空を見上げて
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「君の名は。」における考察7


 本日、4回目のリピート鑑賞が終了しました。


 興行収入も100億を超えたようです。


 ネット上では、某国から流出したと思われる映像がチラホラと見受けられます。


 非常に悲しいことです。

 あの美しく切ない映像を見るための、ほんの数千円の金銭を惜しむのでしょうか?

 低解像度の映像を見て、満足した気になるのでしょうか。

 私には、到底理解できません。


 何度リピート鑑賞しても、飽きません。

 監督曰く、「1分も退屈させません」とのことですが、約15分の間隔で話の山を持ってきているようです。

 相当、計算されていますよね。


 本日鑑賞して気付いたことは、月の描写でしょうか。

 満月が電線で半分に断ち切られる描写は、奥寺先輩と別れる歩道橋の上で瀧が見上げた月です。

 最初のデートと、就活中の再会の2回です。

 一方、半月が描かれているシーンがあります。

 それは、瀧が飛騨に泊まって一泊する夜の空です。

 前にも書きましたが、この時の瀧は「HALF MOON」のTシャツを着ています。

 この時点で、「かたわれ」である三葉はいないのですから、この時の月は半月でよいのです。


 それから「結び」についてです。

 「土地の氏神様を結びと呼ぶ」と一葉が話していますが、さて、劇中に出てくる氏神様はどこか、と探してみました。

 見つけました。

 三葉が町役場に向かうために山道を下り、糸盛湖を囲む道路に出てくる際、辻に「道祖神」があるのです。

 道祖神は、土地の守り神(氏神)であり、そこには通常、男女が描かれます。(男性器のみの場合もありますが)

 道祖神の横を走り抜けて、その後、三葉は転びます。

 転んだ後に、右手に書かれた瀧のメッセージに気付くのです。

 何という洒落た演出なのでしょうか。


 東京へ瀧に会いに行く三葉の健気さ。いつもここで涙してしまいます。

 「迷惑かな、驚くかな、それとも、少し喜ぶかな…」の「少し」ってところが心に沁みます。

 「秒速」の、明里のモノローグ「やっぱり、少し、ちょっとさびしいです」に通じます。


 見るたびに発見がある本作、まだまだ興行収入は伸びるのでしょう。

 監督も、既に天上の人になってしまいました。

 「星を追う子ども」の際のサイン本と、「ほしのこえ」のサインDVDは、もう家宝であります。



追伸

 昨日、原作本に初めて目を通しました。

 巫女の舞については、彗星が2つに割れることを意図してたのですね。

 ちょっと私の予想は外れてしまいましたが。














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