中学から第2外国語必修へ 都立小中高一貫校で計画未来を担う強くたくましい子とは? 東京学芸大学附属小金井小学校

2017年05月02日

附属廃止の動きも…国立大学の教育学部に何が?


国立の宇都宮大学の教育学部が、附属幼稚園の廃止を検討していることを明らかにしました。小・中学校など他の附属学校も含め、今後の在り方を1年かけて検討するといいます。その大きな理由は、国からの運営交付金が減少していることだとしています。いったい、何が起こっているのでしょう。どうやら同大学だけではなく、他の国立大学にも共通する課題のようです。


法人化で交付金削減、肩身狭く

国立大学には現在、教員養成を目的とする教育学部が43都道府県に44学部(うち単科大学が11学部)設置されています(教育学などの教育・研究を主とする「教育学系」の教育学部を除く)。かつては全都道府県に教員養成学部があり、その実験校として学部附属の学校を置いていたのですが、2004(平成16)年度に国立大学が法人化されたのを機に、鳥取大学が教員養成機能を島根大学に移動し、教育学部の附属学校は大学附属になりました。山形大学(地域教育文化学部)、福島大学(人文社会学群)、富山大学(人間発達科学部)は、教職課程を残しつつ、学部としては教員養成目的という看板を降ろしています。

国立大学法人になったことによって、国の直轄を離れて運営が比較的自由にできるようになった半面、国からの運営費交付金が毎年約1%ずつ削減され、その分またはそれ以上を、外部の研究費や寄付金など独自に賄う必要に迫られました。

そこで困るのが、学生の教育を主とする学部、とりわけ教員養成学部です。理工系などに比べて、多額の科学研究費や委託研究費を国や企業など外部から獲得することは困難です。授業料を一定の範囲内で値上げすることも認められていますが、学生の負担も考え、どこもしり込みしているのが現状です。

単科の教育大学はもちろん、総合大学の中での教育学部も安泰ではありません。大学全体が財源確保に悩んでいるのに、附属学校も含めて教員数が多くて人件費が掛かり、しかも「稼げない」教育学部は、他学部から白い目で見られ、肩身が狭いと関係者は口をそろえます。



2022年度以降は県境を越えて再編・統合か


そこで昨秋から文部科学省は、「国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議」を設けて、それらの在り方を検討してきました。そこでは、

▽全都道府県に、現職教員の再教育を含めた「教職大学院」を設置する(現在は山形・富山の両大学を含めた39大学)

▽国立教員養成大学・学部の入学定員を全体的に減らし、近隣の大学と協力して一部教科の教員養成を集約したり、更には学部自体の再編・統合も視野に入れたりした検討を進める……

といった検討課題が浮上しています。


国立大学法人は、6年ごとに中期計画を立て、文部科学大臣の承認を受けることになっており、第3期計画(2016〜21<平成28〜33>年度)では、教員免許取得を義務付けない教育学部の新課程(いわゆるゼロ免課程)を廃止して、その定員分も活用して新学部を創設することが進められました。しかし第4期の始まる2022(平成34)年度に向け、教員養成課程に関しても県境を越えた再編・統合が現実になるのは避けられない情勢です。

公私立大学も含め、地域・地区でどう教員を養成していくか、検討が迫られます。その中で附属学校も、今までのような形で存続できるとは限らないのです。

※国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/077/index.htm

(筆者:渡辺敦司)

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