2013年06月19日

虫歯放置…児童虐待のシグナル早期発見

児童虐待の認知件数が年々増加している中=グラフ参照=、三重県歯科医師会は同県などと協力し、歯の定期検診の結果と、生活習慣に関するアンケートの結果などを組み合わせて分析することで、児童虐待の早期発見につなげる取り組みを今秋から始める。同歯科医師会によると全国的にも珍しいという。

 多数の虫歯や、口内の傷が治療されないまま放置されている場合、ネグレクトや暴力を受けている可能性が高いとして、児童虐待防止法では、歯科医師に行政機関や警察などへの通告を義務付けている。同歯科医師会でも2006年に対応マニュアルを作り、各会員に積極的な対応を周知、徹底してきた。

 ただ、通報に至るケースは少なく、虫歯の状況などだけで通報することをためらう医師もいるとみられることから、同歯科医師会では、口腔(こうくう)衛生学に詳しい愛知学院大の森田一三講師の協力を得て、歯科検診の結果と、児童に対する生活習慣のアンケートを組み合わせる方法を発案した。「異変」がある児童については、さらに担任教師も保護者の状況など家庭環境を確認する“トリプルチェック”で、虐待の早期発見に役立てる狙いだ。

 同歯科医師会と県はまず、ここ数年に虐待事件のあった四日市、鈴鹿、桑名市内を中心に、小学校10校程度で年1回、小学1~3年の児童を対象に選択式のアンケート(12問)を実施し、「寝る前に歯を磨くか」「外から帰ったら手を洗うか」など、基本的な生活習慣が身についているかどうかを尋ねる。回答は質問ごとに点数化され、歯科検診の結果などを照らし合わせて虐待の恐れがあるかどうかを判断するという。

 同歯科医師会の羽根司人・常務理事は「口の中は生活習慣が反映されているので、歯科医師は虐待の早期発見に貢献できると思う。虐待がひどくなる前の段階で見つけ、行政機関と連携していきたい」と話している。



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