ニガニシという名の小さな貝はその名の通り食べると苦いのですが、これがビールの苦みと合って旨いのです。
日本酒や焼酎にももちろん合います。
この貝にはイボニシなんて別名もありますが、これまた名前の通りでニシ貝にイボイボをたくさん付けたような見た目です。
魚屋では単にニシ貝の名前で売られていたり、その他の地方名で売られていたりもしますが、小さなほら貝の様な形でイボイボだらけなのが特徴ですからもしも見かけたら買って食べてみましょう。

苦いと聞いて遠慮がちなお客に、「最初は少し苦いんだけどそれがおいしいから」 と強引にお勧めすると翌日「昨日の貝はもうないの?」 とまた買いに来たりします。
独特の甘みと磯の香りの後に少し遅れて苦みがやってくるのですが、この苦みが癖になるのです。
ニガニシ

ニガニシの身
茹で方は簡単です。 この貝は砂に潜る貝ではないので砂抜きの必要はありませんし、食べるときに砂がじゃりじゃりすることもありません。

鍋に少し塩辛いくらいの塩水(海水と同じ程度の濃度ですが、適当で良いです)を作り、その中にニガニシ貝を入れてコンロの上に置き、しばらくしてから加熱を始めます。 
海水と同じくらいの濃度の塩水の中で放置されると貝が油断して引っ込む力を抜いたり少し顔を出したりしますから食べるときに抜きやすくなります。
熱湯に貝を放り込むのは良くないです。 こうすると熱さに驚いて貝が力一杯引っ込んだ状態で茹で上がるので、食べるときに抜きにくくなります。

小さな貝なので、鍋の湯が沸騰したらもう煮えていますから火を止めてください。そのまま約1分おいてザルに打ち上げると出来上がりです。 加熱しすぎると固くなります。
温かいうちに食べるとしっぽまで簡単に抜けますが、冷めると少し硬くなるのでしっぽが少し抜けにくくなります。

この手の小さな貝類は漁師が毎日採るものではないので見かけた時に買わないと、なかなか店頭に並ばないです。 私の感じたことですが、海が荒れて魚の水揚げが少ない日が続くとニガニシのような小さな貝が市場に並ぶ機会が増えるように思えます。 海が荒れているので船を出さずに貝を採っているのでしょうか。