「なぜ、スタジアムに足を運ぶのか?」と問われた際、大多数の人は「試合を観るため」と答えるだろう。だが、スタジアムでの楽しみ方は、試合観戦だけではない。例えば、各ホームチームが主催するイベントを楽しみにしている人も少なくないはずだ。今年はDAZNの後押しもあり、有名アーティストがスタジアムで歌を披露すれば、クロスバーにボールを当てて賞金を獲得するゲームまで開始した。
 また、別の楽しみ方として「スタジアムグルメ」も、その一つに含まれるのではないだろうか。各スタジアムで販売されるスタグルは、全てのスタジアムで一緒というわけでは無い。チームの色があれば、その地域に馴染みの深い食材を楽しむことができるのだ。筆者も、アウェイに行った際は、殆どと言って良いほどスタグルを堪能している。
 今回、「スタグルについて書いて欲しい」という依頼を受け、筆者が食べて美味しかったスタジアムグルメを紹介していこうと思う。しかし、ただランキング形式で発表してもつまらない。そこで、私が考える、スタグルとクラブや地域の関係性や役割を述べながら、紹介していく。


~地方クラブとスタグル~

 地方アウェイの楽しみとして、スタグルは絶対に欠かすことはできない。なぜならば、その土地特有の作物が味わえるからである。これは都心近くに籍を置くクラブにとって、マネのすることができない。実際「川崎の名産は?」と聞かれても答えに困ってしまうだろう。フロンターレの目玉となるスタグルは「ちゃんこ鍋」なのだが、気温が30度を越える夏の日になると、ちゃんこには手が出せない。そう考えると、「川崎と言えばコレ」といったスタグルが思い浮かばないのだ。これは、FC東京、柏レイソル、横浜Fマリノス、浦和レッズのホームでも言えることで有り、この辺のサポーターは、近くのコンビニで買ってきた商品をスタジアムで食べているのが殆どだと私は思う。
 話しが横道の反れてしまったが、ここから地方クラブの名産品を使ったスタグルを見ていくとしよう。

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▲ジュビロ磐田 シラス丼 600円

 まずは、ジュビロ磐田のホームスタジアムで食べられる「シラス丼」だ。磐田市の福田漁港で獲れる新鮮な「シラス」を使用した丼飯である。これがすごく美味しかった。実際、福田付近では沢山のシラスを扱う店も多く存在するらしい。それも、シラスの水揚げ量が国内トップクラスと言うのだから、これは「名産」と言えるだろう。パッケージもジュビロのチームカラーである、サックスブルーが使われていて、お洒落なのも特徴だ。

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▲浜松餃子 300円

    また、ジュビロのホームタウンでもある、浜松の「焼き餃子」も絶品だった。やはり、浜松と言えば餃子である。その餃子が5つ入っていて300円(2017年時の値段)という安さで頂けるのだから驚いた。一つ一つしっかり焼いてあり、モチッとした皮の食感に加え、中から溢れる肉汁が止まらない。さすが、2014~16年の3年間で餃子の消費量がナンバーワンだったのが十分に分かる。

 このようにして、ホームタウン馴染みの有名な料理を食べられるのも大きな魅力である。
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友人が撮影
▲ヴァンフォーレ甲府 ぶどうジュース 500円

     他にも、甲府で頂いた「ぶどうジュース」もそうだ。山梨県の名産品である、ぶどう丸々使っており、赤と白の2種類が味わえる。500円するが、リユースカップを返却すると100円が返ってくる仕組みになっているため、地球だけでなくお財布にも優しい。刺激が欲しい人は、赤ワインを飲んでみるのもいかがだろうか。

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▲サンフレッチェ広島 瀬戸内レモンスムージー 500円

 今年、広島でいただいた「瀬戸内レモンスムージー」も夏にぴったりの一杯だった。実は、レモンの生産量で、広島が全国トップだということを皆さんはご存じだろうか。
 広島県の公式ホームページによると、全国生産量の63%が広島なのだという。温暖で、雨の少ない瀬戸内の気候が、柑橘類を育てる環境に適しているため、このようにトップシェアを持続できるのである。
 全国ナンバーワンのレモンはやはり格別だった。筆者自身、あまりレモンは得意では無いのだが、広島のレモンは苦みが無く、ほどよい酸味に加え甘さがあってとても美味しかった。騙されたと思って飲んでみて正解だったと感じる。

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▲名古屋グランパス 知多牛チーズバーガー  700円 

 続いて名古屋のスタグル。愛知県の知多半島で育てられた、知多牛の肉を使った「知多牛バーガー」が、名古屋のスタグルの中で一番美味しいと感じた。名古屋といえば「味噌カツ」のイメージが強い人が多いはず。もちろん味噌カツも頂いた。これもかなり美味しかったが、知多牛バーガーのインパクトが、筆者的には印象に残った。
 肉厚なビーフパティと、トマトやタマネギなどのみずみずしい野菜と共に頂く。一口目を食べた瞬間に、これまで食べてきたハンバーガーの概念が覆されるほどの美味しさであった。

 他にも、仙台にいけば「牛タン」を食べることができるし、セレッソやガンバのスタジアムに行けば、「たこ焼き」も頂ける。このようにして、地域の食材を味わいながら、何が名産なのかを直接知ることができるのだ。これは、地域のプロモーションにもなると考えられる。
 恐らく、磐田市と言われても、サッカーに興味が無い人にとっては「静岡県にある地域」と直ぐには出てこないであろう。そのような地域をもっと多くの人に知って貰うため、名産品を使った広報活動は大事だと感じた。スタグルは、サッカーを通じて、地方のことをより深く知って貰う大切な役割を果たしていることが分かる。


~関東でも味わえる絶品スタグル~

 ここまで地方を題材にして取り上げてきたが、「関東近郊でのスタグルを知りたい」という人も多いはずだ。実際、地方>関東といった感じで、それらしい名物はなかなか味わえない。主にラーメンが有名だったりするが、どうしても物足りなさにかける。
 そこで、筆者がオススメしたいのは「湘南ベルマーレのスタグル」だ。

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▲湘南ベルマーレ ホイップフレンチ(画像左) 450円
焼きしゃぶ牛丼(画像右) 750円

 湘南の海付近には、お洒落で美味しいお店が多い。そのような有名店舗がキッチンカーを出して、販売してくれるのだ。湘南のスタグルの美味しさは関東トップクラス。沢山のキッチンカーが並ぶ姿は、圧巻であり、どの店にも行列が絶えない。
 筆者が特に好きなのは、画像の二つだ。「ぴぃちゃんち」さんの「ベルマーレフレンチ」と、「いちばん」さんの「焼きしゃぶ牛丼」だ。正直、スタグル界で上位に入るほど美味しいと言っても過言ではない。BMWスタジアムに行く際は、毎度この2つ楽しみにしているぐらい、筆者が愛して止まないスタグルだ。
 ベルマーレフレンチは甘党の人にお勧め。注文を受けてから鉄板で調理を開始するため、できたての美味しいフレンチトーストが食べられる。筆者はベーシックな「ホイップフレンチ」を好むが、黒蜜をかけたり、キャラメルシナモンといったメニューもある。試合前に幸せな気分を味わうことが出来る。
 また、焼きしゃぶ牛丼も至極の一杯である。味付けは「湘南ゴールドポン酢」という調味料を使用。恐らく、「湘南ゴールド」という品種のレモンを使った柑橘系調味料だと思われる。酸味が効いた焼きしゃぶとご飯が抜群に合い、いくらでも食べられる。

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友人が撮影
▲ジェフユナイテッド千葉 ソーセージ盛り 600円

 お待たせ真打ち登場。酒飲みの味方。ジェフのスタジアムで頂ける「喜作」の「ソーセージ盛り」だ。タッパーを持っていれば、店の人が、タッパーいっぱいにソーセージを詰めてくれる。さらに、ケチャップとマスタードは自分で好きな量かけられるため、自分好みの味で楽しめるのも利点だ。ちなみに、ソーセージを片手にチューハイを持っているのは筆者である。合法であるから故、浮かれてる部分は目を瞑っていただきたい。
 そんな事はさておき、「喜作のソーセージ」は、お酒が無限に進む悪魔のようなスタグルである。さらにアウェイチームのサポーターには、多めに入れてくれるというのだから、かなり良心的だ。だが脂っこいため、食べ過ぎると胃がもたれてしまうので要注意。

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▲鹿島アントラーズ モツ煮 500円

 最後は、なんといっても鹿島のスタグルだ。鹿島といえばモツ煮。これもお酒が進む一杯である。鹿島は、ホーム側にいけば「ローストビーフ重」「ハラミ飯」「メロンパン」などが食べられるが、アウェイサポーターはホーム側へ入れない構造になっている。そのため、鹿島サポの友人や、メイン、バックスタンドで観戦する味方のサポーターに、フェンスの下からスタグルを渡してもらう「密輸」という行為をしなえれば食べられない。
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友人が撮影
(密輸と言われているが、実際のところは合法であり、なんの罪にもならないのでご安心ください。)
 だが、モツ煮はどのスタンドに座っていても食べることができる。鹿島アントラーズのホームページによると、約22の店がモツに関連しているスタグルを販売している。国内唯一の加熱調理が許されているスタジアムのため、出来たてのモツ煮が頂けるのだ。大きくてプリップリのモツと、沢山の野菜が織り成すハーモニー。一度は味わうべきである。

 このように、関東に籍を置くクラブのスタグルもかなり美味しい。自分の好きなスタグルを新たに探すのも、これからの楽しみとなるのではないだろうか。


まとめ

 長々とスタグルについて語ってきたが、筆者が言いたいのは「スタグルは偉大」ということだ。「腹が減っては戦は出来ぬ」と言うが、まさにその通りであり、空腹状態だと声量が弱まってしまう。そこで、美味しいスタグルを食べて試合に備えようということだ。
 それだけでなく、スタグルが有る場所には笑顔が絶えないはずだ。販売する人も、それを購入して食べる人もみんな常に笑顔である。さらに言えば、味方だけでは無く相手チームのサポーターとも「美味しさ」や「笑顔」を共有できる。どれだけ、緊張感に包まれている試合前でも、スタグルを取り囲むあの空間だけは、安心できる雰囲気が広がっている。そう思うと「スタグル」というのは素晴らしいアイテムだと筆者は思う。
 地域の名産も知れて、笑顔が広がる。これが筆者の考える、スタグルの役割だ。皆さんも、スタグルにお金を使ってみてはどうだろうか?






では、

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