グレイズ・アナトミー6

2011年04月13日

「グレイズ・アナトミー6(24)汚された聖域」

デレクが撃たれた。次に銃口を向けられたエイプリルは自分の半生をまくしたてるように話すと、「行け」と許される。クリスティーナはメレディスを押しとどめて備品室まで移動させるが、メレディスは振り払ってデレクの所に向かった。その頃オーウェンとテディは銃創患者をICUに移動させようとしていた。その途中でテディはオーウェンに「私かクリスティーナのどちらかを選べ」と詰め寄るが、オーウェンは「そんなことは考えないでおく」と答える。すると廊下には病院スタッフの死体が横たわっていた。オーウェンは患者をICUに運ぶのは危険と判断、病院の外に出すことにし911に電話をかける。
その頃リチャードは外来者の避難が始まっているのにスタッフは後回しにされていることに苛立っていた。そして集められた病院内からの通報、リチャードは仲間たちの声で警備員やアレックス・チャールズなどの医師や看護師が撃たれたことを知らされる。マークは犯人を185cmの白髪混じりの口髭の男と言い、クリスティーナの声はデレクが犯人に撃たれたと伝えていた。メレディスは渡り廊下に倒れるデレクの止血をし、通報を終えたクリスティーナも駆け付ける。クリスティーナは手術が必要と判断、移動させるために車椅子を調達しその場に座り込んでいたエイプリルの協力を求める。
その頃レクシーはアレックスに必要な輸血を運んでいた。するとそこにゲイリーが現れる。ゲイリーは妻の死に関わったデレク・リチャード・レクシーを撃つつもりと言い銃を向ける。しかし目の前のゲイリーは倒れた。SWATがゲイリーを撃ったのだ。レクシーは急いで逃げてアレックスのいる部屋に戻ると、意識のないアレックスに「私がゲイリーの奥さんの呼吸器を止めたせい。愛している」と呼びかける。意識を取り戻したが朦朧状態にあるアレックスはレクシーをイジーと混同し、「俺が悪かった。行かないでくれ」と言う。レクシーはイジーのふりをしてアレックスを励まし続けた。
アリゾナとカリーが虫垂が破裂したルビーの処置をしていると、病室にゲイリーが現れる。アリゾナはルビーをかばい「ここには子供しかいない」と言う。カリーはゲイリーの名前を聞いてその名を呼び、「撃たれた」と言うゲイリーに包帯を手渡して部屋を出て行ってもらう。ゲイリーは出て行くがルビーは恐怖のために「ママを呼んで」と泣きだしてしまう。カリーは「ロビンス先生は世界一頼りになる。先生が現れるだけで元気になる人もいる。それは魔法の笑顔があるから。あなたは背中を向けていて見えないけれど、ロビンス先生はその魔法の笑顔でルビーを見ている」と安心させ、泣いてしまったアリゾナもようやく笑顔を見せた。
アリゾナの通報で犯人がゲイリー・クラークとわかる。事件解決の指揮を執る署長からゲイリー・クラークの名を聞いたリチャードは病院に潜り込む。そして署長はエレベーターを停止させた。SWATの捜索でアレックス・マーク・レクシーは救出され、オーウェンとテディも患者を連れて無事脱出する。犯人はまだ捕まっていないと聞いたオーウェンは気が気ではない。テディは「どちらかを選んでも良い」とクリスティーナを助けに行こうとするオーウェンを後押しした。オーウェンは病院内に戻り、テディはアレックスに付き添いシアトル長老派病院に向かった。
チャールズの処置をしていたベイリーと患者メアリー、チャールズの出血量からこのままでは命を落としてしまうと手術室に運ぶことにする。大柄なチャールズを女2人で運ばなければならない。ベイリーはチャールズの下にシーツを敷き、シーツを引きずることにする。ようやくたどり着いたエレベーター、しかしエレベーターは動かない。あまりの怒りのために恐怖も忘れて叫び出してしまうベイリー、チャールズは死んでしまうだろう。その現実を受け入れたベイリーは「B先生」と自分を呼ぶメアリーに「ミランダ」とファーストネームで呼ぶように言い、チャールズの頭を膝に乗せる。チャールズも自分が死ぬことがわかっていた。ベイリーは撃たれた直後のチャールズがさせた約束に従い「あなたはもうすぐ死ぬ」と教え、メアリーと穏やかに彼を送ってあげることにする。リードの死を知らないチャールズは「リードにずっと惚れていたと、俺は最高の掘り出しものだったと伝えて。もし俺が泣きじゃくって母の名を呼んだとしても勇敢に死んだと言って」と話す。ベイリーは「腰ぬけなのは私、看護師と偽った」と言うとチャールズは「俺もそれくらい利口なら良かった」と答える。そして「先生は俺のこと嫌っていたでしょう。でも俺はずっと先生が好きだった。そのことを知っている?」と言いながら息絶えた。
胸を撃たれたデレクの処置するためにクリスティーナはテディを探そうと思う。恐怖に怯えながらテディがいたはずの手術室に向かうが、アテンディングのテディとオーウェン2人とも患者を移すために出て行ってしまっていた。残っていたジャクソンは「この手術室で準備をしよう」とクリスティーナに執刀を求めた。覚悟を決めたクリスティーナはメレディスに「全力を尽くす。あなたは手術室に入らず床に座ってデレクを見ないで」と言い、エイプリルはメレディスを監視することになった。メレディスはデレクを失う不安に押しつぶされそう、エイプリルも親友リードを失った。2人は手を握り合う。手術が始まりクリスティーナはその難しさにパニックになる。しかし自分なりに判断を下していく。
オーウェンが手術室を覗くと床に座っていたメレディスが「クリスティーナを手伝って」と求める。すると「順調のようだ。とりあえず様子を見て、足りないようなら参加する」となぜかオーウェンは手も洗わずに手術室に入って行った。手術室は別の入口からゲイリーが入ってきていた。ゲイリーはクリスティーナの頭に銃を突きつけ、処置をせずデレクを死なせるように求める。恐怖に泣きながらもクリスティーナは処置を続けようとし、オーウェンは「彼女を愛している。彼女に指1本触れるな」と言う。そこに異変に気付いたメレディスが入ってくる。メレディスはデレクからゲイリーのことを聞かされていた。「呼吸器を止めたレクシーは私の妹で、担当医だったリチャードは私を娘のように思ってくれている。デレクは私の夫、3人を罰したいなら私を殺せば良い」と言うとゲイリーは銃口をメレディスに向けた。オーウェンの合図を受けたクリスティーナはゲイリーの注意をそらすために「メレディスは妊娠している」と言い、その隙にオーウェンはゲイリーに飛びかかろうとしたが逆に撃たれてしまう。ジャクソンは「あと数分でデレクは失血死する。モニターを見て確認しろ」とゲイリーに言い、手術に関わるスタッフは全員手を挙げる。「お願い、止めないで」というメレディスの懇願も空しくデレクの心肺は停止し、ゲイリーは手術室を出て行く。するとスタッフはすぐに手術を再開させる。ジャクソンは機転をきかせてモニター上でデレクの心肺が停止したように見せたのだ。呆然とするメレディスにクリスティーナは「私はあなたの夫を救うから、私の夫も救って」と言った。
メレディスはエイプリルの手を借りてオーウェンを別の手術室に運ぶ。その間に意識を取り戻したオーウェンは「大丈夫」と起き上がろうとするが、許してはもらえない。するとメレディスは痛みに苦しみだす。メレディスの腿から血が流れていて、エイプリルは撃たれているのにショック状態でわからないのかもと慌てる。メレディスは「撃たれていない。今、流産した」と言い、そのままオーウェンの手術に取りかかる。オーウェンの処置を終えたメレディスはまだ手術中のデレクに付き添う。デレクは一度は心室細動に陥るが蘇生、クリスティーナは深く息をする。
病院内に入ったリチャードはゲイリーがいる病室を探しだす。ゲイリーは「大型スーパーで銃と大量の弾丸を買った。そして今朝コートに入れようとしたら酒を入れたフラスコのせいで全部の弾は入らなかった。酒に力を借りようと思ったのに、今まではいらなかった。今飲みたくなったのは弾があと1発しかないから。酒がいると思って弾を減らしたのに、今になって飲みたくなったのは弾が足りないから」と自嘲気味に笑い、酒をあおる。リチャードを撃って自分も死ぬつもりだったゲイリーはリチャードにフラスコを差し出す。リチャードは匂いを嗅いだだけで中のウォッカを床に捨て、「私かあなたか。私を撃てばSWATに捕まり刑務所行き、自分を撃てば自由になり奥さんのところに行ける。どちらを選ぶ?」と迫る。リチャードにとって人生は失敗も苦難も多かったが同時に喜びも情熱も素晴らしい恋愛も経験した。「私にとって死は報いにはならず、充実した旅の終わり」とリチャードが言うと、ちょうど病室に辿りつこうとしていたSWATは1発の銃声を聞いた。
病院ではスタッフたちの避難が進んでいた。外に出たカリーは「人は死ぬ。あなたがそばにいてくれるなら子供はいらない」とアリゾナに復縁を願う。アリゾナは「いいえ、ダメ。子供を持ちましょう。私は母親業に向いていないと思っていたけれど、あなたなら良い母親になれる。あなたのことを愛している」と答えた。そしてロッカーに行ったメレディスは妊娠検査薬をゴミ箱に捨てた。

本当に怒涛のシーズンフィナーレだった。
頭では「マーシーウエスターのいかせなかった子たちのリストラ」と思いつつ、チャールズの死に際に号泣してしまった。チャールズは登場の印象は最悪だったし、その他は献血して倒れたくらいしか印象に残っていないのにリードと違って良い退場シーンを用意してもらえて良かったね。考えようによってはリードも衝撃的だったけれど。
ベイリーの叫びを見て、もうこれ以上教え子を失うという経験をしてほしくないと強く願った。チャールズは死んでしまったけれど、ジョージの時のようにベイリーが沈むということにはなってほしくない。続きを読む

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2011年04月06日

「グレイズ・アナトミー6(23)サンクチュアリ」

それぞれの朝を迎えていた。すでにシフトに入っている者がいて、リチャードはカフェで朝食を取りながら断酒会のチップを心の糧とする。カリーとクリスティーナは失った恋に涙し、メレディスは妊娠検査薬で妊娠を確認する。意図しなかった妊娠、しかしメレディスは喜びいっぱいでクリスティーナに報告して喜びあう。メレディスは書類仕事で忙殺されるデレクに「今夜、話したいことがある」と告げた。
妻をこの病院で亡くしたゲイリー・クラークが病院を訪れ、デレクの居場所を尋ねるが忙しいERでは誰も相手にしてくれない。ゲイリーは備品室に入る。そしてそこにいたリードにデレクの居場所を聞くが相手にされない。「私はガイドじゃない、外科医」というリードの額に銃弾を放った。次の瞬間、異変に気付いたアレックスがやってくる。ゲイリーは自分を呼びとめるアレックスも撃つ。脇腹を撃たれたアレックスは必死でエレベーターに乗り込んだ。
メモを取りながら備品室にやってきたエイプリルは何かに躓き転んでしまう。鼻血を出してしまったエイプリルは自分が血だらけであることに気付き、リードが額から血を流して死亡しているのを発見した。エイプリルはそのままデレクのオフィスに直行、デレクは血だらけでショック状態にあるエイプリルから銃撃犯が病院にいることを知らされる。デレクはマニュアルをあたって病院封鎖の措置を取り、着換えさせたエイプリルにこのオフィスに留まるように言う。エイプリルの不安をよそにデレクは「僕はここの部長」とオフィスを出て行った。
オーウェンはテディと銃創患者を担当、テディは採用の件で自分を推さなかったオーウェンを許すことはなかった。患者の妻が駆け付け、交通事故にあったはずの夫ピートが撃たれたと知り動揺する。ピートは交通事故の相手に撃たれたと説明した後に容体が急変する。手術室に入るテディとオーウェンは仲違いが続いていた。さらにテディの術後患者を診ることになったクリスティーナもオーウェンに冷たい態度、オーウェンはクリスティーナから「テディと私、どちらを愛しているのか」と聞かれるが答えることができず別れを告げられる。クリスティーナがエレベーターに乗り込むとゲイリーと乗りあわせる。ゲイリーからデレクの居場所を尋ねられたクリスティーナはオフィスの場所を教えてあげる。ゲイリーは礼を言ってエレベーターを降りた。
病院封鎖の連絡は病院内で働くスタッフ全員に知らされるが、銃撃犯がいることは伏せられていた。何があったのかわからず、まだ穏やかな雰囲気のロビーにゲイリーが現れた。ゲイリーは階段を上る自分を注意した看護師に発砲し、ロビーは混乱に陥る。マークはレクシーを連れてエレベーターを使おうとすると、中には血を流して倒れるアレックスがいた。近くの部屋を使ってアレックスの処置が始まる。アレックスの体には射出口がなく、銃弾は体内に留まっていた。処置の痛みにアレックスは何度も叫んでしまう。叫び声がゲイリーを引きよせてしまうことを恐れたレクシーはやむなくガーゼをアレックスの口に押し込む。さらにアレックスは輸血が必要な状態にあった。レクシーは自分が何も役に立てていない状況を打破するために、輸血を取りに部屋を出て行った。
銃創患者ピートの手術を終えた頃を見計らって、ジャクソンは手術中に入ってきたデレクから聞かされた銃撃犯の存在を伝える。手術中でポケベルを見ていなかったオーウェンは「患者は低体温症でICUに移さなくてはならない」とICUへの移動を決断、テディも行動を共にすることにする。
ベイリーは人工肛門をつけるメアリーをチャールズと担当していた。メアリーは輸血が必要で手術は延期、「人工肛門を取れる」と喜んでいたメアリーは空腹に耐えかねて夫ビルにピザを買ってくるように頼んだ。しばらくしてベイリーは病院封鎖の指示のために病室内に足止めされる。そこにチャールズが病室に飛び込んできて「銃撃犯はこの階にいる」と告げた。ベイリーが病室の外の様子を窺うと、ゲイリーが警備員を射殺するところだった。ベイリーはメアリーに布団をかけて自分はベッドの下に潜り込む。チャールズはトイレに隠れた。ゲイリーは病室に入ってきて、ベッドをめくる。メアリーは死んだふりをし、ゲイリーは外に出ようとするがトイレの物音に気付いた。ゲイリーはトイレにいたチャールズに「外科医か」と聞き、「そうです」と答えたチャールズを撃った。息を潜めるベイリーはゲイリーに見つかり「外科医か」と聞かれる。ベイリーは「看護師」と答えると、ゲイリーは「すまない」と言って去って行く。ベイリーはチャールズを励まし止血を始め、メアリーの動揺は激しいが助けは来ない。ベイリーは涙を流しながらも自分を奮い立たせ、メアリーに協力を頼む。
朝食を取っていたリチャードはパトカーが何台も病院の方向に向かったことに気付き、病院へと急ぐ。銃撃犯が中にいる、しかし警察はリチャードを中には入れてはくれなかった。外には妻メアリーのためにピザを買いに行ったまま中に入ることのできないビルもいた。
銃撃犯がいるとも知らず封鎖の措置に追われる小児外科、今いるスタッフの人数では対応しきれない。骨折患者を担当するカリーはアリゾナと険悪な雰囲気だが、患者を遊戯室に移動するという案を出した。患者を移動させながらも喧嘩は続く。カリーは自分はアリゾナのために変わろうとしたのにアリゾナは変わろうとしないことに腹を立てていて、アリゾナはカリーが本当のレズビアンかどうか疑問を持っており「恋に恋しているのではなく、私を好きだと証明してほしい」と訴える。そこに虫垂炎のルビーの虫垂が破裂したと知らせが舞い込む。
何も知らないメレディスは「やっぱりデレクに妊娠を報告したい」と思い、クリスティーナと病院内を歩き回っていた。それを見つけたデレクは「銃撃犯がいる」と2人を近くの備品室に隠れさせる。メレディスが悪阻に苦しんでいると、部屋の外に銃を持ったゲイリーが現れる。彼が通り過ぎた後でクリスティーナは「彼とエレベーターで一緒になって、デレクの居場所を聞かれた。銃撃犯はデレクを探している」と告げ、メレディスは嘔吐する。
ついにゲイリーはオフィス外の渡り廊下にいたデレクを見つけてしまう。デレクはゲイリーだと気付かず避難を促す。「私を覚えていないのか」と言われてようやくゲイリーだと気付いたデレクは銃口を向けられる。デレクに危険を知らせるために備品室を出たメレディスとクリスティーナは銃口を向けられるデレクを発見する。叫び出したいメレディスをクリスティーナは抑える。デレクは自分を憎むゲイリーに子供の頃に目の前で強盗に父を殺されたと打ち明ける。「神になりたかったわけではなく、人の命を救いたくて外科医になった。この目を見てください。私は人間。過ちを犯す、完璧ではない。あなたも少し道を誤ったけれど、「あなたは良い人」と目に表れている」、デレクの言葉はゲイリーの手を下ろさせた。そこにデレクが無事戻ったと勘違いしたエイプリルがオフィスの外に出てきてしまう。それがきっかけでゲイリーは再び銃口を上げ、デレクの胸を撃つ。

なにこの衝撃展開。
事前に銃撃事件が起こるとわかっていたし、マーシーウエスト組が整理されるんだろうなと思ったけれど。
リードなんてあまり見せ場のないままに終わってしまった。アレックスを好きだったような気がするが、それも育つことなく外科医としての見せ場も成長も描かれることなくただ殺されてしまった。続きを読む

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2011年03月30日

「グレイズ・アナトミー6(22)忘れえぬ人」

デレク主催のパーティー。しらけ始めるムードに気づいたメレディスはデレクを呼びに行くと同時にオーウェンに冷たい視線を向ける。それに気付いているオーウェンはクリスティーナに「一緒に住もう」と持ちかけ、クリスティーナ酔っ払いながらも承諾する。アレックスとレクシーは順調だが、カリーは別れたばかりのアリゾナを見つめている。リードはマークに近づき、マークの家に行き下着姿になったテディはベッドにリードがいることに驚く。バスルームから出てきたマークは「いっそこの状況を楽しもう」と言った。
翌朝シフトに入ったメレディスはクリスティーナの決断に反対し、「オーウェンとテディには何かある気がする」とだけ言いそれ以上は口を閉ざす。テディは昨夜の出来事を笑い話にし、クリスティーナと一緒にそれを聞いていたオーウェンはマークに何か言おうと申し出るが「本気の交際ではないからいい」と断られる。そしてその会話をレクシーは聞いていた。
交通事故で腕を骨折したベティ・ドナヒューが手術を前に息子に電話をしている。ベティが「息子はみんなより年上だけれど弁護士で独身」と触れまわると、レクシーは「私は恋人がいる。けれど年上好きのリードはどう?」と嫌みを言う。リチャード・オーウェン・テディはクルーズ船に乗った後に失神して階段から転倒したヘンリー・スタンを担当。「出会いがあるかも」と子供に進められて乗ったクルーズは台無しになってしまったが、30年ぶりにかつて愛したベティと再会を果たす。
結婚相手に先立たれた2人の会話はまるで恋に落ちたかのよう。ヘンリーは妻アイリーンのルームメイトのベティに恋心を抱き、ベティもそうだった。そしてあるパーティーの夜、2人は互いの初めての人となった。しかしベティは親友との友情が壊れることを恐れて遠くの学校に行き、ヘンリーはアイリーンと結婚しベティもまた別の男性と結婚した。2人は言う「妻(夫)を愛していたが、ベティ(ヘンリー)の代わりはいなかった」と。それを聞いていたリチャードは2人を同じ病室にし、手術もゆっくりと話し終えた1時間後とする。オーウェンとテディもそれに同調する。
1時間後のヘンリーの手術。オーウェンとテディは言葉が少なくても意思疎通ができていて、それを見たリチャードは「私とエリスのようだ」と話す。クリスティーナはメレディスの言った忠告からオーウェンとテディの様子が気になってしまう。
アレックスは統合失調症と診断された少女ヘイリー・メイを担当する。些細な音で興奮して食事も取らず眠りもしないため、両親は精神病院に入院させようとしていたがそれを説明すると目玉をえぐり出そうとしたのだと言う。両親とアレックスが話していると、ヘイリーは鎮静剤が入った注射器を手に取り心臓を刺そうとする。「私はおかしくない」と訴えるヘイリーにアレックスは「わかっている。必ず突き止める」と約束して注射器を渡してもらう。
検査をしてもヘイリーの脳に異常は見られない。やはり精神科にとデレクとアリゾナは考えるが、精神疾患を抱えた親の世話をしたアレックスは「精神疾患ではない」と考えていた。デレクは会議が終わる4時間後までの猶予を与える。その後アレックスはレクシーから自分たちの関係を問いただされ、「付き合っている」と言いキスをした。
ランチの時間。アレックスは記憶力抜群のレクシーにヘイリーの詳しい症状を教え、レクシーは病名が思い出せないながらも「2004年6月号のミントグリーンの表紙の医学雑誌の162ページに載っている」とアドバイスする。クリスティーナは「私はザッチャー?」(互いに別のパートナーがいながらも愛し合っていたリチャードとエリスにはじきだされた形のエリスの夫ザッチャー・グレイ:メレディスの父)とメレディスに聞くが、メレディスは答えることができなかった。
アレックスはレクシーのヒントでヘイリーの本当の病名が上半規管裂隙症候群と診断する。ヘイリーは聴覚が過敏になり寝ることも食事もできなかったのだ。手術が行われ、目を覚ましたヘイリーは初めて「大丈夫」と思える気持ちを手にしていた。
ベイリーは麻酔医ベンと一夜を過ごし上機嫌の朝を迎えていた。エレベーターで思わず歌を口ずさんでしまうほどで、自分が降りた後に乗り込んだベンも同じ曲を口ずさんだ。それを目の当たりにしたデレクとマークは2人が交際していることに気付く。ベイリーが今日担当するのは交通事故で顔や体に熱傷を負ったアンバー・コリアー。彼女は熱傷の手術を心待ちにしていたが手が酷い状態であることがわかる。X線検査をすることになり不安がるアンバー、同様の事故にあい熱傷治療で出会った親友トリッシュは「生きていることが大事」と励ます。
気分が良い勤務を続けているベイリーだが、ベンが看護師を相手にまるで口説いているかのような会話をしているのを見てしまう。その後のアンバーの検査結果は指3本の切断が必要で頭部の熱傷の修復手術も延期というもの。トリッシュは「生きていることが肝心。それ以外のことは小さな痛手」とアンバーに言わせる。ベイリーは「楽しみにしていた望みが打ち砕かれた。泣いたっていい。明日前向きになればいい」と言い、アンバーは涙を流すことができた。
失意のベイリーはマークに「テディと寝ているのにリードとも寝た。男は1人の女性では満足できないのか」と質問するが、マークは「テディとは本気ではない」と言うだけ。手術が始まってもベイリーはベンに直接指示することを避けていた。それを見たマークは「今日はみんなちょっとした魔法を見たがっている。このまま頭皮再建をやろう」と言い出す。
アンバーの手術が終わったメレディスにクリスティーナが近づく。クリスティーナはヘンリーの「一緒に住もう」という誘いをベティが「あなたは過去の人」と断ったのを見ていた。クリスティーナは「エリスはリチャードを忘れたのか」と聞き、メレディスは「母は死ぬまでリチャードを愛し続けた」と答えるがそれ以上は何も言うことはできない。
手術後目を覚ましたアンバーにトリッシュは「指を3本無くしたのは小さな痛手」と諌める。しかしアンバーは「小さな痛手ではない。時々怒りがこみ上げて来て出勤できないことがある。あなたにはそういうことがないのか。弱音とか愚痴をあなたに言うことはできなかった。でも親友なのだから時々はありのままに本音を言ったっていいじゃない」と本音をぶちまけてしまう。するとトリッシュも「理想の人が見つからないことが人生最大の悩みというロマンティックコメディーが見られなくなった」と吐き出し、2人は仲直りする。
カリーとレクシーはヘンリーの愛を拒絶したベティの手術をしていた。レクシーは自分の縫合などの技術はマークから教わったと話し、「これからはリードが学ぶだろうが、どうでもいい」と言う。カリーは「アリゾナのことをどうでもいいと考えようとしているが、ベティにはヘンリーの愛に応えてほしい」と話す。手術後カリーはマークに「レクシーとの破局の原因は子供と孫。でもそれが無くなった。レクシーをまだ忘れられないのなら50年後に「運命の人を手放した」と思う前に思いを伝えるべき」と訴える。カリーはまだアリゾナとの破局の原因が解消されていない辛さを押し殺す。
アンバーとトリッシュの会話を聞いていたメレディスは「クリスティーナを想う気持ちがあるのなら正直に話して」とオーウェンに突き付けた。オーウェンはようやくクリスティーナを非常階段に呼び出し「テディをどう思っているのか自分でもわからないが、テディを推してほしいと頼まれた時にそうしなかった」と告白する。2人の口論の途中で階下でポケベルが鳴る。そこにはテディがいた。
テディが呼び出されたのはヘンリーの急変を知らせるものだった。ヘンリーは危機を脱しペースメーカーをつけることになる。ヘンリーを失うかもしれない気持ちを味わったベティはヘンリーの愛を受け入れることにする。2人はハッピーエンドを迎えるが、クリスティーナはそれを正視することができない。
シフトを終えたベイリーはベンから「話していたのは底意地が悪くて麻酔医を苦しめている看護師。頼みを聞いてもらうために気を引く。彼女に話した内容はレベルが低いが、本命の君には全力を出す。俺は本気、真剣に考えている」と言い、ベイリーもその説明に納得する。アレックスはレクシーのアドバイスでヘイリーを救うことができて上機嫌だった。しかしアレックスの支度を待っているレクシーはマークから「まだ君に惚れている。やり直すチャンスが欲しい。君にはアレックスがいるが、俺は夫になる」と言われていた。心を残して破局したアリゾナとカリーはエレベーターでキスをするがそこから前に進むことはできない。メレディスはデレクとベッドで家の計画を話していると、クリスティーナがやってくる。デレクは席を外し、クリスティーナは「オーウェンと一緒に住まない」と告げた。メレディスは家の計画にはクリスティーナ専用の部屋があると教える。

久しぶりにゲストの数が多くて、あらすじが大変だった。
「グレイズ・アナトミー」と「プライベート・プラクティス」ってある1つのエピソードが他のエピソードや登場人物の行動に影響すること多すぎて書きにくいのよね。続きを読む

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2011年03月23日

「グレイズ・アナトミー6(21)感じるままに」

デレクは今日運ばれてくる患者のために「患者への配慮の講習」を提案する。「患者の外見に対する印象や検査結果を表情に出さない」「患者をネタにしない」「患者の話したことを繰り返して安心させる」「わかりやすい言葉を使用してはっきり答える」とベイリーから言われた医師たちはERへと急ぐ。
救急車を待つ間アレックスはイジーから離婚申請書が送られてきたとメレディスに話し、聞いてしまったレクシーは動揺してしまう。その姿にメレディスは「レクシーと真面目に交際するか、終わりにするかどちらかに決めろ」とアレックスに注意する。
救急車に続いてトラックが入ってくる。患者は巨体の男性でトラックで運ばれてきたのだ。エイブリーはすかさず患者をネタにして担当から外され、まもなくクリスティーナも外された。ボビー・コルソンの巨体に面食らいながらも多くの医師が腹痛の原因を探るために検査を始める。自分では身動きできないボビーは冗談を言う愉快な男性だったが、自分の体型をネタにしているため誰も反応することはできない。さらにボビーの妻メリッサがやってきて、妻がいるとは思いもしなかった医師たちは呆気に取られてしまう。
ボビーの腹部の肉をめくるとその下の肉が感染症になっていた。ボビーを移動させようとしてもベッドがドアの幅より大きいためぶつかってしまう。中にあるストレッチャーに乗るためにボビーは1年ぶりに歩く。「結婚式を思い出す」と喜ぶボビーだが、足は体重を支えることができずに骨折してしまう。
ボビーはCTに入ることができない。チャールズは「動物用のCTがあるか動物園に聞いてみては」と大真面目に提案するが、患者を動物扱いしたと担当から外される。デレクは対応を検討しているオーウェンがテディに妙に冷たいことが気になっていた。そしてメレディスに「採用の件でオーウェンがテディを推さなかったことが気になる」と話してしまう。しかしメレディスはその直後にテディが「正式採用について、クリスティーナから口添えをしてくれたと聞いた」とオーウェンにお礼を言っているのを聞いてしまう。
レクシーはボビーの健康状態をメリッサに詳しく聞いていた。メリッサは「ボビーはリストラにあった後に2年間仕事が見つからなかったことが肥満の原因」と話す。そしてその時にメリッサは妊娠を明かすが、レクシーは思わず「どうやって」と聞いてしまう。レクシーもまた担当を外された。
ボビーは重篤な感染症を抱えていて、感染して壊死した脂肪を取り除かなければならない。しかし急激な脂肪減少、しかもボビーほどの肥満体形は驚くほどリスクが高い。デレクは「捨て鉢になっている患者に時間や人出を割くことはない」と肥満センターに移そうと決断してしまう。リチャードはデレクらしくない決断の理由が今日証言をする予定になっているゲイリー・クラークとの訴訟にあると気付いていた。ゲイリーは人工呼吸器を外されて最愛の妻アリソンを亡くし、勝ち目はないのに病院を訴えていた。リチャードの説得を受けてデレクは手術を許可するが、その直後にメレディスの冷たい視線に気づいたオーウェンから「メレディスにテディの採用について話したことを漏らしたのか」と聞かれてしまう。オーウェンの怒りはさらにデレクを悩ませた。
ランチの時間になり、アレックスやリードたちボビーの担当になった医師たちの中でボビーの体重を当てる賭けが始まっていた。そしてメレディスやクリスティーナ・レクシー・アレックスはボビーの子作りの方法について詮索し、それを笑いものにする話はメリッサに聞かれていた。
その後ボビーはリチャードとベイリーから手術の説明を受け、ランチを終えたアレックスも立ち会う。ボビーはリスクを知り、「いろんな方法で努力をしてきた。生まれてくる子供に自分がこんな人間だと知られたくない。ただ妻には言わないでくれ」と手術を受けなければ死んでしまうことを理解した上で手術を拒否する。
何も処置されることなく退院手続きをすることにメリッサは失望していた。そしてアレックスに「彼の以前を知らないからバカにするのは簡単。でも彼の心は出会った時から変わらず、息ができないくらい笑わせてくれる。今日も彼は冗談を言っていたのに誰も笑わず、嫌悪感を見せるだけで人間として扱わなかった。助けてくれると思ったからここへ来たのに」と怒りをぶつけて立ち去る。アレックスは病室に入り冗談を言うボビーにきつい冗談で返す。そして「家から出ることもできない太っちょは「終わっている」とか「身勝手」と言われる。あなたは300キロ以上の体の問題を奥さんに押しつけている。冗談に付き合わず悪いことをしたが、自分の巨体をネタにする冗談は止めるべき。ずっと愛してくれる奥さんがいるのはあなたに魅力があるってこと。嫌なことばかりだと死ぬことしか考えられなくなるけれど、目の前のことを思い出してほしい。奥さんを見捨てず、愛情に応えるべきだ。手術を受けたらあなたの望む通りに命を落とすかもしれないが、だけど努力したことは奥さんにも伝わり子供にもそう言える」と説得、ボビーは手術を決意した。そしてボビーの手術になると、オーウェンはメレディスを「手は足りている」と担当から外した。
デレクは弁護士ローレン・ターナーから助言を受けて、ゲイリー・クラークが立ち会う中で証言をしていた。アリソンの死を決断した時の話をゲイリーの前でしなければならず、さらに休憩中に見に行ったボビーの手術も危ない状態。苛立ったデレクはメレディスに「君には何も話せない」と言ってしまう。メレディスは反論するが、「このままでは何も話せなくなってしまう。妻を締めだしたくはない」と言うデレクの言葉に素直に謝る。その一方でクリスティーナが傷つくのを黙ってはいられないと考えていた。デレクは部屋に戻り証言を終える。怒りが収まらないゲイリーは「お前は口で謝るだけで1分足らずで妻に死亡宣告し、それを人任せにした。腰ぬけだ、人殺し」と怒鳴りつける。病院から去るゲイリーを追いかけるデレクはローレンに呼び止められる。そしてローレンから「思いやりが深いことは素晴らしいが、ゲイリーに正当な根拠はなく言い分を吐き出しているだけ。彼を思うなら何もしないことが一番、病院のためにもならない。気が済まないでしょうが終わった」と言われる。
一方ボビーの担当から外されたジャクソンとクリスティーナはテディの下につき、めまいと吐き気を訴えるナンシー・テンプルを担当する。9歳の娘ケリーから病院に行くように勧められてやってきてナンシーは心臓発作を起こしていた。直ちに処置が必要、しかしナンシーはケリーのことを心配する。2人はマイアミから来ていて今日帰る予定だったのだ。テディは「患者に配慮する日」とクリスティーナにケリーを任せた。
預ける人間も来ずケリーを持て余すクリスティーナだが、自身も9歳の時に父と交通事故にあっていたため親が怪我や病気になる気持ちは理解できた。すると目の前には心室壁が破れて手術室に運ばれるナンシーが現れる。手術室に入ることになるクリスティーナだが、心配で胸が張り裂けそうなケリーを置いていくことができず残ることにした。
クリスティーナはトランプをしながらナンシーの病気のことをケリーに教えていた。「ママが死んだらどうなる」と言うケリーにクリスティーナは「そうなったら話そう」と答えるが、その時に手術室からやってきたジャクソンの首を振る仕草でナンシーが亡くなったと知る。そして「ママが死んだら「自分に力があれば助けられた」と思うかもしれない。けれどできることは全部やった。ママを想うと辛くなるけれど、それはだんだん小さくなる」と話してあげる。
ケリーはソーシャルワーカーに引き継がれ、ジャクソンはクリスティーナがケリーに話した内容から、幼くして身内を亡くしたと気付いていた。そしてその話を聞いてあげようとするが、クリスティーナは「今朝の講習で学んだことをしただけ」と拒絶する。しかしクリスティーナの心はさざ波立っていた。そこにちょうどメレディスが現れて飲みに行こうとまくしたてるが、クリスティーナの心は持ちこたえられない。クリスティーナはメレディスに「オーウェンを呼んできて」と言い部屋に入ってしまう。オーウェンはクリスティーナが自分の嘘に気づいたと慌てていた。しかしクリスティーナは「お父さんに会いたい」と泣きじゃくるだけだった。
ボビーの手術は無事に終わった。これからも予断を許さない状態、ボビーは生活習慣を改めると決意する。疲れ果てたデレクは「話せる内容・相手についていちいち考えたくない」とメレディスに言い、メレディスも変わらぬ愛を伝える。デレクはマークの発案で屋上でゴルフをしてストレスを発散した。
カリーは当て逃げにあったジェイミー・アンダースを担当する。ジェイミーはカリーに口説くようなことを言い、カリーも喜んでしまう。ボビーの担当から外されてカリーの下についたレクシーとチャールズはこの光景に驚いてしまう。手術が終わるとジェイミーはカリーの手の平に自分の電話番号を書いた。アリゾナを愛していて電話をかけるつもりもないのに、カリーはなぜかジェイミーの番号を消せないでいた。そして「あの子(ジェイミー)は子供が欲しいだろうか」と考えてしまう気持ちをアリゾナに伝える。「私には子供を持つという夢があり変えられない。でもあなたに変わってほしくない」と言うカリーにアリゾナは「私はあなたの夢を遠ざける存在になりたくない」と答える。2人は互いを誰よりも愛しながらも別れを決意した。
勤務を終えてイジーから郵送されてきた離婚申請書にサインをするアレックス、レクシーは「患者への配慮」を訴えていたはずのベイリーがボビーの体重を当てたと聞き腹を立てる。アレックスはスタッフが見ている前でレクシーにキスをして一緒に帰る。

なんか最近オーウェンが何をしたいのか本当にわからなくなってきた。いや、本人もわかっていなさそうだけれど。続きを読む

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2011年03月16日

「グレイズ・アナトミー6(20)正しい選択」

カリーとアリゾナは子供についての話し合いで決裂していた。互いの主張は平行線のまま、その時マークが「スローンの子供が生まれる」と駆けこんでくる。カリーの部屋にいる医師たち(カリー・アリゾナ・オーウェン・クリスティーナ)がマークの部屋に行くと、すでにテディが男児を取り上げていた。赤ん坊はアリゾナに手渡され、無事産声をあげる。
夜が明けると心臓外科の神トム・エヴァンスが来院していた。手術を1件しにきただけなのだが、クリスティーナは神の手術に入れるかもしれないと舞いあがる。しかしテディはエヴァンスの来院に顔を曇らせる。そしてメレディスはエイプリルが夫のデレクに恋をしていることに気づく。自分もかつては「恋するインターン」、メレディスは不安になってきてしまう。
救急ヘリの到着を待つ間にテディは自分の契約がどうなっているのかをデレクに聞く。デレクはテディの契約は短期でその後は別の病院に移ると思っていた。そのため心臓外科のチーフ空席を埋めるためにエヴァンスを呼んでいたのだ。テディは別の病院に移ることを止めたことを言わなかったことを詫びるが、デレクは「検討する」と答えただけだった。デレクはこの件についてリチャードの助言を求める。リチャードは「自分で考えろ」と答えるだけだった。
漁船の事故で2人がヘリで搬送されて来た。息子は頭部裂傷、父親の方は腹部にサメ用の巨大釣り針が刺さっていた。息子ダグはまだ15歳の少年でロープをちゃんと握っていたはずなのにありえない事故、父親はダグを責めダグも「父はきつい人。たまに何かやってやろうと考えてしまう時がある。これはミスではないのかもしれない」と口走る。混乱するダグはレクシーに嘔吐してしまう。レクシーはベイリーから検査のオーダーの指示を受けるが、アレックスに取られてしまった。そして手術になりレクシーはベイリーから塞栓術をするように勧めるが、またも戸惑ってしまったことでアレックスに取られてしまう。手術が終わり意識を取り戻したダグは落ち込んでいた。親に殺そうとしたことを打ち明けるレクシーだが、アレックスが父を車でひこうとしたことに比べて「ダイエットシュガーを大量に入れる」というかわいいもの。またもアレックスにバカにされてしまった。
デレク・オーウェン・メレディス・ジャクソン・エイプリルにテディを加えたメンバーで父親の処置が始まった。手術室が用意されるが、デレクとテディは険悪なムードで「漁師は稼業、息子との絆は大切」と言うテディに、デレクは「絆とは関係なく、能力があるものに仕事を任せるべき」と返してしまう。そしてついに巨大釣り針が抜かれることになった。釣り針を抜くオーウェン以外は動いてはならない。しかし風邪をひいていたテディはくしゃみをしてしまい、動脈を傷つけてしまう。手術後デレクは「思い通りの結果でなくても君は素晴らしい医者」とテディに言った。ショックを受けたテディはエレベーターでオーウェンに慰められて泣きだしてしまう。オーウェンはテディを優しく抱きしめキスしそうになるが、その時ポケベルが鳴った。
父親の修復箇所が持たなかった。発熱と意識障害が出ていてデレクは検査をしようとするが、テディは「多臓器不全になってしまう。すぐに手術を。私の判断を信じて」と求めてデレクも応じた。
レクシーはダグの異変を訴えるが、父親の方の手術に行きたいアレックスに相手にされない。ベイリーはアレックスを父親の方に行くように出て行かせた後で、レクシーに「あなたが疑っている感染症は当たっている。せっかくの手柄をアレックスに譲るのは彼が寝てくれるから。あなたの記憶力は最強の武器で良い医者なのに自分を安売りしている」と注意する。そして検査結果はやはりレクシーの見たて通りだった。レクシーはアレックスが入った直後の父親の手術室へ。そして肺炎桿菌を報告し投薬を勧める。このことはテディの判断ミスを示していた。適切な治療を行うことができた父親は意識を取り戻す。そして恐る恐る病室にやってきたダグに「これは俺のせい、悪かった。大丈夫か」と優しく語りかけた。
クリスティーナはエヴァンスの手術に入り、その観察眼を高く評価されて浮かれる。エヴァンスの手術は完璧そのものだった。興奮が醒めないクリスティーナにテディは「今日の手術で患者に触ったのか。私は1人でやった方が早くできるのに、あなたに学ばせるために器具を持たせている。彼は指導者ではない。そして私のポストを奪いに来た」とぶちまける。クリスティーナはようやく事の重大さに気づき、オーウェンにテディを残してくれるよう説得を頼む。しかしオーウェンにデレクは「エヴァンスは素晴らしい医師。テディは東海岸にコネがあるから大丈夫」と言ってしまう。
マークは赤ん坊に夢中だった。スローンは赤ん坊のためにおもちゃを買っていたが、そのほとんどが誤飲の可能性があるものなど今は使えないものだった。スローンはマークに「養父母になるキースとトリッシュに連絡してくれ」と頼む。スローンは明日には退院することになり「どこにも行くところがない」と途方にくれる。マークは「家に来い」と言い、スローンは「子供は手元に置いておく」と言い出す。その光景を見たアリゾナはマークを病室の外に出させて冷静になるように求める。マークは「母は死に、父は一生ソファを離れない。兄弟もいない。あいつは俺の孫」と怒ってしまった。
アリゾナは子供を育てようとするマークとスローン、それを喜ぶカリーに苛立ちを感じていた。そしてカリーに「スローンは出産でホルモンバランスが崩れる前の冷静に考えられる時に養父母を見つけた。養父母は経済的にも精神的にも安定した親。今、養父母は赤ん坊用の部屋を見上げながら連絡を待っている。スローンは自分と子供にとって一番良い決断をすでにしている」と意見を言う。そこにスローンからコールが入る。病室に行くと赤ん坊が泣いていてスローンは不安になってしまっただけだった。マークがミルクを手に病室に戻ってきてスローンにやらせようとするがスローンは「できない」と拒否、結局アリゾナがミルクを与える。何もできないスローンの姿にカリーも考えてしまう。
マークはデレクのオフィスで「俺の子供を取りに来いと見ず知らずの人間に言うのか」と怒りをぶつけていた。デレクは「スローンがお前の子で彼女が養子に行くわけではない。彼女は失わない」と告げる。マークはスローンの母に連絡し、スローンには「子供1人で育てられると思っているのは間違い。でも本当に育てたいと思っているのなら全面的に手を貸そう。ただもし俺のためだったらそれは間違い。お前は俺の娘」と言ってあげる。マークはスローン家に生まれた男児にこれからのアドバイスを与えながら養父母の到着を待っていた。顔をほころばせる養父母は申し分のない人、しかしマークは辛くてたまらない。
カリーはアリゾナが子供を欲しがらないのは弟を亡くしているからと考え、「私たちの子はあなたが毎日診ている子供たちのようにはならない。あなたは弟さんを亡くして苦しみ、ご両親も苦しんだけれど私たちの子はそうならないように祈っている」と告げる。しかしアリゾナは「私は壊れていない。今の生き方を楽しんでいるだけ」と返すだけだった。
一日が終わりメレディスは「恋するインターン」を演じてオフィスのデレクを誘惑する。レクシーは強気でアレックスにこれまでの不満をぶちまける。マークの孫が養父母に渡されるのを見守ったカリーは「私は子供はいらない」とアリゾナに言うが、その声は涙に濡れてしまう。
失意のマークはテディが残れることに安堵する。リチャードはデレクに「テディを残すのは良い判断。絆は大切」と言うが、デレクは「エヴァンスに断られたから」と答えた。

なんと言うか「オーウェンって何がしたいんだよ」と思ってしまった。
クリスティーナへの愛は本物なのに、テディにもよろめくという展開。彼のああいう態度がテディにもよくないってわからないのだろうか。いや、わかっているからこそテディを余所に行かせようとしたのか。
見ているとバーク以上にクリスティーナに対してひどいことをしているように思えてきた。続きを読む

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2011年03月09日

「グレイズ・アナトミー6(19)人生の適齢期」

メレディスはデレクから「子供が欲しい」と言われて戸惑ってしまい、誰かに話そうと思うがクリスティーナは電話に出ない。そこでバスルームのアレックスを相手に「私の母は最低な母親、私もそうなる」と愚痴る。するとアレックスも「イジーが離婚したいと正式な書類を送ってきた」と話す。バスルームのアレックスと自分の妻が話していることに驚くデレクは「アレックスの弟が来ている」と告げた。
誰も知らなかったがアレックスは3人兄妹の長男だった。引っ越し業者として働く弟アーロンは妹アンバーが高校卒業することなどを話す。アレックスの気持ちを慮るメレディスはすぐにレクシーやデレクを部屋から追い出す。アーロンがシアトルにやってきた理由、それは臍が腫れあがっているのを診てもらうためだった。
アーロンは臍のヘルニアになっていて手術が必要だった。しかし保険に入っていないことがわかり、無償オペをしてもらわなければならない。アレックスはベイリーに無償オペを頼みに行き、息子タックと遊んでいたベイリーは最初から引き受けるつもりだったがアレックスに一月の手術の予定を組ませることに成功する。
アーロンはベイリーとメレディスに「兄妹3人とも里子に出され、特にアレックスは5年間で17回も里親を転々としたこと」「薬物中毒の父に精神疾患をかかえた母」「食料を得るために万引きをして11・2歳で少年院行きになったこと」などアレックスの半生を話し、そのことを知ったアレックスは怒ってしまう。しかしアリゾナやレクシーは今度はアーロンの知らないアレックスの結婚・妻の癌・離婚問題を話してしまった。何も知らされていなかったアーロンは激怒し「俺たちを捨てて奥さんも捨てた。親父にそっくり」と言い、2人は取っ組み合いの兄弟喧嘩に発展してしまう。
アーロンの腹部に激痛が走り、そのまま手術になる。ベイリーは困難な環境に育ちながらも医者となったアレックスに感動し、無償オペを終える。目覚めたアーロンの病室にはアレックスがいた。アーロンは幼い頃はずっと兄が守ってくれていたのに、今では仕送りだけで7年も家に立ち寄らない兄への不満をぶつける。アレックスは「家のことをやりながら外科医を目指すのは無理」と言い、アーロンも納得し仲直りする。
リチャード・レクシー・エイプリルは癌が再発したアリソン・クラークを担当する。深い部分まで到達できるかわからないとしながらもリチャードは最大限の努力を約束する。そして手術、エイプリルは見学に来ているデレクが気になってしかたがない様子でリチャードにも注意を受ける。手術は成功し、レクシーは大丈夫だと夫クラーク氏に知らせに行く。最愛の妻の再発に不安を隠せなかったクラークは大喜びでアリソンに会いに行く。しかし病室に着いた時、アリソンは脳卒中を起こしていた。
デレクもお手上げの状態、今はもう人工呼吸器によって生かされている状態だった。アリソンは3年前すでに人工呼吸器の拒否にサインをしている、どうしても納得がいかなりクラークは「君(レクシー)は子供、責任者を出せ」と怒鳴る。気分が深く沈むレクシーはちょうど近くにいたマークに助言を求める。マークは「解決法は今でも学んでいる」と答える。デレクも交えてクラークとの話し合いが始まった。クラークを説得するデレクの姿にエイプリルは見惚れていた。レクシーはエイプリルが姉の夫に惚れていることに気付き、釘を刺した。
3時間が経過し、レクシーがアリソンの人工呼吸器を止めることになる。アリソンのそばを片時も離れようとしないクラークの僅かな可能性を願う姿にレクシーも涙が止まらない。そして人工呼吸器は止められた。
カリーはアリゾナに「子供が欲しい」と言ったことでギクシャクしていた。テディは今だ戦地での記憶に苦しむオーウェンが気にかかるが、マークとの交際を続けている。クリスティーナはワイヤット医師のカウンセリングを受けるように勧めるが無視されてしまうので、直接話し合いができるようにと電話を切る。朝、メレディスの電話に出られなかったのもそのためだったのだ。
ERに運び込まれてきたのは3人を相手にしたという女性警官ジーナ・トンプソン。勇敢なジーナは複数の銃創があったが、射出口はない。駆け付けた夫ジミーはジーナを心配するが、上司のムーア警部補は「命令に背いて応援を待たずに突入して、ビル内の人々の命を危険に晒した。調査委員会が開かれるからクビにならないように祈れ」と告げる。「調査委員会には自分の供述が必要」と同僚にメモを取らせているジーナは手術の時間になっても供述を止めなかった。毎年子供を作るという約束を無視し、危険な行為ばかりをとる妻にジミーは「今後は君と平凡で幸せな人生を送りたい」と思いを告げる。
オーウェン・テディ・カリー・クリスティーナ・ジャクソンでジーナの手術を始める。体内から弾丸を取りだしたオーウェンとテディは「鋭い弾丸で衝撃を受けると爆発する」と注意を促す。ジーナの勇敢さを称えるクリスティーナとカリーはキャリアと子供という2択に理不尽さを感じる。カリーとテディは子供が欲しい派だが、クリスティーナは欲しくないと語る。その後クリスティーナは心臓付近に弾丸らしきものを発見する。出血が確認できたために止血しようとした瞬間、弾丸は爆発。苛立つオーウェンは「手を出すなと言われたら指揮官に従え、返事をしろ」と怒鳴り、その剣幕にカリーも「私もクリスティーナと同じことをした」と窘め、テディはその場を収めようとする。しかしオーウェンの怒りの言葉は止まらず、テディは「もうやめて」と制した。
手術が終わりテディが「私たちが説明不足だった」とクリスティーナに詫びる。クリスティーナはオーウェンが自分に心に開いてくれない悩みを打ち明け、テディは「カウンセリングを勧めるような指図をするのではなく、気持ちを伝えて」とアドバイスする。一方カリーはベイリーに「子供を持つ適齢期」を聞いていた。ベイリーは「子供はあらゆるものを奪う。けれど今朝息子ができなかった発音をものにした。その誇らしさ・喜びはたまらない。子供を持つ適齢期を待っていたら一生持てない」と答えた。
ジーナは手術が成功したが、合併症のために子宮を摘出したことを告げられていた。大きなショックを受けながらもジミーと話し合ったジーナは警察を辞めて大勢の養子をもらうことにしたと話す。ジーナとジミーの穏やかな笑顔、新しい門出を喜んでいるとそこにムーア警部補が現れる。お咎めなしになったことが告げられ、仲間たちが大勢お祝いにやってくる。仲間たちの笑顔に交じるジーナの影で、ジミーは淋しげな顔をしているのをカリーは見逃さなかった。
帰宅したアレックスとメレディスは互いに「親には似ていない」と言い合う。カリーはアリゾナと子供についての話し合いを始めた。オーウェンは帰宅すると料理を始め、後から帰ってきたクリスティーナを迎える。オーウェンはクリスティーナに子供が欲しくないと言っていたことを確認しようとするが、苛立ちを隠すことができない。思わず大きな声を出してしまうオーウェンにクリスティーナの顔に恐怖が走った。それでも「あなたを怖いと思いたくない」と言うクリスティーナの言葉に、ついにオーウェンもカウンセリングを受けることを約束し、2人は手を握り合う。
テディはマークの部屋で自分の気持ちを伝えたいと思っていると、そこにマークの娘スローンが産気づいてやってきた。

まさかアレックスに弟と妹がいるとは。今まで両親の話はあったのにちょっと唐突な感じがしました。今回は妹は出てこなかったので、今後登場するのだろうな。続きを読む

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2011年03月02日

「グレイズ・アナトミー6(18)重なる記憶」

オーウェンは眠れぬ夜を過ごしていた。隣で眠るクリスティーナを起こさないように腕立て伏せをしたり食事をしてはこっそりベッドに戻る。
出勤するとテディにコンサルを依頼される。肺癌患者キム・アランの安楽死に2名の医師のサインが必要なのだ。余命・判断能力・事前説明共にクリア、州法に基づきキムは再度死を望むと意思表明する。堪らずに病室を出てしまったオーウェンは安楽死に手を貸そうとするテディを批判してしまう。怒ったテディはオーウェンではなく3度の下心なしデートをしているマークの手を借りることにした。どうしても安楽死に賛同できないオーウェンはクリスティーナを呼び、検査が十分だったか問い詰めデレクにも相談する。
メレディスは難しい脳腫瘍患者を見つけ、デレクに報告する。デレク執刀で自分が助手と大興奮のメレディスだが、なぜかデレクは興味を持たなかった。その後「シャドー・シェパード」と呼ばれる2番手脳外科医ネルソンと手術の打ち合わせをしているメレディス、しかし突然エイプリルから「デレクのスケジュールが空いたから手術をやる」と聞かされる。「ネルソンの下についているメレディスを助手にさせたら贔屓と思われる」と助手に入ることすら許されないメレディスはみんなの前で「彼は手術を横取りした」と叫ぶ。その光景を見ていたリチャードはデレクを心配し「ランチでもしてこい」と促すが、デレクは「緊急の問題を解決するようにハゲタカが寄ってくるから食堂には行けない」と言った。
リチャードは食堂に行きアテンディングが座っている席に同席しようとするが、みんな会話を止めてしまい1人で食事することになる。マークは後で「みんなと同じ立場になってもあなたはコーチ、尊敬の表れ。別の意味に取らないでください」とフォローする。テディはオーウェンがキムの安楽死を阻止しようとしていることを知り激怒、オーウェンを怒鳴り散らした。
ERではアレックス・チャールズ・ジャクソン・マークが救急車を待っていた。目当ては抜群のお尻を持つ救急隊員ニコール、搬送されてきたのはヘリスキーを楽しんだニック・トミー・フィル。彼らは他にも登山などの年に1回の冒険を楽しんでいて、来年も牛を追いかける予定だという。3人の中で雪崩を察知してヘリから飛び降りなかったトミーが無傷だった。トミーは今までの冒険の話をする中で、思い出の写真と間違えて娘の写真をマークに見せてしまう。カリーから「アリゾナが子供を望んでいないけれど、今の関係を壊すのが怖くて言い出せない」と相談されていたマークは「こういう子供が欲しくはないのか」と話しあうように勧めた。
リチャードは手術に入り、ニコールについて話していた男性陣の会話に合わせるように看護師に対して「やりたい」と言ってみるが、その言い方がおかしかったために恥をかくことになる。手術を終えたジャクソンはご機嫌斜めのメレディスに「自分をグリンチにプレゼントを盗まれた人間と思えば良い」とアドバイス、その言葉はメレディスの心を軽くした。
トミーは2人の手術の結果を聞いていた。3人共自分たちの奥さんが怖いらしく、怪我を軽く言おうとしている。カリーがそのことを尋ねると、トミーはいつも「死なないように」と祈りながら仲間につきあっていたと打ち明けた。2人に術後の経過を説明したカリーは来年の牛追いについて話を合わせてしまうトミーを見かねて、「彼は無理している」と言ってしまう。するとフィルは「事業を起こすつもり、それが生きがいになる。俺も無理していた」と言い出し、ニックまでもが「本当はナパでワイン巡りしたかった」と打ち明ける。今度の3人の旅行はナパになった。3人に勇気をもらったカリーはアリゾナに「いつか子供が欲しい」と打ち明けた。
呼吸することも困難なキムは当初の予定の家ではなく、家にあったものを置いた病室で死ぬことを希望する。「すべて自分が決めてしまった」とキムはショーンの気持ちが知りたいと願うが、ショーンは口を閉ざす。「もうすぐ死ぬのにまた喧嘩してしまった」と思うキムだが、ショーンの困惑も感じ取っていた。
オーウェンに行動により、キムは再検査をすることになる。ショーンは混乱し、テディもその理由を説明しようとするが口ごもってしまう。その時クリスティーナは「病院の保身のため」と言い切り、その場を収めた。
その頃オーウェンの心は戦場に囚われていた。兵士の治療中に砂嵐で移動命令が下りた時のことを思い出していた。テディはヘリ、他の仲間は輸送車で移動することになった。移動を初めてまもなく輸送車は路上爆弾で吹き飛ばされる。仲間も患者もみな死んでいた。生き残ったのは自分と上官であるダン大佐だけ。ダン大佐は車の下敷きになり身動きが取れない。日が暮れても続く必死の処置、しかし耐えがたい苦痛にダン大佐は死を望み、オーウェンの止血の手を外させた。
デレクはオーウェンに「再検査をしてもキムに治る見込みがないと出た。マークが代わりにサインした」と告げる。オーウェンは「彼を殺すな」と繰り返し、デレクは「患者は女性。誰も殺そうだなんてしていない。家に帰れ」と命じる。気持ちの整理がつかないオーウェンはキムの病室に乗り込み、「もし治療法が見つかったら」と聞いてみる。ショーンもキムが答えることを望み、キムは「死が迫るとある時点で死を恐れずに現実的でない希望を恐れるようになる。治療法が見つかったとしても私には遅すぎる。希望にすがることはあなたには慰めになっても、私は孤独を感じるだけ。そんな死に方は嫌」とショーンに語りかけ、オーウェンには「私は死を恐れていないのに、なぜあなたは私を死なせることが怖いの?」と尋ねる。オーウェンは答えることができなかった。
病院の外のベンチで座り続けているオーウェンにショーンが話しかける。ショーンは妻を死なせるための保険のきかない薬を手に入れるために駆けずり回って、ようやく手に入れていた。オーウェンは「奥さんの苦痛は取り払われ、あなたはホッとする。これで良かったとはっきりと思えるはず、少しの間は。死の瞬間を心にとどめ、いろいろな感情がわいてくるが考えても仕方がない」と語る。ショーンは病室に戻り、キムに薬を手渡す。「怖い」と初めて思ったことを口にするショーン、キムはショーンの腕の中で息を引き取る。それを見届けたテディはマークの部屋を訪ねる。2人はついにSEXする。
一日が終わり、リチャードはデレクのオフィスを訪ねる。そしてデレクがメレディスから手術を横取りした理由を「手術ばかりでアドレナリンが出る毎日を送るメレディスに嫉妬したから」と分析する。デレクもそれを認め、リチャードは「毎日朝早い時間に手術を組め、(アシスタントの)パトリシアは字を真似るのが上手いから全ての書類にサインする必要はない。食堂には誰かと一緒に行けば、遠慮して誰も近づかない」とアドバイスする。帰宅したデレクはメレディスに詫び、もう怒っていないメレディスはデレクに微笑む。
オーウェンはまだダン大佐の死に囚われていた。彼を看取って間もなくテディの乗ったヘリが救助にやってきたのだ。オーウェンはまたベッドを抜け出し腕立て伏せ、気付いたクリスティーナが「何を考えているの」と言われても答えることができない。

まぁなんというか、「オーウェン、カウンセリング受けなよ」と思ったエピでありました。クリスティーナに首絞めた時は行ったけれど、こんな大きなトラウマがあるのにもう行っていないのだろうか。凄腕ワイヤット先生がいるっていうのに。続きを読む

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2011年02月23日

「グレイズ・アナトミー6(17)大人のアプローチ」

「試験管の中で軟骨を作る」と意気込むカリーは失意のマークに「大人の女性を誘ってデートしなさい」とアドバイスする。カリーは今日一日インターンをベイリーに預けることにした。ベイリーは今夜は麻酔医ベンと3回目のデート、「3回目」「ベンの家で食事」というお膳立てにカリーは「SEXデート」と位置づける。ベイリーは久しぶりの恋愛に戸惑いながらもカリーの助言に耳を傾ける。インターンを託して集中するはずが、ベイリーの質問責めにあうカリーはベイリーの不安を受け止めた。
ジャクソンは患者の心音が確認できずにアレックスに助けを求める。しかしトッドの心音をアレックスも確認できない。同棲したがっている恋人モリーは「彼には血が通っていない」と不満をぶつける。しかしその直後トッドは呼吸困難を起こして倒れる。呼ばれたテディは「幼い時片方の肺を切除していることで、心臓の位置が腎臓の脇まで移動している。そのために気管支が圧迫された」と診断する。インプラントを使えば心臓の位置を固定できる、そう聞いたトッドは「インプラント=豊胸」という発想から慌ててしまう。その慌てぶりを見たモリーは「ナンパした時の心配をしている」と怒って病室から出て行ってしまった。
テディはインプラントについてマークの助言を求めようと声をかける。マークはテディ自身がインプラントを入れたいのかと誤解し失礼なことを言ってしまうが、それを見ていたカリーは「テディはマークの大人の相手として理想的」と考える。背中を押されたマークはテディをデートに誘うが応じてくれるわけもなかった。動揺したテディはアリゾナに相談すると、アリゾナは「マークは楽しむには最高の相手」と勧めた。考え直したテディはマークとデートすることに決めたが、マークの考えは「レストランデート」で「ジョーの店で軽く」と考えていた自分との熱の違いに戸惑い結局断ってしまう。その会話を聞いたオーウェンはマークに「テディは君が相手にする女性ではない」と怒ってしまう。その光景をメレディスは見ていた。
マークがテディに体目当てでデートをOKされそうになったことに腹を立てていることを知らないアレックスは、レクシーと寝ている自分に怒っていると思っていた。レクシーは「どうしてふんぎりをつけてくれないのか」と怒り、クリスティーナは「あなたが魅力的だから、忘れられない」と見透かした言葉で撃退してしまう。
トッドはインプラントの手術前に「両親は若くして結婚し、俺を産む頃には冷めきっていた。モリーは同棲に憧れているが、俺は簡単に考えたくない」とテディに胸の内を明かす。手術に入ったマークの大胆で的確な仕事ぶりにテディは見直すが、屈辱を受けたマークはテディに向き合うことはできない。手術を終えたマークにカリーは「ディナーではなくランチにして、日の光と周りの目がある中で互いのことを知るべき。あなたは明るいところで知りあう価値がある」と自信喪失のマークを励ました。テディもトッドと会うことすら罪悪感で立ち止まってしまうモリーに「愛する人にそれほど愛されていないと感じるとおかしな行動を取りがち」と励ます。
オーウェンは巨大な腫瘍を持っているオードリー・テイラーを診察する。彼女は手術を諦めているが、それ以外の治療には意欲的だった。病室から出てきたオーウェンにリチャードが声をかける。リチャードはオードリーの画像を見て「手術を挑戦したい」と申し出る。「手の施しようがない」と判断していたオーウェンはリチャードの「現役でいられるのは僅か」と言う言葉を聞いてつい応じてしまうが、その場にいたクリスティーナから「老人ぶって患者を盗まれている」と言われ取り戻そうと考えた。勘を頼るというオーウェンと分析第一のリチャード、2人の口論を聞きつけたデレクは2人の手術の方針を聞いて判断すると申し渡す。助手につくのはメレディスとクリスティーナ、クリスティーナはリチャードにつくという驚きの判断を下すが、それはスパイするためだった。
オーウェンとリチャードはオードリーに手術を勧めに行く。夫ドンの説得にも耳を貸さないオードリーは1ヶ月後に控える娘キムの結婚式まで生きていたいだけだった。リスクを恐れるオードリーにオーウェンは「このままでは1カ月後までもたない」と伝える。
手術のアプローチを考えるリチャードはクリスティーナがスパイをしていることに気付き、「君に難しい処置をさせるか、助手から外すか」と脅しをかける。クリスティーナの態度の変化にオーウェンは寝返りに気づいた。クリスティーナはどちらが手術を手に入れるとしてもハーパー・エイブリー賞を手に入れるためにジャクソンを助手に入れるべきと主張し周囲をあきれさせる。2人のアプローチに目を通したデレクは「このケースでは流動的が一番」とオーウェンを支持する。オーウェンの方が「共感できる」と表現したデレク、リチャードは「君も同じスタイルだからだ。部長が自分のやり方を押しつけてはいけない」と苦言を呈する。
オーウェンは自分のアプローチをオードリーに提案する。しかし流動的な案にオードリーは安心できない。その姿についに夫ドンは怒りを爆発させ、「保証はないが、先生が1ヶ月ではなくもっと長い命をくれようとしている。なぜこのチャンスに賭けてみようと思わないのか。娘は結婚した後、喧嘩や子供の誕生といろいろなことが待ちうけている。その時に君が必要、私にも」と言う。リチャードもオーウェンを「臨機応変」と支持し、オードリーもついに手術に同意した。
手術が始まりリチャードとクリスティーナは見学。しかし難しい手術のためにオーウェンはリチャードに助けを求めた。リチャードもクリスティーナも手術に加わる。手の打ちようがないと思われたがリチャードが前例のない大胆なアプローチを考え、見事オードリーは生還した。ジャクソンは「名医と呼ばれる外科医をさらにレベルアップさせるために祖父は賞を作った。今日起こったことはそういうこと」と話す。
オーウェンは助手に入ったメレディスを「今日は良いチームだった」とねぎらうが、メレディスは「チームじゃない」と答える。メレディスはマークにテディが口説かれるのを見て嫉妬したオーウェンを見ていた。そして「クリスティーナと私がチーム。彼女は長い時間をかけてやっと幸せになった。それをぶち壊したらあなたをやっつける。そういうがチーム」と話す。
レクシーは激しい腹痛を訴える少年ノアを担当する。原因不明の腹痛にノアの両親は平常心を失くし、特にノアについていた母ケリーは「自分のせいだ」と自分を責めてしまう。
検査の結果、生まれつきか寄生虫の影響で肝臓にあった嚢胞が圧力で破裂したことが原因とわかった。母ケリーは「今日ふざけて思いっきりハグしあった」と息子とのハグまで恐れるようになっていた。予定より時間はかかったが手術を終えたアリゾナは「ハグやレスリングも良い。人生を楽しむべき」と答えてあげる。
一日が終わり、カリーはまだ軟骨を作るために奮闘しついに成功させる。カリーにとって今日は「良識のある健全な人間の助言をみんなから求められた日」だった。浮かれるカリーは10年後のアリゾナとの生活を語り始める。しかしアリゾナは「子供はいらない。今日担当したノアも親がハグしただけで死にかけた。もうあの両親は安心して眠れない」と答える。
テディは意を決してマークに「まだその気があるならディナーに連れていって」と声をかける。マークは「ディナーではなく土曜日にランチに連れていく。気が向いたら人ごみを散歩し、同じ未来に興味があるか探る。俺は家族が欲しい、その気持ちを共有できない相手と時間を無駄にするつもりはない」と答える。テディもその誘いに応じ、その光景を見ていたアレックスはレクシーにそのことを告げる。いつもと違う「ランチ」という言葉に動揺したレクシーはトイレに駆け込む。そして中にいたメレディスの前で、望んでいたはずのマークのふんぎりに傷ついた自分の姿を晒し泣き崩れるのだった。
ベイリーはベンと緊張のデートをしていた。ベンのペースで互いの気持ちを確認し合ったベイリーは慎重に自分たちらしく交際を進めることにした。

なんか「こういうクリスティーナが見たかった!」と思った回でした。そうそうスパイしてみたり、そばにいる人間を撃退して大笑いしたりこういう人だったと思ってみたり。
その影でしっかりメレディスがオーウェンの緩さを締めるあたりさすがです。続きを読む

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2011年02月16日

「グレイズ・アナトミー6(16)小さな奇跡」

レクシーはアレックスのためにベッドで素っ裸で待っていたが、入ってきたのはデレクだった。2人の悲鳴を聞きつけたメレディスはレクシーとアレックスの関係が傷心のための一時的な行動ではないと知り、「今のアレックスは情緒不安定、特別な感情を抱くべき相手ではない」と注意する。
最近テディとの手術で充実しているクリスティーナと2人の良好な関係に戸惑っているオーウェン。そこにスタントライダーの男性が運ばれてくる。頭部や首などに外傷のある彼を運んでいると、濡れた路面に滑った救急隊員の転倒にスタントライダーも巻き込まれた。スタントライダーを担当するためにチャールズとクリスティーナは争うが、ロッカーに行く前で手術着も着ていなかったクリスティーナが法務担当のゲイリーの応対をすることになってしまった。
スタントライダーの処置にあたるオーウェンをテディは見つめていた。アリゾナはテディの気持ちに以前から気付いていて「あなたに必要なのはオーウェン以外の友達、ガールズナイトを今夜やる」と申し出る。そんなアリゾナは以前カリーとアレックスが関係を持ったことを知ったため、アレックスを担当から締めだした。
出勤したデレクはマークが病院内で製薬会社の女性とSEXしていることを知り注意するが、その後もマークは看護師ともSEXしてしまう。そして今日はリチャードの復帰初日、リチャードは尿検査のための尿を提出した。リチャードは「初日だから緩い一日が良い」と願う。
スタントライダーを担当できなかったクリスティーナの前に新しい患者が運ばれてくる。レストランで腹痛を起こして倒れた男性にはジャクソンがついていた。横取りするべくクリスティーナが近寄り診断をしていると、偉そうな患者は別の医師を呼べと言う。彼は自分の名を冠した賞があるほどの偉大な外科医ハーパー・エイブリー、ジャクソンの祖父だった。
ハーパー・エイブリーを誤診してしまったクリスティーナは気を取り直してスタントライダーの所に行く。手術室に連れて行く前に出血したためにクリスティーナも助けに入るが、そのまま死亡してしまう。
アリゾナはテディにリンパ腫の治療の放射線で肺線維症になっているエリオット・メイヤーを紹介する。白血病とリンパ腫を乗り越えたというのに、そのリスクの高さから移植用の肺をもらえる可能性は低い。エリオットの姉ジルは苛立っていた。レクシーは生体外移植を提案し、それを聞きつけたクリスティーナはハーパーが来ている間に名誉挽回したいと考えるが、まだ確立されていない方法にテディは賛成しない。
ハーパーはエリスを呼ぼうとするがその死を知り、今度はリチャードを呼ぶ。ERの混乱ぶりを見られてしまったデレクはリチャードを呼ぶことにした。リチャードが外科部長を降りたことを知り、その理由を勘繰るハーパーは「自分の意識下でリチャードの手術を見る」ことを希望する。許可できないとデレクは言うがリチャードは「やりたい」と意欲を見せ、ハーパーは「これが部長と言うもの、忘れるな」とデレクに言う。デレクはリチャードを守るためにその意欲を非難するが、その意志を尊重することにする。
手術が始まりリチャードが執刀、メレディスが助手に入る。ハーパーはメレディスに「もし母がまだ生きていたら、七光りの届かないレベルの低い病院と母のいるシアトルグレイスとどちらを研修先に選ぶか」と聞かれ口ごもってしまう。孫ジャクソンが自分のいる病院を研修先に選ばなかったことの報復だ。手術を見学していたレクシーたちは血縁なのにジャクソンがハーパーの希望で手術に入れたことをやっかむ。アレックスはレクシーを誘うが、今朝のことでメレディスやクリスティーナにからかわれているレクシーは断る。
見学室にチャールズもやってくる。そこでクリスティーナはスタントライダーが死亡しておらず、臓器提供者になっていることを知る。その直後ハーパーは出血、対応するリチャードは難局を脱出し縫合しようとするが、意識が朦朧とするハーパーはその方法にリチャードとは違うクロム縫合糸を使うように指示した。
クリスティーナに呼ばれたレクシーはクリスティーナが医療廃棄物になる予定だったスタントライダーの肺を生体外で修復させていることを知る。テディはクリスティーナの勝手な行動をチャールズから知らされる。テディは自分の名が利用されて肺が盗まれたことや経験のない生体外移植を自分がやるように期待されていることに知り激怒、クリスティーナの過ぎた野心を批判するがスタントライダーの肺は見事に修復されていた。
テディは国内でも例がない生体外移植についてエリオットとジルに説明する。危険な手術にジルは大反対、しかしエリオットは病気と闘い続ける毎日に疲弊しアリゾナに助言を求める。アリゾナは「今の担当医はアルトマン(テディ)」とし、「これがベストチャンス?」と聞くエリオットにテディは「これがラストチャンス」と告げる。エリオットの決断にジルもようやく同意した。
手術は予想以上に難しいものだった。脆い組織に苦戦するテディはクリスティーナの「賞を取りたい」という野心に乗ったことを後悔するが、クリスティーナの提案から最良の方法を思いつき、ジルは手術の成功を泣いて喜ぶ。
ハーパー・エイブリーの孫とわかったジャクソンに医師たちは「ハーパーに会わせてくれ」と群がる。そのプレッシャーと孤独を理解できるのは同じ身の上のメレディスだけ。話していると突然ハーパーから呼び出しあり駆け付けると、ハーパーは自分のいる病院にジャクソンを働かせるための説得を始めた。ジャクソンに怒鳴っているうちにハーパーは急変し合併症を起こしていることがわかった。ハーパーは「ミスは繰り返させない」と再び意識下の手術を希望するが、デレクは「全身麻酔での手術で、ジャクソンには家族として待合室にいてもらう。それを拒否するならご自分で意思決定ができない状態と判断する。これが部長というもの」と決断する。
リチャードは復帰初日でいきなり難しい手術に挑んだ自分がミスをしたのかもしれないと弱気になり、デレクに「ベイリーに執刀させろ。手術をしたくない、酒が飲みたい」と話す。しかしデレクは「今までなら黙って飲んでいた。ベイリーには手伝わせるから手術をしてください」と励ます。
再手術で急変の原因がクロム縫合糸のアレルギー反応とわかる。指示したハーパーはいつも手袋をした状態で使用していたため、自身にアレルギーがあることを知らなかったのだ。手術が終わり、祖父のミスだったと知ったジャクソンは安心する。メレディスは「自分で壁を張り巡らせて人を遠ざけてはダメ、私もそうだった。でももし母がまだ生きていたら今度こそ母から学びたい。あなたはそれができる」とアドバイスする。意識を取り戻したハーパーはリチャードが以前情熱を傾けていた再生医療を再開するように勧め、ジャクソンは仲間たちを病室に連れてきた。
耳の遠いネルソンが運転中に事故を起こし、娘キャシーがかけつけた。カリーとアレックスが担当し、耳が遠くなっていることを認めない母にキャシーは疲れていた。デレクとマークを呼びCTを撮ることにすると、やってきたマークは「レクシーと1度寝た」とアレックスを追い出す。デレクは1度ではないことを知りながら口を閉ざす。CTを見たマークはすぐにネルソンが耳が遠いことに気づき、手術で聴力を回復できると申し出る。
吉報にキャシーは大喜びしマークをハグ、マークの様子からカリーは「彼女とは寝ないで」と注意する。ネルソンの手術が始まり膝の手術をほとんどし終えていたカリーの助手アレックスは、耳の手術をするためにやってきたマークに手術室から追い出される。見かねたカリーは「スローンが出て行ったのは最悪の事態か、良いことか選びなさい」と叱りつける。
手術が終わり、今まで母を支えてきたキャシーは喪失感に襲われていた。マークはそれをなぐさめていると、キャシーは今まで母に縛られていた生活を話しだす。麻酔から目覚めたネルソンはその言葉に「私があなたの面倒を見ていた」と反論、キャシーは母の耳が治ったことに大喜びし「私は家を出る」と言い2人は笑い合う。
手術室から追い出されたアレックスはレクシーに「マークを嫉妬させたいだけなら止めろ」と言うが、逆に「体だけの関係が嫌なら別の人を探す」と言われてしまう。2人は「感情抜き」の関係を確かめあう。マークは廊下に出てきたアレックスに「怒鳴ったり、手術室から追い出すのを止める」と言うが、次の瞬間同じ部屋から出てきたのはレクシーだった。失望したマークはその場を離れる。
部長室でデレクとオーウェンに「キャシーと寝た」と言うマークはそれぞれバスケットボールのおもちゃにシュートを放つがどれも外れる。ハードな復帰初日を終えたリチャードは部長室を訪れ、「意識下の手術に同意したのは間違った判断だったが、尿検査という屈辱だけでは今日を乗り切れなかった」とデレクに詫びる。リチャードのシュートは見事ゴールに命中した。
オーウェンはなんとかテディと友達になろうとし、ジョーの店に誘う。しかしアリゾナから釘を刺されていたテディはガールズナイトに参加すると断った。カリーやベイリー・メレディス・クリスティーナも参加したガールズナイト、場所は野球場だった。バッティングマシーンの前に立ったテディは見事ホームランを打った。

まずはリチャードの復帰戦おめでとう!
いきなりハーパー・エイブリーとはハードな日でした。彼を見ていると本当に「外科医は鮫」という前回の言葉が納得です。続きを読む

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2011年02月09日

「グレイズ・アナトミー6(15)時を超えた誓い」

リチャードは禁酒を初めて45日を迎え、依存症から徐々に回復しつつあった。リチャードの願いは復職、しかし理事会の承認は得られない、失望するリチャードにデレクは「一般外科のアテンディングとしてならポストを用意できる」と申し出るが、デレクの下で働くことなどリチャードには考えられなかった。部屋を出て行くリチャードをデレクは追いかけ、「僕の部下になりたくないのならここを去ることになるが、これっきりは良くない。今日は勉強会だから講演していってほしい」と求める。

講演の最初はミランダ・ベイリー、講演を聞くより実践をしたいと膝に紐を絡めて縫合の練習をしているクリスティーナにベイリーの投げつけたチョコが命中した。
03年ベイリーはインターンになって3日目を迎えていた。卵巣を摘出したアリシア・テイタムは発熱と腹痛に悩まされ、すでに7人の医師の診療を受けていた。レジデントよりも早く検査結果や処置を答える声の主は誰よりも小柄なベイリー、レジデントのベイローはベイリーに快く思っていなかった。
手術をしてみると胆石が多く、ベイローは「高カロリーな食生活のせい」と決めつける。しかしベイリーは「アリシアは菜食主義」と主張、アリシアの話や病歴をしっかりチェックしているベイリーをリチャードは褒めるが、ベイローは恥をかかされたと雑用を山ほどやらせる。
アリシアが再び右下腹部の痛みを訴えてERに運び込まれた。ベイリーは虫垂炎と診断し執刀医デビューすることになった。しかし虫垂炎ではなく、リチャードは「虫垂炎を間違えない医師は経験不足、誰でも通る道」と言ってくれるが、ベイリーは失敗を喜ぶベイローの顔色が気になって仕方がない。
アリシアはなかなか苦痛が和らがないでせいで薬を欲しがるようになってしまう。ベイローはついに精神科にコンサルを依頼して治療を終えようとする。ベイリーは考えられる病気の検査をするように強気に勧めると却下されてしまうが、リチャードが現れるとベイリーの意見を自分のものとして言われてしまった。
自分が考えたどの検査も陰性で、ベイリーはいろいろな文献をあたっていた。頭の中には虫垂炎の手術の時にリチャードから言われた「外科医は鮫、君もだ。小魚ではない」という言葉が駆け巡っていた。幼い頃から礼儀正しくと躾けられてきたベイリーにはどうしても鮫になることができずみじめな気持ちになってしまう。
そして数カ月後再びアリシアは入院する。長引いて一向によくならない病状にアリシアは疲弊していたが、話を聞いていたベイリーはアリシアの尿の色が濃くなっていることを気づき、レジデントの手術を阻止してしまう。手術を中止されたベイローはベイリーに怒鳴る。ベイリーはアリシアの病状を説明しポルフィリン症だと診断していた。何度アリシアの体を切っても患者との対話をおろそかにし、本当の病状に気づきもしなかったベイローの怠慢を指摘するうちにベイリーは気分が高まって怒鳴り声になってしまう。
ベイリーはリチャードから呼びつけられる。怒られると思ったベイリーにリチャードは「妥当と思われる時間、君は怯えた顔をしていなさい。そうすればベイローやその仲間が怒られていると思う」と言う。「良い外科医になる」と褒められたベイリーは笑顔を瞬時に隠してその言葉に聞き入る。

次の講演はカリー・トーレス。カリーはあがり症で出勤前に嘔吐してしまい、講演で症例を見せようとしてもアリゾナとの写真を出してしまうなどミスを連発。ようやくレジデントになって3年目の時に担当したサンダー・アトルーリーのことを話し出すが、メモを凝視しながら小声で話すためなかなか内容を聞き取ることができない。
エレベーターでの手術で失敗してしまったアレックスは良い症例を手に入れるためにカリーを呼んだ。しかしカリーはアレックスを「エレベーターで手術をやってのけた英雄」と勘違いしてしまい、アレックスも誤解を訂正せず逆に話に乗ってしまうのだった。
サンダーは内反足で歩くことさえできない状態だったが、自信家のカリーはサンダーに「歩くことができる」と言いきってしまう。リチャードは恵まれた環境で育ったカリーの傲慢だと考え、やり遂げるように厳しく言いつける。そして始まった手術は7時間を経過しサンダーの体が耐えられないため途中で中断を余儀なくされる。カリーはサンダーに「もう手術はできない」と言いに行くが、サンダーは僅かに足の指を動かしカリーに希望を託す。
一緒に担当したアレックスの助けを借りながらカリーの講演は続いていく。弱気になるカリーをアレックスが檄を飛ばし、リサーチと練習を重ねてついに再手術が始まった。しかしサンダーは心タンポナーデを起こしてしまう。カリーはアレックスにエレベーターでやったような処置を求めるが、アレックスは「やったことがない。エレベーターで手術したのはオマリーだ」と叫ぶ。カリーは「やったことがなくてもできる」と逆に檄を飛ばした。
何度も手術を分けて受けることでサンダーの足は見事に回復した。最後の手術の夜、カリーはアレックスと一夜を過ごしてお祝いをする。そしてサンダーは7歳以来初めて立って歩いた。

最後の講演はリチャード・ウェーバー。自分がシアトル・グレイスのレジデントだった頃の話を始める。82年まだ黒人差別や女性蔑視の風潮が強かった頃、リチャードとエリス・グレイはレジデントだった。リチャードは言う、「忘れがちだが同僚からも多くを学ぶ。見渡せ、この中に人生の影響を与える人物がいる」と。
ハーパー・エイブリー賞に2度も輝く名医となるエリス・グレイもその頃は「お嬢さん」「看護師」と軽んじられる存在だった。ヘルニアの治療で入院したフィリップが突然心停止を起こしエリスは見事蘇生させるが原因は不明、リチャードと共に原因を突き止めることになった。そしてその頃すでにリチャードとエリスの不倫関係は始まっていた。
様々な検査の結果、ある疑いが強まる。2人は恋人に病室を出て行ってもらいフィリップに「GRIDではないか」と疑問をぶつけてみる。AIDSは当時GRIDと呼ばれ、ゲイ特有の未知の病気と言われていた。フィリップはその疑いに激怒する。
月日が経ち、フィリップが「誤診ではない、僕はAIDS」と助けを求めて来た。カポジ肉腫の症状が現れ手術が必要だが、グレイシー医師は「彼には見込みがない」と治療から手を引こうとする。自分が周囲から恐れられていることをフィリップは感じていた。「ゲイを隠すことすらできない。僕は除け者、でも偽りの人生を歩んできたのだから怨むことはできない」と涙し人生に絶望するフィリップに、リチャードは「明日治療法が見つかるかもしれない」と手術を勧める。
感染経路がわからないAIDS患者の手術、リチャードは「偽りの人生なのは僕たちも同じ。終わりにしないと」と言うが、エリスは「いいえ、結婚生活こそ偽り」と答える。そして「娘メレディスのためにもエリスは危険な手術を控えるべき」と考えるリチャードにエリスは「私は子供を産んだだけで、無能ということにはならない。例えみんながそれを望んでいたとしても」と言い手術室に入って行く。
手術から8カ月後再びフィリップは入院、リチャードは傲慢だった自分の考えを反省するようになる。再入院から1週間後フィリップはリチャードとエリスに手を繋がれ死を迎えた。
メディカルスクールを出る時に誓った言葉、道を誤ってしまったリチャードはみんなの前で改めて誓いの言葉を口にする。リチャードの講演はその場の医師たちの胸を打った。デレクは「仕事のオファーはまだ生きている」と告げた。
「今にわかる」と呟きながらリチャードはフィリップが亡くなった夜のことを思い返していた。酒が飲めなかったリチャードにエリスは「大人らしい振る舞いを」と酒を勧める。リチャードは結婚を希望するエリスに離婚できない旨を伝えると、エリスは「今にわかる」と告げる。リチャードはその日、酒を覚えた。

今回は異色のエピソード。第6シーズンになって毛色の変わったエピが出てくるようになりましたね。
なんか最後のリチャードの誓いの言葉にグっときてしまいました。続きを読む

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