今年も大半を外地で暮らし、そろそろ年の瀬も迫ってまいりました。振り返ると、この寅年は激動の年だったと言えます。
グローバルに見れば、金融問題や為替に絡む世界各地での動きに翻弄され、日本 アジア 中東アフリカ ヨーロッパ インドなどでそれらの事柄をいやと言うほど影響を受け、経済や金融というものが世界の環境に与える力は絶大であると実感させられました。
それらを振り返りつつ、今こそ経済問題や領土問題にも関連した各国が果たすべき未来社会への環境保持改善を含めた大きな舵取りを実現させなければならないと考えます。
一部に前にアップした写真もありますが、今年の回顧なのでお許しください。

今年は人間の『エゴ』が、世界の『エコ』を脅かせていることに注目すべきです。
下の写真は前に紹介したタイでの政争のその後を表しています。

(10月頃のアーカイブに中国関連のものや、その他興味深い記事があり、是非見てください)



サイアムの焼け跡と映画看板



5月19日に起きた多発放火現場は、30か所以上に及び、上下の写真はその5月と現在を表している。
上はバンコック一番の繁華街だったサイアム駅前の焼かれたシアタービルのもので、下が7か月後の現況だ。

IMG_0033サイアム駅前


シアタービル他いくつものビルが焼け落ちたが、7か月経ち、ようやくさら地になり、新しいビルが建てられようとしているが復興は進んでいない。

一方、そこから数百メートル離れたラジャダムソン交差点では、クリスマス時で、大勢のサンタクロースがパレードをしていると思えば、それは赤シャツ隊の大規模なデモだった。






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この写真は高架鉄道BTSがラジャダムソンを通過した際の数秒間で走る車両から撮ったが、ピンボケである。
最初、歩行者天国で、周辺の商業施設によるクリスマスセールの一環でサンタがパフォーマンスを行っているのかと勘違いをしたが、クリスマス前の最後の日曜日なのに、バンコック市内のデパートやホテルは閑古鳥が啼く有様だった。
自動車関連で工業関係が好況を見せているが、観光や流通業の落ち込みはまだ続いていて、暗い影を投げかけている。

四姑娘長坪溝kara


大河揚子江(長江)源流域の雪山四姑娘山主峰だが、この山の周辺で大規模な鉱業の乱開発が懸念される


世界が深刻な不況や金融問題を抱える中、発展を続ける国があり、中国のそれは目覚ましいとさえいえる。
COP10での会議でも、今頃、京都議定書の延長などと各国が利害をめぐり、しのぎを削るなか、最大のCO2排出国である米国と中国が実質批准していない条約に何の価値もなく、殊に中国は今や、世界2位のGDPを誇り、大国なのに、日本にODAを要求するし、資源は独り占めして、レアアース等を尖閣問題などの報復処置として輸出を制限し、世界の工場の位置に甘んじられず、強引な政策で、先進技術を盗んでいく。

これに対し、日本を始め各国政府は無策に等しく、手をこまねいているだけだ。
ルールを無視した政策を続ける以上、対抗措置を考えるのは当たり前で、これは、政府だけの問題でなく、民間の企業や財界が長い展望で考えた事業進出や、輸出入を考えるべきである。

下の写真は、現代中国が直面した経済発展に伴い、格差が生じ、共産党一党支配に亀裂は許されず、なりふり構わず、お金を生み出し、雇用や人心の把握が、国家の存亡と考えているので、四川のヒマラヤ山脈東端の僻地で、行われている、震災復興に名を借りた、言わば、ない袖を振る、経済政策の一端をにじませている。



小金具共産党スローガン



ここに書かれたスローガンは、震災復興の為、新しい未来を切り開くため共産党や検察や地方政府が強い法規で後押しをして、汚職のない、発展を遂げようとの内容だが、この小金県はさほど、震災の影響はなく、復興事業とは名ばかりの環境破壊も厭わず、鉱業を発展させ、あわよくばレアアース等を見つけ様との魂胆が丸見えで、現実に、中国で出現している1000億長者の鉱業従事者は不動産成金に次ぐ位置にいるという。
まして、復興が急がれた北川県とは、ほど遠く、そこに達する巴郎山の峠道はもう2年近く、不通となっていた。

周辺の町は時ならぬ、建築ブームや鉱山労務者の移住で、空前の賑わいを見せていて、ここが、チベットに近い、ヒマラヤ山系の高山の麓とは思えない活況を呈している。


日隆の鉱夫の住むコンド



写真は鉱山従事者の住む新しい宿舎であり、ここに500キロも離れた震災被害者が暮らしているとは考えられず、この建物はその象徴的なものだ。
もとより、中国の経済は今、不動産バブルが振り回していて、ここには大きなカラクリがあり、土地を所有できないので、借りた土地をコンクリートで固めた大きなコンドミニアムを作るのだから、ここに多くの鉱工業が入り込む余地があり、四川の山を掘り、石灰岩の山はセメントや山砂利を生み出し捨てるものがなく、もし、そこに希少鉱物があれば万歳三唱だし、鉱物が出なくとも、不動産の内需を拡大させれば経済は右肩上がりになる。
この計算が不動産バブルを煽り立て、ヒマラヤ山中にリゾートコンドを開発してまで、バブルを煽り立て続けるのだ。




エジプト・砂漠をラクダで行く


ここはエジプトのギザのピラミッドに近い砂漠地帯で、地元の人はここがサハラ砂漠の東端だという。
確かに、ここから西の大西洋まで、アフリカ大陸の北部をサハラが占めていて、東には世界の石油を牛耳るネフド砂漠を始め、アラビア半島の砂漠地帯が続き、ここエジプトはその砂漠地帯の真ん中に位置している。

石油が出る場所もあれば、熱砂と飢えに苦しむ国もある地域で紛争も絶えないが、ここに等しくもたらされたものは砂漠と太陽だ。

そこに目をつけたのが中国、資源が埋蔵された可能性もあるが、今そこに確実にあるのが、太陽光なのだ。

これに乗じ、外交を通じ食指を伸ばし、惜しみない援助をしているのが中国である。
このアフリカから中東に伸びた砂の大地は貧富に関わらず、太陽の恵みがあり、世界の 『サンベルト』 と呼ばれた地域で、ある学者の試算によるとここに太陽光パネルを敷きつめると、全世界の電力消費量をたったの6時間で、一年分創出できる計算だそうで、これは、机上の空論という人もいるかもしれないが、中国はボツアナ、ジンバブエなどのアフリカ南部に鉱工業の起点を展開させる一方で、サハラ近隣の石油が出ない貧しい国々に歩み寄り、有り余った資金を投入しているとのニュースを聞いた。


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久しぶりに訪れた花の都 パリ、世界でも環境(住宅や文化遺産)には厳しい政策を掲げる国だが、かって宗主国だった地中海の対岸国から、中国資本の電力供給会社を経て、その太陽光を買う日が来るのかと考えたりする。


IMG_7703ナイル悠久

ナイル悠久の大河は5000年の文化と繁栄を今もエジプトに残している

ここで世界の文明の衰退を考えると古代ローマやエジプトを除き、古代の知恵が今も生きている文明は少なく、それが続いた地域の特徴はやはり、水利に影響された面が多大にあり、多くの古代文明は大河の下で栄えてきた。
カイロの現在の隆盛ぶりは、支配者が変わり、幾多の戦いを経て、今なお堅調に保たれているのは、世界一の大河ナイルに負うもの大きい。

ルーベンゾリの氷河がビクトリア湖にそそぎ、砂漠地帯でも枯れることなく時には河口のデルタで洪水を繰り返し、それが肥沃な土壌を産み、5000年の文化を支えて来たと言って過言でない、と、この地を訪れる度に考えるのだ。

中国は、治水や灌漑等で何度も失敗を繰り返し、黄砂や、黄河の汚染などで日本を含む、近隣諸国に公害の種を捲いていて、京都議定書にも途上国として、免罪符を得て、実質は批准せず、日本にODAを求め、何か事が生じる度強硬な対抗措置を打ち出してくる、まるでならず者国家の様相を呈している。
世界が一体となるべき重大問題にアメリカと中国がそっぽを向いていたら、解決にはほど遠く、隣人として協調は大切だが、今や大国としての自覚と責任を果たす、きちんとした外交のルールを作り上げることが、広義での環境保全にも繋がる道だと信じている。


10年チョーベーラ子育て


難しい話はここまでで、寅年の終わりに因み、今年撮ったインドの虎で 年のしめくくりにしたい。
このメス虎 は生まれた時から、見てはいたが、殊に過去6年間は毎回姿を見てきた個体でチョーベーラのメスだ。 王者B2とチャッカルダハラとの間に生まれ、稀に見る美しい虎で、私は彼女をミスバンディブと呼んできた。
過去に、父親王者B2に犯され、そのライバル牙欠けにも愛されたメスは、昨年から森に帰って来た兄弟虎、王子ニューメールに守られ、子供を産み、育てていたのだ。
前回撮影した時は、後肢に大きな怪我をして、健気に子育てをしていたが、その後森は雨期で閉鎖され、先月再開されたが、誰もこの虎をみておらず、行方不明、死亡が推定される。
子を持ち、王子ニューメールとやっと掴んだ幸せだったのに、悔やまれる。 冥福を祈りたい。



GP0G0218♂♀吠える前


昨年3~4月ニューメール(前)とチョーベーラ(後)のハネムーン時の写真で、この頃がこのメス虎の幸せの絶頂期だった様に思う。



GP0G0051 のコピー



一方明るいニュースはこれも今年2月にミルチャヘニの草原で見た6か月程の小虎達で、こちらは順調に育っているとの情報があった。

それに、この母親が前に産んでミルチャヘニに定着したオスが、母虎の妹にあたるバンベイのメスとの恋が実り、現在バンベイが子育て中とのニュースも入っている。