都内の私立幼稚園、初年度納付金は平均48万4,499円…最高額は150万5千円2018年の教育 小学校も変わる! 英語など移行措置スタート

2018年01月09日

息子が通う“意識高い系幼稚園”で東大卒ママが危惧すること


うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や3歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。

*  *  *

 息子が通っているのは、保育園ではなく、延長保育が可能な幼稚園です。最近は保育園も幼稚園もやることはそこまで変わらないと言いますが、そこの幼稚園は特に「行事盛りだくさんの幼稚園」と聞き、「それなら退屈することもないだろうし、楽しく過ごせるだろう」と、幾つかの候補の中から決めました。これが、なかなか「英才教育」を目指す幼稚園だったのです。

 なんと、幼稚園なのに「卒園までに逆上がりができるようにする」「風呂敷を結べるようにする」「レスリングや柔道の部活がある」「お作法の時間がある」「月に1度英語教室がある」など、幼児に対してなかなか高度なことを指導してきます。園長先生も独特で、「子どもに関する文献にはこう書いてあります」と意識高い系発言を連発。そういう場所にはやはり意識高い系ママが集まるのでしょう。父母会では「卒園式では8割のお母様方が着物をお召しになるそうで……」と聞いた私は、意地でも地味スーツで行ってやろうと、謎の対抗心を燃やしました。

 さておき、意識高い系幼稚園では、先日マラソン大会がありました。年少さんは500メートル。これが3歳児にとって長いのか短いのかいまいち分かりませんが、ビックリしたのは、一人ひとりに順位をつけていたこと。そして、うちの息子は4回ほどの練習ではビリかビリ2、本番ではビリだったのです。つまり完全にぶっちぎりでビリの座を確立していたのです。

 12月には、園児が粘土でつくった作品を飾るという催しがありました。それにもわざわざ外部から大学の美術の先生を招き、入選や優秀賞なんて評価をつけてきたのです。

 2月の早生まれで体が小さい息子は、マラソン大会の練習の度に、「ぼく、足が速いんだよ」としょっちゅう言っていたので、漠然と「そうなのか~。頑張ってるんだな」と思っていたのですが、もしかしてこれは、ビリであることを隠そうとしてのセリフなのかもしれない、と心配になりました。ただ、担任の先生が「まこと君は転んだ子とお喋りをしていましたね~」と言っていたので、単にマラソン大会というもの自体がなんなのか分かっていない状態、ただひたすら皆で同じ方向に走っていく遊びと思っている可能性もかなりあります……。それでも、年中か年長になれば理解してくるでしょう。実際、年少さんでも発育がいい女の子の方は、既にマラソン大会の順位をめぐりバチバチと火花がとんでいるそうです。


これを聞いて私が思ったのは、「園長は本当に子どもに関する文献を読んでいるのか!?」ということ。

 幼稚園なんて、4月に生まれた子と3月に生まれた子では、おそろしいほど体格も知能も発育が違います。息子は、他の子と比べると日常生活でもやはりうまくできないことが多いので、同じクラスのおマセな女の子何人かがお世話してくれているそうです(こういう女の子は女の子で、将来ダメンズ好きにならないか心配ですが)。ただ、息子がこうした環境の中で「自分はいろんなことができない人間だ」と劣等感を抱いてしまわないかが気がかりです。

 心理学では、「自分はこういう人間だ」と思うと本当にそうなってしまうという、ラべリングという効果が認められています。子どもは、自分の出来不出来が生まれ月のせいだなんて分かるはずがありません。それゆえに、自分が人より遅く生まれただけなのに「自分は足が遅い」「皆ができることができない」「能力がない」と思い込んでしまう可能性が高いです。

 実際、カナダの国技アイスホッケーで、代表選手に1、2、3月生まれが多いという事態が起きました(カナダは1月から学年が変わります)。デンマークでは、子どものそうした意識を防ぐために「10歳までは能力別にクラス分けをしてはいけない」という政策がとられているくらいです。

 私は、競争させること自体には賛成派です。競うことにより相乗効果で自分の力以上のいい結果が出せることが多々あるからです。ただ、生まれ月でだいぶ発育が違うときに、順位づけや競争をさせるやり方は、4月生まれに近い子が優越感をもちやすく、早生まれの子が劣等感をもちやすくなるだけで、結果が明らかな勝負です。絶対に反対です。

 親の目が届かないところでつくられた子どものマイナスの思い込みは、自宅でのケアが重要です。とにかく、息子が「自分はできない子」というラベルを貼ってしまわないように、もし貼っていたら剥がしてしまうように、褒めて褒めて褒めるようにしています。マラソン大会も、順位には触れず、「こんなに長く走れるなんてすごいね! 500メートルなんてママは体力ないからできないよ」と。粘土の作品も、「すごい、前よりずっときれいに作れるようになったね! ちゃんと髪の毛と耳がついてるね」と。まだ幼稚園児ですから、褒める点を見つけるのも一苦労ですが。


今度は、なんと「かるた大会」が開かれるそうです。まだまだひらがなも覚えてないような年少さんたちになんという苦行を課すのかと思いますが、意識高い系ママのボス的存在の娘は、「もうひらがなが書けるそうよ」という噂もはいってきました。そして案の定、冬休みにひらがな覚える用かるたと、ひらがな練習ノートが配られました。また順位をつけてきたりするんだろうかと思うと、今度はどうやって褒めようか、と今から悩んでいます。ただ、意識を高くもってなんでもかんでも高度なことやらせればいいってもんじゃないと、心から思います。

(文/杉山奈津子)


アエラ
2018.1.9 転載


ランキングに参加しています。 


にほんブログ村 受験ブログ 小学校・幼稚園受験(本人・親)へ にほんブログ村 受験ブログ 小学校・幼稚園受験体験記へ

にほんブログ村 教育ブログ 早期教育へ にほんブログ村 教育ブログへ


人気ブログランキングへ  人気ブログランキングへ


幼児のためのダウンロード問題集

東京・神奈川の幼稚園情報満載! 『幼稚園受験.com』

西東京版 『幼稚園受験.com』

関西版 『幼稚園受験.com』

小学校受験ポータルサイト 『小学校受験新聞』

中学受験情報満載 『中学受験わかばナビ』

子育て・育児サイト 『キッズライフなび』






jyukennews02 at 01:59│ 幼稚園 
都内の私立幼稚園、初年度納付金は平均48万4,499円…最高額は150万5千円2018年の教育 小学校も変わる! 英語など移行措置スタート