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2017年09月08日

「国立大の付属校入試を抽選に」では金持ちの子だけがエリートになる


文部科学省の有識者会議は、国立大学付属校の入試について、テストではなく抽選で選ぶなど、「学力偏重」を是正せよとの報告書をまとめた。付属校が「エリート化」し、「本来の役割」を果たせていないことが問題だという。だが、この方針は、新たな問題を発生させそうだ。久留米大学商学部の塚崎公義教授が解説する。


● 国立教員養成大学の附属学校は エリート教育をやめるべきとの答申

 文部科学省の有識者会議は8月29日、報告書を公表した。国立教員養成大学の付属学校に対し、学力テストに偏らない入学者選考を導入するように促す内容である。
こうした高校の本来の目的はエリート教育ではないのだから、入学試験に抽選を導入するなどの改革が必要だ、という理屈だ。

 これは、筑波大学附属駒場高校、東京学芸大学附属高校、筑波大学附属高校といった学校が、東京大学の合格者高校別ランキングの常連となっていることに“異議”を唱えるものである。

 「建前」はそうかもしれない。だが、世の中には建前を押し通すと悪い結果が生じる場合も多いから注意が必要だ。


● 東大への入学者は 富裕層の子どもばかり

 東大は、国費で運営されており、将来の日本を支えるエリートを育てている。卒業生たちは、その期待に応え、各分野で目覚ましい活躍をしている。それを見れば、過去に東大の運営費用を「税金」で負担してきたことの正しさが容易に理解できよう。

 もちろん、東大の卒業生が全員優秀だということもないし、全員が活躍しているわけでもない。“学閥”があるから出世したといった例もあるだろう。だが、平均すれば、優秀だから出世したことに異論はないであろう。東大以外の難関国立大学についても、状況は概ね同様である。

 問題は、東大の学生が「富裕層の子どもに偏っている」ことにある。本来であれば、貧しい家庭の子どもであっても東大を卒業してエリートになれるべきであるが、私立の進学校や塾に通わないと東大に合格しにくいのが実情だ。

 以前は、日比谷高校を頂点とする都立高校が東大入学ランキングの上位に並んでいたが、いくつかの「学校群」を作り、その中で学力が平均になるように合格者を振り分ける公立高校の「学校群制度」の導入により大きく変わった。優秀な子どもたちが私立に流れ、それに伴って金持ちの子どもだけがエリート教育を受けられるような事態を招いてしまったのだ。

 その結果、金持ちの子どもたちは東大に合格し、国費で良い教育を受けてエリートになるが、貧しい家の子は公立高校に通い、塾へも行けず、東大に入ることが容易ではなくなったのだ。もちろんすべてではないが、そうした傾向がかなり強まっていたことは確かだ。

 その例外が、国立大学の附属学校だった。

 授業料が安いため、ある程度、裕福ではない家庭の子どもたちでも通うことができ、同級生に優秀な生徒が多いので切磋琢磨することも可能だ。仮に塾に行けなくても、大学受験に必要な知識やノウハウはある程度獲得できる、貧しい家庭の子どもたちにとっては、大きな“希望”だったのである。

 これをやめてしまえば、貧しい家庭の子どもたちは、一層、エリート教育から遠ざかり、将来の活躍の可能性を減らされてしまう。これは彼ら自身にとって不幸なことであると同時に、日本にとっても大きな損失である。


その後、都立高校の入学制度に変更があり、最近ようやく復活の兆しが現れているようで大いに期待されるが、本格的に成果が出てくるのは、かなり先のことであろう。

 首都圏以外の高校生については、学校群制度の弊害は見られないが、それでも有名私立中・高校に通えない貧しい家庭の子どもにとっては、国立が頼もしい存在であることは疑いなかろう。

 今回のニュースに接して、多くの人は「国立中・高校がエリート教育を行うのはけしからん」「いや、行うべきだ」といった議論を想起したかもしれないが、そうした議論なのであれば、筆者の見解は一言である。「東大が国費でエリート教育を行なっているのだから、国立の中学校や高校も国費でエリート教育を行うのは当然だ」。これに尽きる。

 しかし、問題はそう単純ではなさそうだ。

 今回、公表されたのは「国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議」において取りまとめられた報告書である。教員養成のための大学が附属高校を作ったのは、「教員養成のための大学に資するためであり、エリート教育をするためではない」という“文脈”なのだ。

 それは、その通りである。確かに、理屈上は全く正しい。

 しかし、今回標的とされた筑波大学(元の東京教育大学)や、東京学芸大学(母体は師範学校)の附属学校は、東大入試ランキングの常連である。これらの高校がエリート教育を禁じられてしまえば、貧しい家庭の子どもたちがエリート教育を受ける機会が大幅に制限されてしまうであろう。

 世の中には、「建前」を押し通すと悪い結果が生じるケースがたくさんある。本件も、まさにそうだと言えそうだ。

● 「グレーゾーン」は 結果重視で柔軟に

 もちろん、違法なことはアウトである。「春秋の交通安全週間に警察の取り締まりが厳しくなると、ドライバーが法令を遵守するようになり、その結果として渋滞が発生しやすくなる」といったジョークも聞かれるが、それは仕方あるまい。法律を少し緩めてほしいとは思うが、容易ではなさそうだ。

 しかし、「グレーゾーン」が存在するのであれば積極的に容認し、悪い結果を回避すべきケースも多いにあるであろう。


 本件は、「付属学校設立の趣旨を考えれば好ましくない」けれども、「日本国全体のことを考えれば好ましい」という現状があり、これを否定するような対応を取れば「付属学校設立の趣旨には沿っている」けれども「日本国全体としては好ましくない」といった状況が出現しかねないのである。

 そもそも、国立教員養成大学の附属中・高校も日本国のために設置されたものである。文部科学省のセクショナリズムを横に置くとすれば、無理に現状を「改悪」する必要性は見当たらない。

● バブル崩壊後の不良債権処理時も 建前を曲げて破滅を防いだ例あり

 本件とは直接関係がないが、建前を曲げてグレーゾーンを思い切り活用し、破滅を防いだ事例を紹介しておこう。

 その代表例は、バブル崩壊後の不良債権処理である。

 バブル崩壊後、銀行は巨額の「不良債権」を抱えた。当時、銀行には大きな裁量が与えられていたので、かなり怪しげな事例でも「これは将来回収できる見込みがある」と銀行が言い張れば、不良債権の認定を免れられていたのである。

 これについては、「銀行が不良債権の処理を怠った」との批判が多かった。確かに、かなり怪しげな案件を不良債権認定せず、銀行の健全資産としてバランスシートに計上していたのであるから、「粉飾決算だ」と憤る人がいたのは当然である。ただ、銀行は法律違反をしていたわけではなく、グレーゾーンを最大限活用していただけなのである。

 問題は、当時の銀行が、怪しげな案件をすべて不良債権だと認定し、担保の土地を競売していたら、何が起きたかということである。あくまで仮定の話だが、日本中の土地が競売にかけられた上に買い手がつかず、数多くの銀行が経営破綻し、日本経済は壊滅的な状況に追い込まれていたであろう。

 つまり、理屈として、建前として「正しいこと」をしていたら、悲惨な結果が待っていたかもしれないというわけだ。

 当時の大蔵省銀行局は、それを知っていたからこそ、銀行のグレーゾーン活用を黙認し、日本の危機を救ったのである。

 それに比べれば、今回の件ははるかに容認しやすいであろう。有識者会議の報告書を、表では「尊重」しながら、裏では「やり過ごす」といった“大人の対応”を期待したいものである。

 (久留米大学商学部教授 塚崎公義)


ダイヤモンドオンライン から転載  2017.9.8






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