そういや、内部利益率法(IRR)について説明しましょう。よく考えると、実務でこれほど利用する指標なのに今まで説明していませんでした。そもそもこのIRRですが、正味現在価値や貨幣の時間価値を知らないと全く意味がわかりません。知らない方はこちら小説風に説明しているので参考にしてください。

では以下の順で説明していきます。

(1)IRRの計算方法
(2)IRRの意味
(3)IRRの数字が意味すること


(1)IRRの計算方法
IRRとは、ある投資案件を実行するか否かを判断する際に利用するための指標で、正味現在価値をゼロにする割引率をいいます。IRRだけでは評価の良し悪しはわからないので通常は資本コストと比較して利用します。例えば資本コストが5%でIRRが10%だと、この投資案はOKです。計算方法は電卓とかでできないわけではないのですが、現価係数とか使って超メンドイのでエクセルを使った方がいいのでエクセルで説明します。下のようになります。
               
irr

(2)IRRの意味              
どういう意味か、かなりややこしいですが説明すると、初期投資で32000を投資したとします。で、4年かけて合計47000を回収できたとします。安易に考えると、この投資は+15000で成功に思えます。しかしお金には時間価値(金利)が発生します。この場合一年後に11750を得ることができますが、この一年後に受け取るであろう金額にも金利が発生します。それを現在価値の式で書くと

11750/(1+r)

このrは金利ですが、何になるかわかりません。このrを求めるには4年分の回収額をつなげて、初期投資を含めて連結方程式として計算すると求められます。この式が正味現在価値をゼロにするという意味です。

irr


32000=11750/(1+r)+11750/(1+r)^2+11750/(1+r)^3+11750/(1+r)^4

これを計算すると、r=0.1737・・になります。エクセルを利用したほうがよいことがわかってもらえたかと思います。これだけで理解できるものではありませんが、上の式を深く考えればなんとなく意味がつかめるようになると思います。要はROIとかとは違いIRRでは貨幣の時間価値を考慮している点で大きく異なります。


(3)IRRの数字が意味すること
さきほども書きましたが、IRRの意味する数字は資本コストと比較することで利用できます。例えば銀行から年利5%でお金を借りてきて工場でも建てようとします。そしてその場合にIRRが5%以上を上回っていれば設備投資を行っても事業が成功することを意味します。