2011年03月

2011年03月30日

被災地でなくても不安・動揺 保健室駆け込む子が急増

東日本大震災の被災地から離れた首都圏などの小中学校で3学期、保健室に駆け込む子どもたちが増えた。「地震や放射能が怖い」「眠れない」と不安を訴えたり、教室で泣き出したりしたという。新学期もなお動揺している子が出ることも考えられ、専門家は保護者や教師に配慮を求めている。テレビで被災地の状況を見続けていることや、保護者が家庭で不安を口にしていることが背景にあるようだ。

 「いつでも逃げられるようにと思うと、カバンが手放せない」。東京都内のある区立中学校では14日、2年生女子が通学カバンを抱きかかえ、泣きながら保健室に来た。震災の様子を伝えるテレビ番組を見続けて「怖くて涙が止まらない」と言う。女性養護教諭(36)はうなずきながら聞き、11日の地震当時のことは「上手に避難できたね」とほめた。彼女は次第に落ち着き、その後体育の授業に参加して「体を動かしたら元気になった」と報告に来た。

 保健室には「不安で眠れない」「揺れ続けているようで気持ち悪い」と生徒たちがひっきりなしに訪れた。授業中に地震があると、泣き出す子も多かった。

 横浜市の市立学校は、震災に関する配慮から保護者が子どもを休ませても欠席扱いにしない措置を取った。ある市立中学校では5日間で1、2年生10人以上が休んだ。登校した2年生男子も「眠れなくて体調が悪い」と保健室を訪れ「こんな大変な時によく授業なんかやりますね」と漏らしたという。養護教諭(48)は「母親が放射能汚染などの報道を見るたびに沈んでいるそうで、生徒にも影響しているようだ」と指摘する。

 川崎市のある市立小学校では震災後、児童らが断片的な情報から「ぼくの家も壊れちゃうに違いない」「今度は東海地震が起きるらしいよ」などと毎日のように不安を口にしていたという。同市では地震後、給食を休止し、午前中だけの授業になっていた。男性教諭(55)は、生活リズムの変化も児童の不安が高まる要因になっているとみる。

学校では教諭らが「地震が起きても守ってあげる」と声をかけている。しかし、家庭では保護者も余震や放射能汚染を不安がり、それが児童に伝わっているとみる。教諭は「保護者は風評にまどわされず、冷静に正しい情報をつかんでほしい」と話す。

 18歳までの子が悩みなどを話せる電話「チャイルドライン」支援センターの太田久美常務理事によると、震災後、西日本からも「自分も地震に遭うかも」「テレビで被災地を見ていて不安になる」という電話がかかってくる。

 日本小児科医会の保科清会長は「米同時多発テロの時なども、日本でテレビの映像を見続けた子どもが不安定になった。被災地以外の子に普通に起こりうる異変だ」と話す。保護者や教師らは▽子どもが不安を話し出したら最後まで聞きとおす▽今いる場所は安全だと伝える▽不安がっている時、特に寝る前は震災に関する映像を見せない▽震災の話をするときは自分の不安が伝染しないよう、落ち着いた口調で話す――といった配慮が必要だと話している。

(2011年3月30日 asahi.comから転載)


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2011年03月28日

教師が保護者を訴えた意味 【教育評論家・石井昌浩】

昨年9月、埼玉県行田市立小学校の女性教師が、度重なるクレームで不眠症になったなどの理由で担任する3年の児童の両親を相手に慰謝料を求めて提訴した。親が教師を訴えるのは今どき珍しいことではないが、教師が親を訴えるのは初めてのことで、訴訟の是非について議論が起きている。

 どっちもどっちだという言い方も聞くが、私はそうは思わない。この訴訟は、今まで一方的に保護者から攻撃され続けてきた教師の側が、初めて、司法の専門家である裁判所の判断を求めた一種の緊急避難と考えるべきだと思う。

 教師は今や、まるでサンドバッグのように打たれっ放しの状態に陥っているのではないか? 文部科学省の問題行動調査によっても、ここ数年小学生の対教師暴力が増加している。教師は、子供や親からの攻撃にじっと耐え続け、専門職としての誇りをはぎ取られている。教師が親を訴える非常手段に出た事実を、今の教育が抱える困難を象徴しているものと見なければなるまい。

少なくとも30年ほど前までは、親は教師にそれなりの敬意のまなざしを向けていたような気がする。教師に面と向かって大声で怒鳴ったり、何時間も続けて電話で抗議したりする親は稀(まれ)だったと思う。ところが近頃では、教師を教育サービスの提供者のように見なす一方で、自分たちはビジネスとしての教育サービスの受け手であるかのように勘違いする親が増えてきている。

 親の間には、教師には何を言っても許されると錯覚する風潮が広まっている。一部の親は公立学校の教師をなめきっているのだ。多くの学校では今、些細(ささい)なクレームでも校内のことは何でも「校長を出せ!」という話になりつつある。スーパーで買い物をして何か気に入らないことがあるとすぐキレて「店長を出せ!」と大騒ぎする不心得な客に似ている。わが子のことしか見ることのできなくなった親の身勝手な要求や、常識というブレーキの壊れた親の問題行動によって学校の教育機能が破壊され始めていると言っていい。

 自らの思い込みを絶対視して、理不尽な要求を突きつける一部の親に、教師たちは心身ともに疲れ果ておびえている。私の耳に入る限りでも、親の度を過ごしたクレームが原因でノイローゼ寸前に追い込まれる校長や教師が目立って増えている。

 今度の訴訟について「教師が親を訴えるのは前代未聞」「訴えるべき相手は上司として自分をサポートしなかった校長と市教委」と批判する人もいる。しかしこれは、事実を見ないお門違いの考えだ。問題を担任に任せて逃げ回る校長や教育委員会が多い中で、校長と市教委は筋を通してきちんと対応していると思う。

もうそろそろ、公立学校の教師をやみくもに非難し追い込むのはやめようではないか。学校教育の現場に、学びにふさわしい静かな環境と秩序を取り戻そうではないか。その上で教師には、教えることについての誇りを回復してほしい。

 東日本大震災は、地震・津波・原発事故という戦後最大の災害となった。避難所に充てられた学校で、教職員は黙々と被災者を支援している。希望を捨てず、たじろぐことなく困難に立ち向かう大人の姿を目にして、子供たちは、きっと何かを学び取ってくれるに違いない。


【プロフィル】石井昌浩

 いしい・まさひろ 都立教育研究所次長、国立市教育長など歴任。著書に「学校が泣いている」「丸投げされる学校」。


(2011年3月28日 産経ニュースから転載)


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2011年03月25日

子どもにケータイ与える前に…… 注意点は?

もうすぐ新学期。携帯電話(ケータイ)のフィルタリングをどう活用するかについては先の記事で取り上げたばかりですが、これまでの記事などを基に、もう一度、ケータイをお子さんに買い与える際の注意点についてまとめてみましょう。

ケータイは、塾や習い事などに通ったり、部活動で遅くなったりする子どもと、いつでも連絡が取ることができ、安心・安全のためにも欠かせないツールとなりつつあります。しかし、今やケータイは電話機能だけでなく、インターネット接続機能が標準装備となっています。……当たり前じゃないか、と思うでしょうね。保護者の方々にとっても、よく使う機能としては、電子メールのやりとりのほうが多くなっていることでしょう。でも、ケータイ「電話」を買い与える前に、まず、「他人からは見えにくいインターネット接続機器」を子どもに与えることが適当かどうか、立ち止まって考える必要があるでしょう。そのうえで、最初は電話機能だけ、あるいは、電話とメールに限ったものを与える、という選択肢があることも忘れてはいけません。

さて、そのうえで、インターネット機能についてです。現在は事業者に対して、18歳未満の子どもにケータイを販売する際、保護者の申し出がない限り、有害情報への接続をブロックする「フィルタリング」の機能をつけるよう、法律で義務付けられています。

ところが、警察庁が昨年12月に行った≪覆面調査≫ によると、ケータイ販売店の4割が、説明が不十分だったり、説明に熱意がなかったりして、改善が必要だったことがわかりました。資料では、年齢確認をしていなかったり、「つけないほうが良い」とすすめたりするなど明らかに問題のある事例のほか、「フィルタリングサービスに加入すると、お友達のブログを見ることが一切できません」「ゲームサイトをするなら、自由にやらせるか、何もできなくするかの二者択一」といった、不十分な説明の仕方しかしてくれないケースさえあります。むしろ、それぞれの機器やサービスの特性に応じて、どうすれば安全に利用できるのか、説明を求めていくような積極的な姿勢も求められるでしょう。

4月からは小学校などでも、本格的に「情報モラル教育」が展開されます。しかし、何といっても、子どもを守るのは、保護者の責任です。常に保護者の目で子どもを守る、「ペアレンタルコントロール」(保護者による制限)が不可欠なのです。そのためには、まず、保護者自身が、知識を持っておくことが必要です。

そうは言っても、一人では限界があることも確かです。だからこそ、PTAの出番ではないでしょうか。そもそもPTA(Parent-Teacher Association)は、保護者と教師が共に学び合う「社会教育団体」です。子どものケータイ問題は、まさにPTAの学習テーマとして最適でしょう。保護者・学校・事業者・各種団体など、関係者が一致協力して子どもを守っていきたいものです。

<参考>2010年中の出会い系サイト等に起因する事犯の検挙状況(警察庁)

(提供:Benesse教育情報サイト)


(2011年3月24日 産経ニュースから転載)


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2011年03月22日

安全な帰宅に難題、震災時の小中学校の対応/横浜

東日本大震災が起きた11日午後、県内の小中学校では、多くの子どもたちが校内にいた。無事に帰宅させるのは学校の難題に。翌朝まで学校にとどまり保護者の迎えを待った子どももいた。震災発生以降、学校は休校措置を取っていない。保護者の中には余震や原発の放射能漏れを心配して不安がる声も上がる。小中学校は大震災が起きてどんな対応をしたのか。横浜の小中学校で聞いた。

■学校に1泊も

 中区の市立富士見中学校では11日の地震後、生徒たちを学校にとどめ、保護者たちに迎えに来てもらった。だが、同校は、市の通学区域特認校。区外から電車を利用して通学する生徒たちも多い。地震の影響で主要各線の電車が運休し、道路は大混雑。夕方までに保護者が来られない生徒が7、8人いた。

 「精神的に不安定なときは、せめて食べ物を。おなかを満たせば元気になる」(校長)。コンビニで買ったカップ麺を居残った生徒たちに食べさせた。十数人の教師は、迎えに来る保護者に夜通し対応。午前3時に到着した保護者もいた。

 だが、2人の生徒は学校で1泊。夜が明けて、電車がようやく動き始め、午前9時、ようやく保護者が幼子を連れて生徒を迎えに来た。

■口コミ作戦も

 磯子区の市立岡村小学校では、宿泊こそなかったものの、最後に迎えに来た保護者は11日午後11時。父親は勤務先の都内から帰ることができず、母親が新横浜の勤務先から歩いてやって来たという。

 栄区の市立公田小学校では、地震で停電し、保護者に災害時メールの一斉送信ができなくなった。携帯電話もつながらず、心配して自主的に迎えに来た保護者たちから、子どもたちの引き取りを口コミで広めてもらった。

 午後7時ごろ、ようやく携帯電話がつながるようになった。保護者に電話連絡して、残っていた十数人も午後8時半ごろまでに全員帰宅できた。電気が復旧したのは、その後だった。

■びっくり停電

 市内の全小中学校では18日まで、給食なしで昼には下校させる措置を取った。

 磯子区や栄区などの一部の小中学校では16日に計画停電が授業中に実施された。校長らは「昼間なので、特に授業に差し支えなかった」と異口同音に言う。

 防災頭巾を持って卒業式の予行練習をしていた公田小では、計画停電開始予定の午前9時20分になっても、停電にならない。「見送りか」と油断していたところ、30分後に突然停電に。「急に消えると子どもたちはびっくりする。だが、こんな時なので、いつ来てもいいように心構えをしなくては…」(校長)

■過剰な不安感

 東京電力福島原発から漏れた放射性物質が拡散、県内でも15日に通常の10倍近くの放射線量が観測された。神奈川区の市立池上小学校では16日、放射能の影響を心配した数人の保護者が子どもを登校させなかった。

 前出の岡村小でも、数人の保護者から「登校させません」「体育をさせないで」との声が寄せられていた。

 市教委によると、学校に「なぜこんなときに学校をやっているのか」という保護者の声もあった。市教委の指導主事は「保護者の反応は社会全体のヒステリー状態を反映しているようだ。冷静な対応こそ必要だ」と言う。

 市教委は12日に市立学校に対して「子どもたちに安心感を与える声掛けをして」「子どもたちの気持ちを落ち着かせる配慮を」といった内容の通知を出した。


(2011年3月21日 カナコロから転載)


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「子どもなりに地震にショック」よく観察し心のケアを、洗足こども短大教授らが呼び掛け/神奈川

東日本大震災は子どもの心にも「大きな揺れ」を引き起こしている。洗足こども短大(川崎市高津区)の清水敬子客員教授(乳児保育)と坪井葉子教授(保育学)は「子どもなりに地震にショックを受けている。その子なりの心のケアを」と呼び掛ける。余震や計画停電が続き、子どもと家の中で長時間過ごすことに不安や戸惑いを感じている保護者へ向けてのアドバイスを聞いた。

 保育士としての経験豊富な清水客員教授は、大震災の際も子どもたちと保育園にいた。そして大震災後、熱を出す、吐き気を催す、食欲がない、夜泣きをする、といった子どもが身の回りに出てきていることに気付いた。「何も言わないかもしれないが、子どもなりに地震にショックを受けている」と清水客員教授。地震の揺れだけでなく、その後のテレビの被災報道を見ての影響もあると考えている。

 身体症状だけでなく、乱暴になったり、保護者が台所やトイレに立つだけでも不安がるといったケースもあるという。「まず、子どもをしっかり抱っこしてあげて。『大丈夫だよ』と話し掛けてください」。大人がテレビでニュースを見る際は、子どもを抱っこし、子どもが直接画面を見ることがないような工夫も有効という。

 計画停電で、大人は家事や買い物を停電時間外に済ませるのを優先しがち。しかし清水客員教授は「まだ風邪をひくのが心配な時期でもあるし、子どもの様子をいつもよりよく観察して。何かあれば、早め早めにホームドクターで受診することが肝心」と呼び掛ける。

 夜間に計画停電となれば、暗くて子どもが不安がったり、いつものテレビ番組が見られなくてぐずったり、ということもあるだろう。坪井教授は「停電時は子どもと一緒に楽しく過ごす時間と割り切る。とことん一緒に遊ぶ時間としては」と話す。夜空の月や星の観察、ろうそくを囲んでのお話会のほか、子どもがやりたい遊びにとことん付き合ってもいい。「いつものように家事を済ませようと思わない。今日は洗い物ができなかった、お風呂に入れなかった、でもいいじゃないですか」と、気持ちを切り替えることを提案している。また昼間に少しの時間でも親子で外出し、外の空気を吸って気分転換することも大切という。

 清水客員教授と坪井教授は「ショックから立ち直るのに1週間かかる子もいれば、2週間必要な子もいる。子どもの様子をよく観察してあげて」と呼び掛けている。

(2011年3月21日 カナコロから転載)


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2011年03月19日

【東日本大震災】子どもにどう伝えるべきか

災害について子どもにどう伝えるか、ショックやトラウマを受けた子どもの心をどう支えたらいいのか。大人自身が、そして社会全体が大変なときに、容易なことではありません。でも、私たちにできることはたくさんあります。将来を担う子どもたちのために、一緒にがんばりましょう。

1)テレビを消しましょう

必要以上にテレビでニュースを垂れ流しにするのはやめましょう。できる限り、他の情報収集手段を駆使し、子どもがいないところでニュースをチェックしましょう。大人には「同じ映像を繰り返し流しているなあ」と一目瞭然のことでも、子どもは、今も怖いことが続いて起こっているのかと受け止めます。

また距離感が分からないので、危機を自分のごく身近なことと感じてしまいます。テレビからの情報で子どもがトラウマを受ける可能性を考慮して、慎重に判断しましょう。

2)まずは安心させて

子どもは様々な形で不安を表現します。甘えん坊になり何かにつけてぐずぐずしたり、一人で寝るのを怖がったり、逆に反抗的になったり。中にはお漏らしをしてしまったり、頭痛や腹痛を訴えるといった、実際に身体的な変化や痛みとして現れることもあります。たくさん抱っこしてあげたり、一緒に過ごす時間を大切にしましょう。

そして、子どもがかけがえのない存在であることや、その子を守るために全力を尽くしている、といった、言わなくても分かっているだろう、当然のことも、ときにはきちんと言葉で伝えてあげることも大事です。言霊という通り、言葉にして伝えることにより、子どもにより強い信頼感、安心感を与えます。

3)子どものそのままを受け入れる

子どもの気持ち、考え、疑問、反応、すべてをそのまま受け入れ、認めてあげましょう。オープンで受容的な雰囲気を作り、子どもが何でも話したいことや聞きたいことを表現できるようにします。しかし、まだ話したがらない子に無理に話させることは逆効果になることもあります。特に今の一瞬一瞬を生きている幼児の心は夢の中のように流動的で、大人のように記憶や感情を心に溜めていないこともあります。

後述しますが、子どもは絵を描いたり、ごっこ遊びをしたりして、気持ちを表現し、心を癒していることもあるので、話すことだけにこだわらず、トータルに子どもを受け止める視点を持ちましょう。

4)子どもが質問してきたときが話をする一番いいタイミング

幼い子どもに甚大な災害について話すのは容易なことではありません。でも子どもが聞いてきたとき、または、子どもが耳にした情報で怖がっているときなど、親としての勝負時という気持ちで、きちんと子どもに向かい合ってあげるべきです。人生で何度もない(あってはならない)重大事件であり、親子関係にとっても決定的瞬間のひとつです。子どもの性格や考え方、反応の仕方などを一番分かっている親が、真剣に心を込めて語ることが何より大事です。テレビまかせ、先生まかせでは子どもの不安が増大するばかりです。

5)細かい科学的説明や恐怖をあおるような視覚的イメージは避け、シンプルな叙述で

大丈夫だと嘘をついたり、事態を無視・軽視するような態度は、子どもは直感的に偽りを感じます。事実をその子に分かる言葉で説明してあげましょう。子どもは天性の回復力、順応性、前向きな明るさを備えており、大人の想像以上に強い芯を持っています。その強さを信じて、真摯に向き合えば、必ず子どもは応えてくれます。

6)希望が持てるような終わり方に

警察や消防隊員らが懸命に働いてくれているとか、県外・海外からも援助が来ている、みんなで力をあわせてがんばっている、というようなポジティブな情報を伝えて、ハッピーエンディングとは行かないまでも、落胆や恐怖よりも復興や希望に焦点を置いた終わり方にします。語る大人にも力を与えてくれるはずです。

7)何度でも繰り返して

大人の話が分かりにくい、信じがたいという場合、繰り返し聞いてくる子どももいるでしょう。何度でも繰り返し答えてあげてください。同じ話を繰り返し語られることで安心し、少しずつ消化することができます。

8)リズムを取り戻す

お話に限らず、子どもはすべてにおいて繰り返しが好きです。大人も毎日の日課・習慣が崩れると不安が増し、体調にも影響します。可能な限りこれまでと同じリズムを取り戻しましょう。何がなくとも、おはよう、いただきます、ごちそうさま、などの挨拶だけはできます。生活が激変してすべてが流動的な場合は、朝に子どもと一緒に身体を動かす、食事の前にみんなで手を合わせる、黙想するといった新しい習慣を取り入れて、毎日繰り返すことでもリズムが生まれ、子どもが安心できる心の基地の役割を担ってくれます。嵐の海から見える灯台の灯りのように、私たちの心を導いてくれるでしょう。

9)子どもが遊べる場を

子どもの仕事は遊びです。通常なら当たり前のことですが、非常事態の中、遊びなど考えもつかないかもしれません。前述のように、子どもは未消化の経験や感情を、絵に描いたり、ごっこ遊びとして繰り返して、表現することがあります。一時的でも遊びに没頭し、遊びきることにより、身体を動かし、気持ちを表現し、心身ともに平常の状態に近づけることができます。状況の許す限り、子どもが子どもでいられる時と場所を用意してあげてください。特別なものは要りません。その昔、石ころ一つで遊んだ遊びを教えてあげてください。紙と鉛筆があれば絵をかいてもいいよと渡してあげてください。

10)大人がお手本に

子どもは真似をする生き物。大人を鋭く見ていて、そのまま真似をします。実際の行動もさることながら、大人同士の会話、心の持ち様まで、すべてです。だからといって、子どもの手前、取りつくろったり、無理に背伸びをせよというわけではありません。未曾有の災害に遭い、大人も恐怖や不安を感じながら、それでも希望を失わず立ち向かっている、そのままの姿に子どもは勇気づけられます。失敗もするし、後退することもあるけれど、人間として向上しようと精一杯努力を続ける大人の姿、それを子どもは手本として学び、栄養として育ちます。

他にも、子どもと一緒にできる具体的な行動を起こす(募金をする、お手伝いをする、祈る)、悲しみや困難を乗り越える内容の昔話や勇気を題材にした童話など、お話の世界に浸らせてあげる、、、、などなど。親としての直感を信じ、勇気を持って行動してくださることを、子ども達の明るい笑顔が一日も早く戻ることを祈ってやみません。(丹羽博美)

(2011年3月19日 福井新聞WEBコラムから転載)


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2011年03月16日

63.5%…新指導要領「ポイント絞る」小学教諭

新学習指導要領が4月から小学校で、その1年後には中学校で全面実施され、教える内容が増える。その対策として現場の教師は「ポイントを絞って教える」「授業の進度を速める」などを考えていることが、ベネッセ教育研究開発センターの調査でわかった。

 調査は昨年8~9月に実施し、公立小中の教員5515人の回答を集計したところ、「ポイントを絞って教える」が最も多く、小学校で63.5%、中学校で60.6%あった。

 次いで「授業の進度を速める」が小55.4%、中34.5%。「家庭学習指導を強化」は小28.7%、中30.2%。「宿題などを増やす」小23.3%、中16.5%と続いた。一方、「今のままで対応できる」とした教師は小9.8%、中21.0%にとどまった。

 増加した内容を教室で十分に消化できなければ、児童生徒間の学力格差拡大につながりかねない。拡大の不安を感じる校長は、調査でも小70.7%、中63.8%いた。そんな事態にならないことを祈りたい。

20110316yomiuri


(2011年3月16日 読売新聞から転載)


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2011年03月09日

22.5%…赤いランドセル購入の女児

ランドセルと言えば、「男子は黒、女子は赤」と思われがちだが、最近は両色とも比率を落としている。

 ランドセルを買ってもらった男女各200人の児童を対象に、化学メーカーのクラレが毎年実施している調査によると、男子で黒は2003年に82.8%あったのが、今年は57.0%。代わりに増えてきたのが青系19.0%や紺系15.0%だ。

 また、女子は、03年に74.4%あった赤が、今年は22.5%。逆にピンク系は50.0%で、3年連続で赤のほぼ2倍だ。青系も12.0%あった。

20110309


 背景には、様々な色のランドセルが登場したことや、本人にランドセルを選ばせる家庭が6割に達し、子どもの好みが反映されやすくなったことがあるという。

 最近、漫画「タイガーマスク」の主人公を名乗る人物から、各地の児童施設に善意の贈り物が相次いだ。届けられたランドセルは、赤や黒に交じって、ピンクや紺もあった。子どもの好みを知っている伊達直人さんが少なからずいたようだ。

(2011年3月9日 読売新聞から転載)


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2011年03月04日

電子黒板 先生に自信 【教育ルネサンス 小学校英語】

 「教科を英語で言うよ。正しい発音を聴いて」。教壇に1人で立つ学級担任が、電子黒板に映し出されたイラスト入りの教科名を専用ペンで指す。「ソーシャルスタディーズ」「ジャパニーズ」――ネイティブスピーカーの音声が流れると、児童たちは一斉に大きな声で発音した。

 京都市立藤ノ森小学校(同市伏見区)で1月14日に行われた「全国小学校英語活動実践研究大会」の公開授業。5年生のクラスでは、「時間割作り」をテーマに授業が行われた。各自が英語で教科名が記されたカードを時間割表に張り付け、ペアで「What do you study on Monday?」「Istudy math,music,……」などと会話した。

 対馬淡(たん)君(10)は、「英語を話すのはちょっと難しいけど、外国人の先生がいない時でも音で聴けるから、慣れてきた」と話していた。

 藤ノ森小では、2006年度に教員が「英語活動部」を設け、全校挙げて指導法などの検討を重ねてきた。担任主導の授業に有効なツールとして活用しているのが、電子黒板だ。08年度から5、6年生の授業で導入し、年間35時間のうち、外国語指導助手(ALT)が配置されていない19時間で主に使っている。

 「児童に生の英語に触れさせたり、視覚から興味を引き付けたりできる。英語指導に不慣れな担任の不安解消にもつながっている」と、杉本和彦校長(59)は電子黒板の効用を説く。

 公開授業を行った坪田宙(ひろし)教諭(28)は、もともと英語が苦手で、初めは子どもたちに英語を発音して示すことさえ恥ずかしかったという。「でも、電子黒板を使ううちに、自分でも指導できると自信が出てきて、ALTとのチームティーチングでもひるむことがなくなった」と明かす。

 京都市では、1997年度から3年かけて全市立小学校に英語活動が導入され、市教委が独自開発した教材が、指導案や活動事例集とともに各校に配布されている。02年には、教員たちで組織する京都市小学校英語活動研究会が発足。同研究会が中心となって04年に始まった全国小学校英語活動実践研究大会は、今年で7回目を数えた。

 同研究会会長の藤村徹・京都市立養正(ようせい)小学校校長(55)は、「英語活動の推進には、教員自身が研究会や校内で積極的に授業のアイデアを出し合い、指導力を高めていく取り組みが欠かせない。電子黒板の活用は、その成果のひとつ」と話している。

メモ 
文部科学省が作成した補助教材「英語ノート」には、デジタル版としてCDや電子黒板に対応したDVDがある。黒板に投影された教材を専用ペンで操作する仕組みで、「英語ノート」の内容を音声や絵を使って説明できる。

(2011.3.4 読売新聞から転載)


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