2012年02月22日

タクシーが「子育て支援サービス」 顧客開拓へ対応きめ細かく

タクシー各社が、塾への子供の送迎や妊婦、新生児を持つ親の利用などを想定した「子育て支援」サービスに力を入れている。保育士などの資格所有者や専門の教育を受けた担当者が乗務し、利用者にきめ細かく対応。不況下で業者間の競争が厳しさを増す中、新たな顧客開拓の狙いもあるようだ。

 ◆“保育士”が乗務

 東京都内に住む会社役員、田中敬子さん(46)は幼稚園に通う長男(5)のお迎えに月2回程度、タクシーを利用している。サッカーの練習などを終えて幼稚園から出てくるのは午後5時過ぎ。仕事の都合で自分が迎えに行けない場合、代わりにタクシーを手配するという。

 田中さんが使っているのは、タクシー大手の日本交通(東京都北区)が昨年8月に始めたサービス「キッズタクシー」だ。学校や塾への子供の送迎▽妊婦の通院▽乳幼児を連れた親の外出-などの際に利用してもらうもので、保育士の資格所有者など8人が専任で乗務。普通救命講習などを受講し、緊急時にも対応できるよう備えている。

 同サービスのチームリーダー、徳山正敏さんは「安全重視で、ゆっくり丁寧に運転するよう心掛けている。子供だけで利用するケースも多く、ルートや緊急時の連絡先などを細かく親と打ち合わせるようにしている」。田中さんも「乗務員の方は全員子供の扱いに慣れており、安心して任せることができます」と満足そうに話す。

予約が必要で料金は1時間4550円から。2月の予約数が100件を大きく上回るなど利用は右肩上がりで伸びており、同社は4月以降、担当乗務員を増やし、事業拡大に力を入れる方針だ。

 ◆仕事に誇り

 「全国子育てタクシー協会」(京都市南区)が普及を進める「子育てタクシー」は、中小事業者でも導入しやすいのが特徴だ。通学、通塾する子供の送迎▽子供連れの外出▽夜間の急な発熱時などの通院▽出産時の産院への通院-に対応した4コース。同協会の養成講座を受講した事業者は「子育てタクシー」の名称でこれらのサービスを提供できる。

 講座の内容は、チャイルドシートなどの機器の取り扱いや子供、妊婦を乗せた際の運転マナー講習、保育現場での実習など多岐にわたり、「運転と子育て支援のプロ」育成を目指すという。同協会の内田輝美会長は「利用者の減少や価格競争などタクシーを取り巻く環境は厳しいが、質の高いサービスを提供すれば新たな顧客を掘り起こすことができる」と力を込める。

 「子育てタクシー」は現在、25都道府県で約130社が展開。利用時には各事業者への事前登録などが必要だが、通常のタクシーと同じ料金で利用できる。

チャイルドシートやジュニアシートを購入し、先月20日にサービスを始めた湘南交通(横浜市港南区)。営業エリアに住宅街を抱え、子育て世代が多く住む。太田宏社長は「乗務員が『人々の役に立っている』と仕事に誇りを持ち、業務全体の質向上にもつながっている」と手応えを話している。

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営業不振と労働環境悪化


 国土交通省のまとめでは、法人タクシーの平成22年度の輸送人員は15億5720万人、営業収入は1兆5755億円で、過去5年間でそれぞれ19.7%、17.1%減少した。長期化する不況の中、「個人や企業が利用を控えている」(業界関係者)ことが背景にある。

 労働環境悪化も顕著で、国は21年10月、供給過剰が進む特定地域を指定して新規参入や増車を規制する「特別措置法」を施行。各地で減車も行われている。一方で、子育て世代や高齢者・障害者に対応した輸送など新たなサービスに取り組む動きも広がっている。

20120222-001

(2012.2.22  産経ニュースから転載)


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