「南京事件研究会写真研究分科会」を設立し、3年かけて虐殺「あった派」の書物に掲載されている写真を検証。結論として「大虐殺説」を全否定されたのであります。

東中野教授ら研究会メンバーが見た写真は実に「3万枚」を超えるとか。この中から南京事件の証拠とされている約140枚を選び出し、撮影者、撮影場所と時期、キャプション、出所・提供者など写真の特性を洗い出していますが、科学的とさえいえる検証作業の結果、南京大虐殺の「証拠写真」として通用するものは1枚もないことがわかってきました

虐殺「あった派」が主張する証拠写真の情報源は『外人目撃中の日軍暴行』(編者は国民政府顧問ハロルド・ティンパーリ)と『日冦暴行実録』(国民政府軍事委員会政治部編)とされているそうですが、この2冊は1938年8月、国民政府が戦争プロパガンダ用に刊行したものだったそうです。これが、当ブログのエントリでご紹介した映像であります。東中野教授ら研究メンバーの渾身の力を振り絞って刊行したこの本を読んで、「虐殺があった」と100歩譲っても私には言えません。

 実際に中国政府は「(虐殺された数など)問題ない」などと、30万人もの中国人が虐殺されたこと自体を否定し始めています。ここまで証拠が揃えば、中国も文句は言えないとさえ思われます。


 そもそも「カチンの森」をご存知ですか?ポーランド北部のカチンで起きたポーランド人捕虜虐殺事件のことです。当初、非道な虐殺はナチス・ドイツの仕業とされていましたが、な、なんと、これも検証の結果、ソ連兵による虐殺だったことが明らかにされました。


 だから、何だ?と言われるのでしょうけれど、証言だけをもとに「あった」と決定するのは勇み足ではないか、と思われます。

 もう一度、繰り返します。

 南京大虐殺など「なかった」と信じます。