こんにちは。
金沢文庫の学習塾「塾のナガシマ」副塾長の永島瑠美です。

授業風景

子供向け学習塾のプレオープンコースがはじまって2週間が経ちました。
たった2週間の間だけでも、たくさんのご家庭との新しい出会いがあり、
その度に「これからも頑張ろう」というパワーをいただいています。
感謝の気持ちにあふれた日々を過ごしています。

教室

そして、最近は大人向け学習塾についてお問合せをいただくことが増えました。
体系的に学べる本格的な大人向け学習塾は、他にはない珍しい取り組みです。
私たちのような小さな塾が始めた小さな一歩に、関心を持っていただけることが
本当にありがたいです。
大人向け学習塾は、2016年4月より開講します。

今回の記事では、大人向け学習塾について書きたいと思います。
どうぞご覧ください。

大人向け学習塾とは

まずはじめに大人向け学習塾がどのような事業であるのかを説明します。

大人向け学習塾は、以下のような形で行います。

 場所:小中学生を対象とした学習塾「塾のナガシマ」の教室
 時間:月~金の13:00~15:00または土日の10:00~12:00
 形式:最大10人までの集団授業(グループワークやディスカッション中心)
 価格:1回(2時間)あたり3,000円
 期間:1回単位での受講、1ヶ月単位での受講、年間受講が可能

内容は、以下の①と②の中からお好きなものを選んでいただきます。

①大人向けにアレンジした中学生の学習内容を学ぶプログラム
  (文系科目コース、理系科目コース)

hdieyoshi

<特徴>
 ・小中学生を対象とした学習塾である「塾のナガシマ」で中学生が実際に使用
  している学習教材を用いて、主要5教科の基礎について体系的に学び直しする
 ・学習内容を日常生活や身近な話題、最近のニュースに結びつけて学ぶ
 ・大人になった今だからこそわかること、気付くことに着目し、学びの楽しさに
  目覚める

<具体的な内容の例>
 英語:(分野)不定詞と動名詞
          (タイトル)不定詞(to+動詞)と動名詞(~ing)の使い分けを
           理解するためにはイメージが勝負!
 社会:(分野)古代の歴史
          (タイトル)世界四大文明の凄さ~日本の華やかな貴族政治までを学び、
           古代のロマンに想いを巡らせる
 数学:(分野)三平方の定理
          (タイトル)古代エジプト時代に発見された定理を自分の力で証明し、
           その汎用性の高さを知る
 理科:(分野)天気
            (タイトル)大気の流れ・雲のでき方を学べば、天気図を使って
           今日から天気を予報できる!

②教育手法や学習理論について本格的に学ぶプログラム
  (教育コース)

教育学

<特徴>
 ・「教育とはそもそも何なのか」「なぜ教育は必要なのか」「本当に大切な学力とは
  何なのか」などのビッグテーマについて考え、自身の教育観を作り上げる
 ・記憶の仕組みや理解の段階を知り、効果的かつ効率的な学習方法を身につけ
  実践する
 ・心理学や倫理学など、様々な分野に親しみ、学問の拡がりを感じる
 ・他の受講者とディスカッションを行い、話す力、説明する力を身につける

<具体的な内容の例>
 教育行政:(分野)現代の教育キーワード
       (タイトル)学習指導要領、教育委員会、生涯学習、中等教育学校、
             ゆとり教育などのキーワードを正しく理解し、ちょっぴり専門的に
             語れるようになる!
 教育心理:(分野)学習の仕組み
       (タイトル)学習における記憶、理解、問題解決、言語表現の仕組みに
             ついて学び、効果的かつ効率的な学習方法について考え、
             今日から実践する

大人向け学習塾をはじめる理由(1)学生時代からの構想

次に、大人向け学習塾をはじめる理由についてです。
私は、学生時代から、子供向け学習塾より大人向け学習塾の方が、
社会に必要なのではないかという気持ちを持っていました。
その理由は、大きく分けて以下の4つです。

1.家庭、地域の教育力向上を実現するため
私は、「家庭は、子供たちの健やかな育ちの基盤であり、すべての教育の出発点」
(文部科学省『子どもたちの未来をはぐくむ家庭教育ブックレット』より引用)だと
考えています。
また、「地域は子どもにとって、様々な年齢層や立場の人々と触れ合うことで、
社会経験を積み重ね、社会性や公共性を得ることのできる「場」であり、
その意味からも地域における教育は重要」(内閣府『国民生活白書』より引用)
だと考えています。
このように、家庭・地域における教育は子供にとって大変重要です。
だからこそ、家庭・地域における教育への意識、教育水準を高めるため、
大人一人ひとりの学び合いの場、教育力向上の場をつくることが必要だと考えています。

また、教育学における既存研究で、親の学歴や経済力等が低い子供よりも
高い子供の方が、勉強時間が長く、成績もよいことが指摘されています。
さらに、父親・母親が子供に勉強を教えることが多い家庭ほど、子供の勉強時間は長く、
子供が「勉強は楽しい」と答えている割合も高くなると指摘されています。
つまり、家庭の教育力の差が子供の学力の差として如実に現れるのです。
だからこそ、子供のために家庭の教育力向上が必要であると考えました。
そして、家庭だけに教育を全て任せるのではなく、地域の教育力向上をもって
家庭を助けることも重要だと考えました。

2.日本にリカレント教育の文化を根付かせるため
少し古いですが、1970年の経済協力開発機構(OECD)の教育政策会議において、
リカレント教育とは、「すべての人に対する、義務教育または基礎教育終了後の
教育に関する総合的戦略であり、その本質的特徴は、個人の生涯にわたって
教育を交互に行うというやり方、すなわち他の諸活動と交互に、特に労働と、
しかしまたレジャー及び隠退生活とも交互に教育を行うことにある。」と定義されました。

日本では、終身雇用の文化とあいまって、リカレント教育の文化がなかなか根付きません。
つまり、日本では人生のうちの初期段階にのみ、制度としてまとまった教育を
受けることができますが、それ以降教育を受ける機会がほとんどないということです。
しかし、実際には、大人になってから学びの楽しさや大切さを認識することが多く、
そういった大人こそ、より効果の高い学習を行うことができます。
日本にリカレント教育の文化を根付かせ、人生を通じて学びたいときに学べる場所がある、
という社会を作りたいと考えました。

3.女性の力、シニア層の力を活かすため
平成23年横浜市の『第3次横浜市生涯学習基本構想』において、
「今後、仕事や学業以外に、何か自分にできることで地域や社会に
役立つ活動をしてみたいと思っている人が57.6%に上っており、地域社会における
多様な活動の新たな担い手として期待されている」と書かれています。

また、平成24年内閣府の世論調査では、「生涯学習を通じて身につけた知識・技能や
経験を、仕事や地域活動に生かしたいと思うか聞いたところ、
「思う」とする者の割合が77.7%」でした。

現在、生涯学習ブーム、学び直しブームが起きつつありますが、
仕事で求められる資格や語学力の取得を目指すものや、趣味にとどまるものが多く、
地域社会における活動に生かそうとするものは少ないと感じています。
しかし、学習者自身の中には地域社会に貢献したい、地域社会における活動に
生かしたいと考えている人がたくさんいます。
つまり、地域社会における活動に直接生かせるような学びを提供する場が必要なのです。
その中でも、特に、地域社会の担い手になることが期待されるのが女性とシニア層です。
そういった人材が能力を発揮し、豊かな人生を送ることができるような学びの場を
作っていくことが必要だと考えました。

4.人と人との繋がりの新たな形を作るため
平成22 年の横浜市の市民意識調査で、「となり近所との付き合い方として、
「道で会えば挨拶ぐらいする」が51.3%で最も多く、年々増加しており、
「困ったとき、相談したり助け合ったりする」は5.0%で最も少なく、年々減少」
していることが明らかになりました。
また、単独世帯の増加や、自治会町内会加入率の低下などもあり、地域社会において、
人と人との繋がりが希薄化していくことが懸念されています。

近所付き合いが減ったり、自治会町内会加入率が減少したりするのは
やむを得ない時代の流れであり、この流れに無理に逆らうのではなく、
人と人との新たな繋がりの形を作ればよいと感じています。
そして、学習を通じた繋がりが、その新たな繋がりの形になることができると感じています。
つまり、同じ時間、場所で同じ学びを共にする仲間こそが、
人と人との繋がりの新たな形になるということです。
学生時代の友人のような繋がりを、様々な人生経験を積んで大人になった後にも
得ることができたら素敵だなと考えました。

大人向け学習塾をはじめる理由(2)開業して感じたこと

大人向け学習塾をはじめる理由(1)は、学生時代からの構想であり、
地に足のつかない大きな話になり過ぎてしまいました。
ここからは、地に足のついた話をしたいと思います。
それは、「塾のナガシマ」を開業して感じたことです。

子供向け学習塾を実際にはじめてみて、大人向け学習塾の必要性を
ますます強く感じるようになりました。その理由は以下の3つです。

1.子供に勉強を教えたいのに教えられない家庭がある
「塾のナガシマ」のプレオープンコースでは、保護者の皆さまも授業を
ご覧になることが多いです。
授業後に、保護者の皆さまから、「子供には、本当はまだ塾に通わせずに、
のびのび遊んでほしいのだけど、子供が勉強している内容を
だんだん教えられなくなってきたので、そろそろ塾に通わせようかと思っている」
というご意見をとても多くいただきます。

プレオープンコースをはじめてわずか2週間でも、たくさんのご家庭との出会いがありました。
中学3年生の内容までばっちり教えられるような保護者の方から、
小学校3、4年生の内容でもついていけないと感じている保護者の方まで本当に様々です。
共通するのは、できることなら保護者の皆さま自身が、子供に勉強を教えられるように
なりたいという気持ちを持っているということです。
しかし、そういった気持ちを持っていても、保護者の皆さま自身が勉強をはじめるきっかけは
なかなかありませんし、勉強を教えてくれる場所もありません。

子供に勉強を教えられるようになりたいという気持ちを応援し、
勉強をはじめるきっかけや、勉強を教える場所をつくりたいという
私自身の気持ちは、日に日に強くなっています。

2.効果的かつ効率的な学習方法を最も知りたがっているのは大人
上に書いた通り、「塾のナガシマ」のプレオープンコースでは、
保護者の皆さまも授業をご覧になることが多いです。
初回だけでなく2回、3回と授業をご覧になることを希望する
保護者の皆さまも多くいらっしゃいます。

その理由をお聞きすると、「今までに知らなった勉強方法を知ることができる」
「こうやって勉強すればうまく暗記できるんだということが実感でき、仕事に生かせそう」
「理科や社会は、こんなに面白いことを勉強していたんだ、ということに気付く」
などのお答えをいただきます。
子供より保護者の皆さまの方が、授業の内容についてたくさん質問したり、
感想をぶつぶつつぶやいていたり、というシーンも本当に多くあります。

こうした経験から、同じ1時間や2時間の授業でも、学びの必要性に気づいた大人こそ、
よりたくさんのことを吸収していただけるような気がしています。
そして、吸収したことを、今後の日常生活の中でぜひ生かしてみようと
強く感じるのも大人であるような気がしています。

3.テストや受験から切り離された純粋な動機で学びを楽しめる
授業を受けている子供を見ていると、「テストに出そうか」、「受験に役に立つか」で
勉強内容に対する関心が決定されているような印象を持ちます。
もちろんそうでない子供もたくさんいますが、
こういった傾向は中学生になるほど強くなってしまいます。

しかし、その横で授業をご覧になっている保護者の皆さまはそうではありません。
「自分が面白いと感じるか」「自分に足りないものを補ってくれるか」
「自分に関係があるか」「今後に生かせる内容であるか」で
勉強内容に対する関心が決定されているような印象を持ちます。
このような、テストや受験から切り離された純粋な動機で授業をご覧になる
保護者の皆さまは、生き生きと質問してくださったり、
次の授業内容のリクエストをしてくださったりしています。
学びに対してとても積極的です。

こうした姿を見ていると、もっと多くの大人に純粋な学びの楽しさを
感じていただきたいという気持ちが強くなっていきます。

今後の展望

最後に、今後の大人向け学習塾の展望について書きます。

2016年4月から、小規模ながら大人向け学習塾を開講します。
最大10名までの集団授業としていますが、はじめは受講者2、3人に
講師1人からのスタートだと考えています。
そこから大人向け学習塾の魅力を、地道に伝えていきたいと思います。

それと並行して、2016年4月以降に、「塾のナガシマ」の塾生の
保護者の皆さまを対象とした勉強会や勉強の教え方相談会などのイベントを
定期的に開催します。
イベントを通して、保護者の皆さまに学びの楽しさをお伝えできればと考えています。

ここからは少し遠い未来の話になりますが、
数年後に、「塾のナガシマ」の教室の空き時間で、カフェを開くことを考えています。
「塾のナガシマ」は駅前の好立地で、誰でも気軽に立ち寄れる佇まいです。
その特徴を生かして、カフェスタイルの大人向け学習塾を開講します。
地域の皆さまが、気が向いた時にふらっと参加できるような
“教室カフェで学べる女子会”や“孫に宿題を教えるじいちゃんばあちゃんを目指す会”
などを開催していきたいと考えています。

まとめ

今回の記事では、大人向け学習塾について書きました。

はじめに、大人向け学習塾の概要について説明し、
次に、大人向け学習塾をはじめる理由について考えていることを書きました。
大人向け学習塾をはじめる理由については、私の学生時代からの構想と、
子供向け学習塾を開業して感じたことに分けました。
そして最後に、今後の展望を書きました。

冒頭でお伝えした通り、体系的に学べる本格的な大人向け学習塾は、
他にはない珍しい取り組みです。
私たちのような小さな塾が始めた小さな一歩に、関心を持っていただける方が
どんどん増えていっていることが本当にありがたいです。
こうした皆さまの期待にお応えできるよう、ワクワクできて、実りの多い
大人向け学習塾を作ります。そして、今後の展望を絶対に実現させます。

今日で、2015年も終わりです。
私たち夫婦は、2015年の4分の3は前職で、4分の1は「塾のナガシマ」で、
素敵な方々に囲まれ、幸せな時間を過ごすことができました。
本当にありがとうございました。
皆さまのおかげで、一切の後悔がない日々を全力で駆け抜けることができています。
2016年も新たな出会いに胸をふくらませながら、地に足をつけ踏ん張っていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。
今後とも「塾のナガシマ」をよろしくお願いいたします。

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