逆上がり
2008年10月20日
04年6月百箭集
百箭集 上野しん一選
○逆上がりできて鉄棒有難う 悠治
逆上がりができるまでには、手の皮をすりむくほど鉄棒につき合ってもらった。達成した満足感は相手をしてくれた鉄棒へも感謝しなければならないことなのだ。
○性能がわるく人間やめました 悠治
人間が人間であるには、それなりの緊張感も努力も求められる。いくら力んでも思うようにゆかないことは多いし、いい加減放り出したくなる。そんな心情なのであろう。
○肚割ってざくろは旬を匂わせる 悠治
「石榴」庭木。六月ごろ、赤色の花が咲く。実は丸く、熟すとさけて多数の種子をあらわす。と辞典にある。“肚割って”は、その状態にかけて、油の乗った人間の動きを指しているようにも見える。
○添い遂げるつもりで愛の誓詞読む 悠治
その時はみなそうなのだが、年月が経つにつれて、もろくも崩れ去るのがお決まりの筋書きで、浮かれた気分だけでは、とてもゴールはおぼつかない。
○定年の碇は妻の手に下ろし 悠治
それは当然であるし、それしかないとも言える。奥方の意のままにというのが最も利口なのかも知れない。
○遮断機が上がると風が丸く吹き 悠治
その解放感はまさに貴重である。ねじれた風も本来の素直さに戻り、人々はよろこびを享受することになろう。
○水中花内緒話を聞きあきる 悠治
組み合わせが絶妙。何組の内緒話を聞いたのであろうか。その組み合わせもまた多彩なことがうかがわれる。
○逃げ切りをはかると通行止めに出る 悠治
得てして、そんなものである。物事はうまくゆかないのが常で、まんまと逃げ切ると面白味がなくなってしまう。
○逆上がりできて鉄棒有難う 悠治
逆上がりができるまでには、手の皮をすりむくほど鉄棒につき合ってもらった。達成した満足感は相手をしてくれた鉄棒へも感謝しなければならないことなのだ。
○性能がわるく人間やめました 悠治
人間が人間であるには、それなりの緊張感も努力も求められる。いくら力んでも思うようにゆかないことは多いし、いい加減放り出したくなる。そんな心情なのであろう。
○肚割ってざくろは旬を匂わせる 悠治
「石榴」庭木。六月ごろ、赤色の花が咲く。実は丸く、熟すとさけて多数の種子をあらわす。と辞典にある。“肚割って”は、その状態にかけて、油の乗った人間の動きを指しているようにも見える。
○添い遂げるつもりで愛の誓詞読む 悠治
その時はみなそうなのだが、年月が経つにつれて、もろくも崩れ去るのがお決まりの筋書きで、浮かれた気分だけでは、とてもゴールはおぼつかない。
○定年の碇は妻の手に下ろし 悠治
それは当然であるし、それしかないとも言える。奥方の意のままにというのが最も利口なのかも知れない。
○遮断機が上がると風が丸く吹き 悠治
その解放感はまさに貴重である。ねじれた風も本来の素直さに戻り、人々はよろこびを享受することになろう。
○水中花内緒話を聞きあきる 悠治
組み合わせが絶妙。何組の内緒話を聞いたのであろうか。その組み合わせもまた多彩なことがうかがわれる。
○逃げ切りをはかると通行止めに出る 悠治
得てして、そんなものである。物事はうまくゆかないのが常で、まんまと逃げ切ると面白味がなくなってしまう。
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