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 『ロストパラダイス・イン・トーキョー』の白石和彌が、ベストセラーノンフィクション「凶悪-ある死刑囚の告発-」を映画化した衝撃作。ある死刑囚の告白を受け、身の毛もよだつ事件のてん末を追うジャーナリストが奔走する姿を描く。主人公を『闇金ウシジマくん』シリーズなどの山田孝之が演じ、受刑者にピエール瀧、冷血な先生をリリー・フランキーが熱演する。それぞれの男たちの思惑が複雑に絡み合う、見応えたっぷりの展開に引き込まれる。

 ある日、ジャーナリストの藤井(山田孝之)は、死刑囚の須藤(ピエール瀧)が書いた手紙を持って刑務所に面会に訪れる。須藤の話の内容は、自らの余罪を告白すると同時に、仲間内では先生と呼ばれていた全ての事件の首謀者である男(リリー・フランキー)の罪を告発する衝撃的なものだった。藤井は上司の忠告も無視して事件にのめり込み始め……。


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 リアルティーを演出したという点では完璧な映画だと思います。役者の演技も大変良く、その役者自身の本性じゃないか?と錯覚しちゃうくらいすごかったです。ただ、おススメはしません。上記のように死刑因の告発した事件の首謀者をジャーナリストが追っていく話で、身内でない老人の保険金目当てで残虐に殺人をしていくシーンが多いので、見てて気持ちの良い映画では決してないのです。

 例えば、アル中のじいさんを自殺に見せかけて殺すために、何日もかけて死ぬまでアルコールを飲ませ続けます。飲めないときは強制的に酒瓶を口の中に押し込み酒を流しこみます。それでも死なないため、スタンガンで気を失うまで感電させた後に、氷水の貼ったバスタブに放り込み、心臓麻痺に見せかけた殺人シーンがとても印象的でした。

 ネタバレですが、最後には藤井の調査の結果、首謀者の逮捕まで持ち込むことができるのですが、見方を変えれば死刑因の狙い通り、首謀者への復讐に上手いように利用した凶悪さ、凶悪な事件に関わったがために、自らも凶悪に憑りつかれてしまった様が描かれているのです。一歩間違えれば、簡単に凶悪って生まれることをリアルに感じる映画です。

評価

★★★★☆ (★4.0)

ちなみに主人公の藤井の上司役の女性編集者は当時「新潮45編集長」の中瀬ゆかりをモデルにしています。そんな中瀬ゆかりは5時に夢中の木曜レギュラーコメンテーターとして出演してるんですよ♪ 岩井志麻子とのタッグが面白いですw