幼児教育

2021年07月06日

学習態度・学力ばらつき「小1問題」解消、文科省が5歳児に「教育プログラム」







学習態度・学力ばらつき「小1問題」解消、文科省が5歳児に「教育プログラム」文部科学省は、小学校入学時の学習態度や学力の差をなくそうと、5歳児向けの共通教育プログラムを作る方針を決めた。幼稚園や保育園、認定こども園で生活や学習の基盤となる力を養い、小学校入学後の学びにつなげる。近く中央教育審議会で検討を始める。 


同省は2022年度からモデル事業をスタートし、効果的な教育活動をプログラムとしてまとめ、23年度以降の全国普及を図る。 


プログラムでは、生活や学習の基盤となる「言葉」、「情報活用」、「探究心」に関する能力や態度の育成を目指す。例えば「言葉」では、絵本の読み聞かせやゲームなどで語彙(ごい)を豊かにし、「情報活用」は遊びながらタブレット端末などに触れる。「探究心」では、砂場で土に水をかけるとなぜ固まりやすいのかなど、身の回りの疑問の話し合いなどが考えられる。活動を通じ、小学校での学習に結びつくような好奇心や粘り強さ、協調性などを養う。 


幼少期に意欲や根気強さ、協調性などの「非認知能力」を培うと、将来の学歴や所得に大きく影響するとの海外研究もある。 


小学1年生を巡っては、就学前の学習態度や学力のばらつきから、小学校になじめない「小1プロブレム」などの課題が指摘されている。幼稚園には、育成すべき力などを明記した「幼稚園教育要領」があるが、教育内容は各施設に任せていた。教育プログラムは、小1での差をなくし、情報活用など新たな分野を含む就学前教育の充実を図る。



読売新聞 オンライン から転載


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2019年12月25日

幼児の半数が通信機器を自由に使用…2年前より20%増

 学研教育総合研究所が行った幼児に関する調査によると、幼児のおよそ2人に1人が家庭内で通信機器に触れられる環境にあり、そのうちの約半数がほぼ毎日使用していることが明らかになった。2017年の調査に比べ、約20%増加している。


 幼児白書Web版「幼児の日常生活・学習に関する調査」は、2019年8月27日~8月30日、幼稚園・保育園に通う満4~6歳の男女とその保護者を対象にインターネットで実施した。幼稚園・保育園それぞれで年齢で分けた男女100人から回答を得て有効回答数は1,200人。なお、2017年度に実施した第1回調査の「幼児白書」における表記「3歳」「4歳」「5歳」は、それぞれ2019年度調査の「満4歳」「満5歳」「満6歳」と同義となる。


 家庭内で何らかの通信機器を自由に使える幼児の割合は55.4%。使用している機器は「スマートフォン(家族と共用)」21.5%がもっとも多く、「タブレット(家族と共用)」20.5%、「ゲーム機(家族と共用)」15.6%と続く。子ども専用の通信機器としては「タブレット」7.0%、「ゲーム機」6.8%、「スマートフォン」3.2%だった。


 前回の2017年度調査では、自由に使える通信機器がある割合は全体の35.8%だった。2019年の55.4%と比べ約20%増加していることがわかり、通信機器利用の低年齢化が進んだと言える。


 通信機器の利用目的は、多い目的順に「写真・動画を見る」80.6%、「ゲームをする」62.4%、「知育アプリで遊ぶ」49.0%となり、それぞれの1日平均使用時間は「写真・動画を見る」36分、「ゲームをする」25分、「知育アプリで遊ぶ」16分だった。


 スマホ・タブレットを自由に使える幼児を対象とした使用開始年齢についての質問では、全体平均では「3歳」がもっとも多く33.7%。2歳以下の回答と合わせると59.9%が3歳までに使用を開始していた。「4歳」は23.2%で、3~4歳での使用開始が全体の56.9%を占めた。


 また、自由に利用できる幼児のうち、約半数にあたる49.2%が「ほぼ毎日」使用していると回答した。年齢別では、「ほぼ毎日」使用している割合は4歳46.7%、5歳50.0%、6歳50.9%だった。使用頻度から算出した月ごとの平均使用日数は、4歳19.0日、5歳19.2日、6歳19.3日。男女別では「ほぼ毎日」と回答したのは男子52.0%、女子46.0%となり、男子の利用時間が比較的多いことがわかった。


2019.12.25 リセマムから転載


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2019年08月30日

経済格差が、子どもの「脳の発達」に影響を与えるという厳しい現実



子どもたちが発達させる、様々な「スキル」


 この十数年、経済格差の拡大が日本を覆う巨大な問題として注目されることが増えた。経済格差の問題点はいろいろ指摘できるだろうが、とりわけ子どもにとっての影響が大きい。たまたま生まれ育った環境が不利であると、子どもたちの発達は著しくネガティブな影響を受けてしまうからだ。その結果、彼ら・彼女らの未来が閉ざされることもある。



 筆者は子どもの心の発達(発達心理学)の専門家として、子どものときに発達させる様々なスキルが、彼ら・彼女らの未来にどのようにつながるかに関心を持ってきた。

 ここではそうした研究のなかから、筆者らが今年発表した研究の成果を紹介しよう。そこでの結論は、経済格差が子どもの「脳の発達」に影響を及ぼすというものである。以下では、なぜ経済格差が脳にまで影響を及ぼすのか、脳の発達への影響はその後の人生にどんなインパクトを持つのか、それを改善する方法はあるのか、といった点について考えてみたい。

 さて、子どもの心の発達と聞いて、どのような学者が思いつくだろうか。スイスの心理学者、ジャン・ピアジェを思い出した人は多いかもしれない。

 ピアジェおよびその後継者たちは、主に子どもの知的発達を調べてきた。子どもがいかにして知識を獲得するか、どのくらい記憶できるのか、いかにして推論するかといった問題である(なお、ピアジェの考えは現在多くの部分で誤りであることが明らかになっている)。これらの能力は、現代風に表現すれば「認知的スキル」と呼べるだろう。

 一方、近年、教育経済学や教育社会学などで注目を集めるのが、認知的スキルと異なる「非認知スキル」だ。

 非認知スキルは、経済学者ジェームズ・ヘックマンら一連の研究で脚光を浴びた。彼らの研究は、低所得家庭で育った子どもが幼児教育を受けることによって、幼児教育を受けなった子どもよりも、その後の年収や持ち家等の経済的な面で優れた結果を出すことを示した。この際、幼児教育は知能(IQ)などの認知的スキルにはあまり影響を与えなかったが、忍耐力や学業への真摯さなどの側面に影響を与えたと考えられ、これらが「非認知スキル」と呼ばれるようになった。

 非認知という言葉があまりに漠然としているため、筆者も含めて心理学者は「社会情緒的スキル」という言葉のほうを好む。要は、自分や他人とうまく折り合いをつけるためのスキルだ。



「実行機能」というスキル

 ところが最近になって、認知的スキルでも非認知スキルでもない、あるスキルが世界中で注目を集めるようになった。それが「実行機能」というスキルである。非認知スキルの一つとされることもあったが、最近は独立したものとして扱われている。

 実行機能。字面だけ見てもどのような能力かはわかりづらいが、簡単に言えば、目標に向かって自分をコントロールする力のことを指す。ダイエットという目標のために食べたいものをがまんする力や、夕食を作るという目標のためにある具材を切ったり別の具材を煮たりと柔軟に頭を切り替える力である。大事なのは、「目標を達成する」ために必要なスキルだということだ。

 たとえば、実行機能を測る代表的なテストは以下のようなものだ。カードに色と形の2つの属性があり、子どもはあるときは一方のルール(たとえば色)、別のときは異なるルール(たとえば形)でカードを分類しなければならない。このテストは、物事を実行する際のルールを柔軟に切り替える能力を測定する。

 このテストの結果、3歳の子どもはルールを柔軟に切り替えることができないが、5~6歳頃からルールを切り替えることができるようになる。つまり実行機能は、3歳から6歳頃にかけて大きく成長するのだ。

 近年、子どもの実行機能が注目を集めているのは、子どものときの実行機能が、後の学力や友人関係、問題行動、および大人になったときの収入、社会的地位、健康、犯罪歴などと関連するためである。この点を世間に知らしめた「マシュマロテスト」の研究成果は現在では疑問視されているものの、その後ニュージーランドやイギリスなどの研究で信頼できる成果が出されている。実行機能の影響力はIQ以上だという研究結果もあるし、非認知スキルと比べて確実に測定できるという特徴もある。

 実行機能は、子どもの未来の可能性を広げる能力といえるだろう。



経済格差が直撃する

 このように人生にとって極めて重要な意味を持つ実行機能だが、良くも悪くも、子どもが育つ環境によって、その発達に影響が生じやすい。すなわち、家庭の経済格差が直撃するのがこのスキルなのだ。

 あるアメリカの研究では、家庭の経済状態が子どものどのような側面での発達に影響を及ぼすかを調べた。その時に調べられたのが、子どもの視覚認知、空間認知、記憶力、言語能力、そしてくだんの実行機能である。

 この研究の結果、視覚認知、空間認知、記憶力などの認知的スキルは、経済格差の影響をあまり受けなかった。一方で経済格差の影響を強く受けたのが、実行機能(と言語能力)であった。

 なぜそれぞれのスキルごとに発達の差が出るのか。この点を考える上で重要なのが、認知的スキル/非認知スキルという区別の視点ではなく、「子どもの脳発達」という視点である。

 脳と心の間に対応関係があることは、ここ数十年の神経科学が示してきた成果である。大雑把にいうと、視覚認知は「後頭葉」の一部が、空間認知は「頭頂葉」の一部が、記憶力は「側頭葉」の一部が関連する。そして、実行機能に関連するのは「前頭前野」である。

 経済格差が実行機能を直撃する理由は、この前頭前野にある。動物実験などから、前頭前野の発達はストレスに対して極めて弱いことが示されている。生まれる前に母親が強いストレスを与えられたラットや、生まれてから強いストレスを与えられたラットは、前頭前野の発達が正常でない。

 ストレスにも様々な種類があるが、ヒトの場合は、精神的なストレスを受けることが多いだろう。とりわけ貧困の家庭においては、そうではない家庭と比べて、子どもは生後半年頃から慢性的な精神的ストレスを抱えやすいことが知られている。虐待やネグレクトはもちろんのこと、夫婦喧嘩や、子どもに体罰を与えることも、子どもにとっては強いストレスになる。



前頭前野の働きに違いが…


 だが、ヒトの子どもの脳を直接調べる研究は十分に進んでいなかった。そこで筆者らは、3歳から6歳の幼児を対象に、経済格差が前頭前野の発達に及ぼす影響を調べた。これが冒頭に述べた研究である。

 具体的には、3歳から6歳の幼児に上記の実行機能のカードを使ったテストをやってもらい、その際の脳活動を近赤外分光法という手法で計測した。この手法は、脳活動に伴う脳内の酸化ヘモグロビン(酸素と結合したヘモグロビン)と脱酸化ヘモグロビン(酸素と結合していないヘモグロビン)の変化量を計測することで、脳の働きを推定することができる。

 さらに経済協力開発機構(OECD)の指標に基づき、子どもを低所得家庭と中・高所得家庭とに分類し、子どもの前頭前野の働きに家庭間で違いがみられるかを調べた。

 その結果、低所得家庭の子どもは、実行機能のテスト中に前頭前野を活動させていなかったのに対して、中・高所得家庭では前頭前野の活動が認められた。つまり、前頭前野の発達に経済格差が影響していることが明らかになったのである。

 これらの結果は、経済格差が子どもの脳発達に重要な影響を与えることを示している。しかも、その影響は就学前という早い時期から既にみられるようだ。

親が「心の余裕」を持てるケアを

 このような研究結果を突きつけられれば、子どものために何かできることはないかと考えずにはいられない。経済格差の是正が喫緊の課題であることはもちろんだが、そう簡単に解決する問題でもない。発達心理学の立場から何が提言できることはあるか。

 実は、低所得家庭の子ども全員が前頭前野を活動させていなかったわけではない。裏を返せば、中・高所得家庭でも、前頭前野を活動させていなかった子どもだっている。

 発達の格差を是正するために一つ重要なのは、子どもが強いストレスを感じない家庭環境を作るということだ。

 その基本は、安心できる親子関係である。発達心理学では、親子の情緒的な結びつきを「アタッチメント」と呼ぶ。経済的に問題を抱えていても、親子関係がしっかり安定していて、子どもが安心感・安全感を感じることができれば、実行機能の発達には問題が起こりにくい。

 こういう話をすると、わが国の場合は母親に責任を帰すことが多いが、それは間違いだ。母親であろうと、父親であろうと、さらには祖父母であろうと、信頼できる大人としっかりとした関係を築くことができればいい。

 安心できる関係を築くことが難しいのは、親のほうにも心の余裕がなくなっているケースが多い。ワンオペ育児という言葉があるとおり、子育てにおいて孤立している状況で、余裕をもって子育てすることは容易ではない。子どもの発達を支えるためには、国や自治体が親も支える必要がある。

 筆者らは、自治体と連携して、子どもと同時に、家庭をいかに支援できるかを探っている。それほど簡単なことではないが、地道にやっていくしかない。社会全体でこの問題をもっと深刻に考える必要があるだろう。

 子どもたちの未来が希望に満ちてほしい。心の底からそう思う。



2019.8.30
現代ビジネス から転載


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2018年08月21日

子どものやる気や自制心、社会性…幼児期から遊びを通じて身につける


 子どものやる気や自制心、社会性などの「非認知能力」を育む取り組みが広がっている。文部科学省が6月に公表した昨年の全国学力テストの分析結果では、こうした能力が高い子は、学力が高い傾向がみられた。特に幼児期の教育が重要だとされ、大学では保育者の養成も進んでいる。(岡村吉和)


子どものやる気や自制心、社会性…幼児期から遊びを通じて身につける

読売新聞社


「人生の土台」

 東京都世田谷区の私立保育園「世田谷仁慈保幼園」では、「やってみたい」「知りたい」という子供の興味を出発点に、納得するまで遊ぶ体験を重ねる。その過程で頑張る力や他者と関わる力、感情をコントロールする力などが育つと考えるからだ。

 7月31日には鳥に興味を持った男児(4)が空き箱で鳥の家を作って発表した。すると年長の園児から「本当の巣箱は作らないの」と質問が出た。話し合いの結果、今後みんなで協力して本物の巣箱を作ることになった。

 子どもは自分で調べたことなどを発表し、友達からアドバイスをもらう中で、自分と他人の違いを知り、力を合わせる楽しさも知る。園を運営する法人の妹尾正教理事長は「非認知能力は社会でも求められる力で、人生を生き抜く土台になる。遊びを通じて幼児期に養うことが大切


スポーツでも

 知能指数(IQ)などで測れない内面の力を指す「非認知能力」は2000年にノーベル経済学賞を受賞した米国のジェームズ・ヘックマン教授の研究で注目された。米国の貧困層を調べたところ、幼児教育で非認知能力が培われた子のグループはそうでない子のグループより持ち家率や収入が高く、犯罪率や生活保護受給率が低かった。

 文科省によると、「良いところをほめて自信を持たせる」「努力の大切さを伝える」など、保護者から子どもへの働きかけでも向上するという。

 スポーツを通じた活動も進む。全国で約30教室を運営する総合キッズスクール「ビーマスポーツ」(東京都世田谷区)は3~10歳児を対象にサッカーや野球、体操などを通じて、コミュニケーション能力や課題解決能力の育成を目指す。運動では走るタイムなどを定め、さらに上達するにはどうすべきか常にコーチが問いかけて「もっと腕を振る」など自分で気付いたことに挑戦させる。グループワークでは仲間とコミュニケーションを図り、協力して課題解決する。

 田村恵彦代表取締役CEOは「21世紀に活躍するのは、与えられた仕事をこなすのではなく、答えのない中で主体的に考え、行動、判断して答えを見つけ出せる人材だ」と力説する。



学生も体験

 保育者の育成は課題の一つだ。玉川大教育学部(東京都町田市)の大豆生田啓友(おおまめうだ ひろとも)教授のゼミや授業では、学生が泥団子作りや劇づくりを行う。子どもと同じ体験をすることで、非認知能力の理解を目指す。大豆生田教授は「コミュニケーションや粘り強さは、今の学生は苦手。自分で非認知能力とは何かを理解しないと、目指す教育も絵に描いた餅になってしまう」と語る。

 慶応大の中室牧子准教授(教育経済学)は「非認知能力を幼少期に身につけることは重要だ。ただ、日本では蓄積がないので、例えば自制心の強い人は本当に幸福感や収入が高いのかなど、長期的に調べる必要がある」と指摘している。


ヨミドクター から転載


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2018年06月28日

お化け屋敷作りが幼児教育に効果絶大なワケ


子どもが小学校に入る前は、英語やプログラミングを勉強するより遊んだほうがいいという。その理由と背景について、新しい時代の教育に詳しい奈須正裕上智大学教授が2回にわたって解説する。後編のテーマは「遊びの大切さ」。

保育園や幼稚園の教育現場では従来、自制心や忍耐力などを示す「非認知能力」の育成に重点を置いてきた。

また、質の高い幼児教育の提供は、非認知能力を介して子どもたちの将来を大きく左右し、さらにそれが社会全体の治安や経済状況にも影響を及ぼすとの報告もある。

教育経済学では、すべての学校段階の中で幼児教育への社会的投資が最も効果的であるといわれている。近年、先進国はもとより開発途上国においても、幼児教育の拡充に注力する事例が増えている。

こうした背景には、前編でも紹介した「マシュマロ・テスト」の研究成果などがある。




戦略で感情や衝動を制御する

マシュマロ・テストでは、子どもがマシュマロを一時的に我慢できるかどうかを観察して、自制心の高さを測っている。ただし、ここで大切なのは、マシュマロを我慢するという特定の行為ではない。

子どもが先々自分の身に起こることを鮮明にイマジネーションし、そこから逆算して今なすべきことを考え、さらに自らの意志に合致する方向で衝動的欲求や感情を制御できるようになることが重要なのである。

実際、マシュマロを我慢できた子どもは、さまざまな戦略を用いていた。

手で顔を覆ってマシュマロを見ないようにする、歌を口ずさんで気を紛らわせる、自分の部屋にあるおもちゃのことを思い浮かべる、といった行動を取っていた。「待っていればマシュマロが2個」とつぶやいては、何のために我慢しているのかを再確認する子もいた。

また、「このマシュマロが本物じゃなくて、写真だって考えてもいいですよ。額縁に入れるんです」といったヒントを与えると、我慢できる時間が格段に長くなるとの報告もある。


つまり、自制心や忍耐力とは、根性や気合だけではなく、そのかなりの部分はスキルや戦略なのである。したがって、言葉を用いて論理的に、あるいは実際の行動や経験を通して実感的に、その考え方や具体的な手続きを教えることは十分に可能であり、効果的である。

意志を固めてもすぐに挫折するのは、意志が薄弱だからではない。意志を実際の行為に結びつけるスキルなり戦略が身に付いていない、あるいは適切に発動できていないことが主な原因なのである。

とことん遊んで非認知能力を伸ばす

具体的にどのような幼児教育が非認知能力の育成、ひいては長期に渡るトータルで盤石な学力の育成に有利なのだろうか。

一言でいうなら、子どもが集中して存分に「遊び込む」環境の提供ということに尽きるだろう。

子どもにとって魅力的で挑戦的な、プロジェクトと呼ぶのがふさわしいくらいに創造的で工夫の余地のある活動が望まれる。一人ひとりがこだわりを持って個性や創意を発揮しつつも、仲間との協働で進める必要があるということも重要な条件になる。

お化け屋敷作りはその典型である。広い遊戯室の一角を使って、数週間にわたって仲間と一緒にあれこれ話し合ったり試したりしながらお化け屋敷を作るのである。

子どもたちは喜々として取り組むが、活動は楽しいだけではない。思い描いていたような造作にならない、怖がってくれない、すぐに壊れてしまうなど、さまざまな困難に直面する。

めいめいに自分のイメージでどんどん作業を進めるから、仲間とぶつかり、けんかになることもあるだろう。

そんな経験の中で、次第に子どもたちは、はやる気を少しだけ抑え、何をどうすればうまくいくか、冷静に状況を見てから行動することの大切さに気づいていく。

仲間の意見も聞かず我を通そうとすることが、結果的に相手にも自分にも何ら生産的な結果をもたらさないことを理解し、どうすれば考えやイメージをうまく伝え合えるかを学ぶ。

さらに、双方の願いを実現するウィン・ウィンな解決策を探ることが可能であり得策であること、具体的にどんな風に考えを巡らしたり話し合ったりすれば妙案が浮かび、合意に達することができるかを何度も繰り返し模索し続けるのである。

非認知能力の育成が学力の基礎をつくる

もちろん、教育する側の役割も重要になる。

うまくいかずくじけそうになっている子に寄り添い、何をどうしたかったのか、どのようにうまくいかないのか、なぜそうなったと考えているのかを丁寧に対話する必要がある。

その中で、子どもが自身の置かれている状況や今後どうしたいのかを深く内省し、自らの力で立ち直っていけるよう支援することが望まれる。

けんかやトラブルに対しても、事実関係とともにそれぞれの気持ちや考えをしっかりと話させ、自分の取った行動が今どんな結果をもたらしているのか、どうしたいのか、どうすべきだと思うのか、丁寧に聞き取る中で、自らの力で問題を解決していけるよう導くことが肝要である。

グローバル化の進展やAIの進歩に伴い、子どもたちにはこれまで以上に高度な学力が求められることになる。だからこそ、幼児教育段階ではその確かな礎としての非認知能力の育成が重要になる。その能力は、英語やプログラミングを勉強するより、子どもたちが意欲的に遊ぶほうが着実に培われていくのである。


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2018年05月31日

幼保無償化 来年10月 全面実施 消費増税と同時


 政府は、幼児教育・保育の無償化を二〇一九年十月から全面実施する方向で調整に入った。これまでは一九年四月から五歳児の幼稚園や認可保育所などの利用料を先行して無償化し、二〇年四月からゼロ~四歳児に広げる方針だったが、一九年十月に予定されている消費税率の10%への引き上げに時期をそろえる。

 経済財政運営の指針として六月に決定する「骨太方針」に盛り込む。無償化には消費税増税に伴う増収分の一部を活用。一四年四月の8%への引き上げ時には、駆け込み需要の反動で消費が落ち込んだ経緯があり、増税と全面無償化の実施時期を合わせることで、子育て世帯の負担感を和らげる効果を狙う。

 また、五歳児の先行実施を半年延期することで、実務を担う自治体の準備期間を確保し、混乱が生じないようにできるとの判断もある。

 今回の無償化は、安倍晋三首相が昨年の衆院選で公約に掲げていた。対象は、三~五歳は全ての子どもの幼稚園や保育施設の利用料で、ゼロ~二歳は住民税非課税世帯の子どもの保育施設利用料。


2018.5.31
東京新聞 から転載


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2018年05月11日

イード・アワード2018「子ども英語教材」保護者満足度No.1が決定


イード・アワード2018「子ども英語教材」

 教育情報サイト「リセマム」は、子ども向け英語教材(通信教材・市販教材)の顧客満足度調査を実施し、イード・アワード2018「子ども英語教材」を発表した。

 調査は、3か月以上継続して英語教材で学習している未就学児(0~6歳)および小学生のお子さまをもつ保護者を対象にインターネットで実施。「子どもの気に入り度合い」「継続のしやすさ」「効果」「コストパフォーマンス」および「総合満足度」を5段階で評価いただいた。

 その結果から、未就学児、小学生の各最優秀賞・優秀賞、また評価項目から部門賞として「子どもが好きな英語教材」「継続しやすい英語教材」「効果がある英語教材」「コスパのよい英語教材」を発表した。

 結果は以下のとおり。

■未就学児(0~6歳)
・最優秀賞
 こどもちゃれんじEnglish

・優秀賞
 ディズニーの英語システム(DWE)
 えいごであそぼプラネット

・部門賞
 子どもが好きな英語教材:こどもちゃれんじEnglish
 継続しやすい英語教材:こどもちゃれんじEnglish
 効果がある英語教材:こどもちゃれんじEnglish
 コスパのよい英語教材:こどもちゃれんじEnglish



■小学生
・最優秀賞
 スマイルゼミ

・優秀賞
 ディズニーの英語システム(DWE)
 Z会 小学生コース(英語)

・部門賞
 子どもが好きな英語教材:スマイルゼミ
 継続しやすい英語教材:Z会 小学生コース(英語)
 効果がある英語教材:ディズニーの英語システム(DWE)
 コスパのよい英語教材:Challenge English


 調査期間:2018年3月7日(水)~2018年3月22日(木)
 調査対象:3か月以上継続して英語教材で学習している未就学児(0~6歳)および小学生の保護者
 有効回答数(評価に使用した回答者数):612


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2018年01月19日

林修先生「幼児に英語教育は不要」 幼児期からの早期英語教育に賛否の声

出典:https://www.lettuceclub.net


グローバル化が進む昨今、子どもへの英語教育に関心を持つ親御さんも多いですよね。将来のことを考えるとまったく話せないよりも話せた方がよいでしょうが、問題は“いつ”英語教育を始めるかという点のようです。

 

「英語力」より「論理的思考力」が必要?

1月7日放送の「林先生が驚く初耳学!」(TBS系)では、幼児からの英語教育を取り上げました。番組では昨年9月にも早期英語教育を特集したのですが、その際に林修先生は「幼児に英語教育は不要」と断言。「英語ができない親ほど早期教育を支持する」「幼児期は英語よりも思考力を伸ばすべき」と持論を展開していました。

そこに反論したのが、とある大学の准教授。日本人全体から無作為に抽出した社会調査データを使って分析した結果、英語ができる親の中にも早期英語教育に賛成している人も多いと噛みつきます。さらに、英語よりも先に思考力を身につけさせるという考えに対しては「日本での教育を前提にしており、かなりズレている」とバッサリ。

真っ向勝負をしかけられた林先生は、“英語ができる親”ではなく“東大出身の親”と条件をつけたはずだと反対意見を述べました。自らの考えとデータに差異が生じたのは、英語ができる親の中に英語“しか”できない人がいるためだと発言。数学や理科など論理的思考を必要とする教科もきちんと学んだ東大出身の親に限っては、早期英語教育の優先順位が低いと解説しています。

また「日本での教育を前提にしており、かなりズレている」ことに関しては、「母語でしっかり学び、深く核心を突く考えを身につけることが重要」「日本語で論理的思考ができない人間がどうして英語で論理的思考ができるんだ」というノーベル化学賞受賞者の白川英樹先生の意見を引用して反発。

ただし、将来的に海外で暮らすことを前提とした場合は例外なんだそう。早期英語教育を施せば英語が思考の言語になるため、まったく問題ないとしています。

 


SNSでも意見は真っ二つ

出典:https://www.lettuceclub.net




林先生の考えに対しては、「高等な教育にはまず思考力が必要」「文法や単語を系統づけて覚えるにも論理的思考はあった方がいい」といった賛成意見が続出。中には「幼稚園から英語を学んだけど身についていません。不要です」という実体験に基づく声も上がっています。

ところが、番組内でもタレントのハライチ・澤部佑や俳優の玉木宏が「反論されている方の意見ももっとも」「今の状況を考えると英語を学ばせたくなる」と異を唱えたように、早期英語教育は大切だとする声も。

SNSには、「耳が柔軟なうちに聞いた方が発音が良くなる」「変に苦手意識を持つ前にやらせたい」などの意見もちらほら。また、今後小学校高学年で英語が教科化されるという予定を念頭に置き、「小さいうちに勉強させておかないとついていけなくなりそう…」と不安を吐露する人もいます。

子どもの将来を明るくするために、親としてはできるだけよい選択肢を選びたいもの。あなたは早期英語教育が必要だと思いますか?



(レタスクラブニュース)
2018.1.19 転載


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2018年01月18日

子どもの英語脳が目覚める!超オススメの「英語絵本」7選


「子どもに英語をマスターしてほしい!」――そんな願いを持っている親御さんは少なくないだろう。しかし、そんな人でも「英語がペラペラになればそれでいい」などとは思っていないはず……。むしろ、本当にわが子に身につけてほしいのは、世界のどこでも生きていける頭のよさ、つまり「本物の知性」なのではないだろうか。

実際、応用言語学や脳科学、教育心理学などのアカデミックな研究では「外国語学習の機会が、子どもの知力やIQを高める」といった知見が蓄積されつつあるという。
いま、こうした科学的根拠(エビデンス)に基づいた指導によって、子どもたちの英語力を着実に伸ばし、人気を集めている英語塾があるのをご存知だろうか。元イェール大学助教授の斉藤淳氏が代表をつとめるJ PREPだ。

本連載では、同氏の最新刊『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語――わが子の語学力のために親ができること全て!』から、一部抜粋して「ほんとうに頭がいい子」を育てるための英語学習メソッドを紹介する。




● 「親の声」で読み聞かせしよう

3歳くらいを過ぎると、子どもは本の読み聞かせ を喜ぶようになります。この時期だと、ストーリーの面白さよりは、絵の親しみやすさや色彩の豊かさ、面白い音やフレーズの繰り返しなどが、子どもの心には響くようです。幼少期の読み聞かせ経験が、子どもの将来的なリテラシーを左右することは、長年の専門研究でもかなりはっきりわかっています。とはいえ、焦りは禁物。日本語の絵本も英語の絵本も、とにかくたくさん読み聞かせして、子どもの「これが好き」「あれが楽しい」という感覚を徹底的に育ててください。むしろ、親も楽しみながら英語を復習するぐらいのつもりでいいと思います。洋書絵本はオンライン書店であれば品揃えに困ることはありませんが、大きな書店の洋書絵本コーナーに一緒に出かけて、子どもと一緒に選ぶとなおよいでしょう。

あるいは、公共図書館に「子ども向け洋書コーナー」が設置してあることもあります。
本を選ぶときは、親の意見を押しつけず、なるべく子どもの「好き」を優先します。最初はあまり英語にこだわらず、ビジュアル情報だけで楽しめるものにしたほうが、子どももスムーズに本の世界に入っていけます。
ただ、どうしてもキャラクターものなどに偏ってしまいそうなときは、一冊はとにかく子どもが気に入ったもの、もう一冊は親子の意見があったもの というように、うまくバランスを取るといいと思います。 絵本の読み聞かせは、親にとっても人生を振り返ったり、明日への勇気をもらったりするいい機会になります。僕が長女に絵本の読み聞かせをしていたのは、ちょうど衆議院選挙で落選を経験し、アメリカに戻ったころのことでした。当時は絵本を買い与えるお金もなかったので、地元の書店の児童書コーナーに親子で行き、サンプルとして並んでいた本を毎回2冊ずつ読むようにしていたこともあります。

いまとなっては、僕の拙い発音は長女に笑われることも多いのですが、高校生になった彼女は、英語が得意なのはもちろん、読書も大好きです。

ですから、みなさんも「私の下手な発音を子どもに聞かせても大丈夫かな……」という心配はいりません。大切なのは、子どもは両親の声がいちばん安心するということ。決して上手な英語でなくてもいいので、親御さんご自身で読んでみてください。どうしても自信がないという人は、読み聞かせ音声CDがついた絵本を購入する手もあります。



● 読み聞かせ用おすすめ絵本

 僕の個人的体験も踏まえつつ、この時期の子どもが喜ぶベーシックな絵本をいくつかご紹介しましょう。

▼Chica Chica Boom Boom(Bill Martin Jr. & John Archambault / Beach Lane Books)

リズムに乗って読めて、アルファベットも覚えられる絵本です。作者であるビル・マーティン・ジュニアの出世作。「26種類あるアルファベット文字がヤシの木を登る」という面白いストーリーになっています。▼Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?(Bill Martin Jr. & Eric Carle / Henry Holt Books)

本書を含め、エリック・カールの絵本はどれもおすすめです。じつは彼の絵本には一冊ごとに文法学習のテーマが隠されています(本書はSVOC)。こちらはビル・マーティン・ジュニアとのコラボ作品で、音の響きや音韻を味わいながら、リズムに乗って読めるテキストが魅力です。「きらきら星」のメロディに合わせて「♪Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?」と歌うのもおすすめです。「シロクマ」、「パンダ」、「子グマ」などの続編もあわせてお楽しみください。▼The Very Hungry Caterpillar(Eric Carle / Philomel Books)

エリック・カールの代表作。隠された文法テーマは「過去形」です。日曜日の朝に生まれた「はらぺこあおむし」が、やがてサナギになり、最後には美しいチョウへと変身するお話です。あおむしが食べた箇所には穴が開いている楽しい仕掛け絵本です。▼Go Away, Big Green Monster!(Ed Emberley / LB Kids)

緑色をした怪物の顔のパーツが、「Go away!(消えちゃえ)」というかけ声とともに一つずつ消えていきます。お子さんと一緒に「Go away!」と言いながら絵本を楽しみましょう。▼Green Eggs and Ham Book & CD(Dr. Seuss / Random House)

「緑の卵」なんてあるのだろうか、とタイトルを見ただけでワクワクしてくる作品です。CD付きのものはフォニックスの定着のために使ってもよいでしょう。登場する語彙が50種類に抑えてあり、英語の否定文・疑問文のパターンを自然に身につけるうえでも有益です。▼The Cat in the Hat Book & CD(Dr. Seuss / Random House)

アメリカで「The Cat(あのネコ)」と言えば、誰もがピンとくるほど有名な「帽子をかぶったネコ」の絵本です。CD付きのバージョンがおすすめです。僕も娘が小さいころには、この本の読み聞かせを何度もせがまれた記憶があります。使用語彙が225語に制限されており、子どもがリズムに乗って読めるように文章が工夫されています。▼Frog and Toad Are Friends Book & CD(Arnold Lobel / HarperCollins)

おなじみの「がまくんとかえるくん」の物語シリーズ。日本では『ふたりはともだち』というタイトルで刊行されています。フォニックス中級程度の表現でストーリーが書かれていますので、読み聞かせる側の発音練習にも最適です。 (本原稿は斉藤淳・著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から抜粋して掲載しています)

 ※注
記事中の参照文献・おすすめ教材などは、こちらのサポートページでご確認いただけます。
「世界最高の子ども英語」専用サポートページ
https://booksdiamond.wixsite.com/childenglish



ダイヤモンドオンライン
2018.1.18 転載


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2017年12月05日

「○○の学び方」を変えれば、子どもの「IQ・論理力」は高まる


「子どもに英語をマスターしてほしい!」――そんな願いを持っている親御さんは少なくないだろう。しかし、そんな人でも「英語がペラペラになればそれでいい」などとは思っていないはず……。むしろ、本当にわが子に身につけてほしいのは、世界のどこでも生きていける頭のよさ、つまり「本物の知性」なのではないだろうか。

実際、応用言語学や脳科学、教育心理学などのアカデミックな研究では「外国語学習の機会が、子どもの知力やIQを高める」といった知見が蓄積されつつあるという。

いま、こうした科学的根拠(エビデンス)に基づいた指導によって、子どもたちの英語力を着実に伸ばし、人気を集めている英語塾があるのをご存知だろうか。元イェール大学助教授の斉藤淳氏が代表をつとめるJ PREPだ。

本連載では、同氏の最新刊『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語――わが子の語学力のために親ができること全て!』から、一部抜粋して「ほんとうに頭がいい子」を育てるための英語学習メソッドを紹介する。



● なぜ英語が「本当に賢い子」を育てるのか?

「J PREPに通うようになったら、まず『国語』の成績が上がった!
」これは、生徒の保護者のみなさんからよくいただくご指摘です。
「(え、国語? 英語がテーマのはずなのに……いったい何を言い出すんだ?)」とお思いの方、どうかご安心ください。
今回僕が書いた『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』は間違いなく、お子さんの「英語力」を高めるための本ですし、僕が代表を務めるJPREP斉藤塾は、主に英語を教えている塾です。英語塾なのに、「国語」から先に結果が出る子たちがいる

――。

なぜだと思いますか?
(もちろん英語の成績も、あとからグッと伸びていきます……)予告的にお答えするとすれば、僕がこれからお伝えするメソッドが、「英語力」だけでなく、独力で何かを学んだり考えたりする総合的な能力 、いわば知力を高めるからなのです。 この記事をお読みの方の多くは、「うちの子どもも、英語ができるようになるといいな……」という漠然とした思いをお持ちなのだと思います。


しかし、子どもの英語力を正しく磨いていけば、「学校の成績がよくなる」とか「外国語がペラペラと流暢に話せる」といった表面的なメリット“以上のもの”が手に入ります
。もちろん、英語は単なるツールでしかありません。
ただ、「本当に頭のいい子」を育てたい人にとっては、英語こそが最も確実、かつ、最も頼りになる「最強のツール」である


――そんな思いでこの連載を書いていくつもりです。


● 科学的な知見に基づいた「英語の最短ルート」

かく言う僕自身、「子どもの英語教育」の世界に身を投じたのは、それほど昔のことではありません。日本に戻ってくる2012年まで、僕はアメリカ・コネティカット州にあるイェール大学
で研究者をしていました。 日頃はもちろん英語“で”講義をしていましたが、決して英語“を”教えていたわけではありません。僕の専門は比較政治経済学。自分で言うのもヘンですが、英語教育とはほとんど(というか、まったく)無縁の世界に生きていました。

しかしおかげさまで、日本でゼロから立ち上げた中高生向けの英語塾は、わずか4年で累計3000人以上の生徒が通うまでになっています。

いまでは、オールイングリッシュで教育を行う幼稚園、小学1~6年生が対象のキッズクラスのほか、「国語」「算数」「プログラミング」「留学指導」といったカリキュラムも充実させています。「そんな『素人』の塾がどうして人気に? 何か秘密があるの? 」よく聞かれるのですが、じつのところ、何も特別なことはしていません。

ただ、応用言語学や教育学、心理学、脳科学などの「科学的根拠」に沿った教授法、世界的に見れば・ごく当たり前のこと・を愚直に実践してきただけ なのです。 公教育にしろ学習塾にしろ、この「常識」をしっかりと踏まえて授業をしているところは、驚くほどわずかしかありません。先生方一人ひとりの努力では解決できず、入試の仕組みを含め、現状維持の圧力が強いのです。


 現に、この記事をお読みのお母さん・お父さん・教育関係者のうち、「私、英語を話せます!」と断言できる人は、ごくひと握りではないでしょうか?
外国語習得の王道から外れた指導を受けてきたわけですから、当然と言えば当然です。

一方、僕の塾に来た生徒たちは、たしかな英語力を身につけていきます。
この教え方は、少しの工夫さえあれば、ほぼどんな子にも(そして大人にも!)確実に効果が出ますし、特別なスキルや才能も必要ありません

だからこそ、僕のような素人であっても、子どもたちの英語力を飛躍的に高め、数十人からはじめた教室を数千人規模にまで広げられたのだと思います。

● イェール留学生ですら、日本人は英語が下手

 「それにしても、なぜイェール大のポストを捨て、わざわざ日本で英語塾を?」

 これは帰国して以来、何度も何度も受けてきた質問です。
10万部超のベストセラーになった拙著『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA)にも事情は書いたのですが、同書を読んでいない方も多くいらっしゃると思いますので、もう一度説明させてください。

僕がいたイェール大学は、いわゆるアイヴィーリーグ校(Ivy League: アメリカ東部の名門私立8大学)の一つであり、世界トップクラスの高等教育機関として知られています。

イェールには世界中から、優秀な学生たちが次々と集まってきます。アジア圏で言えば、日本はもちろん、中国や韓国からの留学生もたくさんいました。そんな彼らと研究をしたり、講義を通じてディスカッションをしたりしていると、どうしても気になることがありました。

それは「日本人留学生だけが圧倒的に英語ができない!
」という事実です。 イェールの大学院に進学する学生のなかには、たとえば元・東大生だっています。しかし、そんな「エリート学生」ですら、いつまで経っても英語力が未熟なままなのです。

 いったい、なぜ日本人留学生だけが、英語を話せないのでしょうか?



● 従来の教育法で「英語が話せる子」が育たないワケ

その差は、教育に原因があると考えるのが自然です。
要は「教え方」が間違っている
のです。 英語だけならまだいいのですが、問題はそれだけではありませんでした。
日本出身の学生は、講義中の発言や論文などでも他国に引けをとっているように思えたからです(もちろん優秀な人もいました)。

世界のエリート学生と日本型の受験秀才とのギャップを目の当たりにした僕は、「このままでは日本は大変なことになる……」という危機感を日に日に募らせました。
イェールに留学するほどの日本人でも、この程度の英語力、いやそれ以前に、思考力や表現力が不足しているのだとすると、日本の教育は「欠陥だらけ」だと結論するしかなかった
からです。 いてもたってもいられなくなった僕は、日本の選挙に出て衆議院議員になりました。
当時はまだ30代で、イェールで博士論文を書いている最中でしたから、周りの人はずいぶんと驚いていました。
とはいえ、僕は大真面目に「大学で“政治学”を研究している場合じゃない! 自分で“現実の政治”を動かさなければ!!」という思いに突き動かされていたのです。当選し続けたら、文教族議員として日本の教育を変えていく希望を持っていました。

 2度目の選挙で落選を経験したのち、イェールで博士号を取得した僕は、いくつかの大学を経て、助教授(Assistant Professor)としてイェールに戻ることになります。
しかしこの間もずっと、前述の問題意識が消えることはありませんでした。

 そこでついに、研究者を辞めてアメリカから帰国することを決意し、東京と山形で小さな英語塾を起業しました。要は、国レベルで“上から”教育を変えるのではなく、起業家として"下から"変化を巻き起こすゲリラ戦術へとシフトしたわけです。

● 「英語力」は親から子への最良のプレゼント

このエピソードからもおわかりいただけるとおり、僕は「子どもの英語力」だけに問題意識を持っているわけではありません。
ましてや旧来型の受験エリートを養成することにも興味はありません

これから日本や世界がどのように変化しようとも、そのなかでたくましく思考し、しなやかに生きていける本物の知性を育てたいのです。ちょっときれいごとめいて聞こえるかもしれませんが、むしろこれこそが、いま現役で子育てをしている親たちのリアルな感覚ではないかと思います。

僕も15歳の娘と6歳の息子を持つ父親として、子どもたちに望むのはこれ以上でもこれ以下でもありません。もはや「いい大学に入れば安心」とか「英語さえできれば大丈夫」などという時代でないのは、親の世代である僕たち自身が痛いほど実感しています。

子どもに英語を学ばせたい親御さんも、「英語がペラペラになってくれさえすれば、それでいい」などとは思っていないはずです。ましてや、わが子の「学校成績のアップ」とか「難関校への合格」だけを願っている人もいないでしょう。そんな表面的な力よりも、今後、世界のどこでも幸せに生きられる本当の頭のよさを身につけてほしい――それが子を持つ親の本音ではないでしょうか。 そうした真っ当な願いを持つ人にとって、外国語学習の機会は、大人が子どもに授けられる最高のプレゼントだと僕は考えています。

「学校のお勉強ができる秀才」ではなく、「本当に賢い子」に育ってほしいのであれば、まずもって英語からはじめてみるべきです。

事実、アカデミックな研究分野でも、「外国語学習の機会が、子どもの知力やIQを高める
」ということが知見として蓄積されつつあります*。

* Bialystok, E. (2011). Reshaping the mind: The benefits of bilingualism. Canadian Journal of Experimental Psychology / Revue canadienne de psychologie expérimentale
, 65(4), 229; Costa, A., & Sebastián-Gallés, N. (2014). How does the bilingual experience sculpt the brain?. Nature Reviews Neuroscience
, 15(5), 336-345. 第二言語の習得が脳に与えるポジティブな影響については、神経科学や認知科学の分野でもエビデンスに基づいた研究が数多く提出されています。なかには、「バイリンガルは年齢を重ねても認知症を発症しにくい」という研究まであるくらいです*。

* Craik, F. I., Bialystok, E., & Freedman, M. (2010). Delaying the onset of Alzheimer disease Bilingualism as a form of cognitive reserve. Neurology
, 75(19), 1726-1729.「英語塾なのにまず『国語』の成績が上がる」という先ほどのエピソードからもわかるとおり、英語を“正しく”学べば、英語“以外”の力も同時に高まります
。これは単に僕個人の経験談などではなく、学術的な裏づけもあることなのです。


● 英語力と知性は「環境づくり」が9割

一方で、「親である私が英語を話せないんだから、うちの子はムリかな……」などとあきらめている親御さんはいらっしゃいませんか?
だとしたら、それは非常にもったいないことだと思います。
僕が語ろうとしているメソッドは、読者のみなさんの英語力を問いません。なぜそんなことが可能なのか?

第二言語習得(SLA: Second Language Acquisition)
という学術分野で最大公約数的にわかっている原則をベースにしているからです。SLAの研究者たちが目指しているのは、言語学だけでなく、認知心理学や社会科学など、さまざまなアプローチを通じて、「人間が外国語(=第二言語)を習得するときの一般的メカニズム
」を明らかにすることです*。* Saville-Troike, M., & Barto, K. (2016). Introducing second language acquisition
. Cambridge University Press.SLAの原理はいわば、人類に共通する外国語習得の普遍的なメカニズムですから、子どもはもちろん、みなさん自身の英語力を高めるのにも役立ち得ます

大人だってあきらめる必要はまったくないのです。さらに、英語塾をやっている僕が言うのもおかしいのですが、特別なスキルも不要です。

みなさんのご家庭でできることばかりですし、お子さんの英語力や知力を大きく左右するのは、むしろ環境づくり
であると思っていただいたほうがいいでしょう。 とはいっても、本当に「ちょっとした工夫・きっかけ」でいいのです。
それによって、お子さんの将来は間違いなく大きく変わります。

最後に……大学入試改革がはじまって、授業づくりのヒントを探している中学・高校の先生方はもちろん、小学校での「英語」必修化に戸惑っている教員のみなさんにも、この連載の内容はきっとお役立ていただけると思います。
ぜひ、現役の教育関係者の方々にも、お読みいただけるとうれしいです
。 (本原稿は斉藤淳・著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から抜粋して掲載しています)


斉藤 淳



jyukennews02 at 14:41|Permalink

2017年09月20日

0歳~6歳の幼児教育は「投資対効果」が1番良いって本当?その理由を徹底解説!


「限られた家計の中で、1番効果的に教育費を使うにはどうしたらいいのだろう…?」そんな疑問を解消するべく、教育経済学の専門家・中室牧子先生にお話を聞きました。


ママ・パパの疑問【1】 子どもの教育方針って、何を基準に決めるといい?


――教育方針を考えるにあたって、「指針」になるような考え方はありますか?

子どもは一人ひとり違っていますので、ご自身のお子さんに適した答えは異なっています。

しかし重要なことは、ある人が行った「教育や子育て」でうまくいった方法が、他の人にもうまくいくとは限らない、ということです。

個人の経験は決して一般化できるようなものではなく、個人の経験以上のものではありません。

そう考えた時、多くの個人の経験を集めて、その中から見出される「規則性」を大切にしている「経済学」の観点から考えてみるのはいかがでしょう?

――経済学の観点ってどういうものでしょうか?

はい。「教育経済学」と言って、教育の効果を経済理論やデータを用いて分析する経済学の一分野があります。

――でも、教育を投資のような「経済学」の分野だとは思っていないのですが…。

はい。初めて聞く方からはそう言われます(笑)。

もちろん金銭的な見返りを求めて子どもに教育を受けさせているわけではないでしょうから、教育を「投資」と考えることに抵抗を感じるのは自然なことだと思います。



しかし「教育がもたらしてくれるものは、子どもの就職が有利になるとか、将来の収入が高くなるということだけだ」と経済学が考えているわけではありません。

もちろん、子どもが経済的に自立した生活を送ってくれることは多くの親にとって重要でしょうが、それだけでなく「子どもに幸福で健康に過ごしてほしい」という願いもあるでしょう。

経済学の研究には、教育が幸福感や寿命、健康感に影響を与えることを示した研究もあり、私たちは教育がもたらしてくれる全てのものを金銭的な価値に引き直すのです。

――確かに、「子どもに幸福で健康に過ごしてほしい」と思った時に、何を「幸福で健康」と考えるかという基準は大切かもしれませんね…。

子どもに幸福で健康に過ごしてほしいと願わない親はいないのではないでしょうか。

この意味で、教育にいつ、どのように「投資」を行えばもっとも将来の収益率が高くなるのかという経済学の考え方を学ぶことは、決して損にならないはずだと、私は考えています。


ママ・パパの疑問【2】 高校と大学にお金をかけられるようにしておいた方がいい?

――単刀直入な質問なのですが、幼児期から小・中・高・大学に至るまで、どの時期の投資が、一番収益率が高いのでしょうか?

確かに気になるポイントですよね。

教育経済学においては、「幼児期」の投資収益率が高い、という研究が多く発表されています。

0歳~6歳の幼児教育は「投資対効果」が1番良いって本当?その理由を徹底解説!



――幼児期!その時期にお金をたくさんかけた方が良いということでしょうか?

必ずしもそうではありません。

「投資」というと教育費をかけることと思ってしまいがちですが、ここでいう「投資」はお金をかけることだけではありません。
しつけなどの人格形成や体力、健康などへの働きかけも含みます。

――「投資」はお金をかけることだけではないのですね!

右のイラストはノーベル経済学賞受賞者であるシカゴ大学のジェームズ・ヘックマン教授らの研究をもとに、子どもの年齢別に「教育」にお金をかけた時の収益率をグラフにしたものです。

これを見ると、収益率は子どもの年齢が小さいうちほど高く、その後は低下の一途であることがわかります。

もっとも収益率が高いのは、子どもが小学校に入学する前の就学前教育(幼児教育)です。

――こんなに下がっていくものなんですね…。

そうなんです。

文部科学省の調査を見てみても、一般的にご家庭では、子どもの年齢が上がるほど教育にお金をかけていることがわかっています。

私立などの選択肢も増えますし、学習塾や習い事など学校外教育にもお金がかかります。

しかし高校や大学の時点では、教育から得られる便益は、その費用を下回るという見方もあるほどです。

なぜ幼児教育の収益率が高いのかについて、ヘックマン教授は次のように2つ説明しています。

1つ目は幼少期の方が技術や知識の獲得を柔軟に行えるからです。

子どもの方が「頭が柔らかい」などと言ったりしますが、まさにそういうことだと思います。

2つ目は「シナジー効果」です。

九九ができないと因数分解ができないように、ある技能を獲得すると、それが次のレベルの技能を得るための「種」になり、倍々ゲームのように技能を得ることができます。

このため、なるべく小さい時に、この「種」をたくさん与えてあげるのが良いということです。

――「小さい頃の教育が大切」とはよく言われますが、データでも証明されているのですね!


ママ・パパの疑問【3】 幼児期にやっておきたい教育ってどんな教育?


――先ほど先生は、教育上の投資は、必ずしも学力に関することだけではないとおっしゃったのですが、ちょっとイメージが湧きにくくて…。

確かに、一般的に教育というと学力を上げることをイメージしやすいですよね。

ではここで、具体的な2つの研究結果をご紹介したいと思います。

まずは、神戸大学の西村教授らが行った「しつけ」に関する研究です。

この研究では4つの基本的なモラル(=ウソをついてはいけない、他人に親切にする、ルールを守る、勉強をする)をしつけの一環として親から教わった人は、それら全てを教わらなかった人と比較すると、平均年収が86万円高い、という結果が出ています。


――幼児期のしつけの有無で年収にそんなに差が出たんですね!

他の研究も合わせて考えてみると、幼少期のしつけが、物事に取り組む「勤勉性」を育み、それが将来の仕事の中でも力を発揮するということではないかと思います。

この勤勉性というのは、IQで測れるような「認知能力」ではなく「非認知能力」のひとつと言われています。

――「非認知能力」って、初めて聞きました。

あまり聞きなれない言葉ですよね。

でも、子どもにどのような教育をしていくかを考えるにあたって、とても重要なキーワードですので、もう一つの実験を踏まえて少しだけ解説しますね。

先ほども出てきたヘックマン教授がアメリカで行った「ペリー就学前プログラム」は、ミシガン州のペリー幼稚園で3~4歳の子どもに質の高い幼児教育を受けさせることを目的に行われました。

受けた子どもたちと、受けなかった子どもたちのその後を数十年に渡って追跡調査をしました。

――数十年ですか…。すごい調査ですね。

そうですね(笑)。

「教育の効果はすぐ出ない」と言われます。
このため海外の研究では、同じ個人を長期にわたって追跡する調査がよく行われます。

これによって、幼児期に行われた教育投資が、のちにどのような効果があったのかということがわかります。

「ペリー就学前プログラム」の話に戻りましょう。

結果として、8歳くらいの時点では学力やIQなどテストで測ることのできる「認知能力」は、受けた子と受けなかった子で、どちらもだいたい同じくらいでした。

――数年の経過では、あまり差は出なかったのですね。

ところが、40歳の時点で比較してみると、質の高い幼児教育を受けたグループのほうが定職に就いている率や持ち家率、自家用車保有率などが高く、経済的に安定、社会的にも成功していたのです。

――その差はどこから生まれたのでしょうか。

ヘックマン教授や他の経済学者の分析によると、この2つのグループで獲得量が圧倒的に違っていたのは認知能力ではなく、先ほど出てきた勤勉性に代表されるような「非認知能力」だとわかっています。

非認知能力はIQテストや学力テストで測れない能力です。

国際団体ATC21sによって定められた「21世紀型スキル」や、文部科学省学習指導要領の「生きる力」とも一部重なり合っています。

「人間力」という言葉にも通じるところがあるかもしれません。

――なるほど、幼児期の教育においては「非認知能力」が重要というわけですね。

「ペリー就学前プログラム」は非常に費用対効果のよい、すなわちコスパのよい教育であったことが知られており、その理由については様々な研究が行われています。

現在の1つの有力な説は、このペリー幼稚園プログラムに毎週90分の家庭訪問が組み込まれていたことが挙げられています。

2014年に日本に来日されたヘックマン教授が慶應義塾大学で講演された時に、盛んに用いられた言葉に「Scaffold」(=橋渡しをすること)という言葉があります。

つまり、子どもたちの成長のためには、親や教師が「次のステップに進めるように橋渡しをすること」が求められているというわけです。

おそらく、ペリー幼稚園プログラムにおける家庭訪問は、保護者がこの「橋渡し」の具体的な方法を幼稚園の先生方から学ぶ機会となり、多くの保護者の子どもへの関わり方や考え方が変化したことが複数の研究で示されています。

――幼稚園の先生が知っている子どもとの関わり方のノウハウを親が知ることで、実践することができたということでしょうか。

そのように考えられます。

私も調査の時に、保護者の方にお話をお伺いすることがよくあるのですが、保護者の方の中には、保護者の役割と学校や教師の役割を明確に分けて考えられる方もいらっしゃいます。

親としてすべきことと、学校や教師がすべきことは違うというわけです。

しかし親は、教師と同様、子どもに対して様々な新しい経験や出来事、次のステップへの「橋渡し」役です。

ヘックマン教授の研究や、それ以外の多くの経済学の研究が示すところでは、家庭で親がどのように「橋渡し」役を果たすかは極めて重要で、どれほど強調しても強調しすぎることはないと私には思えるほどです。

――親の関わり方が非常に重要なんですね。
それでは気になる具体的な子どもへの接し方や、「非認知能力」のさらに詳しいお話については、次回以降の記事で伺いたいと思います!


2017.9.20 ベネッセ教育情報サイト から転載






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2017年09月11日

子どもの習い事で親がギブアップ!? ママ友、体験…習い事選び失敗エピソード


子どもの才能を伸ばすべく、小さいうちから習い事を…と考えるママは多いでしょう。そこで悩むのが、「数ある習い事の中から何を選ぶべきか?」という点。

すべて体験させてみて子どもに合う習い事を選びたいところですが、それでは子どもに負担がかかりますし、経済的にも大変です。ママたちの失敗エピソードから、習い事選びの注意点を考えてみましょう。


■習い事、「お友だちと一緒」は危険?

●お友だちの習い事に「私も行きたい!」と言われたら
「娘が幼稚園のお友だちから習い事の話を聞いて、『私も習いたい』と言い出しました。そこで、お友だちと同じピアノ教室と体操教室へ通いはじめたのですが、数ヶ月後にお友だちが遠方へ引っ越してしまって…。

一緒だったお友だちがいなくなった途端、娘は教室に通うのを嫌がるようになり、結局どちらも辞めてしまいました。『お友だちが習うから』という理由だけで安易に習い事をはじめさせたのは、失敗だったと少し後悔しています」(Mさん/34歳/小売店)
お友だちきっかけではじめた習い事が、だんだん本当に好きになっていくパターンもあるでしょう。ただ、はじめる理由が「友だちがやっているから」だけでは、続かない可能性が高いかもしれません。

子どもが「習い事そのもの」に興味を持っているか、ただお友だちと一緒にいたいだけなのか。できるだけ見極めておいた方が良さそうです。



■ママ友と一緒に体験レッスンに参加するときの注意点

●体験レッスンにママ友と一緒に参加したら…
「友だち親子4組でバレエの体験レッスンに行きました。レッスン後、私以外の3組は習わせることを即決。どうやら、体験レッスンに参加した時点で、ほかのママさんは、ほとんど答えは出ていたようです。

しかし、私は正直なところ迷っていて。体験レッスンも『とりあえず、見てみよう』程度で参加しちゃってんです。本当は娘とじっくり話をしてから決めたかったのですが…。ほかの3組の前向きな様子に流されて、つい申し込みをしてしまいました。

さいわい、娘は楽しそうにバレエを続けているので結果的には良かったと思っています。ただ、別の教室も見ておきたかったな…という気持ちは、いまも少し残っています」(Hさん/32歳/建築)
ママ友と一緒に見学・体験レッスンへ行ってしまうと、「ウチはやめておきます」となかなか言い出しづらくなってしまうケースもあるようです。子どものために本気で習い事を選びたい、自分の意見をきっぱり伝えることが苦手という場合には、ママ友と一緒に参加するのは避けた方が良いかもしれません。



■習い事の場所確認は不可欠! 「毎回」の負担を考える


●友人紹介の習い事を決めたら、移動時間でギブアップ
「息子が空手をやりたいと言ったので、友人に紹介してもらった道場に見学。結果、その道場で空手を習うことにしましたが、じつは道場までは家から車で40分。移動時間がかなりの負担でした。

しばらくはなんとか送り迎えしていましたが、結局は親がギブアップ。もっと近い道場を探して、そこに移ることにしました。最初の道場でお友だちもできていたのに…。息子に申し訳ないことをしたと後悔しています」(Eさん/35歳/医療関連)
送り迎えが必要な場合は、移動にかかる時間もしっかり検討しておきましょう。見学のときは「この程度なら…」と思っても、毎回のこととなると負担が大きいかもしれません。



■習い事の続け方。親は厳しい態度を取るべき?

●親のきびしい態度で習い事を継続
「習い事をはじめるときは、『一度でも行くのを嫌がったら、すぐにやめさせる』と、言い聞かせ、子どもにも約束させています。実際に、習い事へ行きたくないと泣いて嫌がったことがあり、その習い事は『約束だからね』と本当にやめさせました。

それ以降、この約束が本物だとわかったのか、自分がやりたいとはじめた習い事に『行きたくない』と言ったことは一度もありません」(Sさん/32歳/自営業)

習い事は選ぶのも難しいですが、続けさせるのはもっと難しい問題です。本人がやりたいと言って始めた習い事でも、子どもですから、気分によっては行きたくない日が出てしまうこともあるでしょう。かといって毎回習い事のたびに、親がなだめすかして連れて行くのも親にとっても苦痛です。

習い事をどうやって続けさせるか、親がどこかで突き放すか…。難しいところです。

習い事選びの大切なポイントは「子どもに合っているどうか」、「子どもが楽しく、好きで通えているかどうか」。それが大前提となるでしょう。ただ、費用や移動時間など、パパ・ママにかかる負担も無視できません。子どももママもできるだけ楽しく続けられる習い事を見つけられるといいですね。

ウーマンエキサイト
2017.9.11 転載






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2017年08月29日

集中力を育む「モンテッソーリ教育」の本質

 藤井聡太四段の活躍によって、脚光を浴びるようになったモンテッソーリ教育。実は数年前からビジネスパーソンの間では話題となっていました。それは有名起業家を含めた著名人に、モンテッソーリ教育を受けた人が多いからです。


 Googleの共同創立者セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジ。Amazon.comの創立者ジェフ・ベゾス。Wikipedia創設者ジミー・ウェールズ。学者では経営学者のピーター・ドラッカー。そして政治の分野ではビル&ヒラリー・クリントン夫妻、バラク・オバマ大統領も。実際、アメリカには3000を超えるモンテッソーリ教育施設があるといわれています。

 ヨーロッパでもモンテッソーリ教育は盛んです。イギリス王室ウィリアム王子はご自身がモンテッソーリ教育を受けましたが、自分の子どもにもモンテッソーリ教育を受けさせています。

 私は1998年にモンテッソーリ教育に出合い、東京・吉祥寺に就学前児童を対象としたモンテッソーリ教育施設「吉祥寺こどもの家」を開園しました。現在では教員の養成も行っています。またモンテッソーリ教育を皆に理解し、実践してもらうために、保育・育児に関する研修や講演会に日本全国を飛び回る日々を過ごしています。

 モンテッソーリ教育がどのようなものであるか、簡単に紹介しましょう。



■子どもは自分の「伸ばしたい能力」を知っている

 モンテッソーリ教育は、マリア・モンテッソーリ(1870~1952)という、女性医学者・科学者によって、イタリアで始められた教育法です。今日では、欧米で3割の子どもが何らかの形でこの教育を受けているといわれています。

 マリア・モンテッソーリは、すべての子どもは、「自らを伸ばす力(自己教育力)」を持っていると考えました。そのため、大人が子どもに「教える」のではなく、大人はあくまでも「サポート役」に徹することを求めます。私たちはともすると、子どもを教え導きたくなるものですが、そこをぐっと踏みとどまり、子どもの自分で伸びる力を信じ、そのための環境を整える役割に徹する。それがこの教育法の根底に流れる精神です。



小さくても、子どもは自分の伸ばしたい能力に気づいています。

 そしてその能力を伸ばすために、大人から見ると「なんで?」と思うような行動をとったり、同じことを何度も繰り返したりします。

 たとえば「急いで!」といくら言っても急がない。いつもと違う道で帰るとかんしゃくを起こす。毎日同じ服を着ようとする、お友達におもちゃを譲ることができない……。これら日常の「事件」は、1歳半から3歳の間に多く現れ、大人はこれを「イヤイヤ期」と呼んでいます。しかし、これら大人にとっては「困った行動」の裏には、子どもが大きく成長するためのヒントが隠されているのです。

 私たちはこの時期をイヤイヤ期ではなく「敏感期」と呼んでいます。「敏感期」自体は、子どもの成長を通じて長い間続きますが、その特徴がいちばん表に現れるのは、人生最初の6年間です。そして言葉を話し始める頃のイヤイヤ期と重なる時期が、敏感期の中でも親子の衝突がいちばん生じやすい時期となります。



■敏感期に「同じことを繰り返す」ことで、集中力が育つ

 自分を伸ばす活動に、一生のうちでいちばん「敏感」になるこの時期、子どもはその能力をどんどん形にしていきます。しかし一方で、親がそれと気づかずさまざまなことを「ダメ!」と禁止するのもこの頃です。それは、子どものためによかれと思って、反対に子どもの大切な才能の芽をせっせと摘んでいるようなもの。まずは親が子どもをよく観察し、子どもが何に敏感になっているかを知ることが必要です。

 ちょうど2歳になるコウタ君。保育園に入るときに、ママに抱っこをしてもらい「ピンポン」をするのが日課です。ある日、会社に遅刻しそうになった母親がインターホンを押したところ、突然かんしゃくを起こし、地面に転がり泣き叫びだしました。母親も真っ赤な顔をして「もう遅刻だわ!」と怒っています。いったいコウタ君に何が起こったのでしょう。

 この時期のコウタ君は「秩序の敏感期」にあって、毎日の「習慣にこだわる」ことを通して、秩序を身に付けようとしていました。この敏感期にあたる子どもは、いつもと違うことが許せません。ですから突然の予定変更、この場合「今日だけはピンポンできない」というのは、無理なのです。


 この時期に「同じことを同じように繰り返す」ことで、子どもは「集中して同じことを行う力」を身に付けていきます。これは将来、物事を集中して行う力、すなわち集中力につながっていきます。

 モンテッソーリ園の特徴の一つに、「お仕事」と呼ばれる活動があります。ここでは、工作、手作業、家事など、その子の好きなことを好きなだけしていいのです。

 藤井四段は「ハートバッグ」と呼ばれる工作をし続けたといわれますが、工作だけでなく、木の玉にひもを通したり、縫い物をしたり、トングをつかって銀杏を移動させたりと、自分で選んだ好きな「お仕事」ができます。

 3歳のハルト君のお気に入りの「お仕事」は、腕輪作り。2センチほどに細かくカットされたストローを、ビーズのように、ひもに一つひとつ通して作ります。

 5月の初めには、なかなかうまくストローに通せなかったのですが、8月になる頃にはストローとストローの間に、小さな紙の飾りを入れられるようにまでなりました。この間、ハルト君が作ったストローの腕輪は100を軽く超えています。

 普通、工作の時間というのは、今週は折り紙、次の週は粘土、その翌週はお絵かきなど、どんどんテーマが変わります。しかし、モンテッソーリ園の「お仕事」に関していえば、「その子が好きなことを、好きなだけ」することができるのです。これは大きな違いだと私は考えています。

 同じものを集中して作り続けることで、ちょっとした違いに気がついたり、自ら違いを考え出したりすることができるようになります。同じように見えるハルト君のストローの腕輪ひとつをとっても、昨日は「寒色ベース」の色の組み合わせ、今日は「グラデーション」など、本人なりに非常に細かい工夫をしています。これは自分の好きなものを、延々と作り続けているからこそ生まれる工夫です。このように徹底的に好きなことをすることを通じて、子どもは集中すること、好きなことにのめり込むことを、「体験として」学んでいくのです。



■敏感期に、生きるための「型」を身に付ける

 敏感期とは、武道でいえば「型」を身に付ける時期です。

 「集中しなさい!」と親がいくら言っても、集中した経験を持たない子は、何においても集中することができません。つまり「集中するという型」を、この時期に体を使って身に付けた子は、集中するということがどんなことかが、教えられなくてもわかるのです。それが将棋に向かうこともあれば、運動に向かうことも、勉強に向かうこともあります。

 敏感期がとりわけ大切なのは、大人がただ教えるだけでは身に付けることができない、さまざまな生き方の「型」を、身に付けることができる時期だからです。しかし、親がそのことを知らなければ、「ピンポン」ができず泣き叫ぶわが子に向かって、「ワガママ」「言うことを聞かない」などといって、しかってしまうことでしょう。

 「習慣にこだわる」敏感期にある子どもには、「同じことを、同じように」させてあげることが大切。冒頭のコウタ君であれば、いつもどおりに「ピンポン」をさせてあげることが親の役割です。なぜなら、それが親が「習慣の敏感期」の子どもにできる、唯一のサポートだからです。

 (構成:黒坂真由子)

百枝 義雄 :吉祥寺こどもの家園長、モンテッソーリ・ラ・パーチェ トレーニングコース代表


東洋経済オンライン  から転載






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2017年08月03日

0歳からの英語教育「いい?悪い?」論争 最新調査で決着!?


0歳からの英語教育「いい?悪い?」論争 最新調査で決着!?〈dot.〉

英語の発音のレベル(「英語に強くなる小学校選び2018」から)


 英語の勉強は何歳から始めるのが正解なのか――? この問題は、専門家の間でも議論が分かれます。0歳から英語を学び始めた子どもの英語力、日本語力は、その後どうなったのか? 3年間を追った最新の調査結果を、AERA English特別号「英語に強くなる小学校選び2018」(朝日新聞出版刊)より、抜粋してお届けします。



*  *  *
「まだ母語を話せない時期から英語を始めることで、母語の獲得に影響はないのか。そしてノンネイティブの保護者が英語で語りかけても、子が発する英語の音に問題が生じないか。この2点を主な目的として、ベネッセコーポレーションと共同で調査を続けてきました」

 乳幼児の言語獲得・発達を研究する、玉川大学の佐藤久美子教授は説明する。調査の対象は、生後5~6カ月からある英語教材を使い始めた20人と、同い年でまったくその教材をやっていない20人の子どもたちだ。満1歳、2歳、3歳時点で、英語能力や母語の獲得状況などを比較した。

 満1歳時、日本語の聞き取りは、教材をやっているかいないかによる差はなかった。一方、英語のLとRを聞き分ける力は、教材をやっている子のほうが明らかに高かった。

 なお英語教材は、読み聞かせなどで母親がかかわる機会が多い。そこで母親の英語力や教材をどう活用しているかなど、背景も解析に加えた。

「興味深いことに、母親の発音がそれほどよくない子どもでもLとRを聞き分けられていて、発音のよい母親を持つ子と変わりませんでした」(佐藤教授)

 一方で、母親が教材の絵本を読み聞かせながら出てくる単語を示したり、単語を子に繰り返させたりして工夫をしている場合では、子の聞き取り能力の高さが際立っていた。

「母親と対話しながら教材を活用したほうが効果的だということが示唆されました」(同)

 3歳時点の英語能力の調査では、0歳から教材を始めた子のほうが明らかに発音はよく、語彙力(単語数)や単語を反復する力も優れていた。教材に出てきた単語だけでなく、未知の単語もスラスラと繰り返すことができていたという。

 また、日本語の語彙力には差がなく、0歳から教材を始めたことによる悪影響は見られなかった。佐藤教授は言う。

「むしろ英語教材をやってきた子は、聞いた日本語を繰り返す力も伸びていることがわかりました。教材をやることで、音を聞き分けたり反復したりする作業記憶力が伸びて、日本語の反復力も向上した可能性があります」


2017.8.3  アエラから転載






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2017年05月18日

田園調布「お受験の名門塾」が大事にすること

田園調布「お受験の名門塾」が大事にすること

知る人ぞ知る田園調布の「名門塾」。その個性的な指導方針とは?

 世の中には、特に大人が教えなくても熱心に勉強に取り組み、運動ができる子どもがいます。一方で、大人がどんなにしかっても宿題をしないし、鉄棒や跳び箱をなかなかできるようにならない子どももいます。


 さらに、大人でもなかなか仕事を覚えられない新入社員もいれば、自分で仕事を見つけてどんどん成長していく新入社員もいる。これらの違いは、どこから来るのでしょう。



■目標に向かって伸びていく卒業生たち

 筆者は田園調布で、「つくし会」という幼児教室を25年間運営してきました。つくし会は、受験のためのお勉強ばかりをしている塾ではありません。3歳から6歳まで1クラス6人という少人数制で、勉強だけでなく、運動や生活習慣までを広く教える教室です。毎回のように近くの公園に行ってランニングをしたり、時にはみんなで夕飯を食べたりして過ごします。

 このように勉強一辺倒ではないのですが、最難関といわれる慶應義塾幼稚舎、早稲田、学習院、聖心、青山学院など毎年合格者を出してきました。その志望校合格率は98%です。筆者としてうれしいのは、そのことだけではありません。その後成長して、社会人になった卒業生たちが、医師、アナウンサー、銀行員などそれぞれ望んだ仕事に就き、目標に向かって懸命に働いています。

 今でも多くの卒業生から連絡があり、ありがたいことに、つくし会での経験が現在に役立っていると言っていただくことがよくあります。

 つくし会で筆者が大事にしてきたことは、一言で言うなら、「すてきな大人になるための下地づくり」。はたからは少し厳しく見えるかもしれませんが、子どもをのびのびと過ごさせるだけでなく、ある程度、大人からの働きかけが必要ではないかと考えています。

 どうすれば子どもたちが、自分の力で道を切り開いていけるようになるか。今回の記事では、筆者がこれまでにやってきた取り組みの一部についてご紹介させていただければと思います。


教室にはいすがない

 つくし会の教室に入ると、そこには小学生が使う机が6脚並んでいます。いすはなく、机だけです。そして、黒板やホワイトボードもない。一目見ただけでは、ここが塾だとはわからないかもしれません。

 子どもたちは通常、週に2日ここに通い、5時間勉強します。5時間の内訳は、外に出て走ったり体操をして体を動かすのが2時間半、食事の時間が30分、机に向かっての勉強が2時間。まず普通の塾と違うのは、ほとんど休憩がないこと。そして子どもたちは立ったまま机に向かっているところでしょうか。

 入ったばかりの頃はしゃがみ込んだり、泣きわめいたり、つらくてじっとしていられない子どももいます。それでも、慣れてきたらどの子も2時間でも3時間でも立ちっぱなしで机に向かいます。子どもの集中力は、大人が思っている以上にすごいのですね。

 最近は筋力の低下により、まっすぐ立てない子どもが急増しているともいわれています。小学校の朝礼などでフラフラして真っすぐ立っていられないそうです。

 そして、しっかり立てない子はしっかり座れません。座っているときも猫背になり、足をブラブラさせたりして、姿勢が悪いのです。

 私自身、つくし会を始めた頃より、年々子どもたちの立つ力は衰えてきていると感じています。それでも、つくし会で週に4時間立ったまま勉強していると、しっかり足を踏みしめられるようになります。座って机に向かっていると筆圧が弱いのですが、立っているとしっかり床を踏みしめているからか、筆圧も強くなるのです。私は、自分の息子たちが家で勉強するときも、いすには座らせませんでした。

 つくし会を卒業するころには、長時間立ってもフラフラしている子はいません。体を動かしていることもあるでしょうが、年少でも3キロメートルぐらい平気で歩けるようになります。

 小学生になったらいすに座れるので、うれしくて授業中もじーっと座っているという話を聞きます。それは思わぬ副産物ですね。



■子どもはしかっていい

 つくし会のモットーは、「健全な競争」です。

 最近の幼稚園では、運動会で競走させないところもあるようですが、つくし会では、外で走っているときは競走させますし、図工でもきれいに塗れた子の絵を教室に飾っています。そして、「あの子の絵ははみ出さずにきれいに塗れているよね。あなたはどう塗りたいの?」と聞いたりします。そうすると、「僕もきれいに塗りたい」と子どもは思うのです。

 ただ、人に負けたくない気持ちより、自分なりの目標を持って頑張る気持ちを大事にしてほしいと考えています。負けたら負けたで、「今度頑張ろう」でいいのです。自分なりの目標を持てれば、どんどん上達していきます。


目上の人を敬うのは、子どもであっても当たり前のこと

 1回やってできなければ100回、100回やってできなければ100万回やればいいだけです。そうすれば、誰でもなんでもできます。

 そしてできたときは、「よく頑張ったね」と褒めれば、子どもにとって成功体験になります。むやみやたらに子どもを褒めても成長しませんし、怒ってばかりでも成長しません。

 つくし会を始めたとき、コンセプトは「自分の子に通わせたいと思う塾にしよう」でした。それは今でも変わりません。だから、塾に通ってくる子どもたちは、私の子どものように接しています。怒るときはすごく怒るし、喜ぶときは一緒に喜びます。

 たとえば、大人に「何歳?」と聞かれたら、「5歳」ではなく、「5歳です」と敬語で答えるべきでしょう。私はその場で「その答え方じゃダメでしょ」としかって、言い直してもらいます。

 ペーパーの問題を私が添削して、子どもに返すとき、黙って受け取ろうとする子どもには、「先生に直してもらったんだから、言わなきゃいけないことがあるんじゃないの?」と促します。「ありがとうございます」と言いながら、自分の足を見るぐらいに深くお辞儀をする。それができないと、ペーパーを渡しません。

 目上の人を敬うのは、子どもであっても当たり前のことです。普段は冗談を言って一緒に笑ったりしますが、上下関係はハッキリさせています。

 本当は、これは親が教えることだと思います。自分の子どもが、外で大人に向かって「5歳」と答えていたら、「大人には5歳ですと言わなきゃいけないの」と教えてあげる。それを繰り返していたら、子どもは自然と大人に対して敬語を使うようになります。

■「すてきな大人」に育てるために何十回でも繰り返す

 基本的なマナーを重視するつくし会では、「おはしの持ち方」もしっかりと指導するようにしています。

 正式な場でのはしの上げ下ろしは、意外にきちんとできる人は多くありません。「たかがおはしの持ち方で何が変わるんだ」と思うかもしれませんが、一流の世界の人たちは、会食の場でのマナーをきちんとチェックしているものです。小さなことかもしれませんが、おはしをきちんと使える子どもに育てるということは、恥をかかない大人にするということ。それも「すてきな大人」の条件です。

 つくし会では、合宿のときにみんなでお風呂に入り、食事もみんなで一緒に食べています。そのときの服の畳み方やおはしの使い方から、「いただきます」というあいさつまで指導しています。

 「もっと大きくなってから教えよう」「小さい子にそこまでしなくても」と否定的な親御さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、私の感覚では、5歳でも遅いぐらいです。3歳からおはしをきちんと持てないと、年齢が上になるほど、矯正に時間がかかります。「三つ子の魂百まで」ということわざは正しいのだと思います。


マナーは生きていくうえでとても重要なものだ

 はしの持ち方に限らず、マナーというのは生きていくうえでとても重要なものだと思います。単純に、外でご近所の方に会ったときに、「おはようございます」とハキハキあいさつできる子になったら、うれしくありませんか?  そういうことができている子どもは、公共の場で騒いだりしませんし、わがままも言いません。小さい頃からそうした基本を身に付けてもらうためのものが、幼児教育なのです。3歳から英会話教室に通わせている親御さんもいますが、私はそれよりももっと大事なことがあると思います。

 つくし会は受験対策用の塾と明確に打ち出しているわけではありませんが、小学校受験をするお子さんも多いです。学校側が見極めているのは生活習慣やマナーといった、基本的な部分です。ペーパーテストがいいかどうかよりも、テストで使った道具をきちんと片付けられるのか、面接の先生にきちんとごあいさつできるのかを見ています。そうした部分が生きていくうえで重要になることを、学校側も経験則からわかっているのです。

 それは3歳など小さい頃から繰り返し教えておかないと、急にその場でできるようにはなりません。だから私は、できるようになるまで何十回でも何百回でも教え続けます。

 子どもですから、3歩歩いたら忘れてしまう、それが普通です。だから、大人も子どもも大変かもしれないけれど、何回も言うしかないのです。

■小学校入学前までは貴重な時間

 最近は、子どもをきちんとしかれる親が少なくなったと聞きます。しかりすぎると自己肯定感を傷つけるということもよく言われます。けれども、親は親であり、友達ではないのです。自分のことは妥協してもいいけれども、子どもはこれから成長して世の中に出ていくのです。子どもがのちのち大変な思いをしないように、親がしっかり教えていったほうが、いずれは本人のためになると思うのです。

 家庭教育を十分にしないで、学校のせいにしていても仕方がないと思います。学校は勉強を学ぶための場であり、日常的なしつけは、本当は家庭でしっかりとするべきではないでしょうか。

 子どもはいつか親の手を離れますし、小学校に入ったら一緒に過ごす時間はだんだん減っていきます。幼稚園、保育園までがいちばん一緒にいられる時間なのです。

 小学校受験はつらいと思われがちですし、実際大変な面もあると思いますが、親子が一緒にいられる大切な時間に共通の目標に向かって取り組むという醍醐味もあるはずです。

 ですから、たとえ志望校に受からなくても、それは本当に大きな問題ではないのかもしれないとも思います。すてきな小中学生、すてきな高校生、すてきな大学生、そしてすてきな大人になっていく、その下地を作ることができれば、目先の合否がすべてではないと感じるのです。



東洋経済オンラインから転載 2017.5.18

jyukennews02 at 10:55|Permalink