2010年07月

2010年07月31日

幼稚園出身の子の正答率、高い傾向 全国学力調査

今春実施された全国学力調査では、3歳から6歳の間の幼児教育の経験を児童生徒に聞き、学力調査の正答率との関係をみた。調査開始以来初めての試みで、幼稚園に通っていた子の正答率は、小6、中3とも全教科で保育所に通っていた子より高かった。

 調査では、幼保両方に通った経験がある場合は、より長く通っていた方を選んだ。集計すると、幼稚園出身者は小6、中3とも6割、保育所出身者は4割。どちらにも通っていなかった子は1%以下だった。

 学力調査との関係をみると、小6では、基本知識を問う国語のA問題の正答率は幼稚園出身者85.4%、保育所出身者82.1%で、幼稚園の方が3.3ポイント高い。最も差があったのは、知識の活用力を問う算数のB問題の5.0ポイント。この傾向は中3も同じで、6.3ポイント(数学B)~3.4ポイント(国語A)の差があった。どちらにも通ったことがない子の正答率は保育所出身者よりさらに低かった。

 こうした結果に、全国国公立幼稚園長会の池田多津美会長は「幼稚園は、充実した遊具や広い運動場で体験を通して主体的な学びを積み重ねている。勉強が難しくなる6年生ごろから学習意欲で差が出るのでは」と言う。

 一方、保育所施設長でもある全国保育協議会の小川益丸会長は「保育所の教育が幼稚園より劣るわけではない。十分な説明や前提なしにこんな結果が公表されると、利用者に不安や誤解を与えないか」と心配する。

 幼稚園は1日のカリキュラムが4時間ほどで終わるのに対して、保育所は夜間まで子どもを預かり、共働きやひとり親家庭の利用も多い。白梅学園大学大学院の無藤隆教授(発達心理学)は「小6や中3段階でも差があることを考えると、家庭環境の差が要因として大きい可能性がある。保育所は低所得層など、家庭環境が不利な子どもも受け入れている」と指摘する。その上で「補うところは補い、どちらに通うにせよ、質の高い幼児教育を受けられるようにする必要がある」と話す。

 今回の調査は幼稚園や保育所へ通った経験と正答率を重ね合わせただけで、家計や子どもが育つ環境など他の要素は調べていない。お茶の水女子大学の耳塚寛明副学長(教育社会学)は「データがひとり歩きすると、近所に幼稚園がなかったり、働いていたりして通わせられない保護者の動揺を招きかねない」として、さらに分析を進める必要性を指摘する.

(2010.7.31  asahi.com から転載)




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2010年07月08日

学校暴力の対応マニュアル策定へ=多様化・低年齢化受け―文部科学省


文部科学省は8日までに、小中学生の暴力に対処するための教員向けマニュアルを策定する方針を決めた。暴力行為の多様化・低年齢化が進み、生徒指導上の大きな課題となっているためで、有識者による研究会で検討の上、2011年度中の策定を目指す。教員との意思疎通が苦手な子どもがいきなり教員に暴力を振るうなど、暴力行為をタイプ別に分析し、具体的に対処方針を示す内容とする。

 これまでも同省は、教育委員会への通知で、暴力を繰り返す児童・生徒について警察と連携した指導を求めるなど、「荒れた学校」の正常化を促してきた。しかし最近は、粗暴性が全く感じられない児童・生徒が前兆もなく級友に危害を加える事件が起きるなど、暴力形態が多様化している。

 08年度の同省調査で、小中学校での暴力行為が過去最高になるなど低年齢化も深刻。一方、学校現場は教員の若年化で暴力への対応力が低下しているとみられることから、マニュアルで対処法を示す必要があると判断した。 

(2010.7.8 時事通信から転載)



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