2009年10月19日
白洲(61) 補記−2
◎白洲(61) 補記の追記になります。
本日の参考図書
占領下日本 (著) 半藤一利、竹内修司、保坂正康、松本健一
以下、同書 第14章 『日本の黒い霧』の推理は正しいか より引用
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
保坂:GS側は吉田茂やその人脈をものすごく嫌っていますね。
半藤:だからここ(編注:亜細亜産業の人脈)に吉田が入るのはわかるのです。
竹内:そうなのです。だから白洲次郎はここ(亜細亜産業、ライカビル)に
入り浸り、G2にも入り浸って、GSを追い出そうと画策している、と(『最後の
証言』に)書かれています。白洲次郎というのはなかなかの人です。もちろん
吉田が陰にいるわけでしょうが。
半藤:もちろんいるのです。だから出入りをするのはわかるのです。わかるの
だけれど……。
保坂:帝国ホテルも使ったのではないですか? 帝国ホテルはウィロビーの
定宿だったから。
竹内:あそこに吉田茂がよく忍んで行ったという話ですよね。
保坂:吉田がまだ雌伏中のときですよ。それについては、まだ知られていない
つながりがというのがあるのでしょうね。
竹内:人脈というのがあるのでしょうね。
半藤:しかしこれは出ませんね、きっとね。
松本:出ないでしょうね。
竹内:白洲次郎というのは、今ものすごく表面的にはきれいな人物に描かれて
いますね。まあ、あの人はハンサムな男の人であるし、没後もなお人気が
衰えない作家の白洲正子の夫というイメージのバックアップもあるから。
だけど本当は、さまざまな暗躍をしていたのではないですか?
半藤:ものすごい暗躍家ですよ。
竹内:この柴田(哲孝)さんの本の最後にちょっと出てきますけれど、
電源開発が九つに分離したときにも、かなり陰で画策して取り仕切っている。
そして東北電力の会長になるでしょう? さっきの話もそうですが、官から
民へという話が絡んでくるときに、この人がいるのですね。
半藤:松永安左エ門と対立をしてね。電力の話はちょっといままでの話とは
別だけれど、あのときの白洲の暗躍振りはすごいですよ。
<以上引用>
◆なるほど、「官から民へという話が絡んでくるときに、この人がいる 」
振り返ってみればその通りかと思います。
憲法制定もある種、“官から民へ” 的な過程でした。
なお同章は、『下山事件−最後の証言』の内容でほぼ決まり、しかし
松本清張の推理もかなりのものだよね、というスタンスで書かれています。
(出席者中、半藤氏のみ『最後の証言』未読)
〇まとめ 白洲次郎とは何者だったのか
本日の参考図書
占領下日本 (著) 半藤一利、竹内修司、保坂正康、松本健一
以下、同書 第14章 『日本の黒い霧』の推理は正しいか より引用
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
保坂:GS側は吉田茂やその人脈をものすごく嫌っていますね。
半藤:だからここ(編注:亜細亜産業の人脈)に吉田が入るのはわかるのです。
竹内:そうなのです。だから白洲次郎はここ(亜細亜産業、ライカビル)に
入り浸り、G2にも入り浸って、GSを追い出そうと画策している、と(『最後の
証言』に)書かれています。白洲次郎というのはなかなかの人です。もちろん
吉田が陰にいるわけでしょうが。
半藤:もちろんいるのです。だから出入りをするのはわかるのです。わかるの
だけれど……。
保坂:帝国ホテルも使ったのではないですか? 帝国ホテルはウィロビーの
定宿だったから。
竹内:あそこに吉田茂がよく忍んで行ったという話ですよね。
保坂:吉田がまだ雌伏中のときですよ。それについては、まだ知られていない
つながりがというのがあるのでしょうね。
竹内:人脈というのがあるのでしょうね。
半藤:しかしこれは出ませんね、きっとね。
松本:出ないでしょうね。
竹内:白洲次郎というのは、今ものすごく表面的にはきれいな人物に描かれて
いますね。まあ、あの人はハンサムな男の人であるし、没後もなお人気が
衰えない作家の白洲正子の夫というイメージのバックアップもあるから。
だけど本当は、さまざまな暗躍をしていたのではないですか?
半藤:ものすごい暗躍家ですよ。
竹内:この柴田(哲孝)さんの本の最後にちょっと出てきますけれど、
電源開発が九つに分離したときにも、かなり陰で画策して取り仕切っている。
そして東北電力の会長になるでしょう? さっきの話もそうですが、官から
民へという話が絡んでくるときに、この人がいるのですね。
半藤:松永安左エ門と対立をしてね。電力の話はちょっといままでの話とは
別だけれど、あのときの白洲の暗躍振りはすごいですよ。
<以上引用>
◆なるほど、「官から民へという話が絡んでくるときに、この人がいる 」
振り返ってみればその通りかと思います。
憲法制定もある種、“官から民へ” 的な過程でした。
なお同章は、『下山事件−最後の証言』の内容でほぼ決まり、しかし
松本清張の推理もかなりのものだよね、というスタンスで書かれています。
(出席者中、半藤氏のみ『最後の証言』未読)
〇まとめ 白洲次郎とは何者だったのか
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この記事へのコメント
1. Posted by くれど 2009年10月20日 22:29
戦前の国策研究会は 軍務局のダミーで機密費流していたのかなという話題はおいておいて
きちんとした学者がみても 白洲次郎は怪しいということで その筋のたいこみちしている作家は どう見えているんでしょうか
きちんとした学者がみても 白洲次郎は怪しいということで その筋のたいこみちしている作家は どう見えているんでしょうか
2. Posted by k_guncontrol 2009年10月21日 04:01
>その筋のたいこみちしている作家は
あのせんせいは白洲正子の直系、すなわち雰囲気を楽しむべき作家かと。
あのせんせいは白洲正子の直系、すなわち雰囲気を楽しむべき作家かと。