始めに

  Jリーグが終わり1週間が経過した。週末に試合が無い日々に慣れていくのには、まだまだ時間がかかりそうな気がする。そのほとぼりが冷めないうちに、今シーズンの総括をしていくのだが、筆者には人を笑わせるような文才が無いので、ただ淡々と語っていこうと思う。
 

今シーズンの結果

 まずは、今シーズンの成績から見ていこう。
リーグ戦 4位 勝ち点60 16勝12分6敗 57得点34失点
ルヴァンカップ 優勝
天皇杯 ベスト16敗退
ACL グループステージ敗退 2勝2分2敗
ゼロックススーパーカップ 優勝

 と言った風に「4冠獲得」を宣言していたことを思い出すと、基本的には残念な結果となってしまった。それでも唯一救いだったのが、ルヴァンカップの優勝だろう。これまでカップ戦での弱さを露呈し続けていたが、5度目の挑戦にして初の栄光に輝いた。筆者としては、ルヴァンが獲れただけでもかなり満足しているが、皆さんはどうだろうか。


上々な出足?
 
 そもそも、今シーズンの期待値は昨年以上にあったと思える。昨年シーズンに活躍した主力が殆ど残留し、守田英正や田中碧など将来性豊かな若手に加え、大型補強を敢行した。
 そして迎えたゼロックススーパーカップで、新加入のレアンドロ・ダミアンが挨拶がわりのスーパーゴールを決めて見事優勝。この結果にサポーターの胸は高まったはずだ。

 筆者も「アカン、今年も優勝してまう!」なんて浮かれており「大フロンターレ時代が訪れる」なんて思っていたが、現実はそんなに甘くはなかった。
 試合を進めて行く度にチームとしての課題が浮き彫りになっていく。これを解決せずに、選手の質でカバーし続けた結果、ホーム最終節でチャンピオンチームに化けの皮を剥がせれ、「大フロンターレ時代」は終焉となった。

 では、その課題とは一体どこにあったのか?これからそれを語っていく。


成長する周りと、意固地になる我々

 昨シーズンまでのフロンターレは「ボールを持たせれば日本一」の称号を手にしていた。フロンターレの試合を見ても、実況、解説は「このチームはボールを持てば…」というのがお決まりのコメントであった。
 また、守備の面では素早いトランジションから相手がもたつく合間にボールを奪いきって2次攻撃に繋げていく。昨年、札幌に7-0で快勝した試合が、まさしく「鬼木フロンターレ」であった。「今年もこの調子で前から奪って、攻撃祭りじゃ!」というテンションで臨んだ開幕戦だったが、いきなり雲行きが怪しくなる。
 これまで「ファストブレイク」と呼ばれる「奪ってから早く攻撃する」を信仰していたFC東京が、しっかりと後ろから繋ぐようになったのだ。

 今思えばこれが全ての始まりだったと思う。ボールを保持する相手に前から突っ込み、ギャップが生まれて、そのスペースを使われる。今までなら、奪えた所でも、相手が上手くなっているため簡単にいなされてしまう。周りの上手さによって、気がつけば「ボールを持てれば日本一」という称号が日に日に薄れてしまったのだ。
 フットボールラボのデータによると、

 フロンターレの昨年の平均支配率は、57.6%とリーグ2位だった。だが、今年は54.1%と低下。これはリーグで5番目に多い数字であった。
 
 このことから、ボールを持つことに長けたチームが増えていることが想定できる。これだけボールを持てるチームが追いとなると、今までフロンターレの〔攻撃→守備〕〔守備〕のプレー原則であった「ネガトラで即時奪回」、「前から奪いに行く」の効果が無くなってしまったのだ。
 この部分を「まぁ、なんとかなるっしょ」という感覚で改善しない日々が続いてしまうこととなる。

 そして、月日が経つ内にそのツケは確実に回ってきていた。今シーズン優勝したマリノスを始めとし、神戸、鳥栖などのGKにボールを触らせながらビルドアップをするような相手には、かなり苦戦を強いられた。
 フィールドプレイヤーは常に10vs10の構図であるが、GKもビルドアップに参加すれば10vs11人の数敵不利な局面を作られる。かと言って、自分たちのGKに「同数にしたいから、お前はFWのマークに行けよな」なんて無茶なことは言えない。そんな状況下に置かれても尚、我が軍は「今日も元気にハイプレス!」を貫いてしまったことで、盤面をひっくり返され、ひたすら押し込まれ続ける展開を余儀なくされた。





 だが、ここで不思議な点が1つある。今シーズンJ2から昇格し、GKがボールに触れる回数がかなり多い大分相手にはダブルを達成したのだ。今思い返して見れば夏場のホームゲームは圧巻だったように思える。
 序盤は、前から奪いに行く動きを見せるも、GK高木を中心としたビルドアップに振り回される時間が続いた。そんな中迎えた前半の飲水タイムで奪う位置を途中で低く設定。その結果、相手の疑似カウンターは影を潜め、後半開始早々に齋藤学のゴールで先制に成功したのだった。

 
 今思えば、何故この試合で得た教訓を他の試合でも活かそうとしなかったのかが甚だ疑問である。ブロックを敷いて守ることも出来るのだから、そこは続けても良いと感じる。そして、それを裏付ける別のデータがある。
 
 これは、第9節の神戸戦でのデータだ。2016年以降、ポゼッションが50%下回った試合の方が強いことが一目瞭然だ。
 ちなみに、この試合以降で

支配率が50%を下回ったのは7試合。勝敗は5勝1分1敗(H大分、H磐田、H広島、A鹿島、A札幌で勝利。引き分けはH名古屋)

 で、ホームで敗れた神戸戦以外は負けが無い。今思えば、その試合も前から奪いに行き、背中を取られて先制点を許しているし、GKを含んだビルドアップに苦戦をしていた。そう考えれば、前から行くのでは無く、フラットに4-4-2を組みながらブロックを築く方が向いているのではないだろうか。
 「ボールを保持してナンボ」のチームではあるが、相手も上手くなっているのも事実。意固地にならず、柔軟な対応をしていくのが、今後を勝ち抜くためのヒントになりそうだ。


決まらない編成と右サイドバック

 今シーズンのフロンターレを語る上で欠かせないのが、「右サイドバックを誰がやるのか問題」だ。

ちなみに今シーズンの編成はコチラ
#0349

 ベースフォーメーションは4-2-3-1か4-4-2。シーズン序盤は2トップを試みるも、結局は4-2-3-1で落ち着いた。
 中盤は基本的には主力+バックアップがいるような形。これはこれでバランスが取れているような気がする。だが問題は右サイドバックだ。画像を見て分かる通り、今シーズンは6人の選手が右サイドバックに挑戦した。

 エウシーニョの後釜として加入したマギーニョは、守備での粗が目立ち序盤からメンバー外を余儀なくされ、そのマギーニョと同じく今シーズンからプレーしている馬渡は、相次ぐ怪我の影響でスタメンに定着できなかった。また、左サイドバックを主戦場とするノボリと車屋も右サイドバックにトライ。だが、内側を切られると何も出来なくなってしまうのが痛かった。フロサポ界隈で「車屋とノボリ、どっちが右SBの方が良い!?」という議論も出ていたが、最終的には「2人とも左の方が良いよね」という結論に至った。
 その結果、本職がボランチの守田が右サイドバックにコンバート。安定面やクロスの精度、内側に入る動きなど見ても彼が一番適任のように思えるが、オープンスペースで勝負するようなサイドアタッカーと対峙すると分が悪い。また、本人自身はサイドバックでは無くボランチで勝負したいはずだ。ここをどうコントロールするかが、来年度の課題だ。筆者としては、本職右サイドバックを連れてきて欲しいところである。

 そして、編成面の話に移る。この1年は、シーズンを通して、選手の起用法も曖昧だったと感じる。コンディションの悪い家長などを使い続けるなど、昨年と同じメンバーを起用。そのため、変化の色は見られなかった。アドリブ重視の攻撃であるため、新加入が慣れるのに時間がかかるのだ。そのため、顔なじみの選手たちに固執していたのだと思う。来季はこの編成という面でも変化が必要になるだろう。



まとめ

 上記に挙げた、戦術面やメンバー編成をシーズン頭から有耶無耶にし続けた結果、ホーム最終節で、見事丸裸にされてしまった。試合後のレビューでは、「このままではマズい」ということを、田中碧の言葉を添えて書いた。



 時代は常に変化し、自分たちだけでは無く、他のクラブも日に日に成長しているのだ。
 例えば、昨年までガチガチのカウンターサッカーだった広島が、システムを3-4-2-1に変更し、ボールを動かしながら戦うようになったり、マリノスがシティ式のポジショナルプレーで頂点に立った。
 また、大分が疑似カウンターでJ1に驚愕をもたらせば、ロティーナが率いるセレッソは、攻撃では無く、守備面でのポジショナルプレーをチームに植え付けリーグ最少失点に輝いた。
 語れば語る程、ライバルたちは上達しているのが分かる。そんな中で足踏みをしている場合では無い。僕らも次の一歩にトライするべきなのだ。

 筆者の好きな某声優ユニットの歌に
 迷っても、途切れても、何度でも歩き出せる、終わりは始まり
 TryAgainーTrySail
 という歌詞がある。大フロンターレ時代が終わり、連覇も途切れた。じゃあ次のステップに繋げてもいいじゃないのか?




データ引用元
Optajiro

フットボールラボ







では、

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