[講義]自民党の政治(2008前期)*
June 10, 2008
第4章 自民党政治の再生 2．中曽根康弘と日米同盟の強化
『自民党 政権党の38年』
第4章 自民党政治の再生
4．1．鈴木善幸と和の政治
中曽根内閣の成立
長期政権の条件
中曽根外交の出発
ロッキード判決と総選挙の敗北
行政改革の進展
第二次内閣と総裁再選
創政会の成立
同日選挙の勝利と売上税の敗北
第4章 自民党政治の再生
4．1．鈴木善幸と和の政治
中曽根内閣の成立
鈴木の不出馬宣言の前に、田中鈴木中曽根間で｢次は中曽根｣の合意が出来ていた。こうして中曽根･河本･安倍･中川の4人による総裁選挙が始まろうとするが、話し合いによる一本化の主張も強く、82年10月16日の予備選挙運動開始を1週間凍結して話し合いを続けることとなった。
話し合いは福田･鈴木･二階堂の3者で進められた。話し合いでは中曽根･河本の総々分離論も出たが合意は得られなかった。中曽根･福田の総々分離論も出て、二階堂･福田･河本･安倍･中川はこれを受け入れたが、中曽根の反対によりつぶれた。これは田中の意向でもあった。
予備選挙は中曽根の圧勝で終わった。第二位であった河本は日大人脈で大量の党員を擁していたと言われるが、中曽根支持の半数に満たなかった。それをふまえ河本らは本選挙を辞退し、中曽根の当選が決まった。
これらの流れにはいくつか疑問が残るが、それらはさして重要ではない。確かなことは、福田などが党内融和という観点から田中の権力を牽制しようとしたことであり、田中も中曽根もこれを好まなかったことである。
そうした中曽根内閣の人事は、田中派が多数を占めていたため、｢田中曽根｣などという批判が多かった。だが、懸案である行政改革推進のためには、そうした批判を覚悟しつつも田中派に多い有能な族議員を取り込むことが必要だった。
話し合いは福田･鈴木･二階堂の3者で進められた。話し合いでは中曽根･河本の総々分離論も出たが合意は得られなかった。中曽根･福田の総々分離論も出て、二階堂･福田･河本･安倍･中川はこれを受け入れたが、中曽根の反対によりつぶれた。これは田中の意向でもあった。
予備選挙は中曽根の圧勝で終わった。第二位であった河本は日大人脈で大量の党員を擁していたと言われるが、中曽根支持の半数に満たなかった。それをふまえ河本らは本選挙を辞退し、中曽根の当選が決まった。
これらの流れにはいくつか疑問が残るが、それらはさして重要ではない。確かなことは、福田などが党内融和という観点から田中の権力を牽制しようとしたことであり、田中も中曽根もこれを好まなかったことである。
そうした中曽根内閣の人事は、田中派が多数を占めていたため、｢田中曽根｣などという批判が多かった。だが、懸案である行政改革推進のためには、そうした批判を覚悟しつつも田中派に多い有能な族議員を取り込むことが必要だった。
長期政権の条件
中曽根内閣は5年間続き、佐藤内閣に次ぐ長期政権だった。とくに、自民党政権後期においては唯一の長期政権だった。
そうした長期政権を可能にした条件として、中曽根の個人的資質と、それに適合的な状況があったと考えられる。
中曽根はエリートコースを進んだ後1947年の選挙で初当選し政界に入った。吉田時代の対米従属と経済主義への反発が中曽根の原点であった。中曽根は若い頃からいずれ首相になろうと考え続けてきた野心家であったが、それは首相になった際に何をするか、という準備が出来ていたということであった。
その後、中曽根はめまぐるしく位置変化をとげる。それは結束が緩いと言われたが、イデオロギーによる集団という面が比較的強かっただけのことである。そういった激しい権力闘争の中で、中曽根は権力関係のバランスを見極める能力を身につけた。また、大平の死後、鈴木内閣において、大平の遺産である様々な政策を研究したり行革に集中したりと、時代の要請を受け止める準備を整えていた。
そして、そういった資質が適合的な時代条件でもあった。
それは国際環境や行革の必要性などであったが、まず重要なのは田中派の支持を得たことであった。当時田中派は党内最大派閥であり、またそれに協力する派閥も多く、田中･中曽根連合は優位な立場にあった。他方で、この時期の反主流派の主張は田中排除であり、鈴木はそれに合流する可能性があった。それ故、田中派にとっては鈴木派と協議の上で中曽根を支持するよりも直接中曽根と結びついた方が利が大きかった。
そうした長期政権を可能にした条件として、中曽根の個人的資質と、それに適合的な状況があったと考えられる。
中曽根はエリートコースを進んだ後1947年の選挙で初当選し政界に入った。吉田時代の対米従属と経済主義への反発が中曽根の原点であった。中曽根は若い頃からいずれ首相になろうと考え続けてきた野心家であったが、それは首相になった際に何をするか、という準備が出来ていたということであった。
その後、中曽根はめまぐるしく位置変化をとげる。それは結束が緩いと言われたが、イデオロギーによる集団という面が比較的強かっただけのことである。そういった激しい権力闘争の中で、中曽根は権力関係のバランスを見極める能力を身につけた。また、大平の死後、鈴木内閣において、大平の遺産である様々な政策を研究したり行革に集中したりと、時代の要請を受け止める準備を整えていた。
そして、そういった資質が適合的な時代条件でもあった。
それは国際環境や行革の必要性などであったが、まず重要なのは田中派の支持を得たことであった。当時田中派は党内最大派閥であり、またそれに協力する派閥も多く、田中･中曽根連合は優位な立場にあった。他方で、この時期の反主流派の主張は田中排除であり、鈴木はそれに合流する可能性があった。それ故、田中派にとっては鈴木派と協議の上で中曽根を支持するよりも直接中曽根と結びついた方が利が大きかった。
中曽根外交の出発
中曽根はまず韓国を訪問し、ある程度有効な関係を築いた。それは、日韓の結びつきが日米関係再強化に不可欠だと認識していたからだ。
また、対米軍事技術供与に踏み切る閣議決定も行った。そこには武器輸出三原則の問題があったが、中曽根は、武器輸出三原則は同盟国であるアメリカには適用しないのが当然だという立場をはっきりととった。これは、その場しのぎの対応を取るのではなく、原則に遡って解決したといえる。
中曽根はその後も日米の軍事的協力関係の構築に積極的な姿勢を見せた。そうして姿勢を世界に認知させたのは、1983年のウィリアムズバーグ･サミットであった。サミットで中曽根は中距離核戦力問題に対し西側諸国に協力する姿勢を示したのであった。従来日本のリーダーは安全保障問題には消極的だったので、こうした積極的な姿勢は他国のリーダーにとって印象深いものだった。
そういった行動や、大韓航空機撃墜事件への対応やレーガン大統領訪日などを通して、中曽根は権力的な意味だけでなく政策的な意味においても田中と直接結びつくようになった。
自民党政治の基軸は、岸･福田派と佐藤派の提携関係から田中派と大平･鈴木派の提携関係へ、そして田中派ないし竹下派と中曽根派の関係へとシフトしていった。
また、対米軍事技術供与に踏み切る閣議決定も行った。そこには武器輸出三原則の問題があったが、中曽根は、武器輸出三原則は同盟国であるアメリカには適用しないのが当然だという立場をはっきりととった。これは、その場しのぎの対応を取るのではなく、原則に遡って解決したといえる。
中曽根はその後も日米の軍事的協力関係の構築に積極的な姿勢を見せた。そうして姿勢を世界に認知させたのは、1983年のウィリアムズバーグ･サミットであった。サミットで中曽根は中距離核戦力問題に対し西側諸国に協力する姿勢を示したのであった。従来日本のリーダーは安全保障問題には消極的だったので、こうした積極的な姿勢は他国のリーダーにとって印象深いものだった。
そういった行動や、大韓航空機撃墜事件への対応やレーガン大統領訪日などを通して、中曽根は権力的な意味だけでなく政策的な意味においても田中と直接結びつくようになった。
自民党政治の基軸は、岸･福田派と佐藤派の提携関係から田中派と大平･鈴木派の提携関係へ、そして田中派ないし竹下派と中曽根派の関係へとシフトしていった。
ロッキード判決と総選挙の敗北
田中は中曽根に衆参同日選挙を求めた。それは、83年秋に予定されていたロッキード判決の後に追い込まれて解散･総選挙とはならないようにとの考えだった。だが、中曽根はそうした露骨な政治主義的選択には反対した。その結果まず6月に参院選のみが行われ、これにはまずまずの成績を収めたものの、10月にロッキード事件の一審判決が出た後、やはり衆院は解散となり、やはり自民党は敗北した。
行政改革の進展
歳出削減の必要性や、三公社を民営化し競争原理を導入しようという流れから、行政改革の必要性は増大していった。それは中曽根内閣にとって内政上最大の課題であり、また、鈴木内閣で第二次行政調査会が発足したが、その最終答申が中曽根内閣時の83年3月に出て、その具体化と実施は中曽根にとって大きな仕事であった。
従来の日本の政治的意志決定システムは、主務官庁がイニシアティブを取り、それに自民党の族議員らを巻き込んで政策決定をする、というものが普通であった。これはきめ細かいことが可能であったが、その官庁の存在意義に関わるような改革や多くの省庁を巻き込んだ改革には適していなかった。
一方臨調方式とは、財界や自由経済体制を主張する学者、知識人を臨調やその部会の中心に据え、成案を集め、世論の後押しで実現していこうとするものであった。ここには族議員の中の改革派も合流した。彼らは、世論の支持が大きくなると、その中で自らの地位を固めようとしていった。
臨調最大の成果は国鉄分割民営化だと言われるが、それも国鉄財政が非常に悪化したから初めて手をつけられたわけであり、臨調方式は事態を先取りした積極的な改革には限界を持っていたと言える。
従来の日本の政治的意志決定システムは、主務官庁がイニシアティブを取り、それに自民党の族議員らを巻き込んで政策決定をする、というものが普通であった。これはきめ細かいことが可能であったが、その官庁の存在意義に関わるような改革や多くの省庁を巻き込んだ改革には適していなかった。
一方臨調方式とは、財界や自由経済体制を主張する学者、知識人を臨調やその部会の中心に据え、成案を集め、世論の後押しで実現していこうとするものであった。ここには族議員の中の改革派も合流した。彼らは、世論の支持が大きくなると、その中で自らの地位を固めようとしていった。
臨調最大の成果は国鉄分割民営化だと言われるが、それも国鉄財政が非常に悪化したから初めて手をつけられたわけであり、臨調方式は事態を先取りした積極的な改革には限界を持っていたと言える。
第二次内閣と総裁再選
83年12月に中曽根は内閣を改造するが、やはり田中派寄りのものとなった。翌84年4月には田中派の二階堂が副総裁に起用され、これには批判が集中した。ところが、鈴木･福田から二階堂の総裁擁立の動きが出た。ｋれは、人気の高い中曽根と田中を分断しようとしたものだったが、田中の反対によってつぶれた。二階堂は党内融和を重視するところがあり、それはすなわち田中の批判を受け入れることであったから、田中にとっては中曽根と組んでおく方が安全だった。また、二階堂擁立は正当性に欠けていた。ロッキード灰色高官と言われていたし、二階堂でなければ出来ない大きな課題というものも無かった。
この頃、中曽根批判の最先鋒は福田･三木･鈴木･岸などの最高顧問会議であったが、彼らは高齢であり、いくら批判したところで実際に権力を担う若い人物が出ないことには迫力がなかった。
この頃、中曽根批判の最先鋒は福田･三木･鈴木･岸などの最高顧問会議であったが、彼らは高齢であり、いくら批判したところで実際に権力を担う若い人物が出ないことには迫力がなかった。
創政会の成立
85年2月、創政会が結成された。この実態は竹下派であり、それに気づいた田中は切り崩しにかかったが、そこで田中は脳梗塞に倒れてしまった。これは竹下にとっても中曽根にとっても、今後田中の影響力を過度に恐れる必要がなくなったという意味で幸運だった。
創政会呼びかけは若い層から起こった。これの原因には田中派の肥大化がある。というのも、肥大化により田中は派内掌握力が弱まった。また、肥大化は旧中間派政治家の吸収が1つの柱であり、それは当選年次の多い政治家が多数途中から入ってくるという意味であった。それは若い世代にとっては面白くないことであった。
創政会呼びかけは若い層から起こった。これの原因には田中派の肥大化がある。というのも、肥大化により田中は派内掌握力が弱まった。また、肥大化は旧中間派政治家の吸収が1つの柱であり、それは当選年次の多い政治家が多数途中から入ってくるという意味であった。それは若い世代にとっては面白くないことであった。
同日選挙の勝利と売上税の敗北
85年には、プラザ合意によって日本経済にも様々な問題が引き起こされた。中曽根内閣において注目すべきは、前川レポートを作成し経済構造の変革を説いたことだった。
やがて、政界の関心は経済から選挙に移った。86年秋には中曽根の任期満了が予定されており、三選は規約で禁止されていた。だが中曽根人気はまだ高く、総選挙で勝利すれば任期延長の可能性が出てくるのは当然であった。それ故、衆院解散、しかも衆参同日選挙の可能性が高まった。そこには選挙区定数不均衡是正問題が障害となったが、中曽根はこれを押し切り、86年6月、参院議員の任期満了前に衆院は解散となった。
選挙では自民党が圧勝し、期間は未定ながら中曽根の任期延長が決まった。このときの内閣は、やはり中曽根派と田中派が中心であった。9月には1年間の任期延長が決まった。
その後の国会で、国鉄の分割･民営化が決まった。臨調最大のシンボルがついに成立した。
中曽根の体制は、党の外側に対しては脆弱であった。売上税導入を国会に提案しようとしたが、野党や小売業者、自民党の支持基盤などの反対が強かった。87年4月の地方選では敗北し、売上税は廃案となった。
しかし、それでも党内的には盤石の体制だった。そうして、中曽根は強い立場のまま引退を迎えることとなった。
やがて、政界の関心は経済から選挙に移った。86年秋には中曽根の任期満了が予定されており、三選は規約で禁止されていた。だが中曽根人気はまだ高く、総選挙で勝利すれば任期延長の可能性が出てくるのは当然であった。それ故、衆院解散、しかも衆参同日選挙の可能性が高まった。そこには選挙区定数不均衡是正問題が障害となったが、中曽根はこれを押し切り、86年6月、参院議員の任期満了前に衆院は解散となった。
選挙では自民党が圧勝し、期間は未定ながら中曽根の任期延長が決まった。このときの内閣は、やはり中曽根派と田中派が中心であった。9月には1年間の任期延長が決まった。
その後の国会で、国鉄の分割･民営化が決まった。臨調最大のシンボルがついに成立した。
中曽根の体制は、党の外側に対しては脆弱であった。売上税導入を国会に提案しようとしたが、野党や小売業者、自民党の支持基盤などの反対が強かった。87年4月の地方選では敗北し、売上税は廃案となった。
しかし、それでも党内的には盤石の体制だった。そうして、中曽根は強い立場のまま引退を迎えることとなった。
第4章 自民党政治の再生 1．鈴木善幸と和の政治
昨日。
ゼミ(といっても、学部3年生が参加するような所謂｢ゼミ｣ではなく、1年生用の”大学オリエンテーション”的なものなんだが、去年とらなかったから今年とってる)にて発表だった。
本を1週間に1章読み、A4用紙1枚程度のレジュメをまとめ、発表するというもの。
発表はローテーションで、1回のゼミで何人発表出来るかはその日次第なので、毎週発表、というわけではない。
だが、本当なら先週の月曜に発表するはずだった。ローテーション的に。
でも熱出してぶっ倒れてたので休んでしまった。そこで今回はまず最初に発表したわけだ。
いまの課題図書は、『自民党 政権党の38年』(北岡伸一)。
今回はその第4章「自民党の再生」。
どんなことを言ったか、メモを残しておこうとおもふ。
『自民党 政権党の38年』
第4章 自民党政治の再生
4．1．鈴木善幸と和の政治
鈴木政権の誕生
ゼミ(といっても、学部3年生が参加するような所謂｢ゼミ｣ではなく、1年生用の”大学オリエンテーション”的なものなんだが、去年とらなかったから今年とってる)にて発表だった。
本を1週間に1章読み、A4用紙1枚程度のレジュメをまとめ、発表するというもの。
発表はローテーションで、1回のゼミで何人発表出来るかはその日次第なので、毎週発表、というわけではない。
だが、本当なら先週の月曜に発表するはずだった。ローテーション的に。
でも熱出してぶっ倒れてたので休んでしまった。そこで今回はまず最初に発表したわけだ。
いまの課題図書は、『自民党 政権党の38年』(北岡伸一)。
今回はその第4章「自民党の再生」。
どんなことを言ったか、メモを残しておこうとおもふ。
『自民党 政権党の38年』
第4章 自民党政治の再生
4．1．鈴木善幸と和の政治
鈴木政権の誕生
大平の死後、総裁と成りうる人物は中曽根･河本･宮沢･伊東だと考えられていた。だが、先の総選挙の大勝は大平がその命をもってあがなったというロジックから、総裁は大平派から、という流れになり、田中･大平提携の要にいた鈴木が総裁に浮上したのは自然であった。80年7月、鈴木は総裁に就任した。
鈴木の総裁就任は、自民党の歴史の中で画期的なことであった。派閥の長でない者が総裁になったのは初めてのことであったし、また｢和の政治｣というスローガンもユニークであった。だが、派閥抗争が大きな動きの邪魔となったことは確かであったが、それはいかなる政策を追求するのかを明らかにしていたということであった。鈴木にはこれがなかった。
このときの内閣は、派閥均衡であり、｢和の政治｣であった。
「日米同盟」事件鈴木の総裁就任は、自民党の歴史の中で画期的なことであった。派閥の長でない者が総裁になったのは初めてのことであったし、また｢和の政治｣というスローガンもユニークであった。だが、派閥抗争が大きな動きの邪魔となったことは確かであったが、それはいかなる政策を追求するのかを明らかにしていたということであった。鈴木にはこれがなかった。
このときの内閣は、派閥均衡であり、｢和の政治｣であった。
鈴木内閣は党内基盤が強かったが、意外なところでつまずきを見せた。
大平時代には｢西側の一員｣路線が進められていた。アメリカでは80年11月にレーガンが大統領に就任した。彼は対ソ強硬派であり、日本の防衛力の強化を強く望んでいた。具体的な目的や役割を日本と非公式かつ率直に話し合う路線をとった。81年5月の日米首脳会談はその前進を確認するものであったが、鈴木はそこで日米共同声明のあり方に不満を漏らし、伊東外務大臣がそれに対する抗議の辞職をした。
鈴木は、大平のときに行われた外交方針転換を理解していなかった。
鈴木は、野党に対してもまとめ役として知られていたが、それは主義原則がないということであり、国内の世論や常識に強く影響されることになる。これは｢和の政治｣に内在する問題であった。
突然の退陣大平時代には｢西側の一員｣路線が進められていた。アメリカでは80年11月にレーガンが大統領に就任した。彼は対ソ強硬派であり、日本の防衛力の強化を強く望んでいた。具体的な目的や役割を日本と非公式かつ率直に話し合う路線をとった。81年5月の日米首脳会談はその前進を確認するものであったが、鈴木はそこで日米共同声明のあり方に不満を漏らし、伊東外務大臣がそれに対する抗議の辞職をした。
鈴木は、大平のときに行われた外交方針転換を理解していなかった。
鈴木は、野党に対してもまとめ役として知られていたが、それは主義原則がないということであり、国内の世論や常識に強く影響されることになる。これは｢和の政治｣に内在する問題であった。
鈴木は行政改革と財政再建に注力した。81年3月には第二次臨時行政調査会も設立された。
同年11月には内閣改造が行われ、相変わらずの派閥均衡人事だった。ロッキード灰色高官と言われた二階堂が幹事長になったが、田中派の拡大を背景に、あまり批判は出なかった。
鈴木内閣には、内閣を継続していく強いエネルギーも無かったが、特に反対もなく、党内の基盤は強かった。
それでも鈴木再選を阻止しようという動きはあった。その開催は難しいとされていた予備選挙が行われる可能性も出てきた。そんななか、鈴木は不出馬声明を出す。理由は定かでないが、もし予備選挙となれば鈴木の実績が批判の対象となり、それに嫌気をさし、また、｢和の政治｣から離れると考えたのではないだろうか、と推測できる。
同年11月には内閣改造が行われ、相変わらずの派閥均衡人事だった。ロッキード灰色高官と言われた二階堂が幹事長になったが、田中派の拡大を背景に、あまり批判は出なかった。
鈴木内閣には、内閣を継続していく強いエネルギーも無かったが、特に反対もなく、党内の基盤は強かった。
それでも鈴木再選を阻止しようという動きはあった。その開催は難しいとされていた予備選挙が行われる可能性も出てきた。そんななか、鈴木は不出馬声明を出す。理由は定かでないが、もし予備選挙となれば鈴木の実績が批判の対象となり、それに嫌気をさし、また、｢和の政治｣から離れると考えたのではないだろうか、と推測できる。
May 20, 2008
キモス。
ゼミに出た。
ゼミと言っても1年生向けのもの。本来なら去年取ってるべきなんだけど、先生があまりに鬱だったから切っていたので、今年もっかい受けてる。
先週足の痛みから休んでいたら、なんだかいろいろと面倒くさいことになった。
まあなんとかするしかない。
それよりも鬱なのが、まわりの1年生だ。
どうでもいいところはガタガタと騒ぐくせに、いざとなると口をつぐみ自分の意見を言えない。
頑張って口を開くと出てくる言葉は「安易ながらも、『すごい』と思いました。」
小学生の作文じゃないんだからさ。
または手もまともにあげられなかったり(腕がなんかへんな形になってる)、何言ってるのかガチで聞き取れないくらいもごもごしゃべったり、、、。
あまりに鬱過ぎておなか痛くなったもの。
来週も鬱だなあ。
ゼミと言っても1年生向けのもの。本来なら去年取ってるべきなんだけど、先生があまりに鬱だったから切っていたので、今年もっかい受けてる。
先週足の痛みから休んでいたら、なんだかいろいろと面倒くさいことになった。
まあなんとかするしかない。
それよりも鬱なのが、まわりの1年生だ。
どうでもいいところはガタガタと騒ぐくせに、いざとなると口をつぐみ自分の意見を言えない。
頑張って口を開くと出てくる言葉は「安易ながらも、『すごい』と思いました。」
小学生の作文じゃないんだからさ。
または手もまともにあげられなかったり(腕がなんかへんな形になってる)、何言ってるのかガチで聞き取れないくらいもごもごしゃべったり、、、。
あまりに鬱過ぎておなか痛くなったもの。
来週も鬱だなあ。
