2011年08月29日

04年10月残灯録(会員作品)

残灯録 会員作品

  横浜 美子
しあわせの目盛りを知っているわたし
祭り去り田畑の実り篭一杯
虫の声淋しくなって夏を恋う
十五夜へ秋を供えて騒ぐ孫
燃えた夏ほっと一息赤とんぼ

  木村奈 生美
味噌汁の匂い玄関まで溢れ
朝起きて今日の戦考える
Tシャツの白さ家庭の良さが見え
家事の間に何気なく出る一句二句
明日の夢たっぷり包んでいる布団

  五十嵐てつ子
指の先までも踊りの芯がある
コスモスもすすきも秋を連れてくる
秋の陽がそこに燃えてる彼岸花
風が来て揺れる足場にある不安
止むことを知らぬ交通禍を嘆く

  佐藤 光子
萩芒活けて職場は秋の色
忘れてた風が私をノックする
再会に過去の辛さを語り合い
糸車繋げなかった細い指
青春の痛手を綴る帯ドラマ

  若佐 俊水
台風で気が休まらぬ当たり年
小学の孫に意地張るへぼ将棋
納得の数字で終える血圧計
おれおれに老いの虎の子狙われる
何となく胡散臭いぞ骨董品

  野坂美 智子
残暑背に小さな庭の草むしる
私からあなたに贈る命の輪
ひばり聞く川の流れの様に聴く
青虫を潰すかすかな自己嫌悪
夕焼けが沈む明日をどう生きる

  京武 悠治
雑踏で他人の息を吸って生き
手鏡の裏で女の夢炎える
ネオン街熟れた女に踊らされ
前向きに生きても未練たまり出す
洗脳をされて都会を闊歩する

  久保田一竿
どちらかが折れると解ける倦怠期
一言が火花を散らす羽目になる
来世では誰と連れ添うやらお前
いい方にとれば互いに気が和む
秋風が好きとすすきの穂がなびく

  浜中もとく
独り身を決めて女は犬を抱く
種殻に同情をして生きている
むずかった虫も治まる吟醸酒
指切りをいつも忘れるのは大人
お一人様などと言わせぬキャリア嬢

  西野 秋子
女です軽い嫉妬の二つ三つ
くちびるに釘を打たれているピエロ
寒い語を持って来たのは女神です
抽出しに私の過去を眠らせる
生きてゆくための笑顔を別に持つ

  上野しん一
欲のない指にトンボが来てとまる
しぼむより風船はじけた方がいい
メールのみ打つ子自然に見放され
甘い水舐めてほたるは身を崩し
青春を満喫してる放れ駒


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jyouyatou at 12:27コメント(0)トラックバック(0) 
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