2016年09月23日
「君の名は。」における考察7
本日、4回目のリピート鑑賞が終了しました。
興行収入も100億を超えたようです。
ネット上では、某国から流出したと思われる映像がチラホラと見受けられます。
非常に悲しいことです。
あの美しく切ない映像を見るための、ほんの数千円の金銭を惜しむのでしょうか?
低解像度の映像を見て、満足した気になるのでしょうか。
私には、到底理解できません。
何度リピート鑑賞しても、飽きません。
監督曰く、「1分も退屈させません」とのことですが、約15分の間隔で話の山を持ってきているようです。
相当、計算されていますよね。
本日鑑賞して気付いたことは、月の描写でしょうか。
満月が電線で半分に断ち切られる描写は、奥寺先輩と別れる歩道橋の上で瀧が見上げた月です。
最初のデートと、就活中の再会の2回です。
一方、半月が描かれているシーンがあります。
それは、瀧が飛騨に泊まって一泊する夜の空です。
前にも書きましたが、この時の瀧は「HALF MOON」のTシャツを着ています。
この時点で、「かたわれ」である三葉はいないのですから、この時の月は半月でよいのです。
それから「結び」についてです。
「土地の氏神様を結びと呼ぶ」と一葉が話していますが、さて、劇中に出てくる氏神様はどこか、と探してみました。
見つけました。
三葉が町役場に向かうために山道を下り、糸盛湖を囲む道路に出てくる際、辻に「道祖神」があるのです。
道祖神は、土地の守り神(氏神)であり、そこには通常、男女が描かれます。(男性器のみの場合もありますが)
道祖神の横を走り抜けて、その後、三葉は転びます。
転んだ後に、右手に書かれた瀧のメッセージに気付くのです。
何という洒落た演出なのでしょうか。
東京へ瀧に会いに行く三葉の健気さ。いつもここで涙してしまいます。
「迷惑かな、驚くかな、それとも、少し喜ぶかな…」の「少し」ってところが心に沁みます。
「秒速」の、明里のモノローグ「やっぱり、少し、ちょっとさびしいです」に通じます。
見るたびに発見がある本作、まだまだ興行収入は伸びるのでしょう。
監督も、既に天上の人になってしまいました。
「星を追う子ども」の際のサイン本と、「ほしのこえ」のサインDVDは、もう家宝であります。
追伸
昨日、原作本に初めて目を通しました。
巫女の舞については、彗星が2つに割れることを意図してたのですね。
ちょっと私の予想は外れてしまいましたが。