2017年04月22日

「CSI15(12)記憶の森」

●治安の悪いエリアで男性が撃たれた。遺体の近くで呆然としていた少女はかけつけた警官に「サラ・サイドルを呼んで」と求める。
●現場に到着したサラは少女について「彼女はアビー・フィッシャー。キャンプに出かけた5歳の時に父親が一家心中を図り、生き残り彼女は里親と暮らしている」と説明、その後一緒にいたのが交際を禁じていた不良のスレイドだと知ると激怒する。しかしアビーがサラと話したかったのは別のこと、「あの時のことを思い出した。家族を殺したのはパパではない」と口にする。
●ベガス署に到着したアビーは「撃たれた男から灯油と似ている別の臭いがした。それであの時の記憶が蘇った。テントの中で頭を撃たれ犯人に抱えられて寝袋に入れられた時、その臭いがした。犯人にはあごひげがあり父ではない」とまくしたてるが、サラは10年前という古い記憶について懐疑的、アビーは失望しながら聴取のために席を立つ。サラから連絡を受けて飛んできた里親のジョアンナは「養子になると決まった途端、あの子の様子が変わった。私を親と認めていない」と愚痴りながらもサラの助力に感謝する。そして強盗と揉み合ううちに撃ってしまったスレイドは逮捕された。
●アビーの証言を聞いたグレッグは強盗の遺体から焚き火のような臭いを感じ分析を開始、サラも10年前の事件資料を取り出しながらアビーとの出会いを思い出していた。そしてグレッグから「尿や酒のようなありふれたものの他に銃のクリーナーの痕跡が出た」と報告を受けると「フィッシャー一家を撃った銃は父親バリーのもの。でも銃のクリーナーの臭いなんてしなかった」と首を傾げる。第三者がいた可能性を疑い始めるサラ、そして訝かしがるグレッグに「片方の親がもう片方を殺害し、子供が里親の元で育つというのは私と同じ。うちの両親はいつも喧嘩していて・・・」と自分の過去を話そうとした時にラッセルから呼び出しが入ってしまった。
●ラッセルはサラが12もの事件を抱えているのに、新たに10年前の解決済みの事件について調べていることについて懸念を抱いていた。事件の犯人とされている父親バリー・フィッシャーを自殺と結論付けたのはロビンス、再捜査には保安官エクリーも良い顔をしないだろう。それでもサラの情熱に、再捜査を許可する。
●思った通り、ロビンスは自分の検死結果に疑問が持たれていることを不満に思う。それでもラッセルの説得に応じ、血液サンプルの再分析を了承するがサンプルは三年前にすでに廃棄されていた。残された方法は遺体の掘り起こし、防腐処置と葬儀業者の丁寧な仕事のおかげで損傷は少なく、肝臓から意識を無くす薬が検出される。これを受けてロビンスは死因を「自殺」から「不詳」に変更、サラはバリーに注射痕はなく周囲に紙コップが燃え残っていたことから飲み物に入れられたのかもしれないと考える。正式に再捜査が決まり、自殺と判断されたためにほとんど調べられていない証拠にもようやく光が当てられる。ラッセルは「アビーと親しいサラは控えにまわれ」と冷静に指示を出した。
●フィンとモーガンが証拠を調べ、「9歳の姉ハンナは母親の血を踏んでいるから、母親が先に撃たれた。ハンナは寝袋に入れられていたが、頭部の銃創は致命的だから寝袋まで歩くのは無理。やはり何者かが子供たちを寝袋に入れた。それは罪悪感からか父親の犯行に見せるためか」と考え、テントの入り口や寝袋についた指紋を採取する。そしてハンナの寝袋の指紋が少女へのいたずらで逮捕されたことがある性犯罪者ガース・フォーゲルと一致、事件は彼が出所した一ヶ月後のことだった。彼にはあごひげがあり、銃を15丁も所持している。そこにやってきたヘンリーは「テント内の血液の中に動物の血が含まれていることがわかった」と言った後「ハンナはフォーゲルの娘」と驚きの報告をする。アビーの実母キャシーはハンナの実父について「妊娠中に交通事故死した」と周囲に言っていたが嘘だったのだ。
●取調室に呼ばれたフォーゲルはニックの挑発に怒りながらも「ハンナは俺の娘、寝袋に指紋があったのには理由がある。キャシーが妊娠していたとは知らず、刑務所で知ったから会いに行ったらキャンプの準備をしていた。娘に会いたいと言われたが拒否されて頭にきたから車に積まれていた寝袋を投げた。警察を呼ぶと言われて逃げたから殺していない」と主張、しかし事件当時のアリバイは死んだ母親と一緒だったというもので裏は取れない。
●アビーは写真の中からフォーゲルを選ぶが記憶が曖昧で確信を持つことができない。そこでグレッグが現場写真から同じ場所で状況を再現、そしてアビーは「鹿のような角のある動物のワッペンがついた上着を着た男がテントにいたけれど顔はわからない。その男がママとハンナを撃った」と思い出す。まもなくヘンリーが分析していたテント内の動物の血がシカの仲間のエルクと判明、銃のクリーナーの臭いと合わせハンターの可能性が高まる。地元の狩猟クラブのロゴの中にエルクを使ったものがあり、クラブに向かったサラとモーガンは自作の剥製に胸を張る会長ランディ・プルートに令状を渡し事件当時の会員リストを提出させた。
●あごひげのある狩猟クラブのメンバーの中からアビーが「間違いない」と選んだのはドナルド・レイスだった。しかし彼は車の中で射殺体になっており、状況は自殺と偽装されたものだった。レイスの銃から樹脂を採取、分析したホッジスは「これは独特な合成樹脂、剥製だけにしか使われない」と断言する。
●会員リストから採取した指紋とテント内の指紋が一致、真犯人は狩猟クラブ会長ランディだった。逮捕されたランディは「10年前にフィッシャー夫妻が道を教えてほしいと狩猟クラブにやってきた。その時レイスは奥さんに目をつけ、キャンプに来たフリをして旦那の酒に薬を盛った。俺は見張り役でテントの外にいたら、中から銃声がした。驚いて中に入るとみんな死んでいた。子供がいたなんて知らなかった。俺が子供たちを寝袋に入れると、レイスは外で父親を撃った」と自白、それを聞いたサラは「一つ矛盾がある。下の娘は生きていて、レイスが自分を寝袋に入れたことを覚えていた。撃ったのはあなた、悔やんだのがレイス」と指摘、事件は解決する。全てを知らされたアビーは「ずっと父を憎んできた」と後悔の涙を流すが、サラの優しい言葉に頷く。そしてジョアンナと共に帰宅した。
●サラはあらためてグレッグに自分の過去について話し出す。父との良い思い出、母はDVに悩んだ末の犯行で正当防衛とされているが、サラからみるとアルコール依存症で精神を病んでいた母が言うほど一方的な関係だったとは思えなかった。そしてアビーの過去が書き換わったことをうらやましく思うのだった。

久しぶりのサラの過去ネタ。
事件自体も丁寧な描写で、サラも熱心だけれど変に熱くなりすぎず良かったです。続きを読む

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2017年04月18日

「CSI15(11)ムササビ人間」

●スーツ姿の男性の遺体が発見され、駆けつけたデヴィッドは「胴体の広範囲に圧挫傷があるからひき逃げかもしれない」と口にする。かなりの距離を引きずられたとみられる会計士ブラッドリー・ウィークスの遺体、しかし周辺にブレーキ痕がなく方向も道から逸れていた。さらに遺体から車ではなくビルの窓に使われるような分厚いガラス片が見つかり飛び降り自殺の疑いもあるが、周辺に飛び降りられるような建物はなくウィークスの職場も少し離れたビルだった。
●直ちにウィークスの職場に急行、そこはまるで竜巻にでもあったかのような惨状だった。もちろんガラスは割れてはいるが、その他に何かが焦げたような痕跡がありロケットエンジンのよう。まずは割れたガラスの復元に着手しロケットエンジンとみられるものが衝突した範囲が特定されるが、思ったより小さなものだった。さらに彼は平凡な会計士で派手に殺される理由も特には見つからなかった。
●オフィスで採取された焦げ痕を分析したホッジスは「ジェット燃料が出た。発射式ではなく操縦式の飛行物体が机をなめるように接触したようだ。そして焦げ痕の最初と最後の灰の量から20%も減速していたことがわかった」と報告、ニックは飛行物体の落下予想を立て警官がミサイルを受けたようなタクシーを発見する。
●焦げた車内には人間の遺体の残骸のようなものがあったが、近くに住んでいた運転手は無事だった。彼は「12時間休憩を取っていたが、客を乗せたままにしていない」と証言、一体遺体は誰なのだろうか。不可解な状況の連続に顔をしかめるニックとフィン、すると車内から血まみれのヘルメットとブーツが見つかる。そしてブーツに仕込まれたジェットエンジンを発見、車内の遺体は外部から飛んできたのだ。
●車内の遺体は「ウィングスーツ」を装着し、「危険はない」と自らの足にジェットエンジンをつけた人物とみられる。遺体から体と装置を分けているモーガンはその高度な作りに驚嘆、そして軍のデータベースから身元はロバート・ホランド大尉と判明した。
●ホランドの妻アマンダは夫の上官ミルズ少佐とCSIを訪れ、悲報に涙する。ミルズによるとホランドは軍と契約しているTRPエアロノティックスのテストパイロットとして出向中、ウィングスーツもそこのもので昨日は非番だった。「テストパイロットは飛ぶことが生きがい、ウィングスーツを盗んで飛んだのだろう。危険を顧みないのは一流の証。民間人が巻き添えになったというが、責任はスーツを厳重に管理すべきだったTRPにある」と言うミルズにアマンダは「夫は不必要な危険を冒さない」と抗議、一人踵を返すと「TRPに出向してから夫は留守がちで最後に会ったのは三日前。夫は許可なしで飛ぶような無謀な人間ではない。夫のせいにすれば軍は死亡給付金も恩給も払わずに済む。夫の名誉は汚された」とラッセルに真実を求める。
●ウィングスーツを調べていたグレッグは「パラシュートはメインと予備の二つが装着されていて、予備には自動作動装置が付いている。それなのに開かなかったのはおかしい」と疑問を口にする。そこでニックと実験開始、装置が作動する条件は地面への接近と猛スピードでの急降下、その条件になるように設定するがやはり装置は作動しなかった。装置に傷がついておらず窓ガラスを破った際に壊れたとも考えにくい、そこで中を開けてみると明らかな工具痕が見られた。そこで回路を繋いでみるとパラシュートは開き、ホランドは何者かによって殺されたのだと断定される。
●ニックとクロフォード刑事二人でTRPに向かうと、CEOのクローディア・メイソンはすでにホランドがウィングスーツの試作品を持ち出したことに気付いていた。そして「イカロス計画」というウィングスーツの研究をしているエリアに案内、そこにいたテストパイロットのフェリス大尉が手にしていた工具はパラシュートの自動作動装置につけられた工具痕とそっくりだった。工具はフェリス自らが設計した特注品、彼は身柄を拘束される。
●取調室に入ったフェリスは「ホランドとは兄弟同然、彼がスーツを盗むなんてあり得ない。空軍にとっては無許可だったとしてもTRPは知っていたはず」と言うと頭痛を訴え薬を求めた。そして「メイソンは限界まで訓練をやらせ、目標を達成するとボーナスまで与えるほど推奨していてホランドは先月大金を受け取っていたはず」と言うとうめき声をあげ倒れ、激しい痙攣を起こして出血、死亡した。
●フェリスの遺体はすぐにモルグに運ばれ、ロビンスは「死因はHACE(高地脳浮腫)ではないか」と考える。HACEは急激な上昇を繰り返すことでなる航空病で、一部しか見つかっていないホランドの遺体にもHACEの特徴があったという。急上昇を繰り返す訓練のための低圧室は軍でもTRPでも使われており、それは命の危険を伴う実験だった。TRPに捜索令状が降りたが、スーツにつけられていたブラックボックスの鍵は軍所有のもの。ミルズは機密事項を盾にコードの開示を拒むが、ラッセルの必死の説得に応じてくれる。
●開かれたブラックボックスのデータ、しかしそれを確認したホッジスは「ホランドは飛行中に発作を起こしたとされているのに、最初から生命反応がない」と頭を抱える。高度は220m、ホランドは飛行機から落ちたのではなく、死後どこかから落とされたのだ。グレッグはデータと着地点(タクシー)から飛行ルートを再現、TRPが所有している部屋が出発点だと考えた。データによるとホランドは数ヶ月にわたりマンションの一室からベースジャンプをしていて、その時間外・施設外の特別訓練はホランドとメイソンが特別な関係にあると感じさせた。メイソンは密会中に発作で死んでしまったホランドの遺棄を企んだのだろうか。
●グレッグとモーガンでマンションの部屋を調べ、見過ごされた血痕を見つける。そして続けて見つかった血だまりと血しぶきは発作ではなく殴打による殺人に見方を変えさせた。メイソンはホランドの極秘実験も不倫も否定、弁護士をたてた。その間にも部屋の鑑識が続けられるが、今度はマンション一階の防犯カメラに興味深い人物が映っていることがわかった。エレベーターを待つホランドを見つけ平手打ちしていたのは妻アマンダだった。
●アマンダの「夫に最後に会ったのは三日前」という話は嘘だった。証拠を突きつけられたアマンダは「数ヶ月前から夫の様子がおかしく、浮気だと直感した。そこでTRPに行くという夫を尾行したが、エレベーターに乗ると夫は「本当にベースジャンプをしている」と言い張り、装備を見せられた。彼を失いたくなくて信じるしかなかった。私は殺していない。確かにミルズの言う通り、夫は街中で飛ぶという危険な行為をした。給付金と夫の名誉を守るために嘘をついていたが、これが真実」と全てを打ち明け、指紋とDNAの採取にも応じる。
●混迷を極める捜査、そこにホッジスが「フェリスは取調べの時、発作を起こして当然の状態だった。毒物検査で処方されていない強力な利尿剤が検出された。これによって体内のナトリウムのバランスが崩れ、厳しい訓練をしている男には致命的」と報告に来る。フェリスもホランドと同様殺されたのだ。
●そうしてようやく事件が一つの意外な真実にたどり着く。マンションの部屋のシーツからホランドの精液が出たがその相手はミルズだったのだ。室内にあったホランドを殴った凶器から採取したDNAもミルズと一致、家宅捜索でもフェリスを死に導いた利尿剤が発見される。取調べを受けるミルズは「ホランドを愛していて同じ気持ちだと思っていた。しかしアマンダが来て、私は一瞬これで自分を偽らずに済むとホッとしたが、ホランドは違った。別れを切り出され殺してしまった」と供述、本当はフェリスが低圧室にいる時に発作を起こさせる予定だったが、屈強な軍人であるフェリスには時間がかかってしまったのだった。「フェリスはホランドと親友だった。だから関係を知っているかもしれないと思って殺した。そうするしかなかった」と呟くミルズ、フィンとクロフォードは「あなたはいつも道を選ぶことができたのに、二度も間違いを犯した」と断罪する。

「ムササビ人間」、勝手にラバースーツ並みのへんてこエピソードを予想していたのに結局ゲイの別れ話のもつれだったというオチとは。続きを読む

k_k2911 at 13:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)CSI15 

2017年04月16日

更新情報

遅れておりました「CSI NY8(13)不運の悪戯」を更新しました。
WOWOW放送時の日付でアップしております。

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2017年04月09日

「クリミナル・マインド10(23)人身売買」

●早まった監査の準備のために残業をしているキャラハンはメグから「P」というメッセージが送られてきて首を傾げる。「P」は緊急事態を知らせるメッセージの頭文字、メグの親友マーケイラの母キャロラインに連絡してみると二人は互いの家で勉強すると嘘をついていた様子。慌てたキャラハンはガルシアにメグとマーケイラの携帯の追跡を依頼、GPSは図書館を出た後2ブロックで途絶えていた。図書館の前に設置された防犯カメラの映像には二人がやってきた車に乗り込む姿が映されていたがナンバーは盗品、運転手の顔はわからない。この映像はメールの2分前、ホッチはすぐに緊急展開チームの捜査官キャニングを呼びアンバー警報を発令した。二人の携帯電話のデータはサーバーから削除されている。これは計画的な犯行なのだ。
●電話がかかってきた時のためにキャラハンは自宅に戻り、ガルシアも付き添う。これはおそらくSNSを使った誘拐、キャラハンは二人がデートし損ねた「ボビー」と「タイラー」という同級生がいないことを聞かされると、「ずっと前から狙われていたが、この間は夫クリスが見守っていたから難を逃れていた」と確信する。事実、二人はお気に入りの格好をして出て行っていた。二人のPCのデータも空、事件には組織が絡んでいる。
●モーガンとJJは二人の同級生サムを訪ね、「何ヶ月か前Instagramにかっこいい男の子からメッセージが来たと言っていた。マーケイラは舞い上がって毎日メールをしていたが、メグは慎重だった。相手の名前は確かボビー、写真がクラウドに残っているかもしれない」と重要な手がかりを得る。そして心痛のために体調を崩したキャラハンはボビーの画像を見ると「犯人がわかった」と告げた。
●「ベイカーズフィールドの解体人」による殺人事件、事件は解決していたがキャラハンはその後も調査を続けていた。ホッチも同様だが単独犯という見解、しかし犯人ではなく失踪人に着目したキャラハンは「失踪後に違う州で交通事故死して家出とされたアイリーン・バンクス。彼女は失踪前にネット上で恋人を作り、その相手は今回と同じボビーだった。今回も同じ犯人」と断言する。アイリーンは事故死のため検死解剖は行われておらず、遺体は掘り起こされることになった。被害者へのエサとして使われた「ボビー」、写真は6年前にスウェーデン青年が自撮りしたもので今もヨーロッパに住んでおり、事件とは無関係だろう。アイリーンは大人の女性、小児性愛者ではない犯人がメグとマーケイラを狙った理由、それは事件を調べているキャラハンの娘だからだ。犯人は捜査官の身内をさらうというリスクを恐れていない。この大がかりな犯行で人身売買の線が濃厚となり生存の可能性は高まるが、逆に逆らえば身の危険がある。
●突然、事件が動いた。マーケイラが脱出に成功したのだ。軽い怪我をしただけで済んだマーケイラは母と対面を果たすが、ショックが大きい。そしてその後「数ヶ月前にネットで知り合ったボビーに誘われ、ライブに行くはずだった。でもアルバイトで遅れるからとお母さんが迎えに来てくれた。良い人そうだったけれどボビーの話をすると様子が変わって、後ろに隠れていた男に首に何かを刺された。男女は茶色の髪の白人、その後に私たちを引き取りに来た男は年配で顔が大きかった。メグが「作戦を立てよう」と言ってくれた。ケイト(キャラハン)から教えられたと「傷つけられそうな時は話を合わせて時間稼ぎをしよう。逃げるチャンスがあるとすれば移動の時、私が注意をそらすから逃げて」と言ってくれた。若い方の男は逃げた私を見失ったからもう一人の男に撃たれた。メグを置いていきたくはなかったけれど、「BAUが必ず助けに来てくれるから絶対に諦めない」と説得された」と号泣する。メグはキャラハンの教えを守り、必死に闘っているのだ。
●プロファイルの発表、「犯人は女性の人身売買をする組織、拠点を変えながら長い時間活動している。リーダーは男性、共犯者は男女一人ずつ。被害者はネット上の入札によって売られている。共犯者を一人殺したことで内部の統制は乱れ、捜査が緩むまで犯行を止めるだろう」、JJとロッシもマスコミに「リーダーを知る人物がいるはず。言葉巧みに人を操る人物だから気をつけてほしい。共犯者はリーダーに長年監禁されている被害者の可能性もある。捜査も売買も手慣れており、被害者の外見を変えているかもしれない」と呼びかけを始めた。ビデオ会議で捜査に参加しているキャラハンは自分を責める気持ちを抑えられないが、夫クリスは「体がダメでも頭は大丈夫だろう。メグはお前を頼りにしている」と優しく励ます。
●掘り起こされたアイリーンの遺体は丸焦げの状態だったが、今回の検死で胸から首にかけて生前に何日もかけて何度も刺されていたことがわかった。アイリーンはサディストによって殺され、事故死に偽装された。これを受けて家出人の不審死についての調査を開始、全米で7年で50件も見つかる。中には同時期に死亡しているものもあり、死亡理由も様々で同一人物による犯行とは思われない。これはシリアルキラー専門の人身売買なのだ。シリアルキラーは遺体遺棄について責任を持つことで、誘拐犯は捜査の手を逃れている。やりとりも高度な暗号化が予想されるため、ガルシアが現在誘拐犯と接触している人物を調べることになった。
●アイリーンの事故相手は軽傷で済んだマーカス・タウンセン、しかし彼の免許も登録も保険も偽物だった。事故時に受けていたアルコール検査時のDNAで照会すると正体は性犯罪者のマイルズ・ヘンドリックと判明、直ちに突入して身柄を拘束する。ヘンドリックのネットの履歴は三重に暗号化されておりガルシアも手こずるほど、時間がないBAUは自白を引き出すために「全ての事件の犯人をお前ということにする」と脅しアカウントとパスワードの入手に成功する。
●ヘンドリックに成りすましてログイン、そこには女性たちが売られているページがあった。その中に髪を黒く染められたメグがおり、すでに売却済みだった。メグを買った人物はわからないが仲介人はアレックス・ゾーゲン、突入するとアレックスは女性を人質に逃走を試みるも逮捕された。
●アレックスはBAUの挑発に乗らず、メグの居場所を言わない。そこでアレックスが人質にしたペイジに望みを託す。彼女の本名はドナ・マンゴールド、22年前の誘拐被害者だった。JJはキャラハンから「共犯者の死を言ってみて。一番強い絆は母と子、だから彼女の母性に訴えて」とアドバイスを受け、取調室に入り死亡した共犯者の写真を見せる。医療記録が一切ない彼はペイジの息子なのだ。ペイジは遺体写真を前に「彼は息子のカイル」と泣き崩れ、「メグは一番の得意先に売られた」とネットのアドレスを自供した。
●BAUが突入開始、メグの叫び声を頼りに作業場を発見、男は射殺された。その後ペイジの自供から多くのシリアルキラーが逮捕される。メグは無事キャラハンと再会、胸をなで下ろしたリードはJJの様子から彼女も妊娠中であることに気付く。
●2週間後、休みを取っていたキャラハンがホッチのオフィスにやってくる。「911の少し前に姉と二人でビーチに行った。その時に「私と夫にもしものことがあったらメグをお願い」と言われた。その時は何も起きないと思っていたけれど起きてしまった。メグを引き取った時に一年休職し、最高の時間を過ごした。お腹の子にもそうしたい」と休職を願い出、ホッチは「いつでも戻れ」と優しく見送る。

いくら賢くてキャラハンの教えを受けていたとしてもメグって剛胆すぎやしないか。
どう考えても切り刻まれる拷問を受ける直前という状態であんなに冷静でなんていられない。それが生存本能というものかもしれないけれど、普通はパニックを起こすと思う。続きを読む

k_k2911 at 16:57|PermalinkComments(2)TrackBack(0)クリミナル・マインド10 

2017年04月02日

「クリミナル・マインド10(22)正義の人」

●ハリウッドで連続殺人事件が発生した。離婚歴がある42歳の銀行員ゲイリー・フィッシャーが車内で主に顔を撃たれ、三日前には妻子持ちの会計士ネイト・コクランも車内で顔に銃弾を受けて死亡したのだ。ゲイリーが殺された場所は娼婦が立つエリア、ネイトは22歳の娼婦で麻薬常習者のターシャ・ブルックスと共に殺された。二件とも被害者が所有する高級車の車内での事件だが車を始め金目のものは手つかずで、被害者は45口径に装填された弾が空になるまで撃たれていた。男性二人の共通点はターシャなのだろうか。
●地元警察の刑事は売春婦とポン引きと薬物常習者を署に集めてくれており、ターシャのポン引きエディもすでに来ていた。最初は「ポン引きではない」と言い張っていたエディだが証拠を突きつけられると観念、そして「ネイトは常連、ゲイリーのことは知らないがここ(現場写真)は川の近くだろう。ターシャは遠くて電波が悪いここには立たない」と証言する。
●エディの証言を受けて川の近くに立つ売春婦を重点的に聞き込みを開始、JJとキャラハンは担当したリゼット・カストロがゲイリーの写真を見た途端に顔色を変えたのを見逃さなかった。早々に席を立ってしまったリゼットを追いかけてJJは「送る」と声をかける。JJの説得に応じたリゼットは「土曜日にゲイリーに買われて川の近くの車の後部座席にいた。すると突然窓を割られ、ゲイリーが引きずり出された。白人の男が「俺の町から出て行け」と叫びながら蹴った後、撃ち始めた。私は恐くなって逃げた」と告白する。
●新たな事件発生、殺されたのは薬物売買にも手を染める窃盗犯ラマー・テイラーだった。現場の状況からラマーは同じく死亡している元教師クララ・ミラーのバッグを引ったくろうとしていたところを撃たれたと考えられ、射殺された後に激しく蹴られてもいた。クララの体には外傷はなく、バッグからは心臓疾患の薬、おそらく彼女は心臓発作で死亡したのだろう。
●プロファイルの発表、「犯人は20代の白人男性、自警団のように悪を罰しているつもりで、ラマーにした暴行は怒りの激しさを物語っている。町から悪を排除するという使命感を持ち、町を見て回って怪しい人間をつけている。また薬物に関する精神の不調を抱えていて、彼自身も暴力犯罪の被害者なのかもしれない。恨みが根底にあるとより危険であり、殺すたびに信念も強まる。地元で生まれ育ったが社会性に乏しいためアルバイトを転々としている。統計的に見て、こういう犯人が投降することはほとんどない。自警団を気取ってはいるが、警察に不信感を抱えている。手柄を焦らず応援を呼ぶように」
●ガルシアから「ラマーについて誤解があった。彼は更生していて地元の大学に通っている。クララは彼を更生させた高校時代の恩師」と意外な報告があった。クララは白人でラマーは黒人、犯人はひったくりだと早とちりしたようだ。

●その頃、酒に溺れているダニーは血だらけで帰ってきたことを心配するパトリシアとの関係が悪化、彼女の娘ミレーナに心配されていた。ダニーが警戒しているのはパトリシアと離婚した後も執着し母を殺害した男。ミレーナの助言を得たダニーはパトリシアと和解、仕事に行こうとする彼女に「危険だから仕事に行くな。家賃はいらない」と申し出る。笑顔が戻ったダニーをいつも見守っているミレーナは「今夜はいつもより気をつけて」と忠告した。

●クラブの外でクリストファー・デルーカが射殺された。周囲には45口径の薬莢が落ちており、事件に遭遇しクラブに駆け込んだリンジー・クーパーには薬物の影響が見られた。JJとキャラハンで聴取を担当、「デート中にハイになってクラブの外でいちゃついていたら、突然フードを被った若い男がクリスに殴りかかった。私が性的暴行を受けていると勘違いしていたから違うと言ったけれど聞いてくれなかった。撃ち始めたからパニックになって恋人を置き去りにして逃げてしまった」と聞き出す。彼女の協力で犯人の似顔絵を作成、しかし今回の事件は今までとは違い再開発の影響で治安が改善している場所という疑問が出てくる。これは犯人が大胆になっているのか現実感の薄れか。一連の犯行は薬物の影響ではなく精神の破綻、使命に支配されあたかも犯罪が行われているように見えているのかもしれない。これは誰もが標的になり得る最悪の状態を示していた。
●ガルシアがロスの5年間の暴力犯罪被害者で精神病薬を処方されている人物をリストアップ、そこから現場から8km圏内の居住者に絞ると6人が残った。そして現在も生存かつ転居もしていない人物は2人、しかし犯人の性別と年齢と一致しなかった。そこで6人の親族に注目してみると、すでに死亡しているがシェアハウスの経営者で統合失調症のミリアム・ストークスの息子ダニーが家を引き継いでいることがわかった。ダニーは24歳の白人男性、メキシコ料理店で皿洗いのアルバイトをしており3年前に統合失調症と診断されていた。そして2週間前に部屋を借りていたパトリシアとミレーナ母子が失踪した件で事情聴取を受けている。ミリアムの殺人事件は未解決だが第一容疑者は失踪したパトリシアの元夫デヴィッド・ルイーズ、彼は現在強盗で拘置所にいた。
●BAUと警察はダニーの家に急行、家の前には郵便配達員の射殺体が横たわっていた。家に踏み込むと二階の部屋からダニーの怒鳴り声が聞こえてきて、外から声をかけると「入ってきたら人質を殺す」とドアに発砲される。「パトリシアとミレーナを助けたいのなら投降して。ルイーズはサンティエゴで見つけた」と説得を開始、周囲は続々と集まるパトカーのサイレンの音、空からはヘリコプターもやってきた。BAUは辛抱強く「応援はどんどん増える。突入されたら終わり」と呼びかけた。

●混乱の中にあるダニーはパトリシアとミレーナから「投降して」と懇願され、周囲に現れた今まで殺した人たちから「お前が死ねばよかった」「ちゃんと薬を飲まないから」と責められる。

●ドアが開き、ダニーは銃を捨てた。そして「パトリシアとミレーナは外の花のそばにいる」という言葉を受け、埋められた二人の遺体も発見される。ダニーは母の死で薬を飲ませてくれる人がいなくなり、その死の原因を二人のせいにしてしまったのだろう。二人だけ埋葬したのは後悔していたから。あまりのショックで二人を殺害してしまったが大切な人だったのだ。

●本部に戻ったBAUをピザが待っていた。その理由は監査が早まり、資料の準備をしなくてはならなくなったから。突然の残業に落胆する一同、キャラハンはメグにメールを送る。
●キャラハンのメールを受け取ったメグはマーケイラと一緒にネットで知り合ったボビーを待っていた。一緒にライブに行くはずだったボビーはアルバイトが長引いたから代わりに母親を迎えに寄越すという。そして二人はボビーの母ペイジの車に乗り込んだ。

なんか「ダーク・ヒーロー」を思い出すようなエピソードでした。
最初の段階で「パトリシアとミレーナは幻覚だろうな」とはわかってしまうのですが、犯人が見ているものは全て妄想という「クリミナル・マインド」の王道エピです。続きを読む

k_k2911 at 19:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)クリミナル・マインド10 

2017年03月25日

「クリミナル・マインド10(21)かぎ爪の怪物」

●ある男が「僕は無実だ」と取調室で叫んでいた。彼は妻を殺害した容疑で逮捕されたラリー・メリン、彼は入ってきたホッチに「眠る前に妻のタビサが「物音がする」と言い出した。一階に様子を見に行くと異常はなかったが、突然セージを燃やしたような臭いがした。その直後に気分が悪くなり、開いたドアからかぎ爪の怪物が出てきた。急いでタビサに警察に連絡するように叫んで二階に走ったが、途中で怪物に捕まった。それでも必死に二階に行くと、「ラリー、やめて」という妻の叫び声が聞こえた。妻はもう死んでいて、気絶していたら逮捕された。信じられないがこれが事実」と話す。ホッチは「事実ではない。叫び声を聞いた近隣住民の通報で警察が到着した時、あたなはベッドで包丁を握っていた。ずっと胸をかいていることに気付いていますか。それは胸にひっかき傷があるから。奥さんの爪からあなたの皮膚が出ました。奥さんの言葉を思い出してください。ダニエルとクリスティーンを知っていますか。二人ともあなたと同じように殺人を犯し「影に襲われた」と言い殺害時の記憶がない。何者かがあなたたちを精神的に破綻させた可能性がある。それを調べるためにカンザスの拘置所から移送してもらいました。あなたは奥さんを殺してしまったが、誰が殺させたか突き止めます」と告げた。

●BAUはこの奇妙な事件に着手、「全員が嘘をついている」「集団妄想」という言葉もあがるが、殺人を犯した三人は地理的にも生活レベルも人種も異なっており、三人揃って信じがたい話を語る理由がない。薬物によって操られたとも考えられるが検査では未検出、リードは「薬物による作用は人それぞれなのに三人に全く同じ作用が出るのはおかしい」と疑問を呈した。可能性としては「三人は元々同じ精神的な問題があり、薬が引き金となり殺すように仕向けられた」、具体的な方法を調べるために他の二人からも再度聴取を取ることになった。
●一週間前に母を殺害したダニエル・カルラスは認知面接を受け「帰宅した時、母は留守だった。ビールを飲んだ時、味が変だと思ったけれどそれは何かの臭いなのだと気がついた。セージの臭いだと気付いた瞬間気絶してしまい、気がついたらもう暗くなっていてテーブルに縛り付けられていた。助けを求めて叫んでいたら奥からかぎ爪の怪物が出てきて性的暴行を受けた。隙をついて逃げ出して家の中のどこかに隠れたけれど、次に覚えているのは母の遺体のそばにいたこと。僕はショックのあまりおかしくなって、最初に見た人間を殺してしまったのかもしれない」と話すが、彼に性的暴行の痕跡も縛られた形跡もなく侵入者がいた証拠もなかった。大粒の涙を流すダニエルは「弁護士から他にも同じ目にあった人がいると聞いた。その人と会いたい」と願うが、それは叶えられなかった。
●恋人を殺害したクリスティーン・マクニールは逮捕された時「黒い影に襲われた」と供述していたが、その後は口を閉ざしていた。そこにガルシアから「三人全員、1985年に養子になっている。州が違うし、資料は非公開でネットのない時間だから調査には時間がかかる」と相談が入り、ホッチは親族に問い合わせるようアドバイスをする。
●三人は養子になる前の記憶はなく、ラリーが妻を殺害したカンザスに飛んだロッシとリードも自宅から養子に関する資料を見つけることはできなかった。三人は同世代で養子になった時は脳の発達途上の3、4歳、しっかりした記憶は作られていない。そこで犯人は「暗闇、それに巣くう怪物」といった原始的な恐怖を幻覚として見せたのだろう。事件の鍵はセージ、リードは通気口からチューブを見つけた。
●分析の結果、チューブから白日夢を見せる効果のある麻酔薬と大量に摂取すると暗示にかかりやすくなる薬物が検出された。恐怖の対象は人それぞれ、それにも関わらず全員が「黒い影、かぎ爪の怪物」と具体的な描写までも同じなのはなぜか。それは記憶がない幼い時の共通の経験なのかもしれない。そこでラリーとダニエルに怪物の絵を描いてもらった。
●新たな事件が発生、しかし今回は少々様子が違い、ビル・キンダーマンが殺したのは自分自身だった。やはり1985年に養子になっているビルは親の本能なのか寝室で眠っている息子ジミーを殺していなかった。最近彼と別れた妻は「確かにビルは養子だったけれど、記録は封印されているから両親のことは知らなかった。何度も浮気され、それでも離婚したくないと言うのでセラピーを受けさせた。するとビルは「高校の先生に誘惑された」「12歳の時に神父にいたずらされた」といろいろな作り話をするようになり、「あなたはユダヤ教徒」と嘘だと証明しても信じなかった」と話す。
●話を聞いたホッチは「四人全員が虚偽の記憶を抱えているとしたら」と考え始める。リードも「セラピーで聞かれる最初の記憶というのは患者が信じ込んだものが多い。回復記憶は結局自己催眠と言われている」と指摘、犯人はそこにつけ込んだのかもしれない。四人の記憶が作られた3,4歳当時、その場にいた人物。1980年代、保育士による幼児虐待が相次いで訴えられ、多くの保育士が破滅に追いやられたが全て虚偽の告発だった。偽の告発によって破滅した人物が犯人なのだ。
●ホッチは唯一沈黙を保つクリスティーンに解決の希望を託す。偽の記憶は語ることで確信に変わるが、彼女はまだほとんど語っていないのだ。そして取調室に入ったホッチがセージを燃やすと、クリスティーンは子供の頃に戻り「かき氷が食べたい。おうちは恐い。ドアの向こうにあいつがいる。ひっかき男が」と顔を激しくかきむしった。そして同時にBAUは停電に陥る。ガルシアは「何者かが停電だけでなくインフラごとダウンさせ、復旧には時間がかかる。ただ手を尽くして犯人が狙ったのはBAUではなく証人保護プログラムのファイルだとわかった。暗号化が人間離れしていて、誰を調べていたのかまではわからない」と報告、犯人はなぜ危険を冒してまでハッキングをしたのだろう。その疑問から「証人保護プログラムが適用された人物を殺すと正体がばれてしまうから、最後にするつもりなのでは」と推測がされる。その後ガルシアがプリントした暗号化コードを見たリードは「暗号化は数学的処理、だから作った人間のレベルがわかる。犯人はハーバードで学んだ人物、ハーバードは圧倒的に優秀な学生に「数学55」を受講させるが、民間で働かせるのは危険だから卒業後は国家安全保障局(NSA)が採用する」と断言した。
●ホッチは緊急でNSAのアクセルロッドと接触、「精神的に不安定だから採用しなかった人物がいるはず。危険だから監視もしていて、被害者をストーキングしていたことも養子縁組について調べていたこともわかっていたのに犯罪を見過ごした。犯人が誰なのか知っているはず」と詰め寄ると、口では「誓いを立てているから協力できない」と言いながらメモを渡してくれた。
●犯人はフロリダ州の数学の天才ピーター・ルイス、wifiを使って情報分析を再開したガルシアからも「彼は養子ではなく親が養護施設を経営していた」と報告が入る。ピーターの父は子供たちが「悪魔の格好をしていた」と言い出したことから同様の証言が相次ぎ破滅、小児性愛者だと思われ勾留中に他の囚人に殺害されていた。被害者四人に証人保護プログラムは適用されていないが、当時子供たちの証言を警察に信じるように働きかけていたスザンナ・レーガン博士が浮上する。「腕をねじあげてでも子供たちに話をさせろ」と言い本も出版、しかしその証言が虚偽であることをFBIが突き止めた。このことにより彼女のキャリアは失墜、殺害予告も届いたために保護されたのだった。
●彼女の自宅に一番近い場所にいたホッチは中から「ロッシ捜査官からすでに連絡をもらっている」という声に誘われて書斎に向かう。すると博士は「彼がこれを見せろって」と言うとナイフで自分の首を刺した。ホッチは助けようと駆寄り、マスクをしたピーターに薬物を吹きかけられる。必死の抵抗もむなしく、ホッチは気を失ってしまった。
●まもなくホッチは意識を取り戻したが、まだ朦朧としていた。ピーターから「博士はセラピーの時、セージを燃やして「ひっかき男の話をしても大丈夫」と言った。ひっかき男が見えるか。話していいぞ」と話しかけられたホッチは「仲間からの電話が鳴っている」と返す。すると「電話なんて鳴っていない」と言われた。それでも剛胆なホッチは「今、お前はミスを犯した。なぜ博士がセージを燃やしたと知っている?お前をセラピーを受けたのだろう。俺はああいう面接のやり方を知っている。大人がどれだけ追い詰めていくのを。君は父親について聞かれ、望む答えが出るまでやめてもらえず屈したのだ」と迫り、ピーターは思わず心をかき乱されるが同時に「君は僕の頭に入り込んだ。僕も君の頭に入りたい」と感嘆の声をあげる。そして仲間たちが到着した音、ピーターは「君が言った通り、電話は鳴っていたよ」と告げた。
●突入開始、ピーターは次々に発砲し、リード、ロッシと銃弾に倒れる。モーガンはピーターを射殺した後、ホッチの声を頼りに書斎へ。すると背後から死んでいなかったピーターがモーガンを撃ち、最後には「これが恐いのだろう」とホッチに言うとモーガンにトドメを刺してホッチを撃った。
●全てはピーターがホッチに見せた幻覚、その後味の悪さにショックを受けるホッチはピーターからナイフを渡され、「僕が玄関から入ってくるから、殺される前に殺せ」と囁かれる。ホッチが自分の銃を求めた後、本当に突入開始、仲間たちが玄関を開けた瞬間、ホッチが撃ったのは背後に隠れていたピーターだった。しかし仕留めることはできずピーターは逃走、しかしクローゼットに潜んでいたところを素直に逮捕される。ピーターは「彼にしかわからないけれど、僕の勝ち」と呟いた。
●ピーターの投降を聞かされたホッチは信じられない気持ちになるが、それは現実だった。ロッシは手当てを受けるホッチに「覚えているうちに全部話せ。混乱していても最初から最後まで話し出せ」と繰り返し呼びかけ、ホッチもついに重い口を開いた。

今回はリード役のMatthew Gray Gublerの監督回。
彼の監督するエピソードはいつもゴシックホラー調で、事前情報がなくても「これ、リード監督回かな」と思うのですが、今回は少々趣が違って最初はホラーテイストですがシックにまとめましたね。
リード監督回では一番好きかもしれません。続きを読む

k_k2911 at 17:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)クリミナル・マインド10 

2017年03月13日

「クリミナル・マインド10(20)惨劇の食卓」

●ホッチは息子ジャックの社会見学に付き添うつもりだったが仕事が入り、義姉ジェシカにまた甘えることになった。いつも笑顔で引き受けてくれるジェシカ、しかし今日の表情は暗くホッチはそのことが気になりながらも家を出る。

●「近所の家のドアが開いている」という通報を受けた警官二人が一家四人の遺体を発見する。殺されたのはキングマン一家の四人で社長令嬢であるドナ・娘ジェナ・次男ランス・ドナの母クララ、BAUはカールソン巡査部長にライブで繋げてもらい、食卓の用意は六人分であることを確認する。家族は他に一家の主フランクと長男ディロンがいるが、行方はわかっていない。四人は食卓の椅子に手を縛られて座らせられ、絞殺されたドナ以外は射殺されていた。室内は季節外れのクリスマスソング、注意深く室内の様子を見ているとそこに血だらけの青年が飛び出してきて取り押さえられた。
●取り押さえられたのはDC在住23歳のウェイターのエズラ・ウォーレン、彼は「ドナの誕生日を祝うためにあの家に来ていた。僕は殺していない。ランスは僕の恋人。フランクに毛嫌いされていて、ランスに押し切られて行ったが行くんじゃなかった。夕食が終わった頃に着いたら、すぐにランスはフランクは喧嘩になった。いたたまれなくなり僕はランスの部屋に行き、酒とマリファナをやって寝てしまった。真夜中に目が覚めて下に降りたらクリスマスソングが流れていた。食卓には四人の死体があり、パトカーが見えてパニックになって隠れた」と涙を流し、その様子を見たロッシは犯人ではないと感じ、硝煙反応も出なかった。そしてモーガンも「酩酊状態だったエズラが四人を冷静に殺害し、テーブルセッティングをするのは無理」と判断する。
●JJと共に現場に到着したリードはキッチンの流しに四人分の汚れた食器を見つけ、「食事はもう済んでいた。でもワイングラスは5つある」と指摘する。さらに惨劇の舞台になった食卓の皿の血痕を見つけ「ディナーのまねごとは被害者のためではなく犯人自身のためだった」と断定、そして荒れた書斎を見てJJと「これも演出、本当に争ったのではなく誰かが沈着冷静に壊している。ただ捜査攪乱ではなく病的なものを感じる」と言い合う。その部屋にはジャンル別に整理されているレコードの棚があり、クリスマスソングのスペースに血が付着していた。
●事件当日、ジェナもボーイフレンドを呼ぼうとしていた。そして呼び出されたマーク・グリフォードは「ジェナが死んだなんて信じられない。昨日モールでドナのプレゼントを買ったのに。宅配の仕事があるからパーティーには行かなかった。ちょうど上司に退職届けを出しに行ったからアリバイになる。フランクは被害妄想的でいつも人を悪く言っていた。僕にも「ジェナを妊娠させる気か」と食ってかかられたが、彼女は結婚までは純潔を守るつもりだった。フランクはランスにも辛くあたっていて、彼がゲイであることはあの家では禁句だった。ディロンのことはよく知らないが、フランクとは折り合いが悪かった。以前ジェナになぜディロンとフランクが憎み合っているのか聞いたことがあったけれどはぐらかされた」と話す。
●ガルシアが長男ディロンについて調べ、「贅沢な暮らしをしているが収入はなく、毎月5,000ドル父から秘密で送金を受けている。だが7年前からの送金も10ヶ月前に終わり、ディロンは借金をして高級車も手放す寸前だった」と報告する。そこにホッチに入電、それはジェシカからで驚いたホッチは中座し留置所に向かう。ホッチが迎えに行ったのは亡き妻ヘイリーの父ロイ、ホッチは知らなかったが彼は初期の認知症で2008年に手放した店に仕込みをするために侵入し窓を割ってしまったのだ。ロイを連れて家に戻ったホッチは「今夜相談するつもりだった」と弁解したジェシカが机に置いた介護施設のパンフレットに目を通すが、娘の死の責任はホッチにあると考えているロイは怒りを隠そうとはしない。そしてホッチがいない隙に引き出しを漁り、施設のパンフレットを見つけて憤慨する。ジャックを連れて帰ってきたジェシカは「引き取ってくれるはずだった叔母は三日前に腰の骨を折ってしまった。24時間介護のヘルパーを雇うお金はなく、私の部屋は狭すぎる。施設は明日までに返事をしないと他の人を入れてしまう」と嘆き、ホッチの引き取るという申し出にも「それは父が嫌がる」と八方塞がりの状態に涙を流すのだった。
●5つ目のワイングラスの指紋はランスと一致した。彼は父親と喧嘩した後にワインを飲むという余裕を見せ不自然だが、ドナの遺産ということを考えるとフランクにもディロンにも動機はあった。するとそこに「ディロン出頭」の一報、移送されてきたディロンは「一週間トレッキングをしていた」と言い張り、犯人もフランクだとまくしたてる。そしてJJによる聴取に「エズラはドラッグをやっていて気が短く、以前父のジャガーを蹴飛ばして凹ませていた。ジェナはパーティーガール、純潔を守るだなんて話は嘘。とっくの昔に捨てているし、マークが性行為をしたがらないと言っていた。おそらくマークはゲイ、ジェナよりランスに興味があるように見えた。エズラだって気付いていたはず」と驚きの証言をする。そしてフランクが車の凹みを修理に出していたという裏付けが取れた。
●その頃フランクの金の流れを追っていたガルシアも興味深い発見をしていた。フランクは25年間2万ドルの顧問料をCLギリアムという存在しない会社に支払っていたが、その支払いもディロンの時と同じ10ヶ月前を最後に止まっていた。送金日は毎年5月3日と12月24日、クリスマスソングはこの日を意味しているようだ。引き続きJJの聴取を受けるディロンは「家賃も滞納していたのに、最近高級マンションを探している。近いうちに金運に恵まれる予定でもあったのではないか」と突っ込まれると言葉を失う。さらに地元で二度給油していることが明らかになりトレッキングしていたというアリバイも崩れた。リードはその二度の給油の量と道路状況から事件現場に行くことは可能だと推測する。
●ロッシは暴力的な一面が明らかになったエズラを再聴取、すると「マークはストレート、ジェナと性行為をしなかったのは2〜3人の女性とも交際していたから。ランスは妹がかわいそうだとマークに文句を言っていた。マークが妹の恋愛にまで口を出していたのは両親の離婚が決まっていたから。まだ秘密だったけれど」と打ち明けた。
●その頃JJはモーガンと一緒にディロンの取調べを再開していた。すでにディロンがDCの政治家御用達のコールガールを車に乗せていたこともわかっており、写真まで突きつけられたディロンはついに観念して「違法だとわかっていたけれど家賃を払うためにコールガールの送迎をしていた。父からの送金は浮気の口止め料、大学一年の時にモーテルから40代前半の赤毛の小柄な女性と一緒に出てくるのを偶然見てしまった。それは7年前のことだけれど、もっと前からの関係だと思う。送金が止まったのは父が関係を清算し母に打ち明けたから」と白状した。容疑者が定まらないままに今度は浮気相手の女性まで浮上、みんなが頭を抱えているとガルシアが「CLギリアムを見つけた。メリーランド州の事務員コーラ・ギリアムは浮気相手と特徴も一致しているし未婚。今まで収入以上の生活をしていたのに10ヶ月前から家を売ってアパートに引っ越している。彼女が浮気相手に間違いない」とやってきた。
●現在のコーラ・ギリアムの部屋を訪ねたロッシとリードは逃走した彼女が転んだところを逮捕する。転んだ彼女はカバンの中の銃に手を伸ばそうとしていたが、「銃の登録はしてある。フランクの家の事件を知って恐くなっただけ。フランクとは一年近く会っていない。関係は26年前から、2歳児を抱えた19歳のシングルマザーだった私は新婚旅行から戻ったばかりのフランクと交際を始めた。フランクは支配的な人、彼に尽くす代わりに経済的に援助をしてもらう契約を交わし他の人との結婚は諦めた。終わったのは突然ではなく、6年前に息子が高校を卒業すると徐々に疎遠になった。理由はわからないが、私に飽きたのだと思う」と供述する。
●コーラは弁護士を雇い釈放された。ずらりと並んだ事件関係者の写真を見つめるリードは突然「フランクと出会った時のコーラには子供がいたが、その子供が高校を卒業したのは10年前で計算が合わない。フランクの子供も産んでいるのではないか」指摘、さっそくガルシアが調査を始めるがフランクの指示なのか情報は出てこず、仕事に戻ったホッチから「送金日である5月3日は子供の誕生日ではないか」とアドバイスを受ける。これは母子共に関係を断たれた子供による犯行なのかもしれない。そしてホッチは「フランクがコーラとの関係を清算して送金が止まったのは10ヶ月前。その後ジェナに新しい恋人ができたが、彼はゲイではないのに性行為をしたがらなかった。マークが犯人、彼はジェナの異母兄ではないか」と大胆な推理をする。まもなくマークはパワーズという名字をクリフォードに変えていたと判明、記録が見つからなかったのはそのせいだった。

●その頃コーラは息子マークに呼び出され、売りに出したかつての自宅を訪れていた。中にいたマークは最近母に打ち明けられるまで信じていた「湾岸戦争で戦死した父」の話をし、「母さんはいつも食卓に三人分の食器を置いていた」と奥に誘う。そこには頭を撃ち抜かれて死亡しているフランクが座る食卓があった。愕然とする母を食卓に座らせたマークは「全員撃ち殺した」と犯行を自供、フランクを殴って気絶させた後に四人を殺害、そして食卓に座らせられたフランクは四人の遺体と向かいの席に息子として座るマークの姿に驚愕するのだった。マークは冷静に「母さんは嘘つき、でも僕も嘘をついた。全員撃ち殺したと言ったが、ドナだけは撃てなかった。だから絞殺し、これは母さんの首だと想像した」と母の首に手を伸ばす。そこにBAUが到着、それでも冷静なマークは「安心して母さん。もう母さんは殺したから。死んだも同然だろ」と言い放つと素直に逮捕される。

●事件を解決したホッチは帰宅、ロイに片道三時間の施設への入所を勧めるがジェシカが「昇進したから広い部屋に移ろうと思う。父さんは家事ができるから私も楽になる」と言い出した。「娘のお荷物にはなりたくない」と拒むロイ、しかしホッチも「近くにいてくれたら、ジャックも喜ぶ」と後押ししようやく首を縦に振る。帰る支度をするために席を立ったジェシカを横目にロイは「ジェシカは前に昇進したけれど名ばかりで昇給はしないと言っていた。お前が金銭的な援助をするのだろう。全てはお前が考えた芝居。お前のことは絶対に許すことはできないし、物わかりが良いのも気に入らない」と口にすると、ホッチは「いつもヘイリーがどう考えるのかを考えます。仲良くしてほしいと思っているはず」と返す。ロイは「怒りも苦しみも後悔ももうすぐ消える。そのうちヘイリーのことも忘れると言われた。そう考えるとこの病気はそう悪くはないのかもしれない」と言うとジェシカの家に帰って行った。

なんか凄いこねくり回した事件でした。
フランクは一切隠し子とは接点を持っていなかったのだな。娘のボーイフレンドを見てもわからなかったのだから。続きを読む

k_k2911 at 23:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0)クリミナル・マインド10 

「クリミナル・マインド10(19)国外捜査」

●カリブの人気リゾート地バルバドスでアメリカ人一家が失踪した。国外での事件はジャック・ギャレットがリーダーを務める専門チームの担当だが、セクションチーフのマテオ・クルーズの要請によりホッチのチームとの合同捜査となった。合同捜査の理由、それはこの犯人は国内でも同様の事件を起こしているから。昨年4月にフロリダでアイザックス一家が、その一年前にはアルバ(西インド諸島のビーチが有名な島)でエヴァレット一家が誘拐から24時間以内に絞殺され遺体は辺鄙な場所に遺棄された。最初の事件と思われるエヴァレット一家の殺害の様子から個人的な怨恨で捜査は行われていたが手掛かりはなく、犯人は国外と国内を行き来して事件を起こしている。三件に共通なのは4月ということ、犯人にとって重要な意味を持つのかもしれない。
●今回誘拐されたサリヴァン一家は空港から出たところでシャトルバスを捕まえ乗車、おそらくその運転手が犯人なのだろう。一家四人を誘拐するのはリスクが高いのに犯人は平然としていてソシオパスの典型、ホッチは自分のチームを二つに分け、リードとキャラハンをアメリカに残しサリヴァン家に向かわせた。
●今までの被害者から薬物反応は出なかったが四人を制圧するには助けがいるはず。ギャレットのチームのマット・シモンズは「数時間で代謝されるロヒプノールを使ったのではないか」と考える。モーガンも「革製の道具で殴って絞殺しているから、おそらくベルト。それにも意味があるだろう」と口にするが、疑問なのはフロリダなら標的はたくさんいたのになぜバルバドスまで移動したのか。そもそもバルバドスはカップルに人気のリゾート地で家族連れはそう多くない。そしてギャレットは「共通点は犯人が被る帽子くらい。最初の事件はオレンジ、今回は青だった」と一見無関係に思える事柄に注目した。
●ガルシアの調べでサリヴァン一家はみんなパスポート取り立てて初めての海外旅行だったと判明、犯人にとって格好の標的だった。ガルシアはさらにバルバドスとアルバ両方の出入国記録をあたることになり、ギャレットのチームの分析官モンティの助けを借りることにする。やってきたモンティは捜査で国外を飛び回るチームに代わって家族の対応にあたることもあり、今回もサリヴァン一家の主グレッグの両親に会うと言う。「きついこともあるけれど、そんなことは言っていられない。家族に今必要なのは(君のような)明るい太陽」とガルシアを励まし、一緒に部屋を出る。
●息子一家の身を案じるサリヴァン夫妻は過去の被害者が殺されていることを気にし、話を聞いたモンティは二人を勇気づけながらも「息子は家族を絶対に守り抜く。闘わないわけはない」という言葉に「それはいいこと」と同意する。それを聞いていたガルシアは退室した後で「犯人に抵抗することは刺激することになるからよくないとわかっているのに」と疑問を呈すが「わかってはいるけれど、希望を持たせてあげたい」という言葉に胸を打たれるのだった。
●その頃国内に残ったリードとキャラハンはサリヴァン家に到着、警報もありガレージと住居部も繋がっておらず侵入は難しいと判断していた。今までの家族も防犯意識は高く、犯人は現地で標的を物色したのだろう。サリヴァン一家が乗った飛行機は遅延しており、そこもねらい目だったのかもしれない。一家を殺害する犯人の多くは自分の家族を失っており、理想の父親になりたい場合が多い。犯人が求めたのはどういう父親なのだろうか。
●バルバドスに向かったギャレットのチームとホッチたちは大使館に到着、大使館の警備官フィッツの歓迎を受ける。観光で成り立っている現地の事情により大使は「事件を内密にしたい」と考えており、ギャレットのチームは普段から各国大使との交渉に慣れていた。フィッツはすでに調査を開始していて「犯人が運転するシャトルバスのナンバーは古いマイクロバスから盗まれたもので、シャトルバス自体もありふれたもの」と報告、シャトルバスの運転手という仕事自体も大使館に届け出ない出稼ぎが多く実態はわからなかった。手がかりは少ないがホッチは「裏道にも詳しくないとできない犯行、長期滞在者のはず」と絞り込みを提案する。
●空港のカメラに犯人の姿はない。飛行機の遅延はコントロールできないので、犯人は空港の外で辛抱強く標的を選んだのだろう。そうなると数日かけていたとも考えられ、4月に入ってからの周辺の映像を調べることになる。その頃リリー・ランバート捜査官と聞き込みに出たホッチは不審なシャトルバスを見つける。運転席は無人、そして戻ってきた青い帽子の男は逃走を開始したため身柄を拘束する。しかし誘拐犯ではなく入国したばかりのドラッグの密売人だった。
●にらんだ通り犯人は空港周辺で二週間にも渡って獲物を物色していた。身のこなしは軽やかな若者で、鍛えている様子。そこにリードとキャラハンから「被害者の検死報告を見ると父親に対する怒りは相当なもの。特にアイザック一家の父は水責めとベルトでのムチ打ちを受けている」と報告が入る。犯人の年齢からいって父親にとって代わりたいというわけではなく、父親に反抗する第一子なのだ。
●両チームによる大使館の警備担当へのプロファイリングの発表。「20代前半から半ばの白人男性、個人的な執着の強さから綿密な準備を行う単独犯。犯人が本当に殺したいのは自分の家族で、被害者はその身代わり。まず一番力の強い父親を隔離して優位に立ち、自信を持つことで被害者を安心させて殺せると思っている。海外で犯罪をするものは適応力が高く、知性もある。父親は家族を殺されるのを見せられた後で殺される。犯人は過去の虐待や育児放棄の被害者で、その怒りにより殺さずにはいられない」
●モンティは犯人の映像を分析、使っている車のナンバーが複数あることを確認する。犯人は毎日ナンバーを付け替えているが、盗む行為もリスクは高い。あるナンバーはレンタカーのもので、旅行者は時間を取られたくないと盗難届を出さないことが多いことを犯人は知っているのだろう。それを聞いたガルシアは「レンタカー以外で狙われやすい車を探そう」と提案する。
●アメリカで事件資料を読み込むリードは「アルバでの事件は準備不足でそこまで拷問も激しくない。フロリダが事件の鍵ではないか。一年かけて自分の犯行を完成させたともいえるが、激しい怒りは「アメリカでアメリカ人を罰する」というメッセージとも考えられる。二家族の父親は水責めを受けているため水も関係している」とプロファイリングを進め、父親たちの体内から採取した水について調べる。結果はアルバでの事件は淡水、フロリダでは淡水と塩水が混ざったものだった。その報告を受けたJJとシモンズは「フロリダのエバーグレイズは淡水、塩水と混じる場所は遺棄場所から5時間もかかる」と首をひねる。それを聞いたホッチは「拉致した空港から海岸までなら1時間、船を使っているのだ」とギャレットと結論を導き出した。

◆その頃サリヴァン一家は恐怖の時間を過ごしていた。それぞれが結束バンドをつけられるが、家族の協力でナイフを手にしたグレッグは拘束を外し犯人に飛びかかり、その隙に妻コリーン・娘アリソン・息子ニックは船に括り付けてある小舟のロープを切って脱出を試みる。しかし背後から銃声、それはグレッグを制圧した犯人の威嚇射撃で、その音に驚いたコリーンたちのそばで無人の小舟が海に放たれてしまった。

●監禁場所は船、直ちに軍隊経験のあるシモンズがツテを使ってマリーナの情報を集め始める。犯人は取り締まりの緩い国の船籍を取り、公海に出ているのだろう。そして空港から30分の船の少ないマリーナが有力な候補としてあがり、空と海から捜索が始まる。まもなく不審なシャトルバスが見つかり、そこから開封済みの水のペットボトルも見つかる。やはり犯人はロヒプノールを使ったのだ。鍵が残されておりガソリンは満タン。そこから誘拐した夜に給油したと断定される。その頃モンティも犯人が盗んでいるナンバーについて分析をまとめていた。「ナンバーは数台のレンタカー以外は空港近くにある給油所が併設された修理工場から盗まれたもの」と防犯カメラの映像を確認すると、そこには青い帽子を被る犯人の姿が映っていた。膨大なデータとの顔認証は時間がかかり、それを待つ時間はない。そこでギャレットは「解決済みの事件も調べてみては?年齢から筋金入りの犯罪者ではないだろうが、捜査をかく乱する手法を知っている」と提案、さっそくランバートが世界で起きた未成年犯罪の中からオレンジや青に関係がある国かつアメリカと接点がある事件について調査を始める。アメリカ人とは限らない犯人、しかしアメリカは犯罪者にパスポートを発給しない。さらに年齢から考えてアメリカで殺人を犯したのならまだ服役中のはず。そこから罪に問われなかった事件を調べることになり、ホッチは「犯人が最初に殺したのは自分の家族ではないか」と口にする。そしてギャレットが空港にいた犯人が車とぶつかりそうになった時の身振りを見て「これはオランダのもの」と声をあげる。オランダのサッカー代表カラーはオレンジと青、犯人はオランダ人なのだ。
●ついに第一容疑者が浮上、2004年に旅行中のティドウェル一家がホテルで殺害され、15歳のジェリー・ティドウェルの犯行と判明するが心神喪失で入院、21歳で退院していた。ジェリーは父から虐待を受けていたが、アメリカ人の継母と半分血のつながった弟は虐待を受けておらず、彼が憎んだ父の誕生日は4月9日だった。そしてジェリーとカメラ映像の顔認証が一致、アルバで釣り船業を営み退院後の彼を引き取っていた叔父は二年前に他界、ジェリーは店を継いでいた。ジェリーの船は自動船舶識別システムを切っているはず。ギャレットは手早く「全長23m、白と黒」と衛星写真の画像を振り分け捜索に走った。
●該当の船を発見、その時ジェリーはサリヴァン一家に銃口を向けていた。空と船から追い詰められたジェリーは激昂、そして抵抗の末にジェリーに羽交い絞めにされていたアリソンはJJの合図でしゃがみジェリーは射殺される。サリヴァン夫妻は「息子が海に放り込まれた」と叫び、今度は周辺の捜索が始まった。まもなく奇跡的に小舟に泳ぎ着いて無事だったニックが発見された。

●事件解決、帰国したロッシとギャレットはお互いの近況を報告「娘と孫がいた」「息子がアカデミーに入った」という互いの変化に驚き、ホッチとランバートと共に勝利の杯を掲げる。部屋の外ではグレッグの両親が一家と再会、それを見守る合同捜査チームは目を細めるのだった。

スピンオフとの合同捜査エピソード。
ギャレットのチームは国外での事件を対象としているので、本家とは住み分けができそうです。これは「レッドセル」の失敗から学んだことなのかしら。続きを読む

k_k2911 at 15:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0)クリミナル・マインド10 

2017年03月05日

「クリミナル・マインド10(18)議員夫人の誘拐」

●一期目の下院議員ベンジャミン・トロイの妻ソフィーが失踪した。最後にその姿がカメラにとらえられたのは午後2時37分、夫とのランチの後だった。現在の時間は午前3時、まだ失踪から12時間しか経っておらず誘拐とは言い切れないが長官からの依頼で捜査が行われることになった。議事堂の地下通路の階段を電話しながら歩いていたソフィーは午後7時に自身が理事を務める会に出る予定だったが現れず、0時を回って帰宅が遅いことに気付いた夫が方々に連絡した後に通報した。カメラ映像を見たBAUは階段を上りきった先にある図書館のロビーにソフィーが姿がないことを確認、取り急ぎ通信履歴をあたることになった。
●BAUに到着したベンジャミンは「統計によるとあと36時間しかない。先週初めての結婚記念日を祝ったばかりで家出とは考えられない。嫌われ者の私とは違って、素晴らしい女性。私は石油会社や全米ライフル協会や動物愛護団体などに嫌われ、機会均等法に反対しているから抗議の電話やメールが山ほど来る」と話すと、ホッチの求めに応じて資料として提供することを約束する。極秘のまま捜査を進めることについて説明していると、ガルシアが「図書館のカメラ映像は古い映像がループされていた。旧式のシステムだからハッキングも簡単だった」と報告にきて一気に事件の可能性が高まる。そしてリークされたのか記者が事件の一報を報じていた。
●ソフィーの最後の通話の記録が取り寄せられ、休暇中の同僚への留守番電話にまさにソフィーが拉致された時の音声が残されていた。事件と確定、犯人は両陣営から煙たがられているベンジャミンに圧力をかけたい人物なのかもしれない。組織犯罪捜査を束ねるフックスはロシアンマフィアの下っ端たちが誘拐について話している盗聴音声を聞かせてくれる。ミサイル輸出阻止のための潜入捜査中に引っかかったものだが、下っ端は稼ぎを増やすために汚れ仕事を請け負うこともあるため一週間前のこの音声が事件と繋がっていると連絡してくれたのだ。彼らが請け負った誘拐について連絡している人物は「ジャジャ(おじさん)」、「捜査の邪魔をしなければ」と条件をつけられたリードは彼らの向いのアパートの部屋に住んでいる捜査官ドリアン・ローカーを訪ねた。
●一般人を装って部屋に住んでいるローカーは「向かいに住んでいるのはロシアンマフィアの隠れ蓑になっている運送会社に勤めるロマン・アザロフとタラス・ユーディン。ロマンはチェーンソーで強盗をしたことがある悪人で、ジャジャはタラスのおじさん。おじさんと言っても二年前にアメリカに来たタラスに血縁はなく、年上の犯罪仲間をそう呼んでいるのだろう」と手早く説明をしてくれる。時間だけはある彼女は「大いなる遺産」を読んでいて、リードは感想を言うなかで思わずネタばれしてしまい気まずくなってしまった。その頃ロッシはうなだれているベンジャミンの姿を見つける。「ランチの後に妻を送るかタクシーを呼べばよかった」と後悔を口にする彼にロッシは「誘拐を未然に防ぐことはほとんどできない」と言葉をかけるが、「母はそれでも紳士かと怒るだろう」とベンジャミンの心は晴れなかった。
●その後ベンジャミンと同居している母ダイナと兄ポールがBAUに到着、ダイナは「ベンジャミンとソフィーの仲は上手くいっている。出会って8か月で結婚したソフィーは息子にとって完璧な女性」と話すが、依存症の更生施設を出たばかりのポールは「ソフィーのことはよく知らない」と事件に興味をしめさなかった。
●張り込みを始めたリードはロシアンマフィアの二人の部屋に掃除に来ているファナがナイジェリア西部の訛りのあるヨルバ語を話していることに気付く。彼女は母親にした仕送りについて話しており、帰ってきた二人はファナがカーテンを開けていることに激怒する。
●ベンジャミンが敵だと名指しした相手について調査が始まるが、全米ライフル協会は「一期限りの議員に興味はない」と話しロシアンマフィアを使わないだろう、一方産油国でもあるロシアと関わりのある石油会社も事件への関わりを裏付けるものはまだ見つからない。するとそこに事件の一報を報じた記者マディソン・ヤングがBAUにやってきて、ベンジャミンへの独占インタビューを交換条件に犯人から局に届いた身代金要求の映像データを差し出した。
●憔悴した様子のソフィーの口から2,000万ドルの身代金要求がされ、期限は夜0時と指定された。送金先の口座はロシア人の租税回避地であるキプロスのものだがベンジャミンに身に覚えはなく、何者かがロシアンマフィアを雇ったのだろう。そしてベンジャミンに2,000万円の蓄えはないが、先週選挙資金の寄付が5,000万ドルに達したという報道がされたためこの金額設定になったようだ。犯人は単純で議員ならどうにでもできると考えたが選挙資金を流用することは違法、BAUはマスコミを集め「ソフィーの命が最優先だから、要求は真剣に検討し協力したい。そのために連絡手段を確立したいからホットラインに連絡してきてほしい」と呼びかけ、ベンジャミンはマディソンの取材を受けるが涙を流し途中でカメラを止めさせた。
●リードの張り込み。ガルシアの調べでジャジャとやり取りがあるタラスは故郷でギャングとその家族を惨殺しアメリカにやってきていたと判明するが、今もジャジャの正体は不明だった。そしてロマンとタラスは身代金が200万ドルか2,000万ドルかの見解の相違でもめており、彼ら自身の報酬は5,000ドルだった。リードはすぐに「身代金は当初は200万ドルだったが値上がりしたようだ」とホッチに報告、ローカーも二人の会話から出たストリップクラブのバーテン「イヴァン」についての調査を開始する。
●ロシアと関わりのある石油会社は「ベンジャミンが賛成しようとしていた水圧破砕禁止の法案は可決された方が原油価格が安定する」と話し、事件とは無関係であることが明らかになった。そこにホットラインへの着信、加工した声で「ヴィクター」と名乗る人物はソフィーを電話口に出すがその声も加工している。本人確認のためにベンジャミンが個人的な質問をするが、電話の向こうのソフィーは怯えた様子で途中から答えられなくなる。ベンジャミンは冷静さを失い、電話は「議員と家族に言っておけ。俺たちは子供じゃないから、はした金では納得しない」と切れてしまい逆探知の結果はチェチェン。そんな遠くにいるはずはないので迂回させたのだろう。ベンジャミンは「初めてのデートで散歩したのはロック・クリーク公園、あれは妻だ」と呟く。
●ヴィクターが最後に言った言葉を考えるBAUは「以前黒幕と身代金について交渉があったのではないか、議員とその家族を名指しているから身内の犯行なのかもしれない」と考える。まずはベンジャミンと目も合わせない兄ポール、彼は数か月前まで重度の薬物依存症で、半年前にはマネージャーを務めていたレストランで横領事件を起こし逮捕されていた。動機はロシア人売人への借金、店は「返済の意思があるから」と起訴を取り下げており、ポールについて聞かれた母ダイナは「ドラッグを止めてからのポールは天使。あの子は苦労している。あの子の顔の傷は5歳の時、窓の下で猫と遊んでいたことに気付かなかった隣人が台所から熱い油を捨てたから」と話し、追及されたポールは「誘拐とは無関係、事件が起きた時は男娼を買っていた。ドラックを買ったお金は弟から借りた。弟を聖人君子だと思っているだろうが、実習生との浮気の口止め料だった」と白状した。
●失踪から26時間48分が経過した午後5時25分、ガルシアがヴィクターからの電話の本当の発信場所を突き止めた。ロック・クリーク公園に突入を開始するも無人、置かれていた箱の中には結婚記念日にベンジャミンが妻にプレゼントしたピアスをつけた人間の耳が入っていた。空振り、ガルシアも「倉庫を突き止めるのはあまりにも簡単すぎた。犯人がわざと見つけさせたのだと思う」と考える。そしてリミットまであと4時間に迫った頃、ベンジャミンの不倫相手である実習生ミシェル・ゴロヴィンがやってきた。
●ベンジャミンとミシェル、関係について問いただされた二人。ミシェルは「昨日も来たし、来るたびに性行為があった。奥さんのことを愛しておらず出世のために結婚しただけで、もうすぐ離婚する。事件が起きた時も彼は家に来たが落ち着きがなかった」と話すが、ベンジャミンは「確かに交際していたが、一年以上前の話で妻と出会う前。妻と出会った翌日に別れ話をしたが、彼女は納得せず今でも自殺をほのめかすなどして家に行くことがある」と正反対だった。そしてベンジャミンが弾薬をカードで購入して自分名義の私書箱に送っていることが判明、事件はベンジャミンが起こしたものなのか。厳しく追及されるベンジャミンは「銃規制に反対しているから隠れて買った。でもそれは妻を殺すためではなく「妻の前で心中する」と脅すミシェルが怖かったからだ。今でも怖い」と声を荒げた。その言葉は保身か真実か、隣室で見ていたミシェルにキャラハンは「勝手な男だから避妊具など使わないのだろう」とカマをかけ肯定されると「それなら検査を受けてベンジャミンの嘘を証明しよう」ともちかける。ミシェルの動揺とベンジャミンの妻への愛の言葉、真実を話しているのはベンジャミンだった。
●張り込みを続けるリードはファナがロマンに襲われそうになっていることに気付き助けたいと考えるがローカーに「大局を見ろ」と止められる。結局タラスが入ってきたために事なきを得たが、今度はファナの立ち聞きに二人が気づいてしまった。「FBIのスパイか」と激昂した二人にファナは殺されそうになりリードは走り出すがローカーは制止する。そして銃声、死んだのはロマンだった。タラスとファナは恋愛関係にあり、タラスは「身代金を釣り上げて女を怒らせてしまったが、人質を殺せば金は入る。俺たちの仕事は遺体の処理」と話していた。
●午後11時21分、リードから「黒幕は女」と報告を受けたBAUだが「ミシェルは素人」と容疑者から外していた。ミシェルが辞めた後のベンジャミンのスタッフは男性だけ、するとロッシが「ベンジャミンが誘拐事件の後、母に怒られる」と言っていたとその影響力の大きさを口にした。今度はダイナへの尋問が始まる。彼女は名門大学に入学し「将来は大企業の役員になる」と未来を嘱望されたが卒業後はどこにも就職せず家庭に専念した。彼女の野心は行き場を失い、その矛先は息子たちへ。そしてポールの事故の後はベンジャミンに集中した。彼女はベンジャミンが交際一年も経たずに妻に選んだソフィーが気に入らず、さらにベンジャミンの支持率が落ちてきていることも気にしていた。息子の知名度をあげ世間の同情を買うための計算、ホッチとロッシから「妻を殺すために銃を不法所持していたとベンジャミンを逮捕する。ただのセックススキャンダルではなく、息子さんの政治家生命は終わり、あなたの長年の苦労も水の泡」と迫られたダイナはついに陥落し、実行犯に連絡をした。
●0時を過ぎた頃突入が開始され、片耳を切り落とされていたもののソフィーは救出される。マディソンはベンジャミンへの独占インタビュー映像を流し、あわせて事件解決後にBAUを称賛し感謝を述べる彼の映像も流す。彼の支持率は急上昇、捜査を終えたリードもローカーの張り込みの撤収を手伝う。そして「いつかコーヒーでも」と別れを惜しむのだった。

●ベンジャミンは周囲に止められたが囚人となったダイナと面会、「ソフィーにしたことは許せない」としながらも「でも大成功。次は何をすれば良いのか」と声を落とす。そしてダイナも口開いた。

結局ベンジャミンは共犯ではないものの、母の呪縛からは逃れられないというオチか。
母の期待も野心も一番近くで見ていたベンジャミンだからこそ、最初は母がしたことに信じられないと思ったかもしれないが、そのことが生んだ結果も理解したのだろう。
彼は一生母の指示を待ち、母を失ったら母から学んだノウハウで強かに生きて行くのだろうか。頭は良いっぽいのでダイナがいなければ全然ダメという風にも見えないし。
そんな二人の姿を見て育ってきたポールは自らその期待にそむくような人生を歩んでいったようにも思える。続きを読む

k_k2911 at 09:43|PermalinkComments(2)TrackBack(0)クリミナル・マインド10 

2017年02月26日

「クリミナル・マインド10(17)禁断のプレイ」

●キャラハンは姪のメグが自分で臍にピアスを開けようとして化膿させてしまったと連絡を受け、病院に駆けつける。さっそく家に連れ帰ろうとすると事件の一報を知らせる着信、メグを診察していた医師サヴァンナはモーガンの恋人でもあるため事情を察してくれ、キャラハンを送り出した後「なぜこんなことをしたのか。友達の真似か出張ばかりのキャラハンへのあてつけか。忙しくてそばにいてくれない人を好きになるのは辛いが向こうも辛いはず。愚痴りたくなったらいつでも話を聞く」と優しくメグに声をかける。結局メグは携帯を没収され、外出禁止まで言い渡されてしまった。
●BAUに戻ったキャラハンはモーガンに「十代の女の子はわからない」と言いながらも、メグの突飛な行動の理由はわかっていた。それは自身の妊娠、モーガンの祝福を受ける姿を見つけたガルシアも気付きキャラハンは仲間たちからの歓声とハグに包まれた。

●ウィスコンシン州で女性が三人殺害された。一人目は二週間前でメアリー・ヒーリー、二人目は三日前でドナ・レイバーン、そして今朝新たにエマ・ジーカの遺体が発見されたのだ。三人とも赤いスカーフで手足をベッドに縛られ性的暴行の後に絞殺されている。凶器はナイロン製の6.35mmのロープと見られるが、犯人のDNAはヒットせず。現場はどれも中産階級が多く住む郊外だが金目のものは残されており、押し入った形跡も見られなかった。侵入した後被害者が寝る時間まで辛抱強く待つ犯人はどんな人物なのか。冷却時間が短くなっており、すぐに現場に向かうことになった。
●被害者は三人とも地元出身、歯科医のメアリーと会社員のドナは27歳の独身だが、新たな被害者エマは料理人で既婚者だった。三人とも5km圏内という近い場所で住んでいるが接点はないため、犯人の自宅が近いのかもしれない。気付かれずに侵入する手口から初犯ではないだろう。
●BAUが捜査本部に到着した時、すでに刑事ピアースは被害者のことを知る人物を署に集めてくれていた。メアリーの兄ロバートは「妹とは職場も一緒で、僕の妻は妹の親友、仲は良かった。殺された日は疲れているからまっすぐに帰宅すると言っていて、男性との出会いは多かったがほとんど出会い系サイトでいつも長続きしなかった」と話し、またドナの友人レイチェルは「ドナは誰からも好かれていた。会えば教会とはまっているロマンス小説のことばかり話していて、ストーキングされているような話は聞いていない。交際相手は二年前に交通事故で死亡したケヴィンだけ。その時は信仰も捨てそうになりロマンス小説にはまるようになったが、今は教会の活動にのめり込んでいた」と話した。対照的な被害者像、そんな二人はどうして犯人の標的になってしまったのだろう。
●エマが殺害された自宅に向かったモーガンとキャラハンは自宅の防犯警報が作動していないことを知る。深夜にエマ自ら警報を解除するとは考えられず、犯人はパスワードを知っていたのかもしれない。そこで泊まりがけのバチェラーパーティーから戻ってきたばかりの夫に聞いてみると「パスワードを知っていたのは僕と妻だけ。90日毎に変更していたし、以前窃盗被害にあったから携帯にもメモにも残さないように言っていた」と返答を得る。キャラハンは「携帯」と口にした時の彼の様子の変化に気付き疑問をぶつけると、夫は「妻の携帯には知らない番号から親しげなメールが届いていた」と打ち明けた。不審なメールについてさっそく調べたガルシアは「何百回もある着信は全てプリペイド携帯から。特のこの二週間はメールも電話も多く、顔出しはしていないが性的な写真も送っていた。内容を見ると男性の方から彼女に大胆になるように仕向けている。他の被害者二人も違う番号と頻繁に連絡している履歴がある」と報告し、警報を解除したのはエマだった可能性が高まる。
●モルグに行ったロッシとリードはエマを担当した検死官から「死因は絞め殺されたというより気管を押しつぶされたこと。手首の縛られた後は生前のもので、縛ってから殺すまでは6時間。首の周りの痣を見ると絞めたり緩めたりを繰り返している」と報告を受け、「犯人は体力がある。殺すまでは窒息プレイだったのかもしれない。通常窒息させられている方が快感を得るが、今回の犯人は窒息させることに快感を覚えているようだ」と推測する。
●犯行の加速は止まらず新たな被害者が出た。殺されたのはまたも既婚者のリン・ヴォイド、今では「お互いにリスクがあるため言いふらさない」という安心感から既婚者同士の出会い系サイトもあり、犯人も既婚者なのかもしれない。リンが殺された寝室でJJは大ヒットしたロマンス小説「ベア・リフレクション」を見つけ、読んだことがあるロッシは手口がその小説に酷似していることに気付いた。ガルシアの分析で被害者全員が本を読んでいることを確認、さらにエマと謎の人物とのメールは本の引用だらけだったと判明する。メールの履歴から被害者それぞれと犯人の出会いの場所がわかり、メアリーは掲示板・ドナはカフェ・エマはジム・リンは既婚者専用の出会い系サイトだった。
●プロファイリングの発表「犯人は30代半ばから40代前半のスポーツマンタイプの白人男性、ロールプレイに興味を持ち支配的、「ベア・リフレクション」をエサにカリスマ性を武器に女性に接近、合意の上で本を再現するため被害者は無抵抗だった、被害者はガードを下げてしまった女性。被害者が既婚者に変わったのは犯人自身に家庭があるから。犯人は慎重で忍耐強く欲望を満たさずにはいられないから犯行は続く」
●捜査の合間にキャラハンはメグに電話をし「家族のバランスは変わるけれど、誰もいなくならない。過去の辛い経験で不安なのはわかるが、あなたを引き取ったのは素晴らしいことだった。メグは良いお姉さんになる」と理解を求めるが、その言葉は届かなかった。

●コニーは口うるさい母ステイシーを煩わしく思い、医学部受験のための勉強会で多忙の父パトリックを恋しく思う。そして娘と挨拶を交わしたパトリックはシッターのシャーロットが「奥さんから頼まれた「ベア・リフレクション」をここに置いていきます」という言葉に息をのんでいた。

●「ベア・リフレクション」を速続したリードは「本の中に窒息プレイは出てこない」と話し、それは犯人の嗜好であることが明らかとなった。犯人は何らかの方法で被害者にリミットを越えさせているようだが、どうやって相手を見つけているのか。ロッシは地元に唯一のBDSM(嗜虐的性向)愛好家が集う「マンチ」を見つけた。主宰者は「会に来る女性はエリートのキャリアウーマン。周囲に怒鳴り散らす反動で服従を求める。「ベア・リフレクション」のおかげで「マンチ」が有名になり、主人公を気取った男がやってくるようになってしまった。ここは本物の会話を楽しむ場、新規の人間は会話は付け焼き刃でルール無視。質の良いBDSMの鍵はコミュニケーションと相手への敬意と信頼。窒息プレイは生死に関わるから御法度、持ち出した人間は出入り禁止にしている」と断言、犯人の手がかりは見つからなかった。

●司法試験の準備をしているシャーロットは家の中に誰かがいるような気がして薄気味悪く感じるが、来客がもうすぐ来るという連絡に胸をなで下ろす。そして彼女の家に数学を教えてもらおうと向かっていたコニーは勉強会に行っているはずの父の姿を見かけ胸騒ぎがするのだった。
●翌朝、コニーは自分が抱いている疑念について母に話そうとするが、仕事と家庭の両立で忙しい母は話を聞いてくれず腹を立てた。そしてシャーロットの家に忘れてきた数学の教科書を取りに行こうと考える。

●「地元にヒントがないのなら、捜索範囲を広げよう」というキャラハンの提案はヒットし、ガルシアが類似事件を発見する。昨年、隣のミネソタ州で娼婦がプレイ中にナイロンのひもで絞殺され、8年前と15年前にもアイオワ州とイリノイ州で同様の事件があった。疑問なのは長い冷却期間、キャラハンは「これは性犯罪。性衝動を邪魔するものは子供。子供ができると夫婦関係は不安定になる。子供の誕生と呼応しているのかも」と一つの仮説が立てた。
●犯人の狩猟エリアでプロファイルに合致し子供の誕生とも合う男性は二人に絞られた。そしてガルシアが挙げた名は理学療法士のパトリック・マーフィー、彼の封印されたファイルを解いてみると12歳の時に隣人がプレイ中に妻を絞殺したところを目撃してしまったと記されていた。彼には妻子がいるが断続的にカップルセラピーに行っており妻にSMの嗜好はない様子で、妊娠によって性行為が途絶えた時に殺人を行っているのだ。では犯罪の引き金が妻の出産なら、なぜ今になって被害者のタイプが変化したのか。リードは「「ベア・リフレクション」によって罪悪感が薄れたのではないか。女性からの接近により衝動が正当化されてしまった」と考える。
●手分けをして突入開始、自宅にいた妻ステイシーは「パトリックは良い父親、「ベア・リフレクション」は最近シッターから借りたばかり」と動揺、夫の真実に姿に涙を流す。

●その頃、自転車でシャーロットの家に到着したコニーは応答がないことを不審に思い鍵が開いていた玄関から中に入ってしまう。そしてシャーロットの首を絞めている父を目撃、失神したもののすぐに意識を取り戻したシャーロットはコニーの姿を見つけると「逃げて」と叫んだ。パトカーのサイレンが近づく中、追い詰められたパトリックは逃げる娘を「愛しているよ」と抱きしめた後逃走を図るも、モーガンに逮捕される。パトリックは駆けつけたステイシーとコニーが涙を流して抱きしめ合う中、パトカーに乗せられた。

●事件が解決し帰宅したキャラハンはメグの部屋の前に「Go Away」と拒絶の言葉が書かれているのを目にする。ドアを開けるとメグはすでに眠っており、彼女の寝顔を見つめるキャラハンはメグの言葉に「No」と書き足すのだった。

思いっきり流行っていた「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」からヒントを得たエピソード。
こういう妄想をしている人は多いのだろうな・・・。続きを読む

k_k2911 at 11:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)クリミナル・マインド10