2019年06月
2019年06月28日
【小学校受験】準備は幼稚園入園前から、スケジュールと志望校選び
東京都内では、少子化の波と逆行するように、小学校受験を目指す家庭が増加傾向にある。従来は、私立幼稚園に通う専業主婦家庭のお子さんが小学校受験するケースが目立ったが、保育園に通う共働き家庭のお子さんが私立または国立小学校を受験するケースも増えてきた。
ここでは、一つの参考として、受験生が多い都内有名私立幼稚園に通っている家庭の小学校受験までのスケジュールを紹介する。
小学校受験の準備の現実
私立の小学校受験の準備は、幼稚園入園時の年少からスタートしているといっても過言ではない。というのも、大手幼児教室の受け入れ人数が限られているために、小学校受験をする気があるならば、席取りのために受験校を決める前に、まずはどこかしらの幼児教室に通わせる判断をする親が大半なのだ。
人気のある大手幼児教室は、年中、年長から1クラスの募集人数をある程度増やすが、応募が殺到するため、多くの場合は席が空き次第の連絡待ち(=ウェイティング)になる。一部の大手人気幼児教室では、ウェイティングリストにすら載せられないと断られるケースもある。熾烈を極める大手幼児教室の席を確保するために、妊娠中に見学に行き、出産と同時に0歳からのベビークラスに入会する(子どもの名前が決定しないと入会申請ができないため)という驚愕するような話まである。
小学校受験を少しでも考えている家庭では、遅くとも幼稚園入園とともに教室選びをスタートし、入会を検討しなければならない。
志望校の決定時期
晴れて希望の幼児教室に入会できた子どもたちは、年少時は緩やかながら、はじめてのお勉強という時間を体験することになる。まずは席に座って先生のお話を聞けるようになることから始まる。子どもが年中になるころまでには、子どもの性格や得意分野(ペーパーが得意、絵画工作が得意、体操が得意など)が親や担当講師にも見えてくる。通塾する中で、担当講師から、男子校・女子校・共学校向き、またはペーパー校・ノンペーパー校向きであるというアドバイスがもらえるはずだ。
年少時の子どものようすと親の意向をベースに、年中の春から秋口あたりにかけて各小学校で開催される説明会や学校見学会へ行き、具体的な志望校を決める保護者が大半だ。なぜなら、幼児教室の年長クラスは学校別対策クラスが設けられており、年長クラスが始まる前にはどのコースを選択すべきなのかを決めておく必要があるからだ。
多くの保護者は、年少時には総合的な学習クラスを選択し、ペーパーも絵画工作も体操もまんべんなく学習させ、子どもの得意分野を見極めてから具体的な志望校を絞り込む傾向にある。または親の出身小学校など、すでに行かせたい小学校が決まっている場合は、学校ありきで授業を選択し、子どもに学習させるケースもある。
受験校数は、試験当日に体調や機嫌がすぐれないという不測の事態を想定して、本命校と併願校を合わせて、3校から多くて10校ほどを検討する家庭が多い。
年長時は志望校対策がメイン
年長クラスが始まると、志望校別の試験対策が本格化する。試験内容から、小学校は大きく分けてペーパー校とノンペーパー校の2種類に大別される。ペーパー校とは、入学試験でペーパー試験を課す学校のことだ。共学校では慶應義塾横浜初等部、早稲田実業学校初等部、男子校では暁星小学校、女子校はペーパー校が多く雙葉小学校、白百合学園小学校などペがある。ノンペーパー校は、小学校受験の最難関校として知られる慶應義塾幼稚舎や学習院初等科などの共学校、立教小学校(男子校)、立教女学院小学校(女子校)などで、ペーパー問題の実施はなく、集団作業や体操科目による行動観察や絵画工作、口頭質問などで子どもの特性を評価し、保護者との面接(慶應義塾幼稚舎は面接の実施はない)や願書の内容など総合的に子どもと家庭像を把握したうえで合否を決定する。
そのほか、学校により試験内容にはカラーがあり、試験で重視される指標やカテゴリーの比重が変わってくるため、年長時はそれぞれ志望校の考査内容を踏まえた学習内容に絞り込んで学習させるのが一般的となっている。
年長のおおまかな年間スケジュール
都内の有名私立小学校の試験は11月に実施される。秋の本番から逆算し、1年前の11月から各幼児教室の年長クラスはスタートする。つまり実際には年中時の秋から新年長としての受験学習が本格化する。
下記はスタートの目安。学校により異なるので志望校の公式情報を参考にしていただきたい。
私立小学校
春:学校説明会・学校見学
夏:願書作成準備
8月:願書受付開始(神奈川)
9月:願書受付開始(東京)
10月:考査開始(神奈川)
11月:考査開始(東京)
国立小学校
9月:学校説明会・学校見学
10月:願書受付開始
11月:第一次選考開始
12月:第二次選考開始
学校説明会・学校訪問の春、願書作成・面接対策の夏
春先から秋口まで各学校で学校説明会、入試説明会が開催されるため、保護者は春から志望校へ何度も足を運び、学校研究や願書作成のための準備を進める。年中時に一度見た学校でも、年により学校の方針が変わることがあるため、年長時にも説明会に行くことが望ましい。夏の初め頃から徐々に、各幼児教室で願書添削指導がスタート、同時に個別面接指導も行われる。このときの願書は、前年の情報をもとに各幼児教室で用意していることが多い。本番の願書は秋口より各学校から配布されるため、夏までには願書配布期間をホームぺージなどでチェックしておく必要がある。10月になると願書受付日が待っているため、夏から秋にかけて、提出用の願書作成が保護者のメインの仕事となる。願書は各学校にて指定の期間に配布され、無料もしくは有料(1部500円~2,000円程度)で入手できる。
一方の子どもたちは、年長の夏休みには、夏期講習や集中特訓、各幼児教室の模擬試験などをこなしていき、入試日まで毎日勉強漬け、お稽古漬けといっても過言ではないほど、過酷な数か月を過ごすことになる。
受験用の洋服の準備と写真撮影
学校説明会から入試本番までの洋服
受験時に着用する洋服は、春の学校説明会や学校見学シーズンが始まる前に、親も子も一着用意する家庭が多い。春と秋では子どもが着用するサイズにも変化があるため、学校見学など子ども同伴で見学に行く場合には、学校訪問用の夏の洋服を秋口の本番用とは別に用意する家庭もある。学校見学用に用意した洋服はサイズ直しをして、本番当日の予備の着替えとすることもできる。大手百貨店やお受験専門ショップでも春から夏にかけて品数を増やしているので早めに確認しておくのがお勧めだ。オーダーメイドで仕立てる場合は、1、2か月は余裕をもって採寸に行くべきだろう。
一般的なお受験服は紺色が基本である。母親は紺のジャケットとワンピースのセットアップが必須。百貨店などで7~10万円前後、オーダーメイドで仕立てるなら20万円程度が相場だ。学校によってはグレーでも可能な場合もあるが、もっとも無難なものはやはり紺色だ。父親は仕事で着用する紺・黒系のスーツに、落ち着いた雰囲気のネクタイを合わせれば問題ない。
子どもは、男子は白ポロシャツに紺ズボンとデザインや柄にはそれほど悩む必要はない。女子の場合は紺色をベースに刺繍やチェック柄でアクセントをつけたワンピースが無難ではあるが、紺色以外でも茶色、グレー、ブルー系、グリーン系など本人が魅力的に見えるものなら、カラーについては割合に選択肢は広い。お受験用ワンピースの相場は、3万円前後だ。
男女ともデザインと併せてチェックが必要なのは、ハンカチやティッシュを入れるポケットがついているもの、また試験で力が発揮できるよう、動きやすく、長時間着ていても疲れにくいものであることが大切だ。洋服のほか、黒革靴、上履き、また試験科目に体操がある場合は、体操着の用意も必要だ。
写真撮影の時期と髪型
洋服の準備と関連して確認が必要なのは、願書とともに提出する写真のことだ。受験者本人の写真撮影は必須であるが、学校によっては家族写真を用意するケースもあり、各学校でサイズの指定があるので、これも年中時に願書を入手し、写真が必要な時期とサイズ、本人写真のみか、家族写真が必要かを知っておく必要がある。願書には「3か月以内に撮影したもの」と指定されることが多いため、夏ごろから写真撮影のために写真館に予約を取る。願書受付直前になると写真館が混むため、早め早めに予約を確保しておきたい。
写真撮影当日までには、服装、髪型も整えておく。女子の髪型に関しては、写真撮影や試験時に、きちんと感を出すために髪の毛を結べる長さにしておくか、または前髪はアップするか下ろすかで印象が異なるため、年中時から髪の長さを計画的に調整する家庭もある。願書写真と試験本番の印象がかけ離れたものにならないようにすることも大切だ。
秋からのラストスパートは体調管理も重要
夏休みが終わる9月中旬以降は、11月の試験本番に向けて体調管理にも注意が必要だ。10月にはインフルエンザの予防接種など感染症対策も行い、身体的な負担やメンタル的な安定にも気配りが必要だ。私立の幼稚園では、受験する園児が大多数なため、兄弟が感染症にかかった家庭では“遠慮休み”といって、周囲に病気を移さないよう配慮することが暗黙のルールとなっている。ぴりぴりした空気が張り詰めた園では、咳をするだけで、露骨に嫌な顔をされることもしばしばというほど。
都内私立小学校は11月がいよいよ入試本番
入試の実施時期は都内と他県でばらつきがあり、神奈川県内の学校は都内よりも早めの10月頃に入試をスタートさせる学校が多い。都内在住でも、11月の本番までに神奈川県の学校をまずは1校合格をしておこうと考える家庭も少なくない。都内の私立小学校の入試はほとんどが11月1日から10日までの間のいずれかで試験を実施する。考査料は1校20,000円~30,000円が相場だ。
面接と考査日を分ける学校もあり、その試験時間によっては、出願した併願校のなかにも、受験できない学校が出てくる。学校側から指定されたスケジュールに合わせて、実際に受験する学校を決めていかなければならないため、多めに併願校を決めて出願しておくケースも多い。試験日が重なって、午前・午後にハードなスケジュールを組む家庭がある一方で、子どもが本命校で力を発揮できるように考えて、あえなく併願校をあきらめる家庭もある。実際に受験する学校は受験直前にならないとわからないケースが多いため、保護者はあらゆる事態を想定して事前に願書を提出することが大切なのだ。
国立小学校の考査は12月に本格化
私立小学校の最難関といわれる慶應義塾幼稚舎と慶應義塾横浜初等部の考査と合格発表が終わると、補欠合格の動きもあらかた落ち着き、11月中には私立小学校の進学先が決定することになる。12月に入ると今度は国立小学校の考査が本格化する。私立と国立の両方を志望する家庭もあるが、国立は受験申込時や考査後などに抽選が行われるため、合否は運に左右されることもある。国立小学校の検定料(考査料)は1,000円~3,000円程度。
進学先の小学校が決まってから卒業までの園生活
進学先が決まると、幼稚園内では同じ小学校に進学する親同士、子ども同士は自然と仲良くなるものだ。受験までは、お互いにライバルという家庭も、受験後はそうしたぴりぴりとした空気も氷解し、お互いに健闘し合ったと仲を取り戻すケースも多々あるようだ。どんな結果がでようとも、残りの幼稚園生活を楽しく、思い出深いものにしたいという気持ちは同じだ。
今回紹介した小学校受験のスケジュールは、あくまで有名私立幼稚園に通う家庭の一般的な例であり、もちろん年長になってから受験を目指す家庭もある。だが、年長クラスになるまで、年少、年中時をコツコツと積み重ねてきた子どもたちに交じって、受験勉強をスタートするとなると、子どもの負担は大きなものになる。メンタルや健康面の両方で体力のある子どもなら乗り越えられるはずだが、遅くとも年中時には受験対策をはじめると、子どもの負担を少しは軽減できるのではないだろうか。
※記事内の入試時期、願書・考査料などのデータは2018年度時点の情報にもとづく。 《編集部》
2019.6.28
リセマム から転載
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2019年06月25日
幼稚園ママ友は怖い?幼稚園と保育園ママ友の違いとトラブルエピソード
子育て中に自然と耳にする、「ママ友」という言葉。「どんどんママ友を増やしていきたい」と考えている人もいれば、「あまり積極的に関わりたくない」と消極的になっている人もいるのではないでしょうか。
とくに最近では、「ママ友とトラブルに遭った」「ママ友に嫌な思いをさせられた」という声も耳にします。そこで今回は、ママ友に関するさまざまな経験談をお伝えします!
・「あるママ友から聞いた話を、『みんなも知っている内容だろう』と思って周囲に話してしまったんです。それが災いして、彼女とは疎遠になってしまいました。その場にいない人の話は、悪口のもとなのですね」
・「ママ友たちとのLINEグループに新しい方を招待したら、みんな一気に離れていったことがあります。私にとって、すごく大切なママ友たちだったのに…」
ちょっとした行動がきっかけで、周囲のママから反感を買ってしまう可能性もあるようです。最近ではSNSやLINEでのやりとりも増えてきているため、なにかと気を遣う場面が増えているのでしょう。
先ほどのような体験談を聞くと、「ママ友は怖い存在だ」と感じてしまいますよね。しかし、ママ友のおかげで救われた経験をしたママもいるようです。一体どのような場面で、そう感じたのでしょうか。
・「独身の友達には相談しにくい、育児の悩みごとを聞いてもらえました」
・「2人目が生まれる直前、私の母が入院してしまいました。上の子の保育園のお迎えができずに困っていたところ、近くに住むママ友が私の子を迎えに行き、病室まで送り届けてくれたんです。毎日欠かさずしてくれたので、本当に感謝しています」
・「多忙な夫とは会話する時間がなく、育児のストレスが溜まる一方。そんなとき、ママ友たちとの会話でストレスを発散することができました」
いざというときに頼りになる、悩みをわかってもらえるなど、ママ友の存在が支えになったケースもあるようです。そのほか、「子育ての情報を得られる」「一緒にいて楽しい」というメリットも。「ママ友はなにかと厄介だ」と決めつける必要はないのかもしれません。
一概に「ママ友」といっても、幼稚園や保育園、男の子、女の子でママ友の質や関係性も異なることが多いでしょう。
保育園ママは共働きのため、ママ友との関係は希薄になりがちです。ですが、送り迎えや行事などを経験していくうちに、父母同士の交流が活発になる傾向にあります。運動会や保護者会後の打ち上げなど、交流する際は小さなグループというよりは、クラス全員に声掛けをするなど、1人1人適度な距離感があるのが特徴かもしれません。また「パパ会」があるクラスも多く、パパの存在感が大きいのも特徴でしょう。
一方幼稚園ママは、幼稚園が短いということもあり、ママ友の関係性も深いものになる傾向にあります。やはり子ども同士の仲が良いと、親同士の交流も増えやすいでしょう。またママの育児時間が長いため、育児で苦労することも多く、ママ友同士で相談などをする機会も増えます。大きなグループというよりは、子ども同士が仲の良い小さなグループに分かれるのも特徴といえるでしょう。
この他にも、習い事やご近所など、さまざまな場所でママ友を作ることができます。1つの場所でうまくいかなくても、分かり合えるママ友と出会えるはずです。
マナーは守りながら、程よい距離感でママ友と付き合ってみると良いでしょう。
ママ友たちと一緒に過ごしていると、つい他の人の悪口を言ってしまいそうになる瞬間もありますよね。しかし、軽い気持ちで放ったひとことが思わぬトラブルに発展するケースも。悪口によるデメリットを、いま一度確認しておきましょう。
ママ友から距離を置かれる
悪口を言っているママを見ると、「この人の本音が分からない」と距離を置かれてしまう可能性も。せっかく仲が良くなった人とも、疎遠になってしまうでしょう。
トラブルのもとになる
噂話というのは、どんどん大きくなって広がっていくもの。ちょっとした発言が次第に拡大し、相手から訴えられるリスクも発生します。
反対に悪口を言われることも
周囲を否定するような発言を繰り返していると、「あの人は悪口ばかりだ」とマイナスのイメージをもたれてしまいます。たとえ笑顔で接してもらっていたとしても、それは表向きの顔というだけなのかもしれません。
子どもの友達関係にも影響が
たとえ親同士の悪口であっても、「あのママは厄介だから、その子とは遊ばせないでおこう」と対策を練られることもあります。とくにPTAや子ども会が絡んだ関係だと、親の評判が子どもにも影響しやすくなるでしょう。
ママ友同士に限らず、良好な人間関係を築くには「他人の悪口は控える」というのが基本。とくにママ友の世界は狭いため、噂話はすぐに広がってしまいます。たとえ本当のことでも、その場にいないママのことを悪く言うのは避けておきましょう。
LIMO編集部
ヤフーニュースから転載
2019.6.25
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