前節、大分トリニータに0-1で敗れた川崎F。これにより、2年振りのリーグ制覇は今節へと持ち越しになった。
 ホームで優勝を決める可能性があるというのはポジティブに捉えるべき点だが、前節の試合で一発退場となったキャプテンの谷口はこの試合出場停止。さらに連戦続きによる疲労など、不安材料はいくつかある。そんな中、自分たちのホームスタジアムで自力で優勝を決められるかが注目される。

 対するは、現在2位に着けるガンバ大阪だ。前節引き分け以下で優勝の逃す厳しい条件だったものの、浦和相手に2-1で逆転勝利を収めた。それでも、残り試合全て勝たない限り優勝の可能性が無いという苦しい状況は続く。一縷の望みを繋ぐべく、首位相手に勝利して可能性を繋げておきたいところだ。

 そんな首位vs2位の直接対決。この試合は、引き分け以上で川崎Fの優勝が決まる。果たしてどうなるか。

 
 前回対戦は8月上旬。ガンバのペースで試合が進む中、大島僚太の痛烈な一撃で川崎Fが先制に成功。その1点を最後まで守り切り、宮本監督が率いるガンバ大阪から初白星をあげた。




前節のG大阪

#0931

  現在2位に着けるガンバ大阪は、浦和レッズのホームに乗り込んでの一戦。この試合に勝たなければ川崎Fの優勝が決まる大事な試合となったが、前半に小野瀬が負傷。いきなりキーマンを失う展開となった。それでもセットプレーからチャンスを作る。前半40分に昌子が二アサイドでヘディングシュート。しかしボールはファーポストに当たりゴールならず。前半を0-0で折り返す。

 後半は一転し浦和のペース。開始2分には相手のパスミスを拾ったレオナルドのパスを長澤がシュートを放つもクロスバーに直撃。さらに同11分にはレオナルドの狙いすましたシュートはポストをかすめてゴールならず。
 それでも迎えた後半17分。コーナーキックのサインプレーから山中がクロス。ファーサイドでフリーになっていたトーマス・デンの折り返しを槙野が押し込み浦和が先制点をあげる。
 このままでは首位川崎Fの優勝となる中、ガンバも反撃に出る。失点からわずか4分後には、ゴール前の混戦を宇佐美が冷静に決めて直ぐさま同点とする。そして後半36分、山本悠樹のコーナーキックを高尾が合わせて逆転。高尾の嬉しいJ1初ゴール最後まで守り切ったガンバが勝利。次節は川崎Fとの直接対決となる。


G大阪の注目選手

GK 1東口順昭

 ガンバ大阪の絶対的守護神は今シーズンも健在。1対1をしっかりと止める気迫あるセービングと勇気ある飛び出しや、ハイボールの処理で今季も多くのピンチを救ってきた。
 今シーズンはリーグで4番目に少ない失点数を誇るガンバだが、東口のセービングポイントはJ1トップ。彼の力でどれだけのピンチを凌いでいるかは、このデータが裏付けている。
 権田などの海外組を除き、Jリーグでプレーしている日本人GKの中で一番上手く安定感があるのは彼だと思う。そんな東口が守るゴールマウスをどうこじ開けるかは見物と言えそうだ。
 

MF 29山本悠樹

 今シーズン関西学院大学から加入したゲームメーカー。本来はトップ下の選手だったが、大学時代にボランチへコンバートされた。そして、今シーズンはアウェイ仙台戦で初先発を果たすといきなりゴールをマーク。アンカーの位置で上手くボールを捌き、チームの攻撃を牽引していた。
 ボールを扱う技術であったり、味方に付けるパスセンスは遠藤保仁を彷彿とさせるような力を持っている。彼のパスから始まるスピーディーな攻撃には気をつけたいところだ。
  

FW 33宇佐美貴史

  ガンバが誇る至宝であり絶対的エース。今シーズンも6ゴールとチームトップタイとなるゴール数を記録。また、アシストもチーム1位の数字を記録。まさに、彼の活躍がチームの勝敗を左右すると言っても過言ではない存在だ。
 前節の試合でもチームの窮地を救う同点ゴールをマーク。この一撃で再び勢いに乗ることに成功した。
 本人にとっても6年ぶりとなるリーグタイトル獲得に向けて負けたく無い気持ちがあるだろう。
 

両チームの予想スタメン

#0932

 前節の試合で彰悟がDOGSOにより退場。ジェジエウは戻ってくるものの、彰悟がいないという状況だ。そんな中で気になるのは川崎Fの両SB。疲労感が間違い無くあると思うが、連戦最後の試合となるため、何とかこの試合を踏ん張りきって欲しいところだ。
 そして後ろとは対象に、前線はメンバーが確保された状態。後は選手のコンディションであったり連携面が肝になるだろう。
 予想スタメンはご覧の通り。GKはソンリョン。DFラインは山根、ジェジエウ、車屋、ノボリ。アンカーに守田。IHには僚太と脇坂。スリートップは旗手、ダミアン、三笘になると予想した。

 対するガンバはここに来て怪我人が続出。公式発表が無いモノの、宮本監督曰く井手口の怪我は長くなりそうだと言う。


 また、前節の試合中に小野瀬と藤春が負傷。攻守に渡って重要なタスクを担う両翼を失ったのはチームとしては痛手である。本来なら3322のシステムで臨みたいはずだが、井手口と両WBが不在となるためこの試合は442のシステムで来ると予想した。
 GKは東口。DFは髙尾、昌子、ヨングォン、福田。CHに矢島と山本。両SHには倉田とスピードのある川﨑が入ると予想した。そして2トップは宇佐美とパトリックという布陣だ。


試合展望

G大阪のボール保持

  前回対戦では、右の小野瀬がレーンを使い分けて、内側に入った際は大外のレーンを髙尾が使うという形が多かった。一方の左サイドは常に左WBの藤春が幅を取る形。そして、アンカーの脇には2人が顔を出すという配置で川崎Fのブロックを攻略しに来た。
#0933

 しかし、今回はオーソドックスな442で来ると予想。川崎Fがいつも通り433で守るならアンカー脇に両SHが顔を出すような配置になるだろう。

 基本的にミドルサードでの組み立て方はアドリブというか、オーバーロードっぽい密集を作ることが多いのが今のガンバの特徴である。特にそこに一役買っているのが宇佐美だったりする。また、左サイドの倉田が右サイドに流れたりと形は様々だ。それでも、同サイドに人を集めアタッキングサードに運びたいという意図はチームの取り組みとして感じる。

#0934

 そして、アタッキングサードでの崩しはミドルサードでのボール保持とは違い「約束事」がある印象。最終局面で「チャンネルを使う」であったり、「ハーフスペースに抜け出す」という部分はチームとしての「決まり事」っぽい感じである。
 そこの「裏抜け係」を担当するのは、前述で述べた両SHになる傾向が強め。時たまCHも勢いよく出てることもある。そんな「裏抜け係」がペナ角を取り、深さを作ってからエリア内に入る選手に託すというシーンが多い。

#0935

 それに対し川崎Fはチャンネル入る選手をどう攻略するかの課題にぶち当たる。個人的には433を諦めて、大分戦の前半から見せた4231、もしくは442のブロックを作るべきだと思っている。CFと前に出てくるIHがCHのパスコースを背中で消してサイドに誘導させる。そうすることで、サイドで捕まえることが出来るし、SBの釣れた裏に走る選手も捕まえやすくなるのだ。そのため、この形は続けて欲しいところ。


G大阪のボール非保持

 お次はガンバのボール非保持について。前回対戦はオールコートマンツーマンのような形で試合に入ったが即時に撤退。その後はノボリがボールを持った際は、小野瀬がノボリを監視するために前がかりになり442のような形を作った。それに対し、右サイドでボールを持った際は532のブロックを組んで対抗する策に出る。

 だが、この試合はそのタスクを背負った小野瀬と藤春が恐らく不在となる。そのため、442のプレスを組んでくるはずだ。

 またガンバがボールを奪う場所をどこに設定するのかも見物である。逆転優勝に向けて一縷の望みにかけるのであれば、前からプレッシャーをかけてくる形も考えられる。

 だが、井手口不在の中で、この前プレはやや博打。仙台戦では前から制限をかけることが出来ず、442の間を上手く使われてしまうシーンが多かった。
  一方の浦和戦も、前からのプレッシャーを強めるが、簡単に前進させてしまいバイタルがぽっかりと空くシーンも散見された。やはり、前後左右に動いてボールを狩れる井手口がいないとなると、前進を許してしまう色は強めである。
 川崎Fとしては相手を剥がし、広大なスペースで三笘や旗手に勝負をさせたいところ。また、SBの持ち運びも相手を剥がすためには重要な武器となってきそうだ。

 だが、セットして守る442はかなり堅い。大外を空けてしまうシーンは多いが、川崎Fとしてはそこからゴール前に放り込める選手は居ない。そのため、アタッキングサードにまで運んで勝負をしたいが、そこまで辿り着く前に蓋をされてしまうだろう。
 特に、先制点を与えた後、割り切って守られるのが一番嫌な流れである。そうなると、相手を崩してゴールへと向かうのはなかなか難しい。ましてや、ゴールマウスは東口が守っている。そこをどう突破するのかが、勝負の鍵となる。

まとめ

 ここ最近のガンバ戦はタフなゲームが非常に多い。川崎Fは前節から中3日。それに対しガンバは中2日でのゲーム。さらに優勝のかかる試合となるため、両チーム共にエキサイティングな試合になるだろう。
 川崎Fとしては、ホーム等々力でシャーレを掲げるチャンスが舞い込んできた。この訪れたチャンスをどう活かすかがチームの真価が問われる部分だ。

 「リモート優勝もフロンターレらしい」という声もあったし、筆者もそう思っていた。だが、等々力で優勝を決められるチャンスが来た以上、ここは自力で決めるしか他無い状況だ。今シーズン積み上げて来たもの証明するために、他力では無く自力での優勝を掴み取って欲しい。それを成し遂げてこそ、もう一段階上の「強いチーム」になれるはずだ。
 

 
 
 

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