2006年02月21日

最後に

私がこのブログを始めようと思ったのは、じゅんの病気がわかってから本やネットで調べてもあまりにも情報が少ないと思ったからでした。
動物病院や病気の説明のHPでは、最小限のことだけ。

具体的な治療方法は?
進行を遅らせる薬は?
必要なものは?心構えは?
これからどんな症状が出て、じゅんは苦しいのか苦しくないのか?
最後はどんな風に死んでいくのか?

私が何度も何度も読んだのは、本当に病気になったペットを飼ってる方々が書いたものでした。
毎日の小さな変化でも、それはこれからじゅんが辿る道だったし、私が辿る道でした。

このブログには、病院の先生のお話や私の知ってる情報をなるべく書くように努めてきました。
なかなか人には話せない自分の気持ちも正直に書きました。
そのせいで、もしかしたら嫌な思いをされた方もいるかもしれません。
もしいらっしゃったら、この場で謝らせてください。
ごめんなさい。

じゅんがいた頃は、毎日いろんなことを考えていました。
パソコンに向かっても、言葉が勝手に出てくるようで、たくさん書きたいことがありました。
でもじゅんがいなくなってから、ここに書く言葉が出てきません。
それは日に日に、大きくなってきています。
きっと、私は現実に戻って歩き出してるんだと思います。
少し淋しい気持ちもあるし、じゅんに悪い気持ちもあります。
でも、じゅんが自然体だったように、私も自然に受け入れようと思います。
じゅんがいなくなった悲しみは忘れても、じゅんの存在は忘れようもないから。

このブログを通して知り合ったたくさんの方に、今でも本当に感謝しています。
何日も更新がないのに、訪問者数を見ると何人かの方が見に来てくれてる。
申し訳ない気持ちとありがたい気持ちでいっぱいです。
いつもじゅんと私を見守ってくれて、ありがとう。

じゅんと同じ病気のペットちゃんに少しでも役立つように、このブログはこのまま置いておきたいと思います。
でも、私が書く言葉はもう出てこないと思います。

今度じゅんに会えるのはいつかな。
私が虹の橋に行く日かな。
それともじゅんが生まれ変わってまたうちに来てくれるのかな。
どちらにしても、またいつか必ず会えるね。
ママちゃんにわかるように合図してね。
じゅん大好きよ。

jyun33 at 17:55|PermalinkComments(5)TrackBack(0)

2006年02月12日

92449617.jpg






じゅんがいなくなってから、2週間。
今日、たぶん初めて夢の中にじゅんが出てきた。

天気のいい日、公園のイスに私は座っていて、その腕の中にじゅんはいた。
いつものように仰向けに眠っている。
その息遣いもフワフワの毛並みも、夢の中なのに感じることができた。
じゅんの手をそっと持ち、撫でる。
私はじゅんを起こさないように、じっと座ったまま公園を見ていた。
公園にはいろんな遊具があって、幼稚園ぐらいの子供がたくさんいた。

私は夢を見ながらもこれが夢だとわかっていて、起きたときにじゅんの夢を忘れないようにと何度も頭に思い描いた。
その後も、うとうとしながら別のじゅんの夢も見たはずだけど、この場面しか覚えていない。
とても穏やかで、優しい夢だった。

初七日を過ぎた頃から、私はいつもの私に戻りつつあった。
じゅん以外のことを考えることの方が多くなったし、思い出して泣くこともなくなった。
思い出そうとしないと、じゅんの姿は目の前に浮かんでこないし、その姿はやっぱり亡くなる瞬間のじゅんだった。

でも、今日のじゅんの手触りは不思議とはっきり覚えている。
久しぶりにじゅんをなでなでできた。
夢だけど、とても嬉しかった。

jyun33 at 20:56|PermalinkComments(6)TrackBack(0)

2006年02月03日

お守り

じゅんがいなくなって6日。
朝、お花とじゅんの水を新しくし、夜、ご飯を供える。
ときどきお線香をつける。
そしてじゅんの写真に話しかける。
それが、新しく追加された日課になった。

不思議と、じゅんを探すことはない。
ふとじゅんの雰囲気を感じることもない。
もう10年もむかしにいなくなってしまったかのように、じゅんがいないことが当たり前に思える。
思い出すのは、じゅんの最後の姿ばかり。
あの、息ができなくなった瞬間の、可哀想なじゅんばかり。
いつかは、元気だった姿を思い出せるようになるんだろうか。

じゅんのフワフワの手触りを覚えておきたいのに、忘れてしまいそう。
じゅんのために泣きたいのに、涙が出ることも減った。
みんなのコメントを読んだときぐらい。
ここは、私にとって唯一じゅんと向き合える場所かもしれない。

今日、じゅんのお骨を入れようと頼んだペンダントが届いた。
小さなペンダントに四苦八苦して、ようやくお骨と写真を入れる。
そういえば私不器用だった・・・。

今、私の胸元でじゅんは眠っている。

明日は初七日。
またケーキを買ってこよう。



ba18951f.jpg

jyun33 at 19:31|PermalinkComments(8)TrackBack(0)

2006年01月29日

お別れ

12






(今日の出来事、長いので分けます。)

病院から家に帰って、まだお尻が汚れていたので、シャワーで綺麗に流した。
流しても、また何度か出てきた。
ドライアーで乾かし久々に毛を梳くと、フワフワのじゅんに戻った。

旦那が葬儀屋さんに電話して、今日の立会葬を予約する。
今日火葬するのは早いんじゃ・・・と思ったけど、旦那は会社を休めないみたいだし、今日は春みたいに気持ちのいい天気だったし、今日がいいかもと1時に決めた。
一番暖かい時間にした。

時間になるまで、旦那がじゅんと2人にしてくれた。
綺麗になったじゅんを抱き、撫でながらいっぱい話した。
いっぱい泣いた。
おかげでその後はあまり泣かなくてすんだ。
私の中で、踏ん切りがついたのかもしれない。

今日はほんとに天気がよくて、雲ひとつない真っ青な空だった。
霊園に着き、手続きをする。
白いダンボールに一緒に入れたい品を収める。
ここだけかもしれないが、ダイオキシン等の問題により毛布やクッションなどは、原則入れられないと言われた。
化学物質が入っていると、骨も黒くなってしまうそうだ。
ずっと使っていたタオルケットは断念したが、私のにおいのついているニットは入れさせてもらった。
これがないと、じゅんもきっと淋しいもんね。
買ってきた花と大好きなケーキも入れる。

火葬場で最後のお別れをした後、ほんの2、30分で、とうとうじゅんは骨になってしまった。
思っていたより綺麗に骨が残っていて、旦那と2人で骨壷に入れる。
このお骨、私もペンダントにしようと、そっと思う。
いつもずっと一緒だよ。

今日はいろんなことがあったのに、一日が終わってみると遠いむかしのことのように感じる。
じゅんがいないことが不思議でならない。
でも、いなくなって悲しいわけじゃない。
じゅんを触れないのは淋しいけど、いないことがどこか当たり前のような・・・。
まだ実感が涌かないのか麻痺してるのか、自分でもわからない。
時間が経つと実感してくるのかな。
悲しみが押し寄せてくるのかな。
このまま、日常に溶け込んでしまいそうな気もする。
今の私は少し変だ。
明日の朝、じゅんがいない部屋を見るとまた泣けるんだろうか。

jyun33 at 23:58|PermalinkComments(12)TrackBack(0)

最後の夜

最後の夜、じゅんの息は今までで一番辛そうだった。
どんな体勢になっても息がしづらそうで、ちっとも良くならない。
私は「辛いねぇ、辛いねぇ」と言いながら、じゅんをなでることしかできなかった。
でも意識はまだある。
私のことも見てる。
今日も無事朝を迎えられる、と思った。

おしっこは、寝たままシートの上に3回ほど、少し出た。
ずっと出てなかったウンチも、気づくと出ていた。
3回ほど出たけど、だんだん下痢に近づいて、最後はかなり強烈な臭いになる。
お尻拭きで綺麗にすると、気持ち良かったのかすっと呼吸が楽になった。

朝方、やっと落ち着いて眠ったみたい。
私もそのまま眠る。

朝7時半頃、またウンの臭いで目が覚める。
ウンチしちゃったのね。拭いてあげるね、とお尻拭きを取る。
でもその時、じゅんの呼吸は止まりかけていた。
はっはっ、と息を吸うが、肺に入っていかない感じ。
心臓の音を聞くと、私にはもう鼓動が聞こえない。
止まりかけていた。
「じゅん、じゅん、しんどいね。もういいよ。もういいからね」
と言いながら頭を撫でると、その反動でまたはっはっと息をしようとする。
撫でるとまた辛くなるんだ、と思い「もういいよ」と言いながらお尻拭きに専念する。
旦那が起きてきて、じゅんの顔をずっと見ていてくれた。
最後に私の顔が見れなくて不安じゃなかったかな。
でも、パパの顔が見れたから、きっと安心できたよね。
そのうち、静かに息をしなくなった。
目も口も開いているので、本当に死んでしまったのかわからなかった。
でも、呼んでも反応はない。
胸の音も聞こえない。
私にとっても旦那にとっても、じゅんは初めてのペットなので、ペットの死というものも初めてだった。
とにかく、今日の朝また病院で注射を打つ予定だったし、先生に電話してもらう。
確認のため、病院に連れて行くことになった。

先生は「最後、意識がなくなってくれたらもう少し楽だったのにね。辛かったね。(安楽死の)麻酔を使った方が良かったかなと思ったけど、でも生きてる姿を見たかっただろうしね」と言った。

先生:「でももっと長く苦しむ子が多いから、苦しい時間が短かっただけ良かったと思いますよ」
私:「苦しむ時間が短かったんですね。良かった・・・」
先生:「ここまでくると、もう半分以上老衰です。死因は、腎不全からの肺水腫による呼吸障害ですから」
私:「この後、どうなりますか?」
先生:「まだやわらかいですが、後1時間ぐらいすれば死後硬直が始まると思います」
「それと腐敗も始まります。両側の肋骨の下に保冷剤を入れてください。その2箇所だけ冷やせば大丈夫です」
私:「目が閉じないんですが・・・」
先生:「動物の場合、目は閉じませんよ。抑えてると少し閉じますが」
私:「この後どうすればいいんですか?」
先生:「葬儀屋を紹介しますよ。ここが一番大きいし、対応もいいと思います」

パンフレットをもらい、帰って電話で問い合わせることにする。
最後に先生にお礼を言い、病院を後にした。


11

いっぱいいっぱい、ありがとうね。

jyun33 at 23:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

頑張ったよ

今朝、7時47分にじゅんが亡くなりました。
最後まで頑張ったよ。
よく頑張ったね。
ごめんね。
ありがとう。


jyun33 at 09:48|PermalinkComments(11)TrackBack(0)

2006年01月28日

おしっこ

昨日、病院から電話をもらう。
「じゅんちゃんの様子はどうですか?」と聞かれたので、おしっこはいつもの量しかでないこと、自分から立ち上がらなくなったこと、息は少し落ち着いたけど、動くとまた荒くなることを伝えた。
「息がまた辛そうになったら、注射しますのでいつでも来てください」
と先生はおっしゃってくれた。
注射で呼吸が楽になるの??
夜になり、じゅんの呼吸がまた荒くなった。
とは言え夜中。
さすがに先生は病院にいない。
朝まで様子を見る。
途中で私も寝てしまったが、起きるとじゅんの息も落ち着き眠っていたようだ。

朝、じゅんをトイレに連れて行き、立たせようとしてもバタッと倒れてしまう。
ミルクも1口2口だけ。
鼻が詰まってるようで、辛そうな息をしている。
昨日の先生の電話もあったし、病院に連れて行く。

先生が聴診器で胸の音を聞くと、やはり水の音がするらしい。
「しんどいねぇ。よく頑張ってるねぇ」とじゅんに優しく声をかけてくれる。

私:「注射って何の注射なんですか?」
先生:「利尿作用のある注射です。おしっこが出ないと肺の水も出てくれないので、それで辛いんでしょう」
私:「もう立つこともしないんです」
先生:「あぁ、もう硬直が始まってますね。それか腫瘍が脳の方まで行って、運動機能に影響が出てるのかもしれません」
私:「鼻も詰まってるようで苦しそうなんです」
先生:「これも組織が増殖してるみたいですね。見て判るぐらい鼻の形が違うでしょう。もう右側半分が腫瘍に侵されてますね。鼻の穴が潰れてるから、息も苦しいんですね」

それでも先生が先の丸いハサミのようなもので穴を開けると、通りがよくなったのか、呼吸が楽になったみたい。

先生:「呼吸音がだいぶ変わりましたね。少し楽になったかな」
私:「良かったねぇ。全然違うね」
先生:「今、利尿作用のある注射と、ステロイドと栄養剤を打ちましたから、少し元気が出てくれると思います。また30分以内におしっこが出ると思います。これでおしっこが出てくれないともって3日、早ければ今晩かもしれません」
私:「だんだん呼吸ができなくなって・・・ってことですか?」
先生:「そうですね」
私:「それって苦しいですよね。こうなっても先生は安楽死ってされないんですか」

思わず自分から聞いてしまう。
先生ははっきりした回答は言わず、何となく流されてしまったけど、かと言ってここで「では安楽死を決断されますか?」と言われていても私は「はい」とは言えなかったと思う。

先生:「意識はまだはっきりしてますが、最期は脳に酸素が行かなくなって朦朧としてくると思います。逆にその方が辛くないかなと思います。心臓も一緒に弱くなっていくと思いますが、心臓ばっかりが元気で頑張って、呼吸ができなくなる時間が長いと辛いと思います」
「今日打った利尿剤は、おしっこと一緒にカリウムも出してしまいます。カリウムは心臓を動かすのに不可欠なものですが、おしっこを出すためには仕方ないでしょう」
私:「こうなってしまったら、もうみんな早いですか?」
先生:「そんなことないですよ。おしっこが出てくれればまた何日か持ち直しますよ」
「でもここまでこれてすごいですよ。ポメは早いですからね。だいたい12,3歳ぐらいですから。」
「もしこれでだめでも、腎不全か多臓器不全が原因ですから寿命ですね。ガンはそれを早めたファクターではありますが、老衰の方が強いです」
私:「じゃあ、もし腫瘍ができなかったとしても、このくらいの時期に同じような症状になってたってことですか」
先生:「そうですね、そうだと思います」

もしかしたら、先生の慰めだったかもしれない。
でも寿命を全うする、というすごいことを、じゅんは成し遂げようとしてるのかもしれない。

帰って旦那にこの話をすると「まだ生きてるんですけど」と怒られた。
・・・ハイ、その通りでございます。

でも、30分以内に出ると言われていたおしっこはまだ1度も出ていない。
病院ではまだ動いていた後ろ足も、家に帰った時点で片足は硬直してしまった。
トイレに連れて行っても、横になったままなのが嫌なのかしようとしない。
じゅん、おしっこ出ないと元気になれないよ・・・。

相変わらず私が通ると目で追いかけてくる。
意識ははっきりしているようだ。
まだ大丈夫。まだ大丈夫。
じゅんの目には力があるもん。
でも、じゅんには辛い時間だね・・・。

驚いたことに、硬直しているはずの足で立ち上がった。
トイレに連れて行ってお水をあげても反応はなし。
私が膝に抱くと、落ち着いてじっとしている。
抱っこしてほしかったのかな、ごめんね。


d58acc25.jpg

jyun33 at 18:43|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2006年01月27日

時間

yuuさんのブログで、亡くなる前の日、腫瘍が小さくなったと書かれていた。
他のブログでも、亡くなったときには不思議と口が閉じられるぐらい小さくなっていたと書いてあったし、友達の話にも似た話があった。
腫瘍が小さくなるのがその兆候なんだと、私はいつもじゅんの口元を見るようになっている。

今日、じゅんの口を見ると、腫瘍は色が悪く小さくなっているようだ。
呼吸も、少し動くと荒くなるけど、寝ているときはしてるのかしていないのか心配になるぐらい弱い。
きっと心臓も限界に近いんだと思う。

それでも、じゅんの目にはまだ力があるように思う。
人が通ると目で追うし、私のことも見る。
今、トイレも自分で行ったしミルクも半分ほど飲んだ。

じゅんの動き1つ1つに、私は『もうだめかも』『まだ大丈夫かも』を行ったり来たりしている。

1つだけはっきりしていることは、時間は過ぎているということ。
もっとゆっくりゆっくる過ぎればいいのにと、一緒に寝ているじゅんの寝顔を見ながら思う。



eb91a8a2.jpg

jyun33 at 07:10|PermalinkComments(6)TrackBack(0)

2006年01月26日

大丈夫

今夜がヤマかも・・・と思い、徹夜でじゅんについていた昨夜。
無事、朝を迎えることができた。

とうとうじゅんは、自分で起き上がることをしなくなった。
クッションに横たえるとずっとそのまま。
自分でトイレに行かないので、時々私がトイレシートのある所に連れて行く。
そのときは何とか立つけど、ほんの数歩歩いただけで息遣いが更に激しくなる。
そして自分で水も飲まない。
これも時々、スポイドで飲ませる。

じゅんは常にハァハァと息をしていて、眠りに落ちるとだんだんとゆっくりになる。
このまま止まってしまうのではないかと思うほど。
でもそれは一瞬のことで、すぐまたしんどそうにハァハァと息をする。
ずっとそれの繰り返し。
たぶん、眠いのに一晩中寝れなかったんだと思う。

朝になりやっぱり呼吸は荒いけど、昨日よりは多少楽になった感じ。
ミルクを作って口に流し込むと、何度か飲んだ後、突然自分から立ち上がった。
そして私を尻目にクッションから降り、ラグの上に寝転ぶ。

あ、もしかしてもういらなかった??
加減がわからないの、ごめんね。
・・・ていうか自分で立てるんじゃん。

ポカンとしばらく見てた後、そそくさとミルクを片付ける。
ミルクで元気が出たのか、余程もういらなかったのか。
じゅんの目が冷たいような気がしたのは私の気のせい??

でも、それからやっぱりじゅんは寝たまま。
私が近づくと顔を起こし目で追う。

トイレ?
お水?
なでなで?

とりあえずなでなですると、目をつむり安心したように眠る。
ごめんね、すぐ終わるから。
今日は家事放棄。
ずっとなでなでするからね。



ac584eef.jpg


お水飲んでます

jyun33 at 11:34|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2006年01月25日

朝目が覚めると、枕元でじゅんが立ったままハァハァ言っていた。
口で息をしてるわけじゃないけど、お腹の動きが早い。
どうしたんだろう?と抱っこしてみるけど、私に体をあずけたまま荒い息をしている。
腕の中に、お腹が動く感触がありありと伝わる。
薬を飲ませると落ち着くかも、といつものようにミルクをあげるけど、少し飲んだだけで嫌がって飲まなくなった。
おしっこも自分でするけど、やっぱり心配になって、病院に電話する。

私:「朝から急に息遣いが荒くなったんですけど」
先生:「熱はありませんか?今風邪が流行ってますからね」
私:「熱は計ってないんですが・・・」
先生:「他に鼻水とかありませんか?」
私:「鼻水は出てません。風邪の他に何か原因ってありますか?」
先生:「他にはやっぱり肺に転移したとか・・・。あと腫瘍が大きくなって狭窄してるかもしれません」
私:「診てもらえば風邪かそうでないかわかりますか?」
先生:「わかりますよ」

即効、病院へ行く。
本当は今日はお休みだったらしい。
いつも無理言ってすみません。

家を出るとき、じゅんが急に咳をし出した。
がぼっがぼっというような、初めて聞く咳。
先生はその咳を聞いて、「嫌な咳をしてますね」と言った。
体温を測るけど熱はなく、むしろ低いぐらいですね、と先生。熱は37.6度。
これで風邪ではないことがわかった。
嬉しい知らせではない。

先生が聴診器で胸の音を聞く。

先生:「あぁ、これは肺に水が溜まってますね。おしっこでどんどん水を出してあげないと、溺れてるような感じになってしまいます。とにかく薬を出しましょう」
「この注射で、30分ぐらいするとおしっこがジャージャー出ると思います。でも腎臓が駄目になってると出ないですが」
「この薬(錠剤)を朝晩とあげてください。今日はもう夜だけでいいですよ」
私:「このままだとどうなるんですか?」
先生:「この薬が効いておしっこが出てくれると、持ち直すかもしれません。でももし出なかったら溺れて息ができなくなるような感じになります。」
私:「窒息死ですか?」
先生:「そうですね・・・」
私:「もう見てるだけしかないんですかね」
先生:「肺に管を通して直接水を抜き取る方法もあるけど、麻酔を使いますし、たぶんもたないと思います」
私:「そうですか・・・」
先生:「もしおしっこがあまり出ないようなら、夜飲ませる薬をお昼にでも飲ませてください。それでも出ないようなら、ん〜、もう厳しいですね」
私:「あとどれくらいですか?」
先生:「そうなると、今晩ぐらいです」
私:「そんなに早いんですか?」
先生:「早いですね。お腹の音を聞いたとき、水の音ばかりで、あまり心臓の音が聞こえませんでした。たぶん心臓も弱ってると思います」
私:「昨日までミルクをあげたら自分のご飯も食べるようになって、少し元気になってたんです。こんな急に来るものなんですか?」
先生:「来ますね。だんだん弱くなっていくんじゃなくて、最後は急に弱まります」

家に帰って少し散歩する。
じゅんは最初の電信柱でウンチをしだだけで、おしっこは出なかった。
歩く元気もない。
家のトイレシートに乗せると、いつもと同じぐらいの量が出た。
でもきっと、もっとたくさん出るはずなんだと思う。
もらった利尿作用の薬を砕いてミルクに入れる。
朝は嫌がったけど、全部飲んでくれた。
これでたくさんおしっこが出てくれれば・・・。

でも、じゅんは横になったまま起きようとしない。
お腹も相変わらずハァハァと辛そうに動いている。
トイレシートに連れて行くと、やっぱりいつもと同じぐらいのおしっこ。
もう寝たままでもいいようにクッションの上にトイレシートを敷き、その上にじゅんを寝かせている。

もうだめかもしれない。
でも、まだ大丈夫かもしれない。

こうやってパソコンに向かいながらも、じゅんを振り返って息をしているか確かめる。
私が近づくと、じゅんは目で追ってくる。

この目、まだ大丈夫だと、信じたい。



209ac04b.jpg

jyun33 at 14:53|PermalinkComments(8)TrackBack(0)