地雷や災害で足を失った途上国の人たちが安く義足を使えるようにと、島根県大田市の義肢装具メーカー「中村ブレイス」が、風呂敷を応用した装着器具の開発に成功した。体の切断面を義足とつなぐ器具(ソケット)の製作には従来、手間と費用がかかっていたが、10分の1以下の価格で買えるようにした。

 従来のソケットは、シリコンの袋に連結用ピンを取り付けた「断端袋(だんたんぶくろ)」。ピンで切断面を義足本体に固定する。ピンは軽合金製で、袋は切断面に合わせて作るため10万~20万円かかっている。

 同社は、日本古来の風呂敷に着目。約50センチ四方のシリコン製の布で切断面を包み込み、余った部分の布をたたみ込んでそのまま義足にはめ込む。シリコンの摩擦力が働き義足本体とぴったりフィットする。断端袋のようなサイズ合わせは不要で、ピンで固定する必要がなく、途上国でよく使われている木製や竹製の単純な構造の義足にも応用できるという。開発したソケットは、日本や米国、中国、EU、インドに特許を出願している。

 中村ブレイスは、両足を失ったモンゴルの少年に無償で特注の義足を贈るなどの活動を続けている。地雷被害が絶えない貧しい地域での義足の需要の高さと、日本製の高性能の義足の高コストにギャップを感じ、安価で安定した義足の普及に取り組んできた。

 NPO「地雷廃絶日本キャンペーン」によると、現在も80以上の国と地域が地雷問題を抱え、08年に確認されただけでも、世界で5197人が地雷や不発弾で死傷している。同社の中村俊郎社長は「毎年多くの人が地雷被害や災害で体の一部を失っている。高価な義足を買えない人たちの社会復帰を助けたい」と話している。【鈴木健太郎】

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