東京都立小中高一貫教育校

2021年04月19日

意外に知らない「お受験」の今 コネなし、ひとり親でもチャンスはある


“お受験”と言われる小学校受験は、多くの家庭にとって「興味はあるけれど縁遠い世界」という感覚だろう。だが、コロナ禍にもかかわらず今年も小学校受験人口は増えているという。そこで、お受験の基本情報と最新動向について、安田教育研究所の安田理氏に解説してもらった。


私は毎年2月ないし3月に小学校受験の模試会場で保護者に講演している。当然私立小学校の校長、幼児教室の先生との交流も生まれる。そういう意味では、お受験の世界に多少関わっていると言える。だが、メインの仕事ではないので、この稿を書くにあたっては小学校受験新聞、富士チャイルドアカデミーなどにも協力を仰いだ。


出願者数ベスト10 人気はやはりエスカレーター校



最新の中学入試なら2021年度入試であるが、小学校の場合は2020年度であり、ここからして違う。なぜなら小学校の入試は10月、11月に行われるからである。

まず2020年度入試で出願者数が多かったベスト10を上げてみよう。


・慶應義塾幼稚舎(共学)
・慶應義塾横浜初等部(共学)
・早稲田実業初等部(共学)
・成蹊小学校(共学)
・洗足学園小学校(共学)
・桐朋学園小学校(共学)
・東洋英和女学院小学部(女子)
・西武学園文理小学校(共学)
・暁星小学校(男子)
・昭和女子大学附属昭和小学校(女子)


洗足学園小学校のように中高は女子校でも小学校は共学というケースが多数あるのも小学校の特徴だ。晃華学園小学校、聖ドミニコ学園小学校、星美学園小学校、トキワ松学園小学校、鎌倉女子大学初等部、カリタス小学校、相模女子大学小学部、清泉小学校、捜真小学校などもそうである。

ベスト10を見る限りは、慶應義塾2校、早稲田実業、成蹊、昭和女子大と大学まで続いているエスカレーター校の人気が高いことがわかる。


「中学受験小学校」の人気も高まっている

一方、前年からの増加数では、品川翔英小学校、聖ドミニコ学園小学校、宝仙学園小学校、洗足学園小学校、カリタス小学校、横浜英和小学校、西武学園文理小学校など中学受験することが前提の教育が行われる学校が並ぶ。

全員ないし多くが中学受験する姿勢の私立小学校の環境のほうが、子どもが受験に抵抗なく挑めるという考えである。実際、こうしたタイプの小学校は学習進度が速く、高学年後半までにカリキュラムを終え、入試問題に取り組んでいる小学校もある。



高学歴サラリーマン、晩婚の保護者が多い

なぜ幼児教室を含め多数のお稽古事費用、送り迎え等大変な労力をかけて、また入学後も高額な学費がかかるのに、お受験するのだろうか。話を聴いてみると、学校のタイプにより異なる面はあるが、主に下記のような要素にまとめられる。

・公立小学校にはない恵まれた教育内容(レベルの高い教科指導、英語学習、学校によっては海外研修、遠隔地での宿泊研修、レベルの高い総合学習、きちんとした生活指導など)に惹かれて。

・育児放棄のような状況の子がいる公立小学校は回避したい。

・恵まれた環境(きちんとした教師、ゆとりある保護者、すばらしい施設など)
で子どもを過ごさせたい。

お受験といえば、以前は限られた富裕層の家庭の子が主であったが、高学歴のサラリーマン家庭にまで広がってきていることが、小学校受験人口の増加を後押ししている。冒頭に述べた模擬試験会場でも、来場者の多くが見るからに高学歴のサラリーマンタイプだった。

また年齢層も比較的高い。仕事優先で来ていて晩婚の保護者が多いのである。
ほとんどがスーツ姿で両親そろって参加していたのも印象的であった。



お受験って、何を試験をしているのか?

選抜の仕方は大きく2つに分けられる。「ペーパー校」と「ノンペーパー校」である。

【ペーパー校(比較的ペーパーを重視している小学校)】
暁星小学校、成蹊小学校、白百合学園小学校、雙葉小学校、東洋英和女学院小学部、日本女子大学附属豊明小学校、立教女学院小学校、光塩女子学院初等科、洗足学園小学校、横浜雙葉小学校、精華小学校、桐蔭学園小学部など

【ノンペーパー校(個別テストを主としている小学校)】
立教小学校、学習院初等科、成城学園初等学校、玉川学園小学部、聖ヨゼフ学園小学校、捜真小学校など

※青山学院初等部は長年ノンペーパー校だったが、昨年はコロナの影響もありペーパーを実施。

「ペーパー校」、「ノンペーパー校」とも、運動、絵画制作、行動観察、面接などのテストが行われることは同様だ。これだけ選抜方法が異なっているので、模試はあっても、中学受験につきものの「偏差値」は存在しない。



巷に流れるお受験「都市伝説」の誤解

よく、お受験に関して巷で信じ込まれている情報の中には、「都市伝説」まがいで誤解されているものも多い。

例えば、「私立小学校にはコネがないと入れないのでは?」といった噂だ。もちろん縁故関係の合格がまったくないとは言えないが、大半はイメージされている以上に公平な選抜が行われている。

また、「保護者がシングルだと合格できない」という話も飛び交っているが、今どき、そんなことを言っている小学校は受験生を集められない。専業主婦でもシングルでも共働きでも関係なく、選抜要素のほとんどは子どもの状態だ。子どもが「人の話を最後までしっかりと聞いて理解できるかどうか」がもっとも大切だといえよう。

「〇〇学園小の保護者面接は紺でなければダメ」といった話も聞くが、そう言っているのは主にデパートの面接服売り場。むしろ学校側は「なんで皆さん紺なのかしら?」と不思議がっているほどだ。



共働き家庭の需要増え「課外活動」も充実

共働き家庭が増え、わが子をできるだけ長時間預かっていてほしいという需要が増えたことに伴い、小学校自体の学業終了後にもいろいろな活動を取り入れている小学校が増えている。

たとえば、アフタースクールでは外部のNPO法人を入れている小学校、トーマス、理英会、こぐま会などの塾とタイアップしている小学校、小学校独自で行っているところなどがある。当然費用は別だ。プログラムとしては下記のようなものがある。

【アスリート系】
サッカー、バスケット、剣道、チアリーディング、ダンス、卓球、体操、バレエなど。

【学習、アート系】
英語、プログラミング、書道、ヴァイオリン、フルート、ピアノ、漫画、クッキング、そろばん、科学実験、茶道、将棋など。

小学校独自で運営しているところは、卒業生や地域の協力で行っているところも。近年目立つのは英語とプログラミングである。



「公立小中高一貫校」の可能性


では、今後のお受験動向はどうなっていくのか。新しい話題でいえば、2022年4月、全国初の公立小中高一貫教育校が開校する。東京都立立川国際中等教育学校附属小学校である。

もしこれが成功したら、他県でも公立小中高一貫校が開校するかもしれない。

中学受験でも公立中高一貫校の開校に伴い中学受験人口が増加したが、小学校受験でも同様なことが起きる可能性がある。

以上、当事者ではない外からの「お受験観察リポート」を紹介した。これにより、少しでも小学校受験が身近なものになれば幸いである。


NEWSポストセブン から転載
2021.4.19




jyukennews at 00:08|Permalink

2020年08月13日

都立小中高一貫教育校、2022年度開校…募集概要など公表


東京都教育委員会は2020年7月28日、令和4年(2022年)4月開校予定の都立小中高一貫教育校について、おもな特色や開校初年度の募集概要、学校説明会の開催について公表した。


 東京都は2022年4月、公立では全国初の取組みとなる小中高一貫教育校の開校を予定している。12年間の一貫した教育や国内外での体験活動を通して、児童・生徒ひとりひとりの資質や能力を最大限に高め、豊かな国際感覚を養う。おもな特色として、「すべての学習において探究的な学びを重視」「世界で通用する語学力と言語能力を育成」の2つを掲げている。


 12年間を通して探究プログラムを実施し、第10学年では全員が約3か月間の特別プログラムに参加。国内研修や海外での調査研究・ボランティアなどに取り組み、第11学年での成果発信、第12学年での進路実現に向けて活用する。また義務教育期間の9年間で、英語の授業を通常の学校より1,000時間以上多く学習。小学校の段階から第2外国語に触れる機会をつくる。


 都立立川国際中等教育学校の向かい側に附属小学校を設置。校舎は2022年夏ごろ竣工予定(校庭を除く)。竣工までの間は仮設校舎を使用する。


 2022年度は、小学1年生80人(男女各40人、海外帰国児童・在京外国人児童含む)を募集。通学区域は、通学時間が40分以内にある鉄道の駅やバス停を含む区市町村または地域。入学者は抽選と適性検査により決定する(適性検査問題例を学校説明会で公表)。


 2020年度学校説明会を2020年10月11日と31日、11月28日に開催する。申込みは、9月1日よりWebサイトで先着順に受け付ける。説明会などに関する問合せは、都立小中高一貫教育校開設準備室が電話にて受け付ける。


★ 学校HP
   http://www.12ikkan-j.metro.tokyo.jp/index.html



2020.7.30  リセマムから転載

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2022年度開校の都立小中高一貫校、入学者決定は抽選と適性検査


東京都教育委員会は2019年3月28日、都立小中高一貫教育校入学者の決定方法に関する検討委員会の報告書を公表した。入学者決定は、第1次(抽選)、第2次(適性検査)、第3次(抽選)で実施。適性検査の問題は公表しない考えを示した。

 東京都は2022年度、公立では全国初の取組みとなる小中高一貫教育校の開校を予定している。東京都教育委員会は、都立小中高一貫教育校における入学者の決定方法について、2018年6月設置の「都立小中高一貫教育校入学者の決定方法に関する検討委員会」による報告書を公開した。

 報告書によると、出願資格は4月に小学校第1学年の入学の学齢にある者とされ、開校初年度の対象者は、2015年4月2日から2016年4月1日までに出生した者が対象。また、出願時に、指定した通学区域内に保護者とともに居住し、 入学後も引き続き、指定した通学区域内から通学すること。通学区域は、小中高一貫教育校までの所要時間が40分以内にある鉄道の駅やバス停を含む区市町村または地域とし、児童の負担過重とならないようにする。

 募集人員は80名(男子40名、女子40名)。入学者決定では、受検者が一定の応募倍率を超えた場合に抽選を実施。第1次(抽選)当選者が第2次(適性検査)を受検することができる。第2次は一定の基準を満たした受検者を合格者とするが、募集人員を上回っている場合は第3次(抽選)を実施し、最終合格者を決定する。抽選で最終合格者とならなかった受検者については、繰上げ合格の順番を決め、入学候補者(最終合格者のうち、入学手続きをした者)が募集人員に満たない場合に繰上げ合格者となる。

 第2次(適性検査)の検査内容は、5歳児の発達の段階を考慮し、「遊び」の要素を取り入れて作成。都立小中高一貫教育校の「生徒の将来の姿」と照らして設定した能力などを把握することができる内容とする。
検査時のグループ分けは、男女混合グループが基本。評価は、評価項目(例:コミュニケーション能力など)ごとに適性の有無などを総合的に判定するという。

 なお、適性検査の問題は、受検者本来の姿を可能な限り評価することができるよう、公表しない考え。出題方針などの公表できる範囲や適性検査結果の開示については、今後さらに検討するとしている。

 また、中等教育学校の入学者決定について、附属小学校以外の小学校から進学する場合、応募資格、出願書類などの出願に関する事項は、原則として他の都立中等教育学校および都立中学校と同様の取扱いとなる。募集人員は原則80名だが、附属小学校からの内部進学者に欠員が生じている場合には、その人数分追加して募集する。

 そのほか、報告書では海外帰国児童・生徒、在京外国人児童・生徒に関する事項なども掲載。今後、東京都教育委員会が報告書を参考に都立小中高一貫教育校の入学者決定に関する要綱を定める。報告書は、東京都教育委員会Webサイトから閲覧できる。


2019.3.29
リセマム 


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